2025年7月22日(火)配信
田代嘉宏会長
日本オートキャンプ協会(田代嘉宏会長)が7月18日(金)に発表した「オートキャンプ白書2025」によると、24年の平均キャンプ回数は前年比0.5ポイント減の5.0回、泊数は同0.3ポイント減の6.7泊と前年より下がった。猛暑と物価高という二重のマイナス要因に直面しつつも、同協会は「コロナ前より高い水準を維持し、キャンプの根強い支持が続いている」との見解を示した。また、前年より積極的にペットを受け入れるキャンプ場が増えていると説明した。
日本オートキャンプ協会の発表資料より
24年は夏季として平均気温が過去最高に並び、キャンプのピークである7、8月には全国各地で熱中症警戒アラートが発令され、外出を控えるよう呼び掛けられる状況が続いた。東京では2日に1度の頻度で発令され、キャンプを含む屋外レジャーを控える動きが目立ったと紹介。これによって、オートキャンプ参加人口も同1.7%減の590万人となり、わずかに前年を下回った。
加えて、物価高による影響も挙げた。キャンプ1回当たりの平均費用は前年から2865円上昇し、2万3258円と増加した。キャンプ関連ではとくにガソリン代や食費、キャンプ場利用料などが上昇傾向にあり、全般的な物価高の影響とみている。
□同行者は家族中心に、ソロキャンプ落ち着く
キャンプの同行者は、「子供連れ」が同3.7ポイント増の47.3%で、再びキャンプの中心層としての存在感を強め、2位に「夫婦のみ」が前年同数の25.0%と続く。3位に「他の家族と」が同0.8ポイント増の17.2%で4位から浮上した。一方、「1人(ソロキャンプ)」は同3.2ポイント減の16.2%で3位から4位に後退。ここ数年上昇傾向だったが、やや落ち着いた様相を見せている。
キャンプ場の利用者は子育て世代が中心となっているが、「今後も生涯レジャーとしてキャンプを続けるか」という調査に対して、同1.1ポイント増の93.1%が「続ける」と回答した。同協会は「キャンプが子育て期のレジャーだけではなく、生涯レジャーとして認識されている」と述べた。
□キャンプ場にペット、同伴可能な施設増加
会場とオンラインのハイブリッド形式で発表した
近年はペットと共に過ごすライフスタイルが定着し、外出やレジャーでも家族の一員としての対応が求められている。24年は「ペットOK」としているキャンプ場が同3.5ポイント増の81.0%と上昇し、「ペット禁止」のキャンプ場は同4.3ポイント減の18.2%となった。
ペットを受け入れるキャンプ場でも、「ペット料金を徴収している」が同3.5ポイント増の20.4%と増えている。対応について「ペットOKのコテージ」が同3.3ポイント増の23.0%、「ペット専用サイト」が同9.3ポイント増の30.1%、「ドッグラン」が同4.1ポイント増の27.6%とそれぞれ増加。サービスを充実し、ペットを積極的に受け入れるキャンプ場が増加傾向にあり、人とペットが一緒に楽しめる環境が整いつつあるとみている。