うれしいエコ活動を

 宿泊施設でも進むエコ活動。客向けだと、連泊者のシーツ交換希望制などが代表例。特典はポイントサービスだったり、もしくは設けていないところも多い。最近、泊まったあるホテルは、連泊者を対象に「アメニティの取り替えのみ」「清掃は必要なし」など清掃段階が選べる。特典としてプレゼントがもらえ、清掃段階でグレードがアップするという。ご当地菓子の袋詰めなど数種類あり、選択可能。買いそびれていたお菓子があったのでいただいた。

 ビジネスを除き、旅行といえば娯楽で、宿泊施設でのエコとなかなか馴染みにくい印象も。しかしながらその場で特典がもらえ、センスを感じられるとなんともうれしい。一工夫でエコ活動が客へのサプライズにつなげられる一例では。

【市沢 美智子】

新社長に中村靖氏、久保英資氏が専務就任(はとバス)

中村靖社長
中村靖社長

 はとバスは、9月25日に開いた株主総会と取締役会で、代表取締役社長と代表取締役専務の交代を承認可決した。代表取締役社長には東京都交通局長などを歴任した中村靖氏が、代表取締役専務には元JTB情報システム代表取締役社長の久保英資氏が就任した。

 

 両氏の略歴は次の通り。

 中村 靖氏(なかむら・やすし)。1954年生まれの59歳。81年東京都入都、2011年同交通局次長、12年同交通局長、13年同知事本局長。

久保英資専務
久保英資専務

 久保 英資氏(くぼ・ひでもと)。1955年生まれの59歳。79年日本交通公社入社、2004年サンルート取締役経営企画部長、07年JTBビジネストラベルソリューションズ取締役副社長、10年JTB情報システム代表取締役社長、14年はとバス顧問。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2014、グランプリに柳田実さん

受賞者と選考委員(柳田さんは前列右端)
受賞者と選考委員(柳田さんは前列右端)

「フライトキャンセル後の対応」高く評価

 日本添乗サービス協会(TCSA、山田隆英会長)は9月26日、ツーリズムEXPOジャパンの会場(東京ビッグサイト)で「ツアーコンダクター・オブ・ザ・イヤー2014」の表彰式を開いた。グランプリ(国土交通大臣賞)には、柳田実さん(JTBサポートインターナショナル所属)が受賞した。

 山田会長は「添乗員は旅の安心・安全を守る高い専門性のある職業であるが、必ずしも社会的に見合った評価がなされていない。添乗員に光と希望を与え、栄誉を称えるこの賞も、今年で9回目となった」とあいさつした。

 グランプリを受賞した柳田さんは昨年8月、ペルー9日間のツアーに添乗したが、帰国便が機材故障でフライトキャンセル。航空会社の案内や説明もなく、現地(リマ)では、欧米人やペルー人への対応が優先されるという不鮮明な対応のなか、的確な情報収集と判断によって自身のツアー客だけでなく、他社ツアーに参加した日本人のケアも行い、2日遅れで無事日本への帰国に成功したことが高く評価された。

 準グランプリ(観光庁長官賞)には田中麻実さん(ツーリストエキスパート所属)、委員長賞には清由美さん(トップ・スタッフ所属)、会長賞には三苫匠さん(フォーラムジャパン所属)が受賞した。

 優秀賞、奨励賞の受賞者は次の各氏。カッコ内は所属会社。

【優秀賞】
出田洋子(JTBサポートインターナショナル)
掛井三郎(ジャッツ)
久野明美(ANAセールス)
四十栄麻美(トップ・スタッフ)
樋口知枝(TEI)

【奨励賞】
對馬千保(ツーリストエキスパーツ)
豊田良美(ツーリストエキスパーツ)
広瀬美由紀(JTBサポート中部)
有馬純子(ツーリストエキスパーツ)
鈴木都(ツーリストエキスパーツ)
野曽由美子(ツーリストエキスパーツ)
廣田克浩(四国旅客鉄道)

