23年度版「100選」本 全国書店で販売(旅行新聞新社)

2022年8月17日(水)配信

2023年度版「プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿」

 2023年度版「プロが選んだ日本のホテル・旅館100選&日本の小宿」(発行・旅行新聞新社、発売・自由国民社)の書籍を8月下旬から全国の主要書店で販売しています。

 本書は21年12月に発表した「第47回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の入選施設と選考審査委員特別賞「日本の小宿」を受賞した歴代の宿73軒を北から順に掲載。各宿の料理や温泉、客室などの魅力を文章とカラー写真で紹介するとともに、新型コロナウイルス感染症対策についても主な対応を掲載しています。また、今回からすべての文字体裁をヨコ組みに変更しました。

 さらに弊社が事務局の「ピンクリボンのお宿ネットワーク」加盟施設にはロゴマークを付けて紹介しています。

 なお、巻末には「総合100選」のほか「もてなし」「料理」「施設」「企画」の各部門100選の入選施設を一覧表で掲載しました。

 定価は2200円(税込)。A4判変形、オールカラー120ページ。

HIS秋の旅行予約動向調査 入国制限のない欧州が人気集める

2022年8月17日(水) 配信

HISはこのほど、22年9~11月の秋の旅行予約動向を調べた

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)が2022年9~11月の秋の予約状況からまとめた旅行予約動向によると、国内旅行に加え、入国条件が撤廃されたヨーロッパなど長距離路線が人気を集めていることが分かった。

 調査は8月1日(月)、同社が発売している9月1日(木)~11月30日(水)のパッケージツアー、ダイナミックパッケージ、国際線航空券などを申し込んだ旅行者を対象に行われた。

秋の海外旅行 予約者ランキング(HIS調べ、入国条件は22年8月10日時点のもの)

 海外旅行の予約者をランキングで見ると、1位は3割を占めたハワイ・ホノルル(前年同日比1105・2%増)。レジャー目的だけではなく、コロナ禍で延期していた記念旅行や、海外挙式に伴う参列者の予約も増加している。

 2位はタイ・バンコク(同2542・8%増)、3位は韓国・ソウル(同3344・7%増)となり、比較的近距離であり、入国条件の緩和が行われている国が上位にランクインした。

 また、ヨーロッパからパリやロンドン、ミラノ、ローマなど各都市がランクイン。10位には、50周年セレブレーションが行われているウォルト・ディズニー・ワールド・リゾートがある米国フロリダ州・オーランドが食い込んだ。

 一方で、台北やバリ島、香港などは、依然観光目的の入国禁止や隔離措置などの入国条件の厳しさや、直行便の運休などが影響し、大きく順位を下げている。

 同社では、現在まで38の国と地域の海外ツアーを再開している。この影響で、海外旅行全体では同1374・5%増と大きく上回っているが、コロナ前の19年比では15%程度の予約数となり、本格的な回復の軌道には乗っていない。

 海外旅行全体の平均単価は同30・5%増の21万6800円。19年比では90・3%増。同社は、「燃油サーチャージの高騰や、単価の高い長距離路線が好調なことが理由に挙げられる」と分析している。

秋の国内旅行 予約者数ランキング(HIS調べ)

 国内旅行の予約者ランキングでは、1位が沖縄県(同137・2%増)、2位が北海道(同165・1%増)となった。次いで、3位は大阪府(同582・5%増)、4位が長崎県(同128・7%増)、5位が東京都(同235・4%)という結果になった。

 出発日で見ると、海外旅行は9月19日(月・祝)敬老の日を含む連休や、週末を絡める出発日が人気を集めた。10月・11月も同様に「祝日を絡めた出発日が先行して予約が動いている」(同社)。

 国内旅行では、間際の予約が多く、9月頭の日曜や平日出発が人気。

出発日ランキング(HIS調べ)

旅コレクションの「“横浜発着”女子バス旅」が1周年 女性目線のワクワクにこだわるバスツアー

2022年8月16日(火) 配信

ツアーの一例

 旅コレクション(荒井佳代子社長、神奈川県横浜市)が企画運営する「“横浜発着”女子バス旅」がこのほど、1周年を迎えた。今後は県外へのツアーや、宿泊を伴うツアーも実施していく考え。

