「長いトンネル抜け光が見えた」 国際観光日本レストラン協会が賀詞交歓会

2023年1月26日(木) 配信

安田眞一会長

 国際観光日本レストラン協会(安田眞一会長)は1月25日(水)、東京都港区の八芳園で2023年新年賀詞交歓会を開いた。安田会長は、「長いトンネルを抜けてやっと光が見えてきた心持ち。3年ぶりに交歓会を開催することができ、参加者130人、関係団体22団体に参列いただいた」と謝意を述べた。観光需要が回復基調にあるなかで、フードサービスへの継続的な支援を国へ求めた。

 また、来賓として出席した観光庁の和田浩一長官は、「ようやく国内外でお客様が戻ってきたところ。観光庁として、この回復の動きを確実なものとするため尽力していく」と強調した。飲食業界の支援については、観光地の宿やレストランの高付加価値化支援事業を紹介し、事業の活用を会場へ呼び掛けた。

観光庁の和田浩一長官

 元観光庁長官であり、国連世界観光機関(UNWTO)の駐日事務所の本保芳明代表も登壇し、昨年12月に行われたガストロノミーツーリズム世界フォーラムについて振り返り、「奈良でフォーラムが開催できたことは日本が食で高く評価をいただいているということであり、皆様に食を支えてもらっているおかげ」とし、日本および世界のガストロノミーツーリズム発展への寄与を強調した。

UNWTO駐日事務所の本保芳明代表

旅館ホテル数5万523軒、36県が前年度比で減少(22年3月末現在)

2023年1月26日(木)配信

2021年度 旅館・ホテル営業の施設数・客室数及び簡易宿所の施設数

 厚生労働省がこのほど発表した「衛生行政報告」によると、2021年度末(22年3月)現在の「旅館・ホテル」軒数は5万523軒だった。コロナ禍の影響により都道府県ベースでは36県が減少する結果となった一方で、簡易宿所の施設数は増加傾向が続く。簡易宿所は3万8593軒(同2.0%増)で、前年より746軒増えた。

 全国の「旅館・ホテル営業」の施設数は5万523軒(同0.4%減)で、客室数が175万7557室(同1.1%増)となった。東日本エリアの都道県が施設数と客室数のそれぞれで上位を占めている。簡易宿所は3万8593軒(同2.0%増)だった。

 旅館・ホテルの施設数を都道府県ベースでみると、全国1位は東京都(3654軒)。2位は北海道(2951軒)、3位は沖縄県(2781軒)の順となり、沖縄県が前年3位の静岡県を上回る結果となった。

 施設数の伸び率は全国1位が沖縄県(同9.1%増)で、沖縄県の調査では2002年から20年連続で、宿泊施設の軒数、客室数などが過去最高を更新し続けている。

 客室数は、都道府県別で東京都が20万5327室(同0.9%増)で全国最多となった。次いで北海道の12万2008室(同2.6%増)、大阪府の11万9230室(同1.5%増)。前年3位の北海道が大阪府を上回り、順位を上げた。

 客室数の伸び率は、1位は沖縄県(同8.3%増)で、京都府(同4.8%増)、大分県(同4.1%増)の順だった。

 簡易宿所の都道府県ベースでは、長野県が4014軒で1位。2位は沖縄県で3806軒、3位は京都府の3455軒と続く。

 簡易宿所の伸び率は、北海道が同11.2%増で1位、2位は千葉県で同9.6%増、3位が栃木県で同8.7%増だった。

「ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム」 訪れる人の古里に(11年ぶり再開の只見線)

2023年1月26日(木) 配信

霧幻峡の渡し

 2011年の豪雨で被害を受け、一部区間で不通となっていたJR只見線が昨年10月、およそ11年ぶりに全線で運転再開しました。この間、全国から多くの応援が寄せられ、沿線に住む私たちを後押しいただきました。地元ではその声に応えようと、情報発信や列車に手を振る活動を進めてきました。交流を通じて、自分事として只見線を考える人も増えています。

 奥会津に入ると、駅ごとに温泉があると言えるほど、のどかな温泉場が続きます。私は共同浴場の「地元のコミュニティーにお邪魔しながら入浴する」という雰囲気がとても好きです。また冬が長く、保存食が身近にある暮らしが当たり前でした。昔は苦手でしたが、今は季節や思い出も感じられる大事な食材です。

