第46回 プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選発表

2020年12月11日(金) 配信

 旅行新聞新社が主催する第46回「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」、第41回「プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」、第30回「プロが選ぶ優良観光バス30選」、第4回「プロが選ぶ水上観光船30選」と選考審査委員特別賞「日本の小宿」9施設が決定した。「ホテル・旅館」の総合は加賀屋(石川県・和倉温泉)が4年連続1位に輝いた。また、八幡屋(福島県・母畑温泉)が初の施設部門1位に選ばれた。「優良観光バス」は名阪近鉄バス(愛知県名古屋市)が2年連続1位になった。各賞入選施設は2、3面に掲載。表彰式は来年1月15日、東京・新宿の京王プラザホテルで開かれる。

八幡屋が施設部門トップ、名阪近鉄バス2年連続1位に

 「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」は全国の旅行会社(本社主要部門、営業本部、支店、営業所含む)1万5703カ所に投票用紙(専用ハガキ)を配布。10月1~31日までの投票期間に「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門で優れていると思われる旅館・ホテル、観光・食事施設、土産物施設、観光バス、水上観光船を推薦してもらった。

 11月17日に後援団体の全国旅行業協会(ANTA)や日本旅行業協会(JATA)、旅行雑誌編集者らで構成される選考審査委員会を、東京都港区の浜松町東京會舘で開催。総合100選と選考審査委員特別賞「日本の小宿」を決定した。

加賀屋が4年連続「総合」1位に

 「ホテル・旅館」の総合では、加賀屋(石川県・和倉温泉)が4年連続で1位となった。

 2位は八幡屋(福島県・母畑温泉)、3位は稲取銀水荘(静岡県・稲取温泉)、4位は白玉の湯泉慶・華鳳(新潟県・月岡温泉)、5位は指宿白水館(鹿児島県・指宿温泉)、6位は水明館(岐阜県・下呂温泉)、7位は草津白根観光ホテル櫻井(群馬県・草津温泉)、8位はゆのくに天祥(石川県・山代温泉)、9位はホテル鐘山苑(山梨県・富士山温泉)、10位は匠のこころ吉川屋(福島県・穴原温泉)となった。8位のゆのくに天祥は初めてトップ10に入選した。10位の匠のこころ吉川屋は2年ぶり。

 前回3位の八幡屋は2位に、8位の水明館は6位にそれぞれ順位を上げた。また、6施設が総合100選に新たに入選・再入選した。……

 全部門のランキングは、こちらからご覧いただけます。

【全文は、本紙1819号または11月18日(金)以降、日経テレコン21でお読みいただけます。】

〈旬刊旅行新聞12月11・21日号コラム〉2020年の観光業界を振り返る 観光業の文化・経済波及効果を再認識

2020年12月11日(金) 配信

2020年の観光業界を振り返る

 
 2020年がもうすぐ終わろうとしている。1年を振り返る時期となった。

 
 年初に中国の武漢で新型コロナウイルスが発生したというニュースが小さく出始めたころ、何となく嫌な予感がした。少しの期間、静まったように思ったが、「何となく」の嫌な予感は的中した。武漢から感染が中国本土全体、そして日本を含むアジア、欧州、米国、そして世界中へ、瞬く間に、爆発的に拡がっていった。ウイルスはこのように人を介して感染していくのだと思いながら、世界地図上に示される新規感染者数と死者数を眺めていた。

 
 日本では4月に緊急事態宣言が出され、東京の街並みも、これまで見たこともないような寂寥感を覚えた。4000万人を目指したインバウンドもほぼ皆無状態となり、行き交う人は皆マスクをするようになった。

 
 20年の最大のイベントとなるはずだった東京五輪も延期となり、多くの旅行会社や宿泊施設、バス会社、水上観光船なども休業を余儀なくされた。

 
 ロンドンやパリ、ニューヨークのように東京が都市封鎖になれば、本紙も発行できない状態になるのではないか、との不安を抱えながら、窓を開けたガラガラの通勤電車に座り、都心に向かった。東日本大震災の直後、余震が毎日のように続き、会社から帰宅できなくなるかも知れないと、鞄に2日分の着替えを入れて出勤していた、あの10年前の緊張感に似ていると、ふと思ったものだ。

 