 旅コレクションは創業から35年以上の歴史がある、横浜市内の旅行会社。昨年8月から始まった「“横浜発着”女子バス旅」は、荒井社長と女性スタッフが「女性目線のワクワク」にこだわったバスツアーだ。

 「鎌倉の七福神を巡る街歩きツアーや、横浜中華街をコンシェルジュと歩くツアーが人気」(同社)で、1万円(税込)前後のコースを多数用意している。

 “横浜発着”女子バス旅には、①女性参加限定ツアー②おひとり様参加大歓迎③知的好奇心をくすぐる旅――の3つの特徴がある。  

 1人参加は7割以上、リピート率5割以上など、首都圏在住の女性に少しずつ認知度を高めている。「これからもご参加いただいている女性の意見を取り入れながら、素敵な自分になれる旅を届けていきたい」(同社)としている。

新規入国希望者数、8月10日(水)で1万4952人(観光庁)

2022年8月16日(火) 配信 

観光庁は8月10日(水)時点の外国人観光客の受け入れ状況を発表した

 観光庁は8月10日(水)時点の外国人観光客の受け入れ状況を発表した。入国健康確認システム(ERFS)における8月10日(水)午後6時時点の新規入国希望者数は1万4952人で、先週の8月4日(木)までの希望者数より1436人増加した。

 時期別の新規入国希望者数は、8月12(金)~31日(水)は7412人、9月1(木)~30日(金)は4730人、10月以降は2810人。

 国籍別では、上位5カ国は韓国(4534人)、米国(2083人)、タイ(1326人)、フランス(879人)、オーストラリア(817人)の順。

 希望者数は、ERFSから旅行業者へ発行された受付済証数から集計した。なお、ERFSへの申請数のため、希望者数は随時変化している。

 新規入国希望者数は、毎週発表される。

JTB、「ジブリパーク」チケット付き旅行商品を発売

2022年8月16日(火)配信

JTBホームページでデジタルパンフレットを公開

 JTBは8月15日(月)、愛知県長久手市にオープンする「ジブリパーク」のチケット付き旅行商品「ジブリパークを歩こう!」を売り出した。同社はジブリパークのオフィシャルパートナーとして、名古屋市内18のホテルから選べる宿泊プランと、JRや航空券付きツアーを販売する。

 ジブリパークは、11月1日(火)から「愛・地球博記念公園(モリコロパーク)」内に開園する、スタジオジブリの世界を表現した公園施設。今回、ジブリパークの「ジブリの大倉庫」「青春の丘」「どんどこ森」の3つのエリアの日時指定チケット付き旅行商品を販売する。ジブリパークはエリアごとに日時指定の予約制となり、JTBのプランでは、7つの入場パターンから選べる。

 出発日は10月31日(月)~2023年3月31日(金)。北海道、東北、首都圏、中部、北陸、関西、中国四国、九州発のツアーを用意する。

 予約方法はJTB商品取扱店やJTBホームページ、旅の予約センターから。

遠江観光(浜松市)が破産 負債は2億6700万円(帝国データバンク調べ)

2022年8月15日(月) 配信

 貸切バスを運営する「遠江観光」(内山博俊社長、静岡県浜松市)は7月28日(木)、静岡地裁浜松支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約2億6700万円。

 同社は1997(平成9)年4月に設立。大手広告代理店を主力得意先として、団体客の貸切バス運行需要に対応していた。

 しかし、同業者間での競争や、ドライバーの一定給与水準の維持、労務環境の改善に加え、安全運転に関わる経費負担増などで労務コスト削減が難しく、収益は低調に推移していた。

 こうしたなか、インバウンド利用客の増加から、新規に4台のバスを購入したほか、利益率の高い美容院経営に参入するなど、収益改善に注力していた。

 その後コロナ禍により、利用客は半減。過度な設備投資もあって資金繰りが悪化し事業継続が困難となった。

全旅連青年部、「宿の日」(8月10日)認知度向上へ フォトコンテスト応募受付

2022年8月15日(月) 配信

応募は9月30日(金)まで

 8月10日(水)が「宿の日」であることの認知度を向上させようと、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長)は8月10日(水)~9月30日(金)まで、入賞写真に宿泊券などをプレゼントする「宿の日応援フォトコンテスト」の応募を受け付けている。

