新社長に中間幹夫氏、池田氏は会長に就任、㈱全旅

中間幹夫社長
中間幹夫社長

 株式会社全旅(池田孝昭社長)は6月23日、東京都内で第42期株主総会懇親会を開き、新社長に中間幹夫氏(鹿児島県・アローツーリスト)が就任した。池田社長は会長に就いた。

 懇親会で池田社長は「昨年度は売上、利益とも過去最高を記録した。これも皆様のおかげ」と述べるとともに「地旅は海外にも通用する株全の成果だと思う。中間新体制のもと新たなスタートを期待する」と結んだ。中間新社長も「全役員一丸となって事業を進めていくので引き続きご協力いただきたい」と述べた。

 続いて来賓を代表して林幹雄自由民主党衆議院議員が「2月の韓国、5月のインドネシア、そして北京と、全旅は外交行動の際に欠かせない存在。これからも議員外交で政府を側面から支えていくので今まで以上の協力をお願いしたい」と語った。二階俊博全国旅行業協会長(代読・近藤幸二副会長)は、「5月の北京での日中観光文化交流団の際は3千人を超える人が参加してくれた。日中を民間の力で支え、より人的交流の促進を心掛けていく。観光が明るくなれば必ず世の中が明るくなる。今後も全旅協5400社の発展に寄与してほしい」と述べた。

 株主総会で承認された役員は次の各氏。

【取締役会長】池田孝昭
【代表取締役社長】中間幹夫
【取締役副社長】佐藤達雄▽植竹孝史
【取締役】佐藤好徳▽武井哲郎▽三澤弘▽萩原敏和▽上原龍男▽武下孝司▽藤田光三
【監査役】吉田正博▽半田初幸▽内田正人
【常務執行役員】日野俊英
【相談役】江間金作▽大原秀雄▽兒島武

志賀高原根曲がり竹三昧

 長野県・山ノ内町の町制60周年を記念して7月某日、銀座NAGANOで感謝フェア「志賀高原根曲がり竹三昧」が開かれた。山ノ内町の竹節義孝町長がホスト役となって自らゲストをもてなした。

 根曲がり竹を使った郷土料理のフルコースは次の通り。「タルタルソース和え天然山葵添え」は柔らかい根曲がり竹に山葵のツンと鼻に来る刺激が絶妙。皮を剥いて食べる「姿焼き」は基本中の基本だが、獲れたてを食べるにはこれが一番。抹茶塩でいただいた根曲がり竹の天ぷらも揚げたては驚くぐらいに美味い。

 飲み物は志賀高原ビールのペールエールとIPAという具合に至れり尽くせりだ。

 とくに地元産の稀少米「稔兵衛米」を使った「鶏むね肉の炊き込みご飯」と「たけのこ汁」は絶品で思わずおかわりした次第。

【古沢 克昌】

被災3県女将と意見交換、観光庁長官が南三陸訪問

意見交換に参加した女将たち(6月9日)
意見交換に参加した女将たち(6月9日)

 観光庁の久保成人長官は6月9日、宮城県・南三陸温泉の南三陸ホテル観洋を訪れ、岩手、宮城、福島の各県の女将との意見交換会を開いた。意見交換に先立ち「語り部バス」にも乗車し、被災地の現状を視察した。

 ホテル観洋の阿部憲子女将が今春、太田昭宏国土交通大臣と対談したことがきっかけで実現した。今回は7人が参加し、各地域の現状を報告した。

 ホテル対滝閣(岩手湯本温泉)の大澤幸子女将は、旅行商品の開発や資材購入に共同で取り組む「いわて希望の宿ネットワーク」の設立など、震災後の取り組みを紹介。阿部女将は「1千年に一度の震災があった地は学びの場」と強調、「震災後意見を交わす機会が少なかったが、今回をきっかけに連携を深めたい」と意欲的だ。

 久保長官は「地域の連携や、被災地の現状を再認識するツアーの必要性を改めて感じた」という。

太田大臣を訪問(6月24日)
太田大臣を訪問(6月24日)