 近年、人気のスポットは金山町と三島町の境にある「霧幻峡の渡し」です。線路に沿うように流れる只見川。対岸にはかつて集落があり、舟で行き来していたそうです。廃村で舟の文化は途絶えましたが、奥会津郷土写真家の星賢孝さんが「集落の歴史を忘れないように」と、渡し舟を復活させました。霧幻峡という名前の通り、川霧がたちこめる夏の早朝がおすすめです。

 只見線は運転本数が少ないので、一度にいくつもの場所をまわるのは難しい反面、ゆっくり1つの地域で過ごせます。1番の楽しみは地元の方と知り合うこと。訪れた人の第2、第3の古里になっていってほしいと願います。

 【只見線地域コーディネーター 酒井治子】

1月29日から「第86回伊豆大島椿まつり」 3月中旬からは椿と大島桜のコラボレーションも

2023年1月26日(木)配信

第30代ミス椿の女王の穂住佳歩さん

 東京・伊豆大島で1月29日(日)から3月26日(日)まで、「第86回伊豆大島椿まつり」が行われる。今年は3年ぶりに大島公園内の椿プラザをメイン会場とし、大島民謡やあんこの手踊りなど伊豆大島の郷土芸能を披露するほか、椿油など同島のお土産を販売。フラワーアートユニット「plantica」デザインの椿まつり特別装飾を施し、華やかな空間を演出する。

 期間中、さまざまなイベントが行われる同まつり。2月3日から3月18日の金、土曜日には、元町港客船待合所内では夜祭を3年ぶりに開催し、ダンスや御神火太鼓などが披露する。また2月11日にはハワイ島との姉妹島盟約61周年記念しハワイアンナイトを展開。3月21―26日には椿花ガーデンで「椿花ガーデン」でライトアップイベントも行われ、ライトアップされた椿の花と星空の競演を楽しめる。

 伊豆大島と竹芝桟橋(東京都)、熱海港、伊東港、稲取港(静岡県)、久里浜港(神奈川県)、館山港(千葉県)を結ぶ高速ジェット船を運行する東海汽船は同まつり期間中お得にまつりを楽しめる往復きっぷを販売する。

 椿まつりに先立ち、東海汽船旅客営業部門広報・企画グループグループ長代理の横坂奈美さんと第30代ミス椿の女王の穂住佳歩さんが来社した。穂住氏は「品種によって開花時期が違うので、期間中は常に椿の花を見ることができます。また、3月中旬からは大島桜も開花するので、椿と桜のコラボレーションも楽しめます」とPRした。

山梨県、自然首都圏フォーラム設立 富士五湖地域の発展目指す

2023年1月25日(水)配信

左から最高顧問の隈研吾氏、山東昭子氏、代表の長崎幸太郎知事、代表代行の田坂広志顧問

 山梨県(長崎幸太郎知事)は昨年12月22日(木)、東京都内で記者会見を開き、協働組織体「富士五湖自然首都圏フォーラム」の設立を発表した。富士山の世界文化遺産登録10周年である2023年を契機に、産官学労社広民の参加を募り、世界に誇る富士山の裾野に広がる富士五湖地域を、新たな時代に求められる「自然首都圏」へ発展させていくことを目指す。

 同フォーラムの代表には長崎幸太郎知事、代表代行に田坂広志顧問(多摩大学大学院名誉教授)が就いた。最高顧問にはノーベル生理学・医学賞を受賞した名誉県民の大村智氏(北里大学特別栄誉教授)、建築家の隈研吾氏、前参議院議長の山東昭子氏が就任した。

 長崎知事は会見のあいさつで「富士五湖地域は富士山のふもとという世界からも注目されるロケーションでありながら、そのポテンシャルをさらに生かす余地がある」と言及。「幅広い分野のさまざまな人々にフォーラムに参加してもらい、富士五湖地域の高付加価値化を推進する大きなムーブメントを起こしたい」と力を込めた。

 「自然首都圏」実現の第1次計画として、①自然首都圏構想②富士五湖グリーンモビリティ③アートシティ富士五湖④富士五湖アカデメイア⑤グローバル富士五湖――の5つのワーキンググループ(WG)を発足。首都圏および富士五湖地域の民間企業や公的組織に、フォーラムへの参加とともに、各WGへの参画を募っていく。

 WGのうち「自然首都圏構想」を母体として、全体のビジョンと計画の議論を行い、さまざまなテーマでの新たなWGを生み出していく。フォーラム発足時はまず、「富士五湖グリーンモビリティ」「アートシティ富士五湖」「富士五湖アカデメイア」の3つのWGから活動を始め、順次そのテーマを広げていく方針だ。

