フォルクスワーゲンの電気自動車 白馬村で無料シェア可能に

2019年8月1日(木)配信

電気自動車「e-Golf」と白馬村の下川正剛村長(左)

 長野県・白馬村は2019年8月2日(金)、フォルクスワーゲングループジャパン(=VGJ、ティルシェア社長、愛知県豊橋市)の電気自動車e-Golf(イーゴルフ)を使用した無料シェアリングサービス「白馬EVシェアリング」を始める。貸し出し対象者は白馬村民と白馬村内の宿泊者。実施期間は11月29日(金)まで。

 白馬EVシェアリングは、環境省が推進する地球温暖化対策に資するあらゆる「賢い選択」を促す国民運動「COOL CHOICE(クールチョイス)」に賛同した長野県白馬村が、CO2排出抑制対策事業として行っている電気自動車のシェアリングサービス。2年目となる今年は、2台のフォルクスワーゲンe-Golfが使用される。

 白馬村は、水力など自然エネルギーによる電力自給率約96%を達成しており、その電力によって充電することで、白馬村ではe-GolfをほぼCO2フリーで利用することができるという。

 独フォルクスワーゲングループ本社は7月10日、環境保護に関する新たな企業理念のステートメント「goTOzero」を発表し、2050年までに環境バランスシートをCO2ニュートラルにすることを表明している。VGJもグループの一員として、再生エネルギー電力による今回の「白馬EVシェアリング」をサポートしていく。

e-Golfによる「白馬EVシェアリング」サービス概要

申込開始日:2019年7月30日(火)

実施期間:2019年8月2日(金)~11月29日(金)

貸出車両:フォルクスワーゲン e-Golf

貸出対象者:白馬村民と白馬村内宿泊者(運転免許証が必要)

料金:無料

利用期間:次のどちらかの期間を選んで申し込む

 (1)月曜日午後~金曜日午前(5日間)

 (2)金曜日午後~月曜日午前(4日間)

利用方法:利用3日前までに白馬村役場総合案内に電話にて予約を行う。

申込・問い合わせ先:白馬村役場総合案内 電話:0261-72-5000

 ※なお、白馬村宿泊者は、宿泊施設を通してお申込ください。

ウェブサイト:利用条件など詳細は次の白馬村ウェブサイトで確認をお願いする。

お客様問い合わせ先

フォルクスワーゲン カスタマーセンター tel:0120-993-199

観光庁ら、イベント民泊ガイドライン改訂 物件数少なく さらなる普及を

2019年8月1日(木) 配信

イベント民泊普及を目指す

 観光庁と厚生労働省はこのほど、イベント民泊ガイドラインを改訂した。イベント民泊の要件となる宿泊施設の不足の判断などについて、具体的な事例の追加などをした。ラグビーW杯や東京五輪などの大規模イベントを目前に控えるなか、イベント民泊をより活用してもらう狙い。

 併せてこれまでのイベント民泊実績も発表(同庁と同省の調べ)。15年7月10日から19年7月25日までの約4年間で、1イベント当たり平均提供物件数は11件、平均延べ宿泊者数は40・3人と少なかった。

 イベント民泊とは一定条件のもと、旅館業法の営業許可なく宿泊サービスができるもの。一定条件は①イベント開催時であり②宿泊施設の不足が見込まれ③開催地の自治体の要請などで自宅を提供するような公共性の高いもの――となる。

 今回の改定では①宿泊施設の不足の判断方法と部局間の連携、業務委託の方法などについての具体的事例②自宅提供者から自治体への申込書などについて統一的な様式③自宅提供者に対する研修などにおいて周知・指導すべき留意事項に、衛生面や安全面における留意点――の3点を新たに盛り込んだ。

 イベント民泊実績をみると、これまでの計34のイベントで提供物件数は計374件だった。1イベント当たり平均は11件で、提供物件数が1件のイベントも1つではなかった。

 延べ宿泊者数は計1288人だったが、このうち上位3つのイベント(17年の徳島市阿波踊り、ツール・ド・東北 2017、ツール・ド・東北 2018)で約半数を占めた。上位3つのイベントを除いたイベント民泊での平均延べ宿泊者数は20人を切った。