鳥取と岡山が共同開設、とっとり・おかやま新橋館、9月28日開店

9月28日にグランドオープンした「とっとり・おかやま新橋館」
9月28日にグランドオープンした「とっとり・おかやま新橋館」

 鳥取県と岡山県の共同アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」が9月28日、東京・港区新橋にグランドオープンした。同館のキャッチフレーズは鳥取県名産の「梨」と岡山県名産の「桃」をモチーフに、心のこもった「ももてなし」に決まった。

 JR新橋駅から徒歩1分という好立地で、1階は物販スペース、2階は軽飲食と催事スペース、観光・移住コーナーの2フロア構成。物販と軽飲食に関しては鳥取県の蔵元「稲田屋本店」に運営委託した。店舗の敷地面積は延べ約950平方メートルで、以前にあった鳥取県単独のアンテナショップに比べ、3倍以上のスペースとなった。

 1階では鳥取県と岡山県で生産された特産品や民工芸品などを展示・販売する。農畜産物や生鮮食料品など、新鮮な商品も展開。プロモーションゾーンでは、両県の生産者による直接販売も実施する。営業時間は午前10時―午後10時。

 2階にはビストロカフェ「ももてなし家」をオープン。両県の食材を洋風にアレンジした料理を提供する。ランチタイムは新鮮な野菜を、カフェタイムは旬のフルーツを、ディナータイムはお酒と組み合わせて地元の味を楽しむことができる。営業時間は午前10時―午後11時。このほか2階には、物産展や説明会などが開催できる催事スペースと、観光・移住コーナーを設置。両県の職員が常駐し、観光案内や移住の相談に対応する。

 また、両県の地元企業が首都圏における情報収集や販路開拓を支援するため、レンタルオフィスのビジネスセンターを設置。各県8ブース、計16ブースのほか商談室も用意した。

 グランドオープン前日の9月27日には、内見会と開設記念レセプションを開いた。両県から平井伸治鳥取県知事と伊原木隆太岡山県知事も参列し、鳥取と岡山の樽酒で盛大に鏡開きを行った。

サイクルトレイン運行、無料で1列車10台まで(伊予鉄道)

サイクリング姿の野志克仁松山市長(左)、中村時広愛媛県知事(右から2人目)、清水一郎伊予鉄道副社長(右端)
サイクリング姿の野志克仁松山市長(左)、中村時広愛媛県知事
(右から2人目)、清水一郎伊予鉄道副社長(右端)

 伊予鉄道は、9月27日から来年3月29日までの土・日・祝日に、郊外電車全線で自転車を持ち込める「サイクルトレイン」の運行をスタートした。自転車の持ち込み料金は無料。実証実験として行い、結果を踏まえて運行継続の判断をする考えだ。

 対象駅は、大手町、石手川公園、鷹ノ子を除く32駅。1列車につき10台まで持ち込める。イベント的な運行や臨時列車ではなく、継続的に運行するサイクルトレインは、同社によると「全国に15社あるが、輸送密度が1千人を超える路線でのサイクルトレインの運行は珍しく、愛知県の豊橋鉄道に次いで全国で2番目」という。

 車両には自転車持ち込みスペースであることを、ステッカーで表示している。各駅ポスター掲示も行う。

 清水一郎副社長は「10月26日には、瀬戸内しまなみ海道で国際サイクリング大会が開催される。自転車と鉄道の連携で、愛媛の観光振興につなげていきたい」と話している。

おっぱいリレー開始、人工乳房バトンに温泉地つなぐ

人工乳房の性能に問題がないかを確認(湯谷温泉)
人工乳房の性能に問題がないかを確認(湯谷温泉)

 人工乳房をバトン代わりに、全国の温泉地のホテル・旅館や温浴施設などをリレーのようにつなぐ「おっぱいリレー2014」が、10月1日にスタートした。

 毎年ピンクリボン月間である10月に実施し、参加施設は人工乳房を浴槽に浸け、着用したままでも温度や泉質によらず安心して湯舟に入れることを確認。次の施設へと「バトン」をつなぐ。4年目を迎える今年は、湯の温度によって実際の肌のようにシリコーンの色が変化する、新技術で作られた人工乳房をバトンに採用。60以上の施設を、約1カ月かけてつないでいく。

