共通ロゴマークで豪へのSDGsツアー促進 JATAのオセアニア・太平洋州部会

2025年10月30日(木) 配信

秋山秀之部会長(左)とデレック・べインズ局長が共通ロゴマークを披露

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)オセアニア・大洋州部会(部会長=秋山秀之日本旅行取締役兼常務執行役員)は2025年度の活動として、SDGsの取り組みでオーストラリアへの送客増加を目指している=既報。10月30日(木)に開いた定例会見で、秋山部会長が取り組みに賛同しているオーストラリア政府観光局のデレック・べインズ日本・韓国地区局長とともに、このほど完成したロゴマークを紹介した。

 秋山部会長はオーストラリアに注力する理由について、日本からオーストラリアへの昨年の海外旅行者数は約40万人に対し、オーストラリアからの訪日客は約90万人と倍以上の開きがあることを改めて強調。 「伸び率では双方約110%と近いが、今年はオーストラリアからの訪日客は100万人を超えそうだ。一方、日本からの旅行者は50万人に届かないだろう。差が開いている」と危惧した。経済環境などを要因に海外旅行全体が伸び悩むなか、「JATAとして海外旅行復活を大きな課題としている」とし、部会の活動により海外旅行全体の需要拡大に貢献することも目指す。部会メンバーは10社ほどだが、取り組みを海外旅行委員会に共有することで、JATA全体の大きな枠組みにしていきたい考え。

 SDGsをテーマに据えることについては、「取り組み先進国のオーストラリアは企業が訪れる動機づけになる」とし、近年は企業の研修旅行やMICE、教育旅行でもSDGsを注視することが多いことから「世の中の機運に応えていきたい」とした。

  べインズ局長は同局が行った調査で、7割が旅行においてサステナブルが重要な要素だとするほか、8割近くが観光事業者や政府がサステナブルな観光に責任を負うべきだと回答したことなどを紹介。「渡航者のニーズと合致させていくことが大切だ」と述べた。また、日本からの旅行者については「近年は教育旅行が復活してきている。教育旅行で最も重要な安心安全な観光ができるのがオーストラリアであり、米ドルやヨーロッパのユーロに比べ、豪ドルは安価なのも魅力だ」とアピール。今回の取り組みで旅行者のさらなる増加を期待した。

 具体的な活動は、個人旅行のワーキンググループと今回新設した団体ワーキンググループの2部制で進めている。個人旅行は25年度商品に反映できる取り組みとして展開しており、11月から共通ロゴマークを掲げた商品を売り出す。商品はグレートバリアリーフかブルーマウンテンズ、ロットネスト島のいずれかを日程に含むことが条件。参画予定の旅行会社はANA Xとエイチ・アイ・エス、近畿日本ツーリストブループラネット、JTB、ジャルパック、日本旅行、阪急交通社、読売旅行の8社で、各社が随時対応の企画商品を売り出す。販売期間は26年3月31日まで。

 団体旅行は26年度以降の取り扱いを目指し、各社が企画書に反映できるような企画を含んだ提案書を部会としてまとめ、参画旅行会社のサポートを行う。オーストラリアの企業や団体と提携し、植樹による森林再生プロジェクトへの参画、苗木購入やクレジットでのオフセットでカーボンオフセットツアーの実現をはかる。また、グリーンキーなど世界的な認証機関に認証されている宿泊施設やサステナブルな取り組みを行っている観光施設の情報を共有していく。

 JATA海外旅行推進部の大久保英男副部長は「実例を多くつくりながら進めていく」とし、団体は26年度で30団体以上の取り扱いを目指してきたいとした。

HIS、ふるさと納税サイト開設 旅行商品など幅広い返礼品用意

2025年10月31日(金) 配信

サイトのイメージ
 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長、東京都港区)はこのほど、「ふるさと納税」のポータルサイト「HISふるさと納税」をオープンした。
 
 2024年度のふるさと納税は寄付受入額が約1兆2000億円と5年連続で過去最高を更新し、今後さらなる成長が見込まれるなか、HISは同サイトでパッケージツアーや宿泊券などの旅行商品をはじめとした幅広い返礼品をそろえる。
 
