「養父市版ワーケーション」確立を目指す 3者連携し地域課題解決へ

2021年8月13日(金) 配信

左からアドリブワークス山岡社長、広瀬市長、Co-Studio今林副社長

 アドリブワークス(山岡健人社長)とCo-Studio(澤田真賢社長)は8月10日(火)、ワーケーションを通じた地域課題解決の実証に関して、兵庫県養父市(広瀬栄市長)と協定を結んだ。国家戦略特区である強みを生かし、全国的に定義が定まっていないワーケーションの「養父市版ワーケーション」を確立する。

 連携内容は、「国家戦略特区」認定地域の利点を生かし、①高付加価値を生む産業の創出②経営ノウハウを有する企業との連携による、革新的な地域づくりの実現③関係人口化を促す新たな取り組みによる人材育成──などを行う。

 Co-Studioは参加企業間の強みを引き出すオープンイノベーションの手法の実証として、アドリブワークスは同社事業の幅広い展開に向けての実証として連携する。

 養父市はこれらの実証に係るフィールドの提供や、市外事業者と地域事業者などの調整を担う立場として、3者それぞれがプロジェクトの推進をはかる。

 3者は、自由な企業活動を行う環境を作り、地域・ワーケーション参加者が新しい働き方に取り組みやすい環境の整備を目指す。

JTB、300億円の資金調達へ デジタル化やシステム開発などに投資 

2021年8月13日(金) 配信

JTBロゴマーク

 JTB(山北栄二郎社長)は8月10日(火)、主力取引銀行のみずほ銀行など3メガバンクと、日本政策銀行がLP出資するファンドから総額300億円を調達すると発表した。第三者割当による優先株式を発行することで事業継続の資金に充てるほか、デジタル化やシステム開発などに投資し、既存ビジネスモデルの変革を進める。

 発行する新株式数は、A種優先株式が235万株、B種優先株式が65万株の合計300万株で、発行価額は1株1万円となる。A種優先株式の割当先と額は、みずほ銀行と三菱UFJ銀行がそれぞれ85億円、三井住友銀行(投資専門子会社SMBCキャピタル・パートナーズが運営するSMBCCP投資事業有限責任組合1号)が65億円となる。

 B種優先株式は、日本政策投資銀行が今年3月に設立したDBJ飲食・宿泊支援ファンド投資事業有限責任組合に65億円を割り当てる。払込期日は、いずれも9月30日(木)の予定。

 調達資金は、①旅行体験と購買体験におけるお客の実感価値向上を実現するデジタル投資②地域における魅力的な観光コンテンツの開発投資③地域と観光事業者を対象としたデジタルプラットフォームの開発投資④企業・法人を対象としたミーティング&イベント支援ツールおよびHRテックツールの開発投資――に充当する。

 今回の優先株式発行により、同社では新型コロナウイルス感染症拡大により悪化した財務基盤を強化する。また、アフターコロナを見据えた「旅の新たな体験価値」の創造に取り組み、既存ビジネスモデルの変革を進めるとともに、地域や企業の課題解決を実現し、人流に依存しないビジネスモデルの確立を目指す。

宿泊業1~7月倒産動向 49件のうちコロナ倒産が過半数 東京商工リサーチ

2021年8月13日(金) 配信

宿泊業コロナ関連倒産推移(TSRの資料をもとに編集部が作成)

 東京商工リサーチはこのほど、2021年1~7月の「宿泊業の倒産動向」調査内容を発表した。宿泊業の倒産は累計49件(前年同期比37・9%減)と、前年同期の79件から大幅に減少した。一方で、このうち新型コロナ関連倒産は27件と過半数を占めた。同社は「コロナ禍が長引き、宿泊業の疲弊が高まっている。自治体も参加した弾力的な支援策が求められる」と警鐘を鳴らした。

 

宿泊業の倒産動向

 1~7月期の宿泊業倒産の負債総額は、1203億3600万円(前年同期比173・2%増)で、2年ぶりに前年を上回った。5月に特別清算した東京商事(東京都中央区)が負債総額1004億8300万円と、14年ぶりの負債1000億円超えの大型倒産となり、全体を押し上げた。

 新型コロナ感染拡大の影響に関係する倒産は27件(構成比55・1%)だった。月別の構成比は、新型コロナ感染が広がり始めた20年4月に60%、5月には80%にのぼった。その後は落ち着きを見せていたものの、21年5月から急上昇し、7月は83・3%を占めた。

