3月30日に第39回姫路城観桜会 桜の開花早まり初の3月開催

2024年3月12日(火) 配信

三の丸広場で開く

 兵庫県姫路市で3月30日(土)、姫路の春の風物詩「姫路城観桜会」が開かれる。これまで4月初旬に行ってきたが、39回目となる今回は、例年桜の開花が早まっていることから初の3月開催となる。

 姫路城三の丸広場を会場に、午前10時から午後4時まで開催する。ステージでは、オープニングセレモニーのほか、和太鼓演奏や観光PRなどを行う。おもてなしコーナーでは、お茶席を設けるほか、地酒や団子、弁当などを販売する。

 関連イベントとして、春の食のイベント「ひめじぐるめらんど」が3月29日(金)~3月31日(日)まで大手前公園で行われる。また、姫路城夜桜会は姫路城西の丸庭園で3月29日(金)~4月7日(日)まで。今年は「千姫幻想曲輪」と題し、「千姫」が愛した庭園「曲輪」を舞台に四季をイメージしたライトアップを行う。観覧料は大人600円、子供200円。

JTAとRACが特別デザイン機就航 沖縄の世界自然遺産普及啓発を

2024年3月11日(月) 配信

特別デザイン機

 日本トランスオーシャン航空(JTA、野口望社長、沖縄県那覇市)と琉球エアーコミューター(RAC、波平進社長、沖縄県那覇市)は3月6日(水)から、「世界自然遺産」特別デザイン機の就航を開始した。沖縄県の世界自然遺産の普及啓発が狙い。就航期間は約1年間を予定する。

 沖縄県が世界自然遺産普及啓発事業の一環として実施した、北部地域12市町村と八重山地域3市町の小・中学生を対象にした図画コンクールの受賞作品デザインをラッピングした。特別デザイン機はJTAが1機、RACが1機。

 なお、特別機は同日の沖縄県主催「やんばる・西表島図画コンクール」表彰式・ラッピング飛行機お披露目式のあとから運航を始めた。

阪急交通社、秋田県と連携協定結ぶ 秋田県初の旅行会社との協定

2024年3月11日(月) 配信

2者はこのほど、包括連携協定を結んだ

 阪急交通社(酒井淳社長)は3月7日(木)、秋田県(佐竹敬久知事)と観光振興をはじめとした地域社会の活性化及び、豊かな社会の実現を目的とする包括連携協定を結んだ。秋田県が旅行会社と協定を締結するのは初めてとなる。

 連携協定では、①観光の振興②観光人材の育成・確保③県産農林水産物、県産食品及び工芸品などの振興④危機管理⑤環境保全やエネルギー政策の推進⑥その他両者が必要と認める事項──などに取り組む。

 観光振興では、同社が企画する全国各地発着の募集型企画旅行により、冬季など閑散期の需要増に取り組み、年間を通じて秋田県への観光誘客を目指す。

 秋田県の四季折々の自然や多彩な祭り、伝統芸能など、県独自の特性を生かした観光促進などに努め、秋田県の課題解決に向けて多面的な連携をはかる。

KNT-CT3社合同「とびだせ いざ!にっぽん旅キャンペーン」

2024年3月11日(月) 配信

キャンペーン第1弾は4月1日から

 KNT―CTホールディングス(米田昭正社長、東京都新宿区)は、グループ旅行会社3社とKNT―CTパートナーズ会と共同し、「2024年度とびだせ いざ!にっぽん旅キャンペーン」を実施する。CP期間は4月から1年間。人気の高い九州・沖縄、北海道方面を対象に、2回に分けてCPを行う。

 グループ旅行会社は近畿日本ツーリスト、近畿日本ツーリストブループラネット、クラブツーリズムの3社。同CPは、3社が企画と実施、販売する主に九州・沖縄・北海道を目的地とした個人型旅行商品を中心に展開する。これら以外にも地域を問わず日本全国のKNT―CTパートナーズ会と連携し、地域の旬な情報を今後の企画に盛り込んでいく。

 CP第1弾は、4月1日(月)~9月30日(月)出発の九州・沖縄方面募集型企画旅行や旅行商品の参加者が対象。九州方面は「とらふぐ炙り&唐揚げ」、沖縄方面が「ブルーシールアイスクリームセット」をそれぞれ抽選で300人にプレゼントする。