 太田大臣へ報告

 6月24日には大澤女将、阿部女将のほか、意見交換に参加した雨情の宿新つた(いわき湯本温泉)の若松佐代子女将、割烹旅館天地閣(いわき市小名浜)の大平淑子女将の4人が、国土交通省を訪れ、太田大臣に今回の意見交換などを報告した。女将たちは、6月12日に大臣認定された7つの広域周遊観光ルートのなかに東北が選ばれたことにも触れ、「地域でさらに工夫を重ねたい」と伝えた。

ウェブ取引の指針決定、契約条件など記載求める

OTAガイドライン、観光庁が策定

 観光庁はこのほど、インターネット上でのオンライン旅行取引を扱う旅行会社(OTA=Online Travel Agency)の旅行業登録の有無や取引形態が異なることを受け、契約条件や会社の基本情報などをウェブサイト上に表示することを求めるガイドラインを策定した=表参照。

 OTAは旅行会社が運営するサイトだけでなく、サービスや商品を紹介するだけの「場貸しサイト」や「メタサーチ」と呼ばれるサイトも存在し、これらのサイトの運用自体には旅行業登録が不要となる。さらに、紹介元の旅行会社サイトが外国であった場合、日本の旅行業法が適用されない。このような点から、当事者とどのような取引を行うのか不明瞭で、契約に関するトラブルが発生しており、今年1月から「OTAガイドライン策定検討委員会」(委員長=山内弘隆氏・一橋大学大学院教授)を設置し、ガイドライン策定に向けて検討を進めてきた。

 ガイドラインでは「OTA等に関する基本情報」「問い合わせ先に関する事項」「契約条件に関する事項」「契約内容確認画面等」の4事項の表示を求めている。詳しくは別表を参照。また、一般の消費者向けに、旅行予約サイトを利用する際の確認事項を整理した啓発チラシを作成した。ガイドライン全文は観光庁ホームページで公開中。(http://www.mlit.go.jp/common/001092700.pdf

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女将さんのこころ―その二、瀬戸川礼子著、7月7日発刊(旅行新聞新社)

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 旅行新聞新社は7日、「おもてなしの原点 女将さんのこころ―その二」(瀬戸川礼子著)を発刊した=写真。

 14年7月に「その一」を発刊。現在も好評販売中であり、本紙には「その二」の発刊を期待する声が多く寄せられていた。

 「女将さんのこころ」は、本紙で2000年から毎月21日号に、瀬戸川氏が連載中の人気コラム「女将のこえ」をベースに、最新情報に加筆・修正したもので、「その一」と同様に55人の新たな女将さんが登場する。本書では、女将の生き方のみならず、地域社会への貢献、社員教育、会社経営、後継問題、日本文化の継承、お客様へのおもてなし、働く意義についてなど、多様なテーマが盛り込まれている。上製本240ページ。定価1800円(税別)。

 問い合わせ・申込み=旅行新聞新社 電話:03(3834)2718。

新型バスを2台導入、富裕層向けツアーで運行(名阪近鉄バス)

新型デラックスバス「浪漫Ⅱ」
新型デラックスバス「浪漫Ⅱ」

 名阪近鉄バス(愛知県名古屋市)はこのほど、ツアー専用の特別車両として新型デラックスバス「浪漫Ⅱ」を2台導入した。最新設備がそろった高級仕様のバスで、ワンランク上の日帰りや宿泊コースの特選ツアーで運行する。

 「浪漫Ⅱ」の車体色は紺を基調に、木曽三川をイメージしたゴールドと白の曲線、大垣市花「さつき」をイメージしたデザインが施されている。

手すり付化粧室
手すり付化粧室

 内装は、ゆとりあるシート配列で段差のないフラットなフロアに、全32席の総革張りシート。車内後部には木目を基調にしたモダンな室内の手すり付化粧室(パウダールーム・トイレ)を備え、年配の人も安心して利用できる。

 このほか、車内の空気をきれいに保つ除菌イオン発生装置、眩しさを和らげる間接照明の車内灯を設置。全座席に充電に便利な100ボルトのコンセント、淹れたてコーヒー、車内用スリッパ、Wi―Fiなどの車内サービスも備えた。