 同社は前年から続く新型コロナ禍について、「インバウンド需要が消失し、国内では緊急事態宣言の相次ぐ発令などで、人流が大幅に制限された」と振り返る。20年7月にはGo Toトラベル事業が開始されたが、新型コロナ感染の第3波により11月には一時停止し、今でも再開の見込みは立っていない。

 政府や金融機関の支援効果で、20年後半以降の倒産は抑え込まれている。しかし、「コロナ慣れや自粛疲れも広がり、宣言発令などがあるにも関わらず、感染者数は8月に入り急増している」(同社)。

 「観光業界の業況回復見通しは未だ不透明。周辺地域を巻き込んだ集客策や、業界の事業構造の転換が求められる」と調査をまとめた。

 

旅行業の倒産動向

 1~7月の旅行業倒産は累計19件(同11・7%増)で、3年連続で前年同期を上回った。このうち、新型コロナ関連倒産が17件と9割を占めた。

 新型コロナ関連倒産が初めて確認された20年2月から12月までの旅行業倒産は23件だったが、新型コロナの影響を一因とする倒産は7件で、3割程度にとどまっていた。

 負債総額は18億4700万円(同93・6%減)で2年ぶりに前年同期を下回った。20年6月に発生したホワイト・ベアーファミリー(大阪府大阪市)の負債278億円の大型倒産が反動減となった。

 1~7月の旅行業の倒産について、同社は「資金繰り支援策で記録的な低水準に抑えられた」と振り返る。一方で、「売り上げが回復しないままの支援効果にも息切れが見られ、21年は増勢を強めている」と指摘。

 「現在のペースで推移すると、年間倒産は前年を上回る可能性が高まる」と懸念を示した。

旅行業コロナ関連倒産推移(TSRの資料をもとに編集部が作成)

7月の宿泊業倒産は6件 コロナ関連倒産が8割(東京商工リサーチ調べ)

2021年8月12日(木) 配信

東京商工リサーチはこのほど、2021年7月の宿泊業倒産状況を発表した

 東京商工リサーチがこのほど発表した2021年7月の宿泊業倒産は6件(前年同月は7件)だった。4カ月連続で前年同月を下回った。また、官民による資金繰り支援により、「倒産発生が抑制されている」(同社)。負債総額は6億900万円(前年同月比45・2%減)となり、負債5億円以上の倒産が発生しなかった。新型コロナ関連倒産は5件(同4件)で、全体の8割を占めた。

 7月の宿泊業の倒産は6件発生した。原因別として販売不振が5件で8割を占めた。ほか、既往のシワ寄せが1件。形態別では6件すべてが破産となった。地区別では関東が2件、中部と近畿、九州で各1件となった。

 おもな倒産事例としてタカダキャッスルホテル(新潟県上越市)が7月12日(月)、新潟地裁高田支部に破産手続き開始決定を受けた。負債総額は約2億5000万円。

 同ホテルは1948年6月に「吉田旅館」として旅館業を創業した。94年には「タカダキャッスルホテル」として現在の施設にリニューアルオープンし、出張客や観光客を対象に営業。また、併営している飲食施設で、一般客や宴会、法要の需要にも対応していた。

 しかし利用者の減少や同業他社との競合で業績低下し、リニューアル時の借入負担も重く、2015年11月には金融責務をサービサーに譲渡していた。20年に入り新型コロナ感染拡大の影響で、事業を断念した。

 学生のスポーツ合宿向けを売りに営業する「アルペン浅間荘」を運営するアルペン浅間は、1997年2月期には売上高2億3000万円を計上していた。

 2000年代以降は観光客減少や、施設の老朽化などから離京客数が落ち込み、20年2月期は3000万円程度にまで売上高が低下した。

 その後、新型コロナの影響で業績が悪化し、実質休業状態に陥った。先行きの見通しができないことから、21年7月15日(木)に長野地裁松本支部から破産開始決定を受けた。負債総額は約2億700万円。

 旅行業の7月度の倒産は1件(前年同月は2件)で、4カ月ぶりに前年同月を下回った。21年1~7月の累計倒産件数は19件(前年同期比11・7%増、前年同期は17件)で前年を上回って推移している。