 
 7月22日に、東京都を除いてGo Toトラベルキャンペーンが始まった。批判しようと思えばどこからでも、いくらでもできる事業だ。補償無き自粛要請が布かれた当時、“自粛警察”による犯罪まがいの嫌がらせが蔓延った。罪悪感を抱きながらの旅行は不幸である。他人の外出を監視し合うような、重苦しい空気から解放するには、日本では「国によるお墨付き」が必要だったのかもしれない。

 
 補償が十分でないなか、移動が制限されると、どうにもならない業種もある。

 
 会社の周りの飲食店は、コロナ禍で幾つも閉店してしまった。当然、職を失った人がたくさんいる。テレワークができない飲食業や、旅館などのサービス業は、感染による命の不安と、経済的な不安の二重の苦しみを味わう弱い立場だ。

 

 
 コロナ禍によって、観光産業が持つ経済的な波及効果の大きさを改めて認識する機会となった。批判の声の大きさに比べ小さな声だが、「助かった」人たちも少なからずいる。「GoToなどやらずに、苦境にある観光業だけに直接現金で支援すればいいじゃないか」との意見もあるが、例えば大手航空会社に大量の資金援助をしても、経済は回らない。観光産業の裾野は、目に映るすべてのものに広がっていると言ってもいい。

 
 人間が文化的に生きていくことの大切さも感じた年だった。こんな危機的な状況でも精一杯気を配って、野球や、映画、コンサート、演劇を観に行く人が好きだ。私自身も今年、日本中を回り、たくさんの思い出深い素晴らしい旅行をした。

 

 
 コロナによって重大な影響を受け続ける観光業界。新聞記者には「歴史的な瞬間の証人」としての使命がある。コロナ禍ではあるが、可能な限り実際に人と会い、現地に向かい、時代の空気感を伝えていきたいと思う。

 

(編集長・増田 剛)

 

山梨県、「愛情♡やまなし農産物パック」の第2弾を売り出す

2020年12月10日(木) 配信

ワインおつまみセット

 山梨県は12月10日(木)、「愛情♡やまなし農産物パック」の第2弾を売り出した。

 新型コロナウイルス感染症の影響で、店舗での商品購入を控えている県内外の消費者に、県産農畜水産物などを詰め合わせ、宅配で提供する「愛情♡やまなし農産物パック」。第2弾では、農畜水産物を使用した加工品などを追加し、24事業者で販売を行う。値段は3000~5000円が中心。期間は来年3月上旬までを予定している。

 また、新たな取り組みとして、大鵬薬品工業とのプレゼント企画や、山梨英和大学の学生と連携したPR動画の作成、発信なども実施する。

埼玉グランドホテル深谷に12月11日、国内初の「ふっかちゃんルーム」が誕生

2020年12月10日(木) 配信

グランドふっかちゃんルーム

 埼玉グランドホテル深谷(埼玉県深谷市)に12月11日(金)、国内初の「ふっかちゃんルーム」が誕生する。ふっかちゃんは同市のイメージキャラクター。

 客室は、各客層に合わせ3タイプを用意。カップルや夫婦での利用に合わせた「グランドふっかちゃんルーム」は、同ホテルオリジナルデザインのベルボーイ姿のふっかちゃんがあしらわれたオシャレで優雅な客室。ファミリーや女子会での利用には「ふっかちゃんの可愛い表情に癒されながら素敵な夢を見てほしい」をコンセプトに新たにデザインされたふっかちゃんが出迎えてくれる「おやすみふっかちゃんルーム」がおすすめ。

おやすみふっかちゃんルーム

 また、ふっかちゃんファンの女性の1人利用が多いことから、「ふっかの森ルーム」(デラックスシングル)の客室も用意した。

 このほか朝食には、通常メニューに加え、美と健康をテーマに深谷の新鮮野菜を使ったオリジナルメニューも提供する。

モーニングメニュー

「観光立国ショーケースセミナー」1月8日開催 釧路、金沢、長崎らの取組事例を紹介する

2020年12月10日(木) 配信

観光庁

 観光庁は2021年1月8日(金)に、東京ビッグサイトで「観光立国ショーケースセミナーinツーリズムEXPO」を開く。地域資源を活用した観光地域づくりを学ぶため、北海道釧路市と石川県金沢市、長崎県長崎市の3市が、参加者に取組事例を紹介する。

