常陸観光バスなど2社破産 負債は合計2億4800万円に(帝国データバンク調べ)

2022年7月26日(火) 配信

 常陸観光バス(梶山昭彦社長、茨城県常陸太田市)と、関係会社の常陸観光(同社長、同所)は6月29日(水)、東京地裁から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は2社合計で約2億4800万円。

 常陸観光バスは1994(平成6)年9月に設立した旅客自動車運送業者。大型・中型バスや、マイクロバスなど約25台を保有し、観光バスやスクールバスの運行や冠婚葬祭の送迎などを手掛けていた。

 しかし、近年は新型コロナの影響で旅客輸送の需要が激減。燃料価格の高騰も重なり、業績が悪化していた。借入金負担も重く、資金繰りが悪化するなか、コロナ融資を活用してしのいでいたが、先行きの見通しが立たなくなったことから、2021年10月31日までに事業を停止していた。

 常陸観光は、1989(平成元)年7月に設立。日帰り温泉ツアーなど自社オリジナルツアーの企画・販売や、他者企画旅行商品の代理販売などを行っていたが、常陸観光バスに連鎖するかたちとなった。

 負債は常陸観光バスが約2億700万円、常陸観光が約4100万円。

湘南モノレール 映画 「今夜、世界からこの恋が消えても 」とコラボ 

2022年7月25日(月) 配信

西鎌倉駅の駅名標 ©2022 「今夜、世界からこの恋が消えても」製作委員会

 湘南モノレール(小川貴司社長、神奈川県鎌倉市)は7月23日(土)から、沿線を舞台とした映画 「今夜、世界からこの恋が消えても 」とのタイアップ企画を始めた。

 9月21日(水)まで、映画キービジュアルを、湘南モノレール5605編成(湘南グリーンライン)の車体にラッピングし、ヘッドマークを装着して運行する。

ラッピング車両イメージ ©2022 「今夜、世界からこの恋が消えても」製作委員会

 また、映画ロケ地である西鎌倉駅の駅名標を、同映画の仕様に変更。

 コラボレーショングッズとして、映画タイトルロゴをデザインした西鎌倉駅D型硬券入場券を1000枚限定で販売する。販売場所は、湘南モノレール大船駅、発売日時は8月5日(金)の午前10時。入場券は、1人2枚まで購入できる。

E5系新幹線シミュレータも体験 ホテルメトロポリタン エドモント 新幹線YEAR 2022記念ルーム宿泊プランを展開 

2022年7月25日(月)配信♯旬刊旅行新聞♯ホテルメトロポリタン エドモント♯新幹線

大好きな新幹線に囲まれて、楽しい思い出を

 ホテルメトロポリタン エドモント(東京都千代田区)は12月31日(土)まで、新幹線YEAR 2022記念ルーム宿泊プランを展開している。

 4人まで利用可能なファミリールームの壁や窓を、JR東日本が運行する東北新幹線、山形新幹線、北陸新幹線、上越新幹線をモチーフにした大迫力のデザインでデコレーションした客室に宿泊できるプラン。オリジナル新幹線ステッカーや新幹線ブロックなどの特典、客室内に隠れている新幹線クイズに答えて景品を見つける室内参加型イベントなども用意している。

「E5系新幹線シミュレータ体験」イメージ

 ホテルロビーに設置しているE5系新幹線シミュレータで、新幹線の運転士になりきっての走行シミュレーションも楽しめる。

 プランは1日2室限定で、料金は1室2人利用1万4100円~、 3人利用1万1600円~ 、4人利用1万300円~(1泊朝食付き、消費税・サービス料含む)。新幹線運転シミュレータは、1室25分間楽しむことができる。

 新幹線運転シミュレータはE5系新幹線の実車同様のモックアップ(全長約370㌢×幅約240㌢の模型)で、鉄道の営業運転で日本最速となる時速320㌔の走行を体験できる。