 ただ、動きは活発化しつつある。17年のイベント民泊合計は10件だったが、18年は20件と急増した。このほか、熊本県と民泊仲介大手のAirbnb(エアビーアンドビー)は19年7月、大規模な祭りイベントやラグビーW杯に向け、イベント民泊の自宅提供者を募るためのプロモーションを合同で行うと発表している。

 今回、一部項目の具体的事例や統一的な申込書などを新たに盛り込んだことで、イベント主催者と自宅提供者らが円滑にイベント民泊をできるようにし、宿泊施設不足対策の1つとしてさらなる普及をはかる考え。

イベント民泊ガイドラインを改訂しました~イベント開催時に海外の人や他地域の人...
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news06_000421.html
2008年(平成20年)10月1日に発足した観光庁の公式ウェブサイトです。観光庁の紹介や観光立国実現のための施策などを紹介しています。

日台の観光交流推進へ 台湾のホテル代表者と東京都旅行業協会が意見交換

2019年8月1日(木) 配信

活発に意見交換(左側が東京都旅行業協会、右側が台湾一行)

 台湾から、中華民国ホテル旅館・旅行業国際推進協会(徐銀樹理事長)らホテル旅館の代表者12人が7月29日、東京都旅行業協会(村山吉三郎会長、東京都千代田区)を訪れ、日本と台湾の観光交流推進に向けた意見交換会を行った。

 
 徐理事長ら一行は、東京・代々木公園で7月27、28日に開かれた第4回「台湾フェスタ2019」にブース出展し、約15万人の来場者に台湾観光の魅力をPRした。翌29日に、東京都旅行業協会の幹部ら8人と面会した。

代々木公園で開催された台湾フェスタ2019

旅行新聞新社・石井社長が台湾の協会顧問に

 
 徐銀樹理事長は冒頭、日台観光交流促進に尽力した旅行新聞新社の石井貞德社長が中華民国ホテル旅館・旅行業国際推進協会の顧問に就任すると発表。認定式を行った。

徐会長(左)から顧問認定を受ける石井社長

 
 同意見交換会を設定した石井社長は「日台の観光交流の拡大へ、双方が情報を交換し、それぞれが感じている課題を共有する場になればうれしい」とあいさつした。さらに、「次回は東京都の旅行会社が台湾を訪れ、現地の素晴らしい観光地や宿泊施設を視察する関係へとつなげていきたい」と述べた。

 
 東旅協の村山会長は「加盟670会員のうち海外旅行を取り扱う会員も多い。台湾は人気観光地のため、近隣国と比較しても料金が高くなっている。今後、台湾の方々とさまざまな情報交換が大事になる」と語った。

名刺交換のようす

 
 高谷良彦副会長は「航空座席がなかなか取れない」現状を説明しながら、「ツアーの品質と内容を高めていく必要がある」と強調。「日本人にも人気が高い台湾のサイクリングコースにホテルやグルメ、観光名所を巡ることができるモデルコースを紹介してほしい」と要望した。

意見交換会のあとに記念撮影

 
 台湾側からは「日月譚で蒋介石が愛したメニューや、現地の香辛料を使った料理をアピールするなど、もっと地方に訪れてもらえる努力をしていきたい」などの意見も出た。徐理事長は「我われは台湾ツアーに色々な支援ができる。協力していきましょう」と語った。

ジャルパックが暑気払いでメディアと情報交換 江利川社長が空手を披露

2019年8月1日(木) 配信

空手のパフォーマンスを披露するジャルパックの江利川宗光社長

 ジャルパック(江利川宗光社長)は7月30日(火)、東京・天王洲アイルのカフェ「ルカラン(Le Calin)」で、観光メディア関係者らと「暑気払いの会」を開いた。江利川社長をはじめ、取締役執行役員の藤岡秀多氏、松浦浩次氏、谷吉一宏氏ら同社役員が総出で、冷たい飲み物と美味しい料理を囲み、記者らと情報交換を行った。

 江利川社長は「年に2回開催するパッケージ商品の記者発表会だけでなく、さまざまなかたちでメディアの皆さんと交流できる機会を作っていきたい」と語り、自ら空手のパフォーマンスを披露するなど、記者らを楽しませた。