 同サイトで用意する返礼品は76万点以上で国内最大級という。さらに、寄付者が抱える「返礼品がいつ届くか分からない」などの不安を解消するため、配送日数がわかる絞り込み機能を搭載している。

2つの新レストラン11月1日オープン、本格和会席と個室焼肉、別府温泉杉乃井ホテル

2025年10月31日(金)配信

「和料理彩 SAI」の店内イメージ

 大分県別府市の「別府温泉 杉乃井ホテル」は11月1日(土)、館内に「和料理彩 SAI(わりょうり さい)」と「亜李蘭 離宮(ありらん りきゅう) 杉乃井ホテル店」の2つの新レストランをオープンする。

 「和料理彩 SAI」は今年1月に開業した「星館」12階に位置し、別府市街の夜景を望む上質な和会席レストラン。関あじや豊後牛フィレステーキなど、大分の旬の素材をふんだんに使用し、季節の移ろいを五感で楽しめるという。

 内装には、別府の伝統工芸「竹細工」や県の焼き物「小鹿田(おんた)焼」を取り入れ、温もりある空間を演出。個室や半個室も完備する。営業時間は午後5時30分から10時。5時30分、7時30分からの2部制を導入する。「宙館」「星館」の宿泊者のみ利用可能。

 杉乃井パレス1階に新設する「亜李蘭 離宮」は、完全個室で懐石スタイルの焼肉を提供する。同県中津市で創業し50年以上地元から愛される老舗焼肉ブランド「亜李蘭」が手掛ける店舗で、四季折々の食材を用いたコース料理を展開する。宿泊者はもちろん、ランチ・ディナーともに日帰り利用も可能だ。営業時間は午前11時から午後3時、5時から11時。

「亜李蘭 離宮」エントランス(イメージ)

【第50回旅館100選】石川県・山代温泉 「ゆのくに天祥」

2025年10月31日(金) 配信

「悠幻の湯殿」露天風呂

2つの源泉を贅沢に楽しむ「一泊三湯十八ゆめぐり」

 2023年に60周年を迎えた「ゆのくに天祥」は、開湯した「自家源泉」と宿の歴史を育んできた「引き湯源泉」がもたらす温泉三昧の愉しみが魅力の宿だ。

プレミアムスイート客室(3タイプ)
「滝見の湯屋」露天風呂

 大浴場は「悠幻の湯殿」、「滝見の湯屋」、「九谷の湯処」の3カ所。桶風呂や石風呂、五右衛門風呂などがあり、湯船には天然温泉があふれている。男女時間帯入替制の「一泊三湯十八ゆめぐり」は、その贅沢な充実度が好評を博している。

「九谷の湯処」露天五右衛門風呂
「滝見の湯屋」内湯
「然-Zen」スイート客室(リビング)

 建物は「天祥の館」、「白雲の館」から成り、「天祥の館」特別フロアの「然Zen」はすべてスイートタイプの客室となっている。2022年には、「白雲の館」に露天風呂付客室「温泉露天プレミアム」(3タイプ/24室)がリニューアルオープンした。

「コンベンションホール天祥」
「ゆのくに天祥」全景
茅葺の古民家を移築した加賀伝統工芸村「ゆのくにの森」では、50種類以上の伝統工芸が体験できる

 料理は、山海の幸を生かした加賀の伝統料理や創作料理。旬を感じさせるとともに種類豊富で、料理長考案の「縄文蕎麦」や「天祥棒茶うどん」もおすすめだ。コンベンションニーズには、大規模な各種会議(最大スクール形式400名収容)から、展示会、見本市、学会、少人数のセミナーまで細やかに対応している。