 今後は会見同日に立ち上げたフォーラム専用ウェブサイトを通じて、参加募集や参画企業・組織の紹介、フォーラムの取り組みを発信していく。

スキー場最寄り17駅をピックアップ JR SKISKIで「どこかにビューン!」(JR東日本)

2023年1月25日(水) 配信 

JR東日本は1月26(木)から、特別企画「JR SKISKIで『どこかにビューン!』」を始める

 東日本旅客鉄道(JR東日本、深澤祐二社長)は1月26日(木)から、旅行ガチャ「どこかにビューーン!」の対象駅がすべてスキー場最寄り駅になる特別企画「JR SKISKIで『どこかにビューン!』」の受け付けを始める。

 同キャンペーンは、JRE POINT6000㌽を使用して、対象駅47駅のどこか1つの駅へ旅行できるサービス。特典チケットは往復となる。今回の特別企画では、スキー場の最寄り駅となっている駅に限定した。どこの駅に行ってもウィンタースポーツを楽しむことができる。

 今回の対象駅は新青森、盛岡、北神、白石蔵王、郡山、那須塩原、山形、田沢湖、雫石、ガーラ湯沢、越後湯沢、上毛高原、上越妙高、飯山、長野、佐久平、軽井沢──の17駅。

 対象出発期間は2月1日(水)~3月31日(金)。申込期間は1月26日(木)~3月10日(金)まで。出発駅は東京・上野・大宮駅の3駅から選択可能。

 また、専用Webサイトでは、対象駅周辺のスキー場を紹介している。一部のスキー場では、CP利用で訪れたことを申告することで特典を受けられる。

一休の宿特化型SNS、iOSアプリ版を始める(YADOLINK)

2023年1月25日(水)配信

YADOLINK iOSアプリイメージ

 高級ホテル・旅館の予約サイト「一休.com」を運営する一休(榊淳社長、東京都港区)は1月24日(火)、宿特化型SNS「YADOLINK(ヤドリンク)」のiOSアプリサービスを始めた。

 ヤドリンクは、インターネット上で「宿好きが集まり、心置きなく宿愛を語れ、それが誰かの役に立つ幸せな場所」となることを目指し、立ち上げた。投稿に対して「いいね」やコメントでのリアクションが可能で、好きな宿を投稿されている人や、気になる投稿者との交流がはかれる。

行きたい宿を見つける体験が向上

 今回のアプリ版は、行きたい宿が見つけやすくなった新UI、使いやすくなった投稿画面、コメント通知機能などのアプリならではの挙動を追加した。宿を探す検索・投稿・利用者同士での交流をよりスムーズに行えるようにすることで、宿好き・旅好き利用者の投稿が、他者の宿選びの参考となる場面を増やし、よりつながっていくことを期待している。

 なお、従来のWebブラウザ版もこれまで通り利用可能としている。

 サービス開始に合わせて、一休ポイントが当たるダウンロード企画も始めた。同アプリをダウンロードし、ログインした人の中から抽選で5人に、「一休.com」で「1ポイント=1円」で利用できる3000円相当の一休ポイントを進呈する。期間は2月12日(日)まで。

第38回「ふくい桜まつり」(福井市)3月25日(土)~4月9日(日)まで開催 幻想的なライトアップも

2023年1月25日(水) 配信

ふくい桜まつりPRキャラバン隊

 38回目を迎える「ふくい桜まつり」(福井県福井市)が3月25日(土)~4月9日(日)まで盛大に開催される。1月25日には、福井市観光協会の酒井一成さん、福井市東京事務所マッチング・コーディネーターの村山匡代さんらPRキャラバン隊が旅行新聞東京本社を訪れ、さくら祭りと、2024年春の北陸新幹線福井開業に向けたイベントなどを紹介した。

 JR福井駅から徒歩約10分に位置する「足羽川桜並木・足羽山」は、日本さくら名所100選にも選ばれる。全長2・2㌔、約600本の足羽川桜並木は「まるで壮大な桜のトンネル。関西圏など遠方からも花見に訪れる人が多い」(酒井さん)という。夜は幻想的なライトアップも予定している。

 4月1、2日には福井市中央公園で、地元グルメや、桜・春にちなんだ福井ゆかりの商品の販売、歴史体験、パフォーマンスが楽しめるイベントも開く。

 また、24年3月31日には、北陸新幹線福井・敦賀開業を記念して、福井唯一のフルマラソン大会「ふくい桜マラソン2024」を実施する計画だ。

 酒井さんは「福井にお越しいただき、桜の美しさをもっと多くの人に知ってほしい」とアピールした。

クラブツーリズム、寝台列車「瑞風」 京都~福山間を貸切運行で

2023年1月25日(水)配信

京都駅と「瑞風」(JR西日本提供)