 3市は15年度に「観光立国ショーケース」として選出され、多様な観光資源を活かした魅力ある観光地域づくりと、訪日外国人旅行者を地方へ誘客するモデルケースの確立を目指してきた。

 内容発表には、蝦名大也釧路市長と山野之義金沢市長、田上富久長崎市長が登壇する。

 当日は有識者と3市による意見交換会も行われる。ランドリーム代表取締役の原田劉静織氏や、東京女子大学現代教養学部国際社会学科の矢ケ崎紀子教授、日本政府観光局理事長代理の吉田晶子氏らが参加する予定。

 新型コロナウイルス感染症予防のため、参加者には手洗いや咳エチケットの徹底のほか、マスクの着用などを義務付ける。

 申込期限は21年1月7日(木)の午後5時まで。観光庁Webサイトかセミナーのチラシからグーグルフォームにアクセスし、必要事項を記入して申し込む。

ANAセールス、「オンライン巡礼旅」第3弾はハワイ 客室乗務員が現地情報を紹介 

2020年12月10日(木) 配信

客室乗務員がおすすめ情報を紹介

 ANAセールス(高橋誠一社長、東京都中央区)は12月9日(水)から、オンライン巡礼旅企画「ANAトラベラーズオンラインツアー」の第3弾を売り出した。ハワイに焦点を当て、ANAの客室乗務員が現地のおすすめ情報を座談会形式で紹介する。新型コロナウイルスの影響で旅行を控えている人も、自宅で旅気分が味わえる。

 今回、販売を始めた「客室乗務員がおすすめ!ANA国内線・国際線オンライン巡礼旅~第一編 ALOHA,HAWAII!~」は、現地情報のほか、ハワイ線に投入されているエアバスA380の機内設備やフライト時の業務内容、スーツケースの収納術など、多角的にハワイの旅情報を提供する。

 ツアー内では、チャットを使った質問コーナーのほか、ANAサプライズプレゼントが当たる抽選会、ツアー限定特別価格のハワイグッズも用意。オープニングではCAによる機内アナウンスもあり、開始直後から盛りだくさんの内容となっている。

 開催日時は、12月20日(日)午後12時から、1月15日(金)午後7時から、1月16日(土)午後12時から、1月22日(金)午後7時からで、所要時間は各回1時間半となっている。また、12月20日(日)と1月16日(土)はハワイと中継を結び、天候によって美しいサンセット風景も期待できる。

 料金はいずれも3980円で、定員は初回のみ15人、2回目以降は30人となる。

変なホテル、QRコードチェックインの対象者を拡大 チェックイン時間の短縮はかる

2020年12月10日(木) 配信

チェックインまでの流れ。QRコードをかざし、お客様情報の確認とサインでチェックイン可能

 HISホテルホールディングス(岩間雄二社長)は12月10日(木)から、チェックインの時間短縮と手続きの簡素化ができる「QR かんたんチェックイン」システムの利用者をOTA(オンライン旅行会社)の予約客まで広げた。これまで公式ホームページからの予約客に限っていたが、利用対象を拡大し、ウィズコロナ時代の“新しい観光様式”に対応する。

 同システムは予約の完了次第、利用客にQRコードを発行する。宿泊客はQRコードをフロントチェックイン機にかざしたうえで、画面に表示されるお客様情報の内容を確認し、サインするとチェックインができる。システムはコネクター・ジャパンと共同開発した。

 導入ホテルは、変なホテル東京 浅草田原町と変なホテル 関西空港、変なホテル 奈良、変なホテル金沢 香林坊、ウォーターマークホテル京都。変なホテル 小松駅前は開業日の12月24日(木)に取り入れる。

JALと青学が協定結ぶ 社会貢献できる国際的人材の輩出を

2020年12月10日(木) 配信

阪本学長(左)とJALの清水新一郎副社長

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長、東京都品川区)と青山学院大学(阪本浩学長、東京都渋谷区)はこのほど、人材育成の連携協定を結んだ。社会の発展に貢献できる教養豊かな国際的人材の輩出を目指す。

 2社は2019年度から、JAL社員による「ホスピタリティ・マネジメント講座」を開講。学生のキャリア支援として実践的な取り組みを行ってきた。今回の協定を機に、さらなる教育・研究交流を行い、ウィズコロナ、アフターコロナ時代の社会進歩に寄与する人財を育成していく。