150mウォータースライダー&プール
アトリウム・ロビー
「九谷の湯処」露天風呂

交通:《車》北陸自動車道 加賀ICから国道8号を金沢方面へ10km、約15分、P300台(無料)
   《電車》JR・IRいしかわ鉄道 加賀温泉駅からタクシーで約10分※送迎有
チェックin15:00 out10:00 食事:《夕・朝食》食事処
部屋:全156室(天祥の館48室〔うち和洋室28室〕、白雲の館88室、洋室20室)
風呂:男女時間帯入替による大浴場3(露天風呂付)、サウナ2
泉質:ナトリウム・カルシウム―硫酸塩・塩化物泉(弱アルカリ性低張性高温泉)
料金:2万5,300円~6万8,750円

〒922-0298 石川県加賀市山代温泉19-49-1
☎0761(77)1234 FAX0761(77)1260
https://yunokunitensyo.jp/
Wi-Fi:使用可 外国語対応:英・中(常駐ではない)

 

 

 ※この記事は、旅行新聞新社主催「第50回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に選出された施設で、書籍「2026年度版 プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿(BEST100 HOTELS&RYOKANS IN JAPAN)」(自由国民社)に収録されている内容を紹介しています。

京都祇園に高級割烹「割烹 吾汝」 26年秋開業へ、ハイアット新ブランド体現

2025年10月30日(木)配信

「割烹 吾汝」の外観イメージ

 ハイアット ホテルズ コーポレーション(マーク・ホプラメジアン社長、米国・シカゴ)とKiraku(サンドバーグ・弘・ウィリアム社長、京都府京都市)は10月30日(木)、両社の合弁事業により展開するハイアット初のラグジュアリー温泉旅館ブランド「吾汝 Atona(あとな)」の世界観を体現する飲食店「割烹 吾汝」を、2026年秋に京都・祇園白川で開業すると発表した。

 「割烹 吾汝」は、京都の歴史的景観を残す祇園白川エリアに位置し、全国の生産地から厳選した食材を用い、日本各地の文化や四季の移ろいを映す料理をモダン割烹として提供。和酒を中心としたバーを併設する。

 店舗デザインは、乃村工藝・A.N.D.の小坂竜氏・田中悠史氏が担当。アートディレクションは日本デザインセンター代表で「吾汝 Atona」プロジェクトのブランドディレクターを務める原研哉氏が手掛ける。伝統と現代性が調和する空間づくりにより、ブランドの世界観を来訪者がいち早く体感できる場となる。

 温泉旅館「吾汝 Atona」はすでに発表済みの由布、箱根、屋久島に加え、新たに大分県・久住および北海道・余市を開業予定地として追加。

 各地で2028年以降、順次開業を予定しており、1施設当たり30~50室規模のラグジュアリー温泉旅館として展開する計画だ。

はとバスが今冬の個人向けバスツアーを発表 東京の冬の夜を楽しむコースがもりだくさん

2025年10月30日(木) 配信

庭紅葉の六義園 夜間特別観賞(イメージ)

 はとバス(武市玲子社長、東京都大田区)は、2025~2026 年冬の個人向けバスツアーを発表した。高まりつつあるナイトタイムエコノミー(夜間経済)の需要に応えるため、紅葉のライトアップ特別観賞や、エンターテインメントショーを楽しむ東京の冬の夜を楽しむコースを増やした。

 「庭紅葉の六義園 夜間特別観賞と大人気の海鮮バイキングのディナー」コースは、東京駅丸の内南口午後5時半に出発。六義園でライトアップさる庭の紅葉を夜間特別鑑賞した後、今夏オープンした「海鮮バイキングいろは東京ドームシティミーツポート店」での食事を楽しむ新しい企画。丸の内南口への帰着は午後9時10分ごろ。運行日は11月28日(金)、30日(日)、12月5日(金)、6日(土)で、料金は大人1万1000円、子供4750円(土日出発は、大人1000円、子供500円増し)。

 このほか、大井競馬場で開催する「東京メガイルミ」入場とヴィラフォンテーヌグランド羽田空港の「オールデイダイニング グランドエール」でのブッフェを楽しむ「神秘的な彩りの世界…東京メガイルミ(大井競馬場イルミネーション)」コースや、プロダンサーによる圧巻のショーを楽しめる「妖艶な魅力溢れるニューハーフショー!笑座こんぱる」コースが3年ぶりに復活するなど、さまざまなプランを企画している。

