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JATAが訪日の地方誘客へ官民一体のプロジェクト開始 「JAPAN,GO BEYOND」、第1弾は東北

2026年10月22日
編集部:飯塚 小牧

2026年10月22日(木) 配信

(左から)JATA訪日旅行推進部・田村晴彦担当部長、訪日旅行推進委員会・山北栄二郎委員長、訪日旅行推進部・齋藤浩之部長

 日本旅行業協会(JATA)はこのほど、インバウンドの地方誘客を促進する新たなプロジェクト「JAPAN,GO BEYOND」を開始した。広域連携DMOや地方自治体、観光事業者などと連携し官民一体で展開する。焦点を当てた1つの広域エリアの魅力発掘や、受入体制の整備を複数年かけて実施する。第1弾のエリアは東北。

 プロジェクトはゴールデンルートなど定番の観光地を“超えて(BEYOND)”、地方に眠る未知なる宝物を発見してもらうことをコンセプトに据える。3年間を1つのサイクルとして、魅力発掘から実際の誘客までの仕組みを社会実装することで、持続可能な観光エコシステムの確立を実現させ、2030年のインバウンド目標の達成を目指す。毎年1~2地域を選定し、進行ステージが異なるプロジェクトを同時進行し、10年以内に広域連携DMOに登録されている全10地域で取り組みを進めたい考え。

 JATAが10月22日(木)に開いた定例会見で、訪日旅行推進委員会の山北栄二郎委員長はJATAが中核として訪日のプロジェクトを進める意義について語った。各地域を知る旅行会社は「日本全体を俯瞰し、うまくいっている地域からヒントを得て別の地域に生かしていける」とし、「旅ナカでの価値を上げ、より豊かな体験をしてもらうことに貢献できる。我われの役割は大きいと思う」と述べた。

 インバウンドの商品供給を考えると、とくに欧米豪などのロングホールは必要な旅行素材を一括して手配が可能な「全国DMC」との連携が重要になる。この全国DMCとはJATA会員のインバウンド取扱会社、ツアーオペレーター会社などで、まさにJATAがハブとなるべきだと説明した。「世界では、旅行会社の役割はDMCに寄ってきている。質の高い旅行を適切な市場に伝えるためにも、DMCを強化することが日本の為になる」と語った。

 □第1弾の東北での取り組み

 東北は日本の国土の約20%、人口の7.5%を占める地域だが、インバウンド延べ宿泊者数は全国宿泊者数の1.7%、観光消費額は1.1%と低い。宿泊者におけるインバウンドの割合は全国平均が27%に対し、約7%にとどまっている。要因には2次交通や観光人材、コンテンツ、認知度不足などがあり、ここへの取り組みが必要だ。一方、インバウンド成長率は全国・地方部平均を上回るなどポテンシャルは高い。今年9月には世界的な旅行ガイド、ロンリー・プラネットの「2027年に行きべき世界の50選」に東北の「みちのく潮風トレイル」が選ばれるなど、世界から評価も受けている。

 そこで、今回は欧米豪を主要ターゲットに定め、東北観光推進機構を核として高品質な周遊ルートの定着と消費の拡大を目指す。新たな観光ルートの開発や旅行商品販売チャネルの確立、商品プロモーションなど段階的に取り組み、東北への誘客促進をはかる。

 26年度の初年度は「Step0」として、調査や現状把握、関係構築に務める。視察商談会を既に実施したほか、今後は旅行商品造成の支援を行う。東北観光推進機構が策定している東北域内広域観光モデルルートをベースに、JATA推奨モデルルートを策定し、商品造成を実施する。27年の「Step1」では、受入環境整備や商品造成、プロモーションなどを展開。JNTOと連携したプロモーション強化や着地型商品開発などを予定する。28年は最終の「Step2」で、誘客・刈取期として地方訪問、宿泊の実現、着地型商品販売、現地イベント開催などを計画する。

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