大迫力の渦潮を真上から(徳島県・鳴門観光汽船)

2019年8月1日(木) 配信

 「鳴門観光汽船」は、1周約30分の渦潮体験クルーズを運航。鳴門海峡の渦潮が巻いている場所へは、約10分で到着します。

 運航している大型観潮船「ワンダーなると」は、鳴門の渦潮見学専用に設計、建造。渦潮の真上まで進むことができます。2階の1等船室にある展望デッキからの眺めは、格別です。

デッキから見下ろす渦潮は格別

 変わった視点で渦潮を見たい人には、予約制の渦潮水中観潮船「アクアエディ」がオススメ。水面下1㍍の展望室から海中のうずのようすを間近で見られるほか、デッキからは雄大な瀬戸内海の景色を堪能できます。高速船の航行時にデッキに出られるのは珍しいです。

ここに注目

 最寄りの高速道路「神戸・淡路・鳴門自動車道」鳴門北インターから5分で到着するアクセスの良さが自慢です。

 珍しい自然現象「渦潮」を毎日、気軽に見られる場所は、世界的にも希少。規模も迫力も、最大級の渦潮を、ぜひ体験しに来てください。

鳴門観光汽船 概要

住所:〒772-0053
   徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字大毛264-1

TEL:088-687-0101

FAX:088-687-0713

浮かぶ料亭で「江戸の粋」を感じる(東京都・屋形船晴海屋)

2019年8月1日(木)  配信

 「屋形船晴海屋」は、「江戸の粋(いき)」をコンセプトに、「江戸らしさ、屋形船の素晴らしさ」が伝わるよう、細部にまでこだわったおもてなしをモットーとしております。

 運航する船は、業界最大級144人定員の白鷺をはじめ、全船掘りごたつスタイルで、屋上にスカイデッキを設けています。

 5つの周遊コースでは、お台場の夜景やスカイツリーなどを、旬の味覚にこだわった料理と共に楽しめます。とくに、東京オリンピック・パラリンピック競技会場の建設地を巡るコースは、今だけの特別な景色を見られるのでおすすめです。また、乗合船では、南京玉すだれや獅子舞など江戸芸人の伝統芸を体験できます。(不定期開催)

ここに注目

 「浮かぶ料亭」をコンセプトに和食の達人が、旬の食材をふんだんに使用した手作りの会席料理をご用意しております。とくに、毎朝豊洲から仕入れる新鮮な江戸前穴子を1匹ずつ捌き、船内で揚げるアツアツの天ぷらは絶品です。

東京の絶景と旬の味覚を船上で

屋形船 晴海屋 概要

住所:〒136-0074
   東京都江東区東砂6-17-12

TEL:03-3644-1344

FAX:03-3644-5445

「大江戸温泉物語 天草ホテル亀屋」オープン 「天草」らしさを追求した温泉リゾートに

2019年8月1日(木) 配信

天草エリア観光の拠点にも

 大江戸温泉物語ホテルズ&リゾーツ(森田満昌代表)はこのほど、2019年8月1日 (木)にオープンする「大江戸温泉物語 天草ホテル亀屋」(熊本県上天草市)の詳細を発表した。同社グループによる九州エリアで3軒目の施設となり、天草らしさを追求した温泉リゾートに仕上げた。

客室イメージ
館内イメージ

 「天草ホテル亀屋」は全76室ある。天草で花開いた南蛮文化をモチーフに散りばめたロビーや、天草の海と天草富士を一望するオーシャンビューの露天風呂など、「天草」をコンセプトの軸とした。九州エリアでは初となるライブキッチンを新設し、創作バイキングの料理は地産池消にこだわった。

夕食シーンイメージ

 施設のメインとなる大浴場は、地下約1000mの源泉から湧出する天然温泉を使う。「非火山性、化石海水型」に分類され、健康に良いといわれている「にがり」成分が多い塩化物強塩冷鉱泉となる。

天草を一望
露天風呂イメージ

 同社ならではの館内コンテンツも用意。選べる色浴衣コーナーや湯上りサロン提供のアイスキャンディ、世界のボードゲームコーナー、卓球コーナー、漫画コーナー、カラオケルーム(有料)などを設けた。とくに世界のボードゲームでは、同社施設として2館目の導入となり、合計150種類を取り揃えた。