 第2弾は、10月1日(火)~2025年3月31日(月)出発の北海道方面募集型企画旅行や旅行商品の参加者が対象。抽選で300人に「毛ガニ」をプレゼントする。なお、第2弾の対象商品情報などは、CP開始時にあらためて発信するとしている。

北陸新幹線延伸控え、渋谷で「敦賀・若狭フェア」開催 サイクリングルートや御食国と呼ばれた食文化を紹介

2024年3月11日(月) 配信

花換まつりを体験する杉本知事

 福井県では2024年3月16日(土)の北陸新幹線福井・敦賀延伸に合わせて、「青々吉日TSURUGA WAKASA」のコンセプトのもと、「敦賀・若狭」への周遊を促すさまざまなプロモーションに取り組んでいる。3月8日(金)~10日(日)には東京・渋谷で「青々吉日 敦賀・若狭フェア」を開き、若狭湾サイクリングルート「わかさいくる」や御食国(みけつくに)と呼ばれた食文化などを紹介した。

 2024嶺南誘客キャンペーン実行委員会の主催。8日(金)はメディア向内覧会けとして開催した。杉本達治知事も会場に駆けつけ「渋谷で敦賀・若狭の魅力を体感いただき、3月16日になったら、ぜひ現地へお越しください」と呼び掛けるとともに、「石川・富山・新潟の3県とともに、北陸全体のPRに力をいれていきたい」とあいさつ。卓越した技術者を国が表彰する「現代の名工」に選ばれた、昆布すき職人・別所昭男氏が長さ4メートルもある「おぼろ昆布」をすくようすを披露した。

長さ4メートルもある昆布をすくパフォーマンスを披露

 キャンペーン名称の「青々吉日」は、若狭湾や5色に輝く三方五湖など、豊かな自然の「青々」と、寺社仏閣や暦の風習を連想させる「吉日」を組み合わせたもの。フェア期間中、福娘による花換(はなかえ)まつり(敦賀市・3月30日~4月9日開催)のPRや、若狭塗箸研ぎ出し、若狭パールのアクセサリー作りなど、若狭の工芸体験、福井県自転車アンバサダー中島康晴氏と自転車競技を通して世界を股にかける栗村修氏によるトークショー(9日)を開催した。

宿泊中の体調不良にオンライン診療でサポート ノーススターとベッセルホテルズ連携

2024年3月11日(月) 配信

2者はこのほどの連携で、ホテル宿泊者がオンライン診療を受けられる体制を構築した

 ノーススター(田北浩大社長、東京都中央区)は、ベッセルホテル開発(瀬尾吉郎社長、広島県福山市)と3月1日(金)に包括連携協定を結んだ。ノーススターが運営する子供のオンライン診療アプリ「キッズドクター」と、ベッセルホテル開発が運営する全35ホテルが連携することで、旅行者の急な体調不良時にアプリを介してオンライン診察が受けられる体制を構築する。

 ベッセルホテルズは、運営するすべてのホテルで「18歳以下は同室添い寝で無料」「ベビーカーやベビーベッドなどの子供用グッズを無料貸出」「添い寝利用の5歳以下の子供は朝食無料」などの家族向けサービスを実施している。また、このうち4ホテルは、ウェルカムベビーのお宿に選ばれている。

 今回の連携により、ホテル滞在中に子供や家族が体調を崩した際、ホテルの部屋からオンライン診療で医師の診察を受けられ、医師が必要と判断すれば薬局で薬を受け取ることができる取り組みを始めた。

 また、ホテル従業員向けに、通常は3カ月に3回まで無料となるキッズドクターの「チャット健康相談」が無制限で利用できるプランを提供するなどの取り組みを行っていく予定。

JAL×読売旅行、熊本の酒・グルメ3日間 ソムリエ同行ツアー

2024年3月11日(月) 配信

ソムリエ・米野真理子氏

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長、東京都品川区)と読売旅行(貞広貴志社長、東京都中央区)は3月10日(日)、熊本県の「酒」「グルメ」を堪能する「~ソムリエ米野真理子さん同行~熊本県の美酒美食を愉しむ旅3日間」を売り出した。

 同ツアーは6月23日(日)~25日(火)の3日間、ソムリエの米野真理子氏が同行して熊本県内を広く横断しながら、酒蔵・ワイナリーなどを巡り、バラエティ豊かな熊本の酒・グルメの魅力を紹介する。