 全国の旅館・ホテルが8~9月に、日本煙火協会協力のもと、全国47都道府県の各地で打ち上げる花火のほか、期間中に出掛けた旅行の写真が審査の対象となる。応募は全旅連青年部の公式Instagramをフォローし、「#宿の日応援フォトコンテスト」と「#宿の日」を付けて投稿することで、完了する。1人何点でもエントリーすることができる。

 最優秀賞は1人を選出し、宿泊券3施設分をプレゼントする。2人が選ばれる優秀賞では、2軒分の宿泊券を贈る。また、入賞から外れた作品のなかから、抽選で5人程度に宿泊券1施設分を進呈する。

 発表は全旅連青年部公式ホームページと宿の日応援プロジェクト特設サイトで行う。入賞者と当選者には、全旅連青年部からInstagramのダイレクトメッセージで通知される。

「街のデッサン(256)」 持続可能な高品質観光の創造、福永晃三氏発想の「観光検定」の意味とは

2022年8月14日(日) 配信

高品質観光を生み出す「観光検定」

 京都の近しい経営者・福永晃三氏から、この春2冊の本をいただいた。漫画風編集の福永さん自身の個人史、もう一冊は経営する会社の社史である。株式会社フクナガは、先代の兵蔵氏が日本で最初のティーサロンを1930年、英国リプトンの直轄喫茶部として京都三条に創業したのが始まり。爾来、喫茶とレストラン事業の店づくりに半世紀研鑽を重ねたが、その起業家精神を下地に、82年に晃三氏が引き継いだ。とはいっても一升マスには一升しか入らない。晃三氏の商売への果敢な挑戦が始まる。

 福永さんと私は、日本商工会議所の観光専門委員会に所属しともに勉強した。観光専門委員会は「観光立国・日本」を支える研究支援組織であるが、全国の中小企業が観光産業とリンクして新たな事業イノベーションを創発させることが目的だ。福永さんはこの部会で先駆的な役割を果たし、私は大いに啓発された。

 観光産業と地域の中小企業をどうシナジーさせるかは、観光立国の肝となる。この重要な命題への答えが、フクナガの社史に開陳されていた。

 その答えとは、京都の都市文化を愛する市民の力を基盤に、京都産業の革新と多様性を生み出す起業家が中軸になり、観光という難事業と「新結合」させる構想である。これは経済学者シュンペーターの「イノベーションとは異なった分野を“新結合”させることで生まれる」というテーゼを見事に実現させている。

 すなわち福永さんが発想し、京都商工会議所が日本で最初に実施した「京都・観光文化検定」という制度に結実した。この構想は、ロンドンを訪ねるたびに市民の街への愛、知識、もてなしの素晴らしさに感嘆し、直感が躍動した。市民が街の歴史と文化の豊かさを自ら学び、誇りともてなしの心に昇華していく。その理解度を検定し、合格すれば観光ガイドの資格あり、というご褒美ももらえる。

 この制度設計と検定のテキスト作成に17人の専門家が係わって、通称「京都検定」が生まれ、2004年に1回目の試験が実施された。私も公式テキストを手にしたが、これが秀逸だ。市販ガイドブックを遥かに超えた深遠な歴史、社寺仏閣などの資源、芸術文化や生活にまつわる祭り行事、さらには花街、路地の魅力まで扱われている。

 「京都検定」の制度は、これまでの観光キャンペーンやGo Toなどの金銭支援とはまったく違った「観光文化」の質を磨き、地域産業の持続可能性を担保するものである。そしてこれこそが新しい観光資本主義が目指すものではないかと私は高く評価している。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

 

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(139)それはお客様のわがままなのか 施設都合を押し付けない

2022年8月13日(土) 配信

 

 旅館では、朝食の時間帯が決められていて、せっかく旅館に泊まり、朝はゆっくりしたい人には、とても残念なことです。最近は、朝食を昼食に変更できるプランも出てきました。お客様の都合に合わせてくれるのであれば、多少料金が高くてもこうした選択ができるのは非常にありがたいものです。