宮崎・都城に複合施設開業へ、スターバックスとコラボ、霧島酒造

2025年10月30日(木)配信

「KIRISHIMA GREENSHIP icoia」の外観イメージ

 霧島酒造(江夏邦威社長、宮崎県都城市)は10月29日(水)、スターバックス コーヒー ジャパン(森井久恵社長、東京都品川区)とのコラボレーションで、同市内に建設予定の新施設の名称を「KIRISHIMA GREENSHIP icoia(キリシマ グリーンシップ イコイア)」とし、2026年1月27日(火)に開業すると発表した。

 施設は、霧島酒造の直営店舗「KIRISHIMA LIFE STORE ipomea(キリシマ ライフ ストア イポメア)」、スターバックス店舗、植物園、屋上庭園、芝生エリアで構成する。

 直営店舗では焼酎やクラフトビールのほか、食品や酒器、雑貨などを販売。店内は自然木やシラス壁(火山灰)を使用した温かみのある空間にし、焼酎文化を軸に暮らしを豊かにするライフスタイルの提案を行う。

「仙庄館」(宮城県・中山平温泉)、破産手続き開始へ(帝国データバンク調べ)

2025年10月30日(木) 配信

 仙庄館(加藤敏宣代表、宮城県大崎市)は10月16日(木)、仙台地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約3億円。

 同社は、1937(昭和12)年11月に設立された温泉旅館。「仙庄館」の屋号で、長年の業歴から鳴子温泉郷の中山平温泉では、相応の知名度と実績を有していた。宴会場を構え、大人数の団体客の受け入れなどを可能とし、93年3月期には年間収入高約8億5000万円を計上していた。

 しかし、当地への観光客の減少によって、宿泊客数が年々減少するなか、コロナ禍で休業を余儀なくされ、24年3月期の年間収入高は約8000万円に落ち込んだ。「25年3月末から無期限の休業となり、その後事業の継続を断念した」(帝国データバンク)という。

【国土交通省】人事異動(10月24日付)

2025年10月30日(木) 配信

 国土交通省は10月24日付の人事異動を発令した。

 内閣府大臣官房・出向(大臣官房付)柳瀬孝幸

 大臣官房付(内閣府政策統括官〈防災担当〉付参事官 〈被災者生活再建担当〉宇佐美智康

中国庭園燕趙園へ芍薬を寄贈、開園30周年記念で植樹式、山陰花めぐり協議会

2025年10月30日(木)配信

(左から)山陰花めぐり協議会の桑垣一成アドバイザー、山陰・山陽花めぐり街道協議会の門脇栄一会長、山陰花めぐり協議会の山口康介会長、中国庭園燕趙園の松浦稔園長

 山陰花めぐり協議会(会長=山口康介・とっとり花回廊園長)は10月23日(木)、会員施設である中国庭園燕趙園(鳥取県・湯梨浜町)の開園30周年を記念し、同園に芍薬(しゃくやく)を寄贈して植樹式を行った。

 式典には、燕趙園の松浦稔園長や山口会長、同協議会のアドバイザーを務める桑垣一成氏、山陰・山陽花めぐり街道協議会の門脇栄一会長らが出席した。

 寄贈した芍薬は、島根県松江市八束町産の5品種25本で、記念プレートも合わせて贈呈した。芍薬の開花時期は一般的に5~6月。同園の「牡丹園」では毎年4月下旬から5月にかけて大輪のボタンが咲き誇ることから、協議会は「牡丹につながる新たな春の風物詩になれば」と期待している。

 同協議会は鳥取、島根両県の花の施設への観光誘致を進めることを目的に2009年3月に発足。現在、松江市と鳥取市、松江フォーゲルパーク(島根県松江市)、日本庭園由志園(同)、しまね花の郷(同県出雲市)、中国庭園燕趙園(鳥取県・湯梨浜町)、とっとり花回廊(同県・南部町)の7団体で構成している。

植樹式のようす