菊鹿ワイナリーの菊鹿ワイン

 1日目の夕食は、全国チーズコンクール入賞の阿部牧場経営「ASO MILK FACTORY」で、「赤牛のチーズフォンデュ」などコース料理と米野氏セレクトのワインのペアリング。2日目の夕食には、和食店「青柳」で馬刺し、からし蓮根など地産地消の熊本の郷土料理を堪能でき、熊本県の日本酒・ワイン・焼酎全蔵の飲み比べも楽しめる。

 旅行代金は、羽田空港・伊丹空港の発着が1室1人当たり15万円(1~4人利用)、仙台空港・新千歳空港の発着が同16万円(同)。このほか、詳細は読売旅行Webサイトから。

JR新潟駅にファクトリーショップ開業 亀田製菓グループのアジカル

2024年3月11日(月) 配信

限定販売商品

 亀田製菓グループのアジカル(西山徹社長、新潟県新潟市)は3月27日(水)、東日本旅客鉄道(JR)新潟駅に開業する駅ビル「CoCoLo新潟」に初のファクトリーショップ「HAPPY SHOP」をオープンする。店舗限定商品や、同店でしか味わえないキッチンメニューを販売する。

 店舗限定商品は「新潟駅限定 ハッピーターン 佐渡バター風味」と全国のご当地ハッピーターンの人気7種を詰め合わせた「新潟駅限定ハッピーターンアソート」の2種類。

 また、キッチンメニューは、店内で仕上げたサクサクのハッピーターンに好みの粉を選んでかけられる「ハッピーターンクリスピー」(324円・税込)や、ソフトクリームにハッピーパウダーとハッピーターンをトッピングした甘じょっぱさがウリの「ハッピーターンソフトクリーム」(378円・税込)などをそろえる。

 営業時間は午前10:00~午後8:30。キッチンメニューのラストオーダーは午後8時。

 

「観光革命」地球規模の構造的変化(268) 北方領土問題と観光

2024年3月10日(日) 配信

 2月7日が「北方領土の日」ということを知っている人は少ない。日本政府は1981年に2月7日を「北方領土の日」と制定した。1855(安政元)年2月7日に日魯通好条約が調印され、通商が開かれると共に、両国国境を択捉島とウルップ島の間と定められた。この条約によって択捉島、国後島、色丹島および歯舞群島の北方四島は日本領土と確定した。

 ところが第二次大戦の最末期にソ連は日ソ中立条約を破棄して対日参戦し、北方四島を占領した。当時四島全体で約1万7千人の日本人が居住していたが全員強制退去させられ、ソ連は46年に四島を自国領として編入した。それ以降、ソ連とロシアによる実効支配が継続している。

 膠着した状況のなかで、64年から元島民による北方領土墓参が始まり、92年からはビザなし交流が認められ、99年からは自由訪問も始まった。日本政府は2012年に北方四島ビザなし渡航専用船として「えとぴりか丸」を建造して運航を開始した。例年5~9月に掛けて元島民らを乗せて根室港と北方四島との間を年30回以上も往来してきた。

 安倍晋三氏は首相在任中にプーチン露大統領と会談を重ね、16年の山口会談では北方四島における共同経済活動が協議され、海産物の共同増養殖や温室野菜栽培、風力発電の導入、島の特性に応じた観光ツアー開発などが検討された。それを契機に北方四島における「国境観光」への関心が高まった。ところがコロナ禍でビザなし交流が中断され、22年2月のロシアによるウクライナ侵攻で北方四島との交流が途絶した。

 とはいえ、日本企業などが出資する極東の石油・天然ガス開発事業「サハリン2」は維持されて液化天然ガスの日本への輸出は継続している。ロシア産水産物の日本による輸入も好調が続いている。互いの利益、地元の利益になる余地は残っている点が重要だ。

 ウクライナ侵攻停戦を視野に入れて、日露関係の改善のために北方四島墓参の枠組みを生かす方策を検討すべきであろう。さらに訪日外国人客を視野に入れて「国境観光」の可能性を追求することも重要だ。

 「観光は平和へのパスポート」なので、困難な局面だからこそ、日本の旅行業界は平和産業としての役割を果たすべきであろう。

 

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

 

 

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その35-温泉神社&温泉寺の神仏巡礼(栃木県日光市) 心身を整える健康成就の旅 湯ノ湖の美風景で心潤す