館内コンテンツ

 同社は温泉宿や温泉テーマパークを全国で38カ所*で運営している。九州エリアでは、長崎ホテル清風(長崎)と別府清風(大分)を展開し、「地元のお客様はもちろん、他地域からも年々増えている」(同社)という。

 なお、2019年9月1日から、熊本駅から天草ホテル亀屋までの「往復直行バス」も運行が決定した。往復利用1人1960円となる。

【大江戸温泉物語 天草ホテル亀屋 概要】

所在地:熊本県上天草市大矢野町中4463-2

総客室数・定員数:76室/322人

宿泊料金:4人1室 7,980円/人~

予約・問い合わせ番号:0570-034268

駐車場料金:宿泊者無料

駐車時間:24時間無休(休館日以外)

駐車台数:100台 屋外

下田ロープウェイロイヤルブルーの外観にリニューアル デザインは水戸岡氏

2019年8月1日(木) 配信

下田ロープウェイ「ゴンドラ」

 下田ロープウェイは8月1日(木)、寝姿山(静岡県下田市)で運行するゴンドラをリニューアルし運行を始めた。また、8月30日(金)には、東京急行電鉄が山頂にレストラン、観光交流施設「ザ ロイヤルハウス」を開業。両施設のデザインと設計は、伊豆観光列車「ザ ロイヤルエクスプレス」を手掛けた水戸岡鋭治氏が行った。

 下田ロープウェイのゴンドラは、外観を「ザ ロイヤルエクスプレス」のイメージと合わせ、寝姿山の木々の緑に映えるロイヤルブルーに塗装。内装も天然木を使った。

 「ザ ロイヤルハウス」の内装は、ゴンドラと同じく天然木をふんだんに使用し、各所には伝統工芸が散りばめられている。組子細工で囲まれた個室や、土壁で仕上げられた茶室からは、下田湾を望む美しい眺望が広がり、優雅な旅のひと時を過ごせる。

ザ ロイヤルハウスの内装

 またレストランでは、「ザロイヤルエクスプレス」の料理監修も務める、旬香亭の齋藤元志郎氏と古賀達彦氏がメニューを監修。伊豆ならではの海の幸や季節の野菜を生かした料理、生産地や製法などにこだわった飲料などが楽しめる。

THE ROYAL EXPRESS について

 8両編成、定員約100人の観光列車。客車、食堂車、キッチンカー、コンサート・結婚式・展示会などさまざまな活用が可能なマルチカーで編成されており、車両ごとにデザインが異なっている。

下田ロープウェイ 概要

開業日:8月1日

営業時間:午前8:45~午後4:45

※ 季節により変動あり

料金

往復乗車券:大人、1030円。子供、510円

定員:40人

全長:540㍍

高低差:156㍍

ザ ロイヤルハウス  概要

開業日:8月30日

営業時間:午前10:00~午後4:30

※下田ロープウェイの運行により変動あり

観光交流施設 サービス

タブレット端末貸出:

下田周辺地域の歴史・文化などの観光資源などの情報収集のほか 、 多言語での翻訳も可能。

VR(仮想現実)機器貸出:

河津桜など、 四季折々の観光地 周辺の映像 をリアルに体験 できる。

無料 Wi Fi

※各種サービスは、 準備が整い次第順次提供予定。

 

 

日本旅行 赤い風船「皇室ゆかりの宿」を発売

2019年8月1日(木)配信

「皇室ゆかりの宿」パンフレット表紙

 日本旅行(堀坂明弘社長)はこのほど、皇室が公務などで訪問時に宿泊した宿を選定した「皇室ゆかりの宿」を、国内パッケージツアーブランド「赤い風船」で売り出した。

 今年は、現上皇陛下が退位して現天皇陛下が即位された、「令和」という新時代が幕を開けた歴史的な節目の年。改元という特別な年に皇室が宿泊した「皇室ゆかりの宿」を選定してもらい、昭和、平成から令和へと受け継がれる伝統と格式ある宿での滞在を通じ、時代の移り変わりに思いを巡らす休日の過ごし方を提案する。