 負債総額は9700万円。2件共に新型コロナ関連倒産となった。1~7月の新型コロナ関連倒産は累計で17件にのぼり、旅行業倒産の約9割を占めた。

玉川大学 寺本潔教授「地理認識の教育学」出版 観光が貢献する教育記す

2021年8月12日(木) 配信

地理認識の教育学の表紙。「観光先進国をけん引する人材を輩出してほしい」思いを込める

 玉川大学教育学部の寺本潔教授はこのほど、帝国書院から「地理認識の教育学―探検・地理区から防災・観光まで―」を出版した。地理教師の浅井治平が旧制の中学校で取り組んだ修学旅行などに触れたうえで、観光が貢献できる地理教育について記している。

 同書は全7章立て。第1章の「子どもたちにとっての『場所の体験』と空間認識の発達」では、小学生が自宅から地域の学校や商店、公園などの場所を結ぶ道を知ることで、人間として成長すると論じている。

 「地理区:国民科地理の再評価」と題した第2章は、第2次世界大戦中にスタートした国民化地理の教科書「初等科地理」について、現在の産業や気候、人口など単元別の学習のほか、東京から各地域に移りながら各地域の産業や交通などを学ぶ同教科書が地理の理解に役立つとしている。

 第3章は「修学旅行史:浅井治平による旧制中学における修学旅行指導」。地理教師の浅井治平氏による、より深く地域の地理と歴史を学ぶことを目的とした修学旅行について説いた。

 「防災:防災の地理認識と社会資本の役割」がタイトルの第4章では、近年、頻発する自然災害を踏まえ、小学校で地理を通して、実践的な対処法を指導することを訴える。

 第5章「観光―その1:教育旅行で培う地理認識と観光教育」は、教育旅行で業界の仕事を勉強する観光教育の意義を説明している。

 第6章のタイトルは「観光―その2:実践的な観光教育のための5つの教材コンテンツ」。前章で説いた観光教育を実施するために、業界を6つに分けた分類表や地域の年表などの教材を紹介する。

 第7章は、「観光―その3:観光産業を支える情報の働きの授業」は、弥生小学校(北海道函館市)が、観光産業が、地域ブランド調査で第1位を6回獲得した同市について発信することが、観光客の増加につながることに触れた。「観光など身近な産業の学習は、今まで以上におもしろい授業を展開できた」と観光教育の成果も強調する。

 寺本教授は「小学生に地域の地理を認識することで、観光先進国をけん引する人材を輩出してほしい」の思いを込める。

 A5判135ページ。本体2420円(税込)。

「夢の旅館旅」のトレンド発表、一番人気は、“家族”と“温泉がある旅館”で“ゆっくり”に(ブッキング・ドットコム)

2021年8月12日(木)配信

SNSで募集した「夢の旅館旅」のトレンドを発表した

 ブッキング・ドットコム・ジャパン(東京都港区)は、日本の旅館の魅力を再発見するきっかけにしてもらうために、日本応援プロジェクト「#ブッキングドットコムで夢の旅館旅」を実施している。このほど、SNS(交流サイト)上で募集した「夢の旅館旅」のトレンドを分析した調査結果と、3人の有名旅館ライターによるトレンドに合わせて厳選した、“「夢の旅館旅」が叶う旅館”を発表した。

 調査は6月24日(木)~7月8日(木)までの2週間、「誰と、どのような旅館に泊まって、何をしたいか」という、今一番行きたい「夢の旅館旅」のエピソードをSNS上で募集。この結果、“誰と”は「家族」、“どのような旅館に泊まって”は「温泉・露天風呂がある旅館」、“何をしたいか”については「ゆっくり、まったり」がそれぞれ1位に選ばれた。

一緒に旅館旅に行きたいのは、やっぱり「家族」

 一緒に「夢の旅館旅」に行きたい人として、一番声が挙がったのは「家族」だった。新型コロナウイルス感染症の影響で、長らく一緒に時間を過ごすことができていない家族と旅館旅に行きたいという声が多くあったという。続いて、投稿が多かったのは「友人」。次にランクインしたのが「一人」で、思いっきり羽を伸ばして贅沢な旅をしたい人も多いことが伺えた。

 現役アナウンサー兼温泉専門家の植竹深雪氏が、それぞれのおすすめの旅館を厳選。「家族旅行」は淡路夢泉景 (兵庫県洲本市)、「友人との旅行」は十勝川温泉三余庵(北海道・音更町)、「一人旅」は望水(静岡県・東伊豆町)を選んだ。