 安全面では、安全走行サポートシステム「サラウンドアイ」、自車の走行車線からはみ出すと警報する「車線免脱警報」、ドライバーの閉眼や顔の向きを検知し警告する「ドライバーモニター」、万が一の衝突が避けられないと判断するとシステムがブレーキをかける「衝突被害軽減ブレーキ」を搭載する。

 そのほか、運転士・ガイドの技術向上を目的にした社内選考基準(SSS制度)を今年度に設定。セーフティー(安全)、サービス(おもてなし)、スキル(技術)の3分野において優れた技術を備え、さらなる技術向上を目的にした社内制度で、「浪漫Ⅱ」は社内基準の上位に選ばれた乗務員が運行する。

 「浪漫Ⅱ」でめぐるバスツアーは、名阪近鉄旅行が企画する「カッコーツアー」で販売している。

ペットと泊まれる宿、7月18日、コテージ10棟新設(朝日村コテージ)

10棟がグランドオープン
10棟がグランドオープン

 長野県・朝日村の「あさひプライムスキー場」は、夏のグリーンシーズン本番に向け、「ペットと泊まれるコテージ」10棟と、「ドッグラン」を新設し、7月18日に「朝日村コテージ」をグランドオープンする。

 朝日村は長野県のほぼ中央に位置し、松本市・塩尻市・木曽町と接している。松本・塩尻市街地まで約20―30分。高速道路も近く、塩尻北ICまで約10分と、関東・北陸・関西方面からもアクセスしやすい。

 同コテージは、地元の森林から切り出された朝日村産のカラマツを90%以上使用したログコテージ。ペットと一緒に宿泊することができる。施設内は広いLDKに、ベッドルーム(シモンズ製のセミダブル2ベッド)、ユニットバス、シャワートイレ付きで、エアコン、暖房、空気清浄機も完備する。キッチンには冷蔵庫、電子レンジ、トースター、ガスコンロ、食器などが備え付けられている。マイカーをコテージに横付けできるので荷物の搬入も容易。最大6人まで宿泊できるので、カップルやグループ、家族での利用におすすめという。各テラスではプライベート・バーベキューも可能だ。

ベッドはシモンズ製
ベッドはシモンズ製

 宿泊料金は2人1室で1万円から(季節・曜日・人数により料金は異なるので要確認)。連泊割引もあるので長期滞在にも向いている。

 スキー場のゲレンデに新設されたドッグランは、大型犬用と小型犬用の2区画。貸切専用のプライベートドッグランも用意した。営業期間は7月18日―8月31日まで。プライベートドッグラン内では、バーベキューを楽しむこともできる。

 予約・問い合わせ=あさひプライムスキー場 電話:0263(99)3700。

飯坂電車でサンバ、ふくしまDC終盤飾る

サンバの熱気あふれる車内
サンバの熱気あふれる車内

 ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)最後の週末となった6月27日、福島交通飯坂電車を貸し切り、サンバを楽しむ「飯電deサンバ」が行われ、招待客らが熱気あふれる踊りを楽しんだ。

 飯坂温泉観光協会と飯坂deサンバ実行委員会が主催した。昨年に続いての開催で、浅草サンバカーニバルにも出演している「アレグリア」(埼玉県戸田市)のメンバー20人ほどが乗り込み、サンバを披露。車内に陽気なリズムと歓声がこだまするなか、乗客が一緒に踊りを楽しむ姿も。

 途中の桜水車庫で一旦停止し、飯坂温泉の旅館若旦那の三味線ユニット「飯坂だ(温泉マーク)べした~ず with もめんこ」の三味線と唄の披露や、飯坂八幡神社祭太鼓保存会の太鼓の演奏で、催しを盛り上げた。