商品概要

ツアー名称:皇室ゆかりの宿

設定期間:2019年 7~10月

出発地:首都圏/中部 静岡発・関西発・九州発

商品形態:宿泊プラン・JR+宿泊セットプラン・航空+宿泊セットプラン

申込み先:

 近くの日本旅行、日本旅行サービス、日本旅行オーエムシートラベルなど日本旅行商品取り扱い店舗、または日本旅行ホームページで申し込みをお願いする。

日本旅行ホームページ「皇室ゆかりの宿」特集:

新元号記念プラン | 日本旅行
https://www.nta.co.jp/kokunai/special/kaigen/
日本旅行の新元号【令和(れいわ)】記念したお得なプランが大集結!改元を記念した旅行プランをご紹介!元年の旅は誰とどこにおでかけしますか。

〈旬刊旅行新聞8月1日号コラム〉高速道路の旅  単調で無個性な道を“修行”と思う

2019年8月1日(木) 配信

高速道路は人生に似ている

 クルマを利用した長距離の旅では、高速道路を利用することが多い。

 高速道路にも一長一短がある。信号が無く、早く目的地に到着できるメリットは大きいが、デメリットとしてすぐに思い浮かぶのは、通行料金が高く、風景が退屈ということだ。

以前は、神奈川県から実家のある福岡県まで約1200㌔の距離を、しばしば高速道路で帰省していた。途中、兵庫や岡山、広島などの温泉地に寄って1泊するのが楽しみだった。

 若いころは、高速道路に乗ると、限界まで休憩をしなかった。200~300㌔を無休憩で走り続けることも珍しくなかった。クルマを運転するのが楽しかったし、「早く未知なる目的地に着きたい」という“青さ”があった。

 しかし、こんな私も、知らずうちに日本中の高速道路を走り、未知なる地も次第に少なくなるなか、「一刻も早く目的地へ」という意識が薄らいできている。そして300㌔を無休憩で走るなんて無茶もしなくなった。

 むしろ、最近は30㌔ごとに休憩していると言っても過言ではない。

 高速道路は、家族や友人、仕事仲間などと走ることがある。しかし、高速道路の醍醐味は、1人で走ることだ。これは、オートバイでも同じだ。

 高速道路は単調な道だ。だから、同乗者と会話が弾むことは、あまりない。景色を見ても退屈なので、ドライバーも同乗者も必然的に無口になり、眠くなる。ガムを噛んだり、雑音混じりのFMを聴いたり、サービスエリア(SA)で買ったブラックコーヒーを飲んだり、ある種「暇つぶしタイム」だ。

 こんな時間は、家族や恋人など親しい人と過ごしてもそれほど楽しくない。客人などと同乗したならば、会話も続かず、気まずい空間に支配されてしまう。

 高速道路は修行と思うと楽しい。単調で無個性な道を、ひたすら走り続ける長距離走者の孤独な気分を堪能できる。常に自分と対話しながら、併走者なき世界を突き進む。「厳しい500㌔の行程をどのように過ごすかは自分次第」というような状況は、考えるだけでワクワクしてこないだろうか。

 カーナビを見ていると、かなり先にあるSAや、パーキングエリア(PA)の表示が出てくる。

 次の小さなPAに寄って、コーヒーで済ますか、その次の大きなSAでアメリカンドッグと紙コップのコーヒーを買うか迷うのも楽しい。

 SAやPAには、長距離運送業のドライバーや、出張中の営業マン、取材先に向かう旅行業界の新聞記者など、さまざまな人が休憩している。

 利用し慣れた高速道路では、自分の気に入ったSAもあるはずだ。同じようなものを毎回買い、背伸びをしたり、軽く体を動かしたりして、長時間の運転で疲れた体をほぐす姿も見掛ける。

 オートバイのライダーは、小さな庇のついた駐輪場で、タイヤやエンジン、荷物の点検なども寡黙に行う。

 高速道路は人生にも似ている。走り続け、各々がSAで1杯のコーヒーを飲み束の間の休憩をする。そして、再びハンドルを強く握りしめ、果てしなく続くメインストリートに合流していく。

 (編集長・増田 剛)