 淡路夢泉景について、「海や空と湯がつながるインフィニティ風呂、絶景露天風呂がとても素晴らしいお宿です。2種類の源泉を楽しむことができて湯船の種類も豊富と、さまざまな温浴施設が充実しているので楽しく魅力的。食も鱧や伊勢海老、フグと贅を尽くした季節の鮮魚は感動のおいしさ。バリアフリーにも配慮しているので3世代で安心して楽しむことができる、ホスピタリティが素晴らしいお宿です」とコメントした。

旅館といえば「温泉・露天風呂」、自然も人気

 「どのような旅館に滞在したいか」という点では、「温泉・露天風呂がある旅館」が一番人気で、多くの人が、温泉がある旅館での滞在を思い描いていたとわかる。次に人気だったのは、「緑に囲まれている旅館」。そして3位に、「部屋から海が見える旅館」がランクインした。自然に囲まれた日常とは異なる空間でリフレッシュできる旅館での滞在を望む傾向が見られた。

 温泉家・北出恭子氏が、それぞれのおすすめの旅館を厳選。「温泉・露天風呂がある旅館」は積善館 佳松亭・山荘(群馬県・中之条町)、「緑に囲まれている旅館」は下呂温泉 湯之島館(岐阜県下呂市)、「海が見える旅館」はAMANE resort SEIKAI(大分県別府市)を選んだ。

 積善館 佳松亭・山荘について、「美しい四季と日本の工匠の技とが織りなす登録有形文化財「山荘」。静寂な松林と竹林の中に佇む贅を尽くした「佳松亭」。客室風呂はもとより、大正浪漫を感じるシンボリックな「元禄の湯」を含む19もの湯船で、稀少な自然湧出泉をフレッシュな源泉かけ流し100%で堪能できる湯量を誇ります。絹のようになめらかな湯ざわりの温泉に包まれれば、身も心もうるおい生まれ変わるよう。飲泉もできるので体の中からも温泉をチャージしてみてくださいね」とコメントした。

「夢の旅館旅」でしたいこと、“何もせずゆったり”と

 「何をしたいか」という点で一番多く寄せられたのは「ゆっくり、まったりすること」。旅先だからこそ、何もせずゆったりとした時間を贅沢に過ごすことを望む人が多くいたという。その次に多かったのは、「旅先で美味しい食事を味わいたい」という声。旅先の地場や旬の食材を使った料理に舌鼓を打つことを夢見る人も多く見受けられた。そして3番目は、「日頃の疲れの癒し」を望む声だった。

 トラベルライターの安藤美紀氏が、それぞれのおすすめの旅館を厳選。「ゆっくり、まったりできる」は坐忘林(北海道・ニセコ町)、「美味しい食事を楽しみたい」は里山十帖(新潟県南魚沼市)、「日頃の疲れを癒やしたい」は箱根リトリート villa 1/f(神奈川県・ 箱根町)を選んだ。

 坐忘林について、「魅力あふれる北海道・ニセコの大自然に囲まれた、森の隠れ宿「坐忘林」。モダンで洗練された全15部屋のゲストルームは、全室源泉掛け流しの露天風呂&内風呂付き!宿にこもって、湯ったり、のんびりと。自然のリズムに五感を委ねながら、メタケイ酸豊富な美人の湯でお肌を磨き、北海道の食材にとことんこだわった懐石料理でどっぷり癒されてくださいね」とコメントした。

LocoPartners、取消料の補償販売 外出自粛要請など先見通せない不安解消へ

2021年8月12日(木) 配信

サポートのイメージ。宿泊予約のほか、航空券も補償する

 ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux(リラックス)」を運営するLoco Partners(村上文彦社長、東京都港区)は8月2日(月)、損害保険ジャパンの子会社Mysurance(川上史人社長、東京都新宿区)が提供し、宿泊予約のキャンセル時に発生した取消料を補償する「Reluxのトラベルサポート『キャンセル補償』」を売り出した。

 予約者や同行者の体調不良や天候不順など不測の事態に備える。このほか、新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛が要請されるなど先の見通しが立たないなか、旅マエの不安と負担を軽減する。

 同サポートは、法令に基づく外出自粛要請に従った場合や予約者、同行者の急な通院、気象庁による特別警報の発令などに適用。Reluxを通した国内宿泊予約と宿泊先までの移動で利用する航空券を補償する。宿泊予約完了後に、キャンセル補償詳細ページからキャンセル補償申し込みページで加入できる。