 参加施設には、乳がんのセルフチェックができる「セルフチェックサポートソープ」を配布し、乳がんの早期発見を目指すピンクリボン活動も行っていく。

 問い合わせ=池山メディカルジャパン 電話:052(799)3715。

大型囲炉裏を新設、夕食会場に「信州IRORI」(黒部観光ホテル)

巨大囲炉裏「信州IRORI」でお出迎え
巨大囲炉裏「信州IRORI」でお出迎え

 11月に開業50周年を迎える長野県・大町温泉郷の「黒部観光ホテル」は、今年4月に露天風呂エリアをリニューアルし屋外サウナ「森のサウナ」を新設、同7月に大町温泉郷唯一の夕食バイキング会場に信州郷土料理と新たな山岳リゾート料理を提供する「信州IRORI」を新設した。信州IRORIは、直径180センチ×高さ200センチの大型囲炉裏で、信州の郷土料理である灰焼きおやきや山岳リゾート料理(グラタン、鍋料理、スープ等)を提供する。

 通常夕朝食バイキングで使用しているこの信州IRORIを、10月11・12・18・25日の午後2―4時まで、ロビーの「田舎茶屋」脇に設置し、「おやき」や「こりんと」など信州郷土料理や菓子で客を出迎える「Welcome 信州IRORI」を開く。

 開催日には、信州や山岳に関する雑誌もそろえて、信州の歴史や観光にも親しみを持ってもらう空間づくりを目指している。

 問い合わせ=電話:0261(22)1520。

「たけふ菊人形」PR、越前市で北陸の秋の風物詩

公演するOSK日本歌劇団がPR
公演するOSK日本歌劇団がPR

 福井県越前市で開かれる、北陸の秋の風物詩「たけふ菊人形」(10月3―11月9日開催)のPRで9月18日、実行委員会とOSK日本歌劇団の一行が関西支社を訪れた。

 同イベントは今年で63回目を迎え、会場は武生中央公園。菊花愛好家が育てた大菊や小菊、盆栽菊など1万鉢以上が展示され、毎年期間中に約10万人が訪れる。今年の菊人形展示のテーマは、放映中の大河ドラマでおなじみの「戦国の天才軍師 黒田官兵衛」。官兵衛の人生に大きな影響を与えた、有岡城幽閉の土牢など8つのシーンを再現する。世界最大となる高さ3㍍の官兵衛の〝メガ菊人形〟も必見だ。

 また、毎年好評のOSK歌劇団の今年の公演演目は、スペインを舞台にした王妃と国民的スターの愛の物語「愛の翼~Aras Del Amore~」。歌やダンスなどのショーも含め、約1時間の公演で観劇料は800円。

 国民的スターのエミリオ・ソレールを演じる同歌劇団の真麻里都さんは、「このイベントでは初のトップなので不安と楽しみが半々。1人の女性への愛に目覚め、スペインの内乱に挑むという役どころの心の動きを感じてもらえれば」。王妃を演じる折原有佐さんは、「王妃らしさを出すための立ち居振る舞いに苦労しました。王妃の苦悩が伝わるよう演じたい」と話した。越前市観光協会の飯田政利さんは「開催期間中に、菊師による菊の着せ替えもあり、そちらも見ものです。人気イベントですのでぜひお越しください」とPRした。

2015年度版「ピンクリボンのお宿」冊子発行!

2015年版冊子

 「ピンクリボンのお宿ネットワーク」(会長 畠ひで子=匠のこころ吉川屋女将)は10月6日、加盟するお宿情報をまとめた冊子「ピンクリボンのお宿」を発行いたしました。

 冊子では加盟するお宿の温泉・お風呂情報を中心に、「洗い場の仕切りがある」「脱衣所での配慮」「入浴着着用の有無」「貸切り風呂対応」などをご紹介しております。さらに、宿泊プランや宿泊特典、温泉や料理に関するコラムなども掲載し、また巻末にはお得なクーポンページもございます。