 現在予定している活動内容は①JAL社員を講師とする社会連携講座の開設②実社会における共通課題の解決に向けた講座・研究を合同で行う③航空会社に関連したテーマについて、共に研究・教育活動を展開する――の3つ。

【参加募集中】観光産業で働く人とその家族を応援 スターフライヤーのプラネタリウム上映遊覧フライトに99人を招待

2020年12月10日(木)配信

写真提供:スターフライヤー

 旅行業界向け情報ウェブサイト「トラベルビジョン」を運営するエフネス(岡田直樹社長、東京都渋谷区)は、旅行・観光業界で働く人とその家族を応援するため、2021年1月31日(日)に、羽田空港発着の周遊企画フライト「観光産業応援!プラネタリウムチャーターフライト」へ、観光産業従事者99人(3人1組)を無料招待する。2021年1月3日(日)まで、参加者を募集している。

 コロナ禍で苦戦している旅行・観光産業に「笑顔と希望を」という企画の呼び掛けに、周遊企画フライトを実施するスターフライヤー(白水政治社長、福岡県北九州市)と、プラネタリウムの製造・販売・企画プロデュースを手掛ける大平技研(大平貴之社長、神奈川県横浜市)が賛同し、企画が実現した。航空機の運航支援やコンサルティング、チャーターサービスを行うWABが協賛し、ホテル・レストラン・ウェディングの業界紙の週間ホテルレストランもメディア協力する。

 スターフライヤーのプラネタリウム遊覧企画フライト「Starlight Flight produced by MEGASTAR」は北九州空港発着で、10月に1回、12月に2回実施(予定)され、いずれも予想を超える応募があった人気の遊覧企画フライトだ。1台で100万個の星を投影することができる大平技研の超小型プラネタリウム「MEGASTAR CLASS」を6台使い、機内でプラネタリウム上映やプラネタリウム・クリエーターの大平貴之氏による星空解説行う。

 今回のプラネタリウム遊覧企画フライトは初の羽田空港発着となる。「ちびっこたちに夢のひとときを感じてもらう」をテーマとし、「子供たちと一緒に搭乗して家族で楽しんでもらいたい」(トラベルビジョン)という。

 募集は2020年12月10日(木)~2021年1月3日(日)まで。当選発表は1月8日(金)の予定。なお、応募にはトラベルビジョンのメールニュースの登録が必要となる。

観光産業応援!プラネタリウムチャーターフライト

写真提供:スターフライヤー

出発日   :2021年1月31日(日)
発着空港  :羽田空港
フライト時間:約90分
招待人数  :99人※3人1組で必ず観光産業従者及び小学生の子供が入ること
募集期間  :2020年12月10日(木)~2021年1月3日(日)
当選発表  :2021年1月8日(金)
応募は下のリンクから

エフネスについて

本社        :東京都渋谷区神宮前2-19-16
代表取締役:岡田直樹
電話番号 :03(6628)6670
事業内容 :
 国際航空券・ホテル等の旅行商材の卸売、旅行業向け決済機能の提供、旅行業界向け情報ウェブサイト「トラベルビジョン」の運営など

築90年の旧家リノベーション 山梨県身延町に「1日1組限定の一棟貸し旅館」開業

2020年12月10日(木)配信

伝統的日本建築の一棟貸し旅館

 築90年の旧家をリノベーションした一棟貸し旅館「迎賓館えびす屋」(山梨県身延町)が、来春の本格開業を控えるなか、このほどテスト宿泊をスタートさせた。日本3大総本山の1つ、日蓮宗身延山久遠寺の入り口にあり、寺町の歴史や文化、自然を満喫できる施設だ。

 1日1組限定の宿で、2021年2月末までは貸切5万円の(食事別)トライアル価格を打ち出している。大正ロマンの色を残した洋間に、茶室にもなる和室、日本庭園、文化財に匹敵する欄間や、アーティストによる美術品、プライベートなアイランドキッチンやレインシャワーを兼ね備えた風呂も魅力だ。「農カフェ」も併設し、地域の食材を使い、ローカルガストロノミーをモットーに本物思考の食事を提供する。

 身延山は東京(関東)から一番近い日本仏教の総本山で、未だに宿坊が複数存在する。歴史的にも文化的にも貴重な場所で、関東随一の宿坊群と言われている。