 なお、加入時点に旅行先で外出自粛要請が発令されている場合は、補償の対象外となる。

旅工房、陰性証明でお得な旅 石垣市独自の対策を活用

2021年8月11日(水)配信

陰性証明またはワクチン2回接種でお得に

 旅工房(高山泰仁会長兼社長、東京都豊島区)はこのほど、沖縄県石垣市独自のコロナ対策「あんしん島旅プレミアムパスポート」を活用したオリジナルツアーを売り出した。同パスポートによるホテルで使える割引クーポンや、館内利用券などがもらえるオリジナルツアーのほか、旅工房独自の特典を追加したツアーを用意している。

 「あんしん島旅プレミアム」は、石垣市が医療体制の崩壊を防ぐために独自に行っている感染拡大防止対策。PCRまたは抗原検査陰性証明、ワクチン接種証明書を提示すと「あんしん島旅プレミアムパスポート」が発行され、観光施設や飲食店などの協力店でお得な特典や割引サービスなどを受けられる。パスポートの発行は、現地の空港到着ロビーにある特設ブースで行っている。

 現在は石垣市のみの取り組みだが、旅工房は今後、対象地域を広げて展開する予定としている。

旬のリンゴの収穫体験なども楽しみながら散策 湯田中渋温泉で10月 ONSEN・ガストロノミーウォーキング開催 

2021年8月11日(水) 配信

うずまきパン

  長野県・山ノ内町で10月17日(日)、「ONSEN・ガストロノミーウォーキングinスノーモンキータウン・湯田中渋温泉郷~わたしがつなげるやまのうち~」が行われる。

 古くから温泉地として知られている山ノ内町は、自然を愛した多くの文人墨客の足跡が残されているまち。

 当日は、青銅製では日本一の高さの観音像「世界平和大観音」や、建築家、黒川紀章氏設計の「志賀高原ロマン美術館」、渋沢栄一の孫信雄が建築した洋風建築を移築した志賀高原ビール直営店「THE FARMHOUSE」などを巡る約8キロの道のりを、旬のリンゴの収穫体験なども楽しみながら散策する。

渋温泉街

 ガストロノミーグルメは、北志賀高原の幻の豆腐を使用した「幻の湯豆腐」(志賀高原味噌添え)や、渋温泉名物うずまきパン、山ノ内町特産のリンゴを飼料に育った「信州牛」を使った特製メニューなどが味わえる。飲み物は、厳選された自家栽培米や志賀高原の湧水で仕込んだ「縁喜」などをラインナップ。

 完歩後は、「信州サーモンのちゃんちゃん焼き」や山ノ内町ブランド米「雪代舞」が疲れを忘れさせてくれる。

  同イベントは感染症対策を万全に整える観点から長野県在住者限定で募集をしているが、のちの新型コロナウイルス感染症の影響によっては、参加者の制限がなくなる場合もある。詳しくはONSEN・ガストロノミーツーリズム推進機構のホームページから。

横浜市歴史博物館で10月から、横浜唯一の大名、米倉家と同藩の幕末・明治の姿を紹介する展覧会 クラウドファンディングの呼び掛けも

2021年8月11日(水) 配信

約240点を展示する予定

  横浜市歴史博物館(神奈川県横浜市)は10月2日(土)~11月23日(火)、横浜唯一の大名、米倉家(武州金沢藩主)と同藩の幕末・明治の姿を紹介する展覧会を開催すると発表した。同館は展覧会の内容の充実をはかるためのクラウドファンディングを実施しており、協力も呼び掛けている。

 展覧会では、初公開となる米倉家伝来の徳川家ゆかりの品や、領地の村々の資料も交え、米倉家と武州金沢藩が大きく移り変わる時代をどのように歩んだのかを紹介する。

 注目は、同藩の目付が記録した1868(慶応4)年~1871(明治4)年の「日記」で、長年解読作業を通じ、これまであまり知られてこなかった同藩の実態が明らかになってきている。

 同館はコロナ禍という状況の中、開館時間や入場者数を制限するなど、通常通りの展覧会運営が難しい状況にある。これに伴い2018年4~11月期には約9万2000人だった入館者数が、2020年の同期には2万8000人まで減少した。

 今回は、長年にわたる横浜の歴史にかかわる研究成果を発表する場としての展覧会ということで、広く支援を呼び掛けることを決定。支援者へのリターンとして、招待券や図録などに加え、少人数での展示解説や資料解説など、じっくり展覧会を楽しめる限定のイベントも企画した。「同館に足を運べない人にも米倉家と武州金沢藩について知っていただきたい」との思いを込め、講座の動画配信なども用意している。