 全国の病院やネットワークに加盟する宿などで配布するほか、お問い合わせいただいた方にも無料で送付いたします。

 
 詳細は同ネットワークホームページ(http://www.ryoko-net.co.jp/modules/pink_oyado )から。

桑田雅之次期青年部長、政策目標を達成したい、衆・参院選挙を控え

桑田次期部長(左)と山口部長が握手
桑田次期部長(左)と山口部長が握手

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会の青年部(山口敦史部長)は9月11日に臨時総会を開き、次期青年部長に桑田雅之氏(菅平高原温泉ホテル代表取締役)を選任した(既報)。桑田氏は当選人演説で「『One for  All,All for One』(一人はみんなのために、みんなは一人のために)」の精神で青年部の組織運営を行うことをアピールした。さらに、さまざまな課題を解決していくうえで、(1)政策問題への取り組み(2)流通課題への取り組み(3)インバウンドへの取り組み(4)組織強化(5)未来を担う若手経営者の育成――の5つの基本方針を推進していくと語った。

 政策問題への取り組みについては、「耐震問題や固定資産税、NHK受信問題、国内旅行の活性化に向けて有給休暇を取りやすくするといった大事な政策、業界の環境が変わるような政策に取り組まなくては全旅連青年部が存在する意味はない。しっかりと取り組んでいきたい」と語った。さらに、「私の期には、16年7月に参議院議員選挙、同12月には衆議院議員の任期満了を迎え、選挙が行われる。このときに我われ宿泊業界が一丸となって、一つでも政策目標を達成していきたい」と強調した。

 流通課題への取り組みでは、全旅連サイト「宿ネット」をベストレートギャランティー(最低価格保証)の直販サイトにリニューアルするビジョンを示した。

 インバウンドへの取り組みでは、「RYOKANブランドを確立し、しっかりとプロモーションしていく」とし、観光庁の施策にRYOKANブランドを含めてもらい、国土交通省、観光庁との結びつきを深めていきたい」とした。

 組織強化では、「見える化」を進める。「旅館規模の関係でどうしても参加できない部員もいるため、セミナーや総会などのネット配信ができるようにしたい」と語った。そのほか、青年部の緊急ネットワーク網の整備を継続するほか、青年部員の減少により、全国大会の低予算化に取り組み、その分を各委員会など青年部事業への予算増加をはかる。

 未来を担う若手経営者の育成では、若手経営者の登竜門となるような年間プログラムを作成していきたいとした。

 そのうえで、桑田氏は「皆の想いが叶えられる組織でなければ、組織の存在意義はない」とし、「アンケートで部員の声を集め、年内には新たな事業も含め、事業内容をしっかりと作っていきたい」と語った。

青年部員の前で当選人演説を行う
青年部員の前で当選人演説を行う

【桑田雅之氏演説】「One for All ,All for One」
(一人はみんなのために、みんなは一人のために)

 ラグビーでよく使われる言葉ですが、これはすべての組織を運営するために必要な基本的な考えだと私は思います。全旅連青年部においては「青年部員は全旅連青年部のために、全旅連青年部は青年部員のために」と解釈できると思います。

 現状はどうでしょうか? 地元の部員に聞いても全旅連青年部はどんなことをやっているのかわからない。という答えが返ってきます。では実際我われの活動は意味の無いことをやっているのでしょうか? そんなことはないと思います。ただ、上手く伝わっていない状態なのだと思います。

 そこで、私が思い描く全旅連青年部とは、私がやりたいことを実現することはもちろんですが、可能な限り皆さんの共通意見を取り入れ、それを全国に伝えていくことだと思います。

 私はラグビーというスポーツを通して色々なことを学んできました。海外のチームでプレーし、プロとしてのハングリーさや、自分を犠牲にしても仲間を生かすチームワークを学び、自分よりも遥かに大きな相手に立ち向かって行く勇気を養い、さまざまな文化や人種の狭間でコミュニケーション能力を磨く、という貴重な経験をしてきました。

 私は、「One for All,All for One」(一人はみんなのために、みんなは一人のために)の精神でこの組織を運営し、この業界を取り巻く問題に全青年部員のスクラムを組んで立ち向かって行きたい。

 そういう想いで次期青年部長に立候補させていただきました。