 クラブツーリズム(酒井博社長)は1月24日(火)、西日本旅客鉄道(JR西日本、長谷川一明社長)が運行する特別な寝台列車「TWILIGHT EXPRESS瑞風(みずかぜ)」を貸切運行するツアーを売り出した。JR京都~福山駅まで、日中時間帯の「DAY TRIP」(日帰り旅行)として乗車できる。

 「瑞風」は、「美しい日本をホテルが走る」をコンセプトとした特別な寝台列車。同ツアーは、京都~福山駅までの約6時間半を、伝統工芸品をあつらえた客室で過ごせる。客室にいながら列車の左右両側を眺望できるレイアウトと大きな窓により、車窓からの景色を観覧できるほか、音楽家による生演奏や、食堂車での「菊乃井」監修・京点心の昼食を楽しめる。さらに、通常は宿泊しないと見られない1両が1部屋となっている最高級客室「ザ・スイート」の見学も案内する。

左からロイヤルツイン、食堂車(JR西日本提供)

 ツアーの一例として、1日目に京都府京都市の「ホテルグランヴィア京都」に宿泊する2日間の東京発ツアーを販売している。東本願寺「大寝殿白書院」の特別拝観なども組み合わせ、クラブツーリズム最上級ブランド「ロイヤル・グランステージ」ならではの内容で案内するとしている。出発日は3月14日(火)。旅行代金は25万~30万円。

「めぐる」「たべる」「つかる」 3つの視点で地域の宝探し 新幹線開業記念し大村でウォーキングイベント

2023年1月25日(水)配信

車両基地を見学

 長崎県の中央部に位置し、日本最初のキリシタン大名、大村純忠が統治していた城下町として栄えてきた大村市で昨年11月26日、西九州新幹線開業を記念し、ONSEN・ガストロノミーツーリズムイベントが開かれた。

高台から大村湾を望む

 参加者は西九州新幹線「大村車両基地」を見学後、仏教文化が花開いた福重地区約8キロをウォーキング。途中6カ所のガストロノミーポイントで地域の食文化に触れたり、石仏などを通じまちの歴史に触れたりするなどさまざまな切り口でまち歩きを楽しんだ。

西九州新幹線「かもめ」

 「大村車両基地」では、普段見ることが難しい角度から存分に車両の外観を堪能したほか、施設担当者から西九州新幹線の概要や車両デザインの秘密などを聞いた。

煮ごみ

 6カ所のガストロノミーポイントでは、祝い事や仏事、地域の行事などの際に食べられるゆでた落花生の入った煮物「煮ごみ」や、「角ずし」、地元でも食べられる機会が少なくなった「つきあげ(さつま芋をふかし、熱いうちに棒でついて揚げたもの)など大村の郷土料理で参加者をおもてなし。県のブランド牛「長崎和牛」でつくるローストビーフや、長崎和牛と県産ジャガイモのうまみが詰まった魚屋が作る「愛のコロッケ」などもふるまわれた。

かもめプリン(左)

 コース上で最も高台にある「おおむら夢ファーム シュシュ」では「かもめプリン」が提供され、「色彩がきれい」、「フルーツの良さも生かされていておいしい」と参加者を楽しませた。同プリンは地元の小学生が考案した一品で、西九州新幹線「かもめ」のイメージをいちごジュレの赤とみるくプリンの白で再現、車両シートの色をテーマにした味のプリンと共に同施設で販売している。またこの場所は新幹線の線路も見下ろすことができ、通過時刻には居合わせた参加者が大村湾と新幹線、大村のまち並みを一度に楽しみ歓声を上げた。

イベントを楽しむ参加者

 イベントを終え参加者からは、「地域の活性化に通じる素敵なイベントだと感じた」、「普段食べられないものを食べられ、楽しかった」、「山があり海があり、のどかでウォーキングには最高の場所でした」などの感想を語った。

イベント担当者の声

 「西九州新幹線開業」をテーマに、同新幹線唯一の車両基地である「大村車両基地」を中心にコースを設定しました。市は今回のイベントを、大村の魅力や特産品などを県外に広くPRする絶好の機会と捉え、イベント準備を進めてきました。
 イベントを終え、ご協力いただいた地元の方から「参加者との交流でき楽しかった」などのお声を、また参加者からもアンケートで高評価をいただけ嬉しいです。
 

【大村市都市整備部新幹線まちづくり課開業準備グループ 係長 冨髙太一】