 同シミュレータは、2014~17年にドイツ、マレーシア、シンガポール、インド、アメリカなど世界各地で、日本の車両や鉄道システムのトップセールスにも使用されたもので、日本で一般公開されるのは今回が初めて。。

 ホテルメトロポリタン エドモントでは同シミュレータを23年3月31日まで設置しており、新幹線YEAR 2022記念ルーム宿泊プランのほか、体験付きの宿泊プランやランチプランなどを展開している。

最大級の屋形船でゆったりと  (晴海屋〈東京都〉)

2022年7月25日(月 ) 配信

東京の絶景と旬の味覚を船上で

 屋形船晴海屋は「浮かぶ料亭」をコンセプトに、吟味した食材をふんだんに使った会席料理と水上からの東京の絶景、そして江戸の粋なおもてなしで日常を少しだけ離れ特別な時間を彩ります。

 20人からご利用いただける貸切船は定員144人、日本最大級の屋形船「白鷺」を使用していますので、団体で利用されてもゆったりとお寛ぎいただけます。

 料金はお1人様2時間30分、1万1000円から、予算に応じて料理のアレンジも可能です。また、外国人観光客の受け入れ再開に合わせ、ベジタリアンの方向けのメニューを用意するなど、外国からのお客様への対応にも注力しております。 

長崎の歴史探訪の旅を船で (やまさ海運〈長崎県〉)

2022年7月25日(月) 配信

軍艦島で長崎の歴史を感じる

 「やまさ海運」は、軍艦島(正式名称=端島)の周遊、上陸クルーズを運航しています。

 世界遺産にも認定されている軍艦島の上陸ツアーは、日本最古の7階建て鉄筋コンクリート造りの高層アパートの外観や、浴場があった組合事務所などをガイドの案内を聞きながら見学できる人気のクルーズツアーです。

 「潜伏キリシタン」と、「明治日本の産業革命遺産」、2つの世界遺産を有する長崎県。両世界遺産へのアクセスが便利な「三池島原ライン」も運航しています。高速双胴旅客船で福岡県大牟田市と長崎県島原市を約50分で結びます。

 「長崎の歴史探訪の旅を、船でお楽しみください」。

HIS、仕事見学プログラム開催 コロナ禍での子供の体験格差受け

2022年7月25日(月) 配信

プログラムは8月17日(水)~21日(日)に実施する

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)は8月17日(水)~21日(日)、運営するオンラインサロン「TABIFLEEEEEK」で5~8歳の子供を対象に大人の仕事を見学できるプログラムを開催する。

 コロナ禍での学校行事の中止のほか、経済や雇用への大きなダメージで世帯所得の格差が生じ、子供の体験格差が生まれているという。これを受け、同サロンの有志メンバーで結成した「Social Good Team」が、子供たちに学校や家庭で知ることができる範囲を超えたさまざまな業種の仕事を説明することで、将来の夢を見つけるサポートを行う。

 同プログラムには飲食店、歯科衛生士、ネイチャーガイド、料理人(老舗豚まん、鉄板職人)などが登壇。このうち、老舗豚まんの料理人は、老祥記の歴史や豚まんづくりを紹介する。

 今後、2023年1月4(水)~10日(土)に第2回、4月1(土)~7日(金)に第3回を実施する予定だ。

変なホテル舞浜 東京ベイなど、恐竜ルームオープン より非日常感楽しんでもらう

2022年7月25日(月) 配信

変なホテル舞浜 東京ベイの恐竜ルーム

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)はこのほど、「変なホテル舞浜 東京ベイ」と「変なホテル仙台 国分町」で恐竜ルームをオープンした。家族や恐竜好きの消費者に、より非日常感のあるホテルステイを楽しんでもらう。

 変なホテル舞浜 東京ベイはベッドカバーや枕カバー、壁紙、カーテンなどを恐竜柄で飾った。宿泊客には、ティラノサウルスのぬいぐるみと恐竜の化石発掘キットをプレゼント。ロビーには恐竜グッズのクレーンゲーム機を設けている。