 また、夕食に選べるメニュープランを予約すると、その時点で何にするかを選ばなければならないことがあります。迷いながらも選択しますが、何日も前に当日のメニューを選ぶことには、少し疑問もあります。当日に何を食べたいかは変わるものです。せっかくの良いプランも、そのことでお客様に嫌なイメージを持たせてしまえば、とても残念なことです。

 出張でホテル連泊した際、翌日の日中に予定がないときは、部屋で原稿を書いたりして過ごします。そのときに、部屋の掃除スタッフにドアをノックされることがしばしばあります。

 部屋の掃除を拒否することはできますが、やはり整えられたベッドで休みたいので、掃除をお願いするため、「ちょっと待ってもらえますか」と、慌てて着替えて部屋を一旦離れるのです。あるときは、朝に外出して昼過ぎに戻って来ると、まだ部屋の掃除がされていないということもありました。

 それに対して、とくに不満はなかったのですが、ある日チェックイン時に、「明日のお部屋の掃除は、何時ごろに伺わせていただいたらよろしいですか。ご希望がありますか」と、ハッとするような嬉しい声を掛けられました。

 私は「明日は午前11時から午後2時ごろまで出掛ける予定なので、その間にお願いできたらうれしいです。大丈夫ですか」と返しました。「もちろんです。ではその時間で手配しておきますね」。

 これだけの会話でしたが、朝起きてから、いつ掃除のスタッフが来ても部屋を出られるように前もって着替えて仕事をしていた私にとって、その会話は本当にありがたいものでした。

 宿泊施設側にも業務を行うための都合はあるでしょう。しかし、その都合でお客様にサービスを提供することは、目指す顧客満足とは相反するものでもあります。

 お客様のほとんどは、限られた選択肢の中でサービスを受けることに慣れてしまっているかもしれません。

 ただ、クレームは出ないかもしれませんが、宿泊施設側がそれを当たり前のようにしているとしたら、そこには大きな問題があります。

 私たちサービス業の仕事は、できる限りお客様のわがままに応えてあげることです。もちろん、掛かる手間は費用としてしっかりといただきましょう。

 

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

 

 

 

最新の研究知見を加味し実像に迫る 10月1日から京都で「新選組展2022―史料から辿る足跡」開催

2022年8月12日(金) 配信

近藤勇写真 19世紀 土方歳三資料館蔵 <展示期間:10月1日〜10月14日>

 京都文化博物館(京都府京都市)で10月1日(土)から11月27日(日)まで、展覧会「新選組展2022―史料から辿る足跡」が行われる。近藤勇や土方歳三、沖田総司ら新選組隊士の胸中が息づく、隊士直筆の書簡を一挙公開。11月23日までは、土方歳三の愛刀「銘 和泉守兼定」も展示される。

隊士直筆の書簡
胴衣 永倉新八所用 江戸時代(19世紀) 北海道博物館蔵 <通期展示>

 新選組は、1863(文久3)年2月4日に江戸で結成された浪士組を母体とした政治集団。尊王攘夷の実現を目指し、会津藩に所属して京都市中の治安維持を担う一方、局長・近藤勇は一橋・会津・桑名(一会桑)勢力の有力な周旋方として政治活動に奔走。戊辰戦争では、幕府側に属して最後まで戦い、東北、箱館(函館)へと転戦し懸命に激動の時代を生き抜いた。

 現代にいたるまで、新選組は小説、アニメ、ドラマ、映画などで、常に身近な存在として描かれ親しまれてきた。一方、近年歴史学の分野では新選組やその周辺の調査・研究が進み新たな資料が発掘され、小説などで知られる新選組像とは異なった姿が明らかになってきている。

 同展覧会では、これら最新の研究知見を加味しながら、京都という新選組と深く結びついたゆかりの地を舞台に新選組の実像に迫る。

 入場料金は当日券が一般1500円、大・高生1000円、中小生500円(いずれも税込み)。前売・団体料金は一般1300円、大・高生800円、中小生300円(いずれも税込み)

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