 また、夏の恒例行事「第29回ほろ酔いウォーク」と、5回目となる飯坂温泉街のサンバパレード「飯坂deサンバ」も行われた。

鳥取因幡周遊「Gバス」ペア乗車券プレゼント

 鳥取県の鳥取市観光コンベンション協会から、県東部の因幡エリアの人気スポットを巡る周遊バス「鳥取因幡Gバス」のペア乗車券のプレゼントです!Gバスは11月29日までの毎週土曜日と日曜日に運行されていて、今回のプレゼントは毎週土曜日運行の「グリーンコース」です。JR鳥取駅を起点に、智頭町の国重要文化財「石谷家住宅」や智頭宿散策、鳥取市の「砂の美術館」、鳥取砂丘(買い物)などを楽しみます。旬の山菜料理、イノシシ・シカ肉のすき鍋などの昼食も付いています。通常料金は大人3千円、子供2千円。

 そのGバス・グリーンコースペア乗車券を1名様にプレゼントします。希望の方は、郵便番号、住所、氏名、電話番号を明記の上、下記アドレス宛てにメールで応募ください。メール件名を「Gバス希望」としてください。応募締め切りは7月21日(火)です。当選はプレゼントの発送をもって代えさせていただきます。また、頂いた個人情報は本プレゼント企画以外の目的では使用しません。

応募先
kansai@ryoko-net.co.jp

それでは、ご応募お待ちしております!

受入体制や地方創生など、西村副大臣が計画を解説

西村明宏国土交通副大臣
西村明宏国土交通副大臣

観光立国実現に向けたアクション・プログラム

 6月5日の「観光立国実現に向けたアクション・プログラム2015」の決定にともない、国土交通省の西村明宏副大臣が6月16日に会見を開き、計画改訂のポイントを解説した。「2千万人時代の早期実現への備え」「地方創生への貢献」「観光を日本の基幹産業へ」を重点に挙げ、訪日客2千万人到達時には4兆円の消費額を目指す。

 同アクション・プログラムは首相からの指示で毎年改定していく長期的な国の観光ビジョン。国土交通副大臣を座長に、関係府省庁の副大臣と政務官を主な構成員とする観光立国ワーキングチームが改定作業を行い、首相が主宰する観光立国推進閣僚会議でプログラムが決定する。

 「2千万人時代の早期実現への備え」について西村副大臣は「訪日客2千万人達成が前倒しで実現する可能性が高まり、訪日客の受入体制が遅れている」と述べ、空港・港湾のCIQ体制の強化や宿泊施設・貸切バスの確保、無料Wi―Fiや言語対応の拡充の必要性があるとした。

 「地方創生への貢献」については、地域をマーケティング、マネジメントする着地型組織(Destination marketing /management organization=DMO)を確立し、地域の関係者が一体となって観光資源を磨き上げ雇用を生み出し、観光の力で地方創生に貢献する取り組みを進める。それにともない、道の駅の観光拠点機能強化や広域観光周遊ルートの形成、情報発信を支援していく。

 「観光を日本の基幹産業へ」では、免税店の拡大や旅行商品の拡充を進めていく。免税店は都心部に比べて地方部に少ないため、2020年には全国2万店規模にまで拡大する予定。

 また、質の高い日本文化・歴史の体験プログラムの提供で滞在期間の長期化をはかり、消費活動を活発化させる策についても触れた。

 とくに早急に取り掛かる事項としては、訪日客の受入体制面での空港関係の整備を挙げた。「空港自体がボトルネックになってはいけない。CIQ体制を整えて、拠点空港だけでなく、全国の空港に就航させたい。飛行機で茨城に入り、水戸や日光を観光し、東京から帰る。もしくは静岡に立ち寄って富士山を見て近くの空港から帰るなど、地方との連携を考えれば受入体制も充実できるのではないかと思う」と意見を述べた。

 翌日17日の観光庁長官会見でも久保成人長官が西村副大臣と同様に3点をアクション・プランの重要な改定ポイントとして挙げた。また、地方に向けた観光政策として「LCCや高速バスの利用促進で新たな旅行需要を生み出し、地域の交流人口拡大をはかっていきたい」と述べた。

 (そのほかの西村副大臣会見の詳細は次号掲載予定)