 同客室にはベッドを3台設置。価格は1泊1部屋、朝食付で2万8000 円から、素泊まりは2万3500円から(いずれも税・サ込)。

 変なホテル仙台 国分町では、壁やデスクを恐竜で装飾し、ベッドカバーと枕カバーを恐竜柄にした。ブラキオサウルスとトリケラトプスのぬいぐるみをはじめ、恐竜の風船とパズル、バスボール、スタンプ、書籍を用意している。併せて実施する恐竜クイズの回答を提出した利用客は、お菓子の摑み取りを楽しめる。

 ツインルームの同客室の宿泊料金は1泊1部屋、朝食付2万2600 円から、素泊り2万円から(いずれも税・サ込)。

福岡県旅行業協会 SNSセミナー開く 創客へグループ討論も

2022年7月25日(月) 配信

講演する西川丈次氏

 福岡県旅行業協会(眞武祐一会長)は7月5日に、福岡市内で「誰もがスマホをもつ時代に、あなたの会社は対応していますか」をテーマに、「創客を実現するSNS戦略セミナー」を開いた。

 会員や賛助会員38社57人が参加し、第1部の講演を受講。第2部のグループディスカッションで、参加者が熱心に意見を交わした。

 講演では、観光ビジネスコンサルタンツ(大阪府大阪市)の社長で、おもてなし経営研究所代表の西川丈次氏が、ビジネスの目的である「創客」のためのホームページやSNS活用術を伝授した。

 西川氏は前段に、OTA(オンライン旅行会社)の躍進で「中小旅行業者や旅館ホテルなどの営業が、厳しい状況だ」と指摘。さらに、「旅行会社の売上や利益は結果で、目的ではない。目的は創客で、リピーターを創り続けること」と強調した。

 そのうえで、「旅は人と人が接する。お客様に想いを語り掛けることができるHPは必要」と話し、「HPでマーケットは全国に拡大し、伝えたい情報を膨大に掲載できる」とメリットを訴えた。

 事例紹介として、東京の個人専門旅行会社が、HPで京都の顧客を掴み、欧州の旅を販売したことや、タクシーを使ったきめ細かい旅を20代カップルに楽しんでもらったこと、Webで消防団の旅行を扱う会社などを紹介した。

 西川氏は「会社の顧客データを『個客』にして、旅マエとアトにSNSを活用しお客様に連絡し、 旅の気持ちを盛り上げ、リピーターにつなげてほしい」と話した。

「観光人文学への遡航(25)」 空海の求道の旅①

2022年7月24日(日) 配信

 
 既存のホスピタリティ論の限界、即ち、口では利他をアピールしながらも、突き詰めてみたら結局自分の利益を求めているという自己矛盾を、福祉と宗教から越えようと試みている。

 
 これまで神道を通して「一体関係」という関係性を見出してきた。今月からは仏教の考え方を紐解いてみることとする。なお、その際のテキストとして、竹村牧男「空海の哲学」「『秘蔵宝鑰』を読む」「空海の究極へ『秘密曼荼羅十住心論』を読む」を参考にしている。

 
 我が国において、仏教は聖徳太子によって本格的に導入された。その後、奈良時代には南都六宗といわれる仏教各宗派が誕生した。しかし、奈良時代の仏教は学問研究に軸足を置いていたことから、その教えを請おうとする政治の中枢と仏教僧との癒着が進んでいった。

 
 それを排除するため、平安京に遷都した桓武天皇は、平安時代という新たな時代にふさわしい今日的な仏教を導入することを模索した。そこで、朝廷は南都六宗とは一線を画し、比叡山を開山していた最澄を重用し、弟子を派遣するのではなく、最澄自身が唐に入り、最新の仏教を学んでくるように指示した。