2024年3月9日(土) 配信

 今回の精神性の旅先は、奈良時代に開かれた栃木県日光市の奥日光「湯元温泉」にある、温泉の神仏が宿る「温泉神社&温泉寺」です。東武日光駅から西へバスに揺られて、名所「いろは坂」をのぼった先に出会えるのが、静けさと優美な大自然の魅力に溢れた奥日光エリア。およそ80分で到着します。

 

 その奥日光エリアのなかにある湯元温泉は、古い歴史に刻まれた名湯であり、将軍家ゆかりの温泉としても有名。

 

 

 湯元温泉の宿がある中心地から徒歩で行ける「湯ノ湖」は、目をつむり、深いため息を吐き出して、ゆっくりと何も考えない至福の無の時間を満喫するのに最適な場所。日ごろ積もり積もった悲しみや怒り、不安などの負の感情を吐露して、心を鎮静させることができるでしょう。私自身、負の感情が溜まったら定期的に訪れたい、とっておきの場所。

 

 その湯ノ湖は、戦場ヶ原の北にそびえる「三岳(みつだけ)」が噴火した際の三岳溶岩流により、「湯川」が堰き止められてできた湖。標高1478㍍にあり、周囲はシウリザクラやシラカンバ、アスナロなどの原生林が広がって、奥深い大自然と自分が一つになれるような境地に入るでしょう。また、マス釣りの名所でもあります。

 

 遊歩道があるので散歩しやすく、奥日光の自然で心を潤せます。「湯ノ湖ハイキングコース」(3㌔、所要時間1時間10分程度)もあり、5月から6月にかけては、アズマシャクナゲやトウゴクミツバツツジの花、秋には色彩美に溢れた紅葉と湖面に映る絶景、冬にはマガモやキンクロハジロなどの水鳥とも出会え、どの季節に旅しても風光明媚な世界を満喫できます。

 

日光山 温泉寺

 

 さて、奥日光にある温泉寺は、世界遺産「日光輪王寺」の別院であり、その歴史はとても古く、日光を開山された勝道上人(しょうどうしょうにん)が、788(延歴7)年にこの温泉を発見し、病の苦しみを救う薬師瑠璃光如来様をお祀りしたのが始まりとのこと。一般的な薬師瑠璃光如来様は、薬壺を左手でお持ちになっているお姿ですが、温泉寺の本堂にいらっしゃる薬師瑠璃光如来様は、両手でしっかりと薬壺を持っています。このようなお姿は、珍しいようです。また820(弘仁11)年には、弘法大師空海様が新湯を開き、自在湯(じざいゆ)と命名。848(嘉祥元)年には、慈覚大師(じかくだいし)によって、功徳力のある名湯、日光九湯として世に広められ、輪王寺の支配下に置かれました。

 

 この温泉寺は、全国でも珍しい温泉に入ることのできるお寺です。温泉寺の温泉に入り、薬師瑠璃光如来様の「健康成就・延命長寿」の祈りをささげ、心身をいたわってみてはいかがでしょうか。志納金として、500円をお支払いします。また、泉質は含硫黄、カルシウム・ナトリウム―硫酸塩、炭酸水素塩泉。源泉掛け流しの乳白色の湯(源泉はエメラルドグリーン、加水すると乳白色)で、糖尿病や神経痛、慢性婦人病、病後回復期に効果が期待できるとのこと。メタケイ酸も多く、美肌にも良いとのこと。本堂では、約15分間の写経体験もできますので、温泉とセットがおすすめです。

 

奥日光の温泉神社

 

 次の温泉神社は、湯ノ湖の近くにあり、長く急勾配の石段をのぼると、湯元温泉全体を見渡すことができます。やはり、先述した勝道上人が782(天応2)年に男体山に初登頂されて4年後に白い煙が立ち上る、この高台に温泉神社を創建されました。温泉の神様である、大己貴命(おおなむちのみこと)様をお祀りしています。温泉守護と健康の守り神として、信仰されています。

 

 心身の体調を整える、奥日光の温泉寺&温泉神社の神仏巡礼の旅はいかがでしょうか。

 

旅人・執筆 石井 亜由美
カラーセラピスト&心の旅研究家。和歌山大学、東洋大学国際観光学部講師を歴任。グリーフセラピー(悲しみのケア)や巡礼、色彩心理学などを研究。