 
 もう既に名声が轟いていた最澄が乗る遣唐使船団の別の船に、まだ無名の若き学僧空海の姿もあった。その当時空海は僧という位置づけだけでなく、中国語の素養、医薬の素養も認められており、20年という長期の滞在ということでメンバーとして認められた。

 
 2人の搭乗する804年の遣唐使船団は航海の途中で悪天候に見舞われた。計4艘が唐へ向かったのだが、最澄の乗る船は予定していた明州の港に到着、空海の船は予定の港と異なる福州に辿り着いてしまう。ちなみにその他の2艘は行方知らずとなった。

 
 福州の役人は、空海の乗った船を海賊だとみなした。嫌疑がなかなか晴れず、埒が明かないなか、遣唐使の正式な大使に代わって、空海が福州の長官に嘆願書を書くことになった。その嘆願書の理路整然とした文体と文字の達筆ぶりに唐の役人も感嘆し、50日にわたる拘束を解いてもらうことができた。空海はその年の暮れ、晴れて唐の首都長安へ入った。

 
 空海は、その当時長安で名僧と名高い青龍寺の恵果阿闍梨と対面する機会を得た。恵果阿闍梨は会った瞬間に空海が厳しい修行を積んでここまで来たことを見抜き、彼の知る一切の奥義を空海に伝授することにした。そして空海は「この世の一切を遍く照らす最上の者」を意味する遍照金剛の灌頂名を与えられた。

 
 生涯の師との出会いから半年後、恵果阿闍梨は入寂する。空海は弟子たちを代表して恵果阿闍梨の業績を顕彰する碑文を起草した。

 
 空海はわずか半年間で恵果阿闍梨から密教の奥義を余すところなく継承したのである。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(7月号)」

2022年7月23日(土) 配信

http://zoomjapon.info

特集&主な内容

 今号では、まるごと1冊で横浜を取り上げました。自身も横浜に住んでいらっしゃり、日仏交流史の専門家である横浜国立大学名誉教授の西堀昭さんには、横浜とフランスとの関わりを軸に横浜の歴史をうかがいました。日本初の日刊新聞、1871年1月28日に創刊された横浜毎日新聞も紹介しました。あまり知られていない一面として、東京の山谷、大阪の釜ヶ崎に並ぶ日本の三大ドヤ街の一つ、寿町について、その歴史から現在の状況を現地リポートしています。横浜を舞台にした映画もまとめました。1949年の美空ひばり主演の「悲しき口笛」、1963年の黒澤明監督の「天国と地獄」、2011年のアニメ映画「コクリコ坂から」など。グルメページでは崎陽軒のシウマイや横浜で創業したすき家、旅行ページでは三渓園を取り上げました。

〈フランスの様子〉フランスが見る日本

7月7日付けLe Monde紙の紙面。「気候変動の影響を被る日本」。写真は6月27日の東京のようす

 7月7日、久々に「ル・モンド」が日本を大きく扱ったのは、6月の日本の異常気象の話題。日本では国内ニュースとして扱われていたが、フランスでは、国際ニュースではなく、「地球」ページで取り上げられた。◆この記事では、異常気象の気温や期間、熱中症での入院者数や死者数、そして梅雨がある日本の特殊性も伝え、電力不足や水不足、台風被害の確率の上昇などのポイントも専門家の発言から紹介している。◆そして参議院選挙に絡めて、気候の問題が日本の政治でまったく取り上げられない原因を紹介している。◆つまり:日本には緑の党がない(フランスには大きな政党としてある)、市民運動が盛んではない(フランスは盛ん)、日本の国内電力の9割近くは化石燃料に頼る(フランスは8割近くが原子力)、日本では有機農業が少数(フランスは農地の13%近くが有機農業)。◆日本の異常気象だけではなく、こうした日本の政治的・社会的状況もあまり知られていない驚きの事実だということだろう。◆フランスでも猛暑が頻発しているが、それは国内ニュースであるだけではなく、「地球」規模の視点から語られることが多い。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