【11月18日-24日】“佐賀県×スプラトゥーン”東京タワーに期間限定ショップ(佐賀県)

呼子名物「いかぐるぐる」をモチーフにしたコラボツリ―は12月25日まで展示
呼子名物「いかぐるぐる」をモチーフにしたコラボツリ―は
12月25日まで展示する

 佐賀県は、任天堂が発売するイカが主人公のWiiU用人気ゲーム「スプラトゥーン」とのコラボレーション企画「Sagakeen(サガケーン)」を始動した。11月18日には、同県の特産品・民芸品などを販売するコラボショップ「Sagakeenイカすロビー」がゲーム内に登場する“イカスツリー”のモチーフにもなった東京タワー(東京都港区・フットタウン2階イベントスペース)にオープン。11月24日までの期間限定の営業で、コラボ商品としてオリジナルパッケージの「スプラトゥーンいかさし塩辛」や「スプラトゥーンいかまんじゅう詰め合わせ」、職人が手作りする「唐津焼箸置き」、「SagakeenコラボTシャツ」などを個数限定で販売する。営業時間は午前11時(11月18日のみ12時)から午後8時まで。

コラボグッズや県産品を販売する
ショップ内では
コラボグッズや県産品を販売

 今回のコラボは、「呼子のイカ」で有名な唐津市呼子町がある佐賀県が、今年5月に発売され、全世界で240万本以上の売り上げを誇る「スプラトゥーン」に注目し、任天堂に働きかけ実現した。県が取り組む情報発信による地方創生プロジェクト「サガプライズ!」の事業の一環として県の魅力を紹介するほか、気温が下がり観光客が落ち込む冬季を前に、呼子町を中心とした同県への観光誘致PRにも力を入れる。

 ショップではグッズ販売と合わせ、呼子名物・イカの回転乾燥機「いかぐるぐる」をモチーフにしたクリスマスツリーを展示(12月25日まで・11月25日以降の会場は変更の場合あり)するほか、11月21・22日にはゲーム内でコラボフェスイベントを、また12月1日から来年1月31日には現地の呼子エリアを会場に観光イベントを実施し、“東京と佐賀”“ゲームとリアル”を織り交ぜて企画が展開される。
 
 呼子エリアでは、神秘の洞窟・七ツ釜探検を楽しめる観光遊覧船「イカ丸」がスプラトゥーン仕様の「スプラ丸」になるほか、スタンプラリーや公式ショップでのコラボ商品の限定販売などを予定する。さらに呼子の冬の風物詩となった、ツリーに吊るしたイカの干物を来場者にプレゼントする「イカすクリスマスツリー」が今年は「Sagakeen」バージョンで登場。担当者は「ゲームをきっかけに、ぜひ“イカの聖地”呼子、そして佐賀県を訪れていただければ」とアピールする。

No.417 47都道府県観光アンケート、観光予算8割増の1060億円に

47都道府県観光アンケート
観光予算8割増の1060億円に

 旅行新聞新社は昨年に続き47都道府県へ(1)15年度観光関連予算(2)15年度一般会計予算総額における観光関連予算の比率(3)15年度の重点施策――に関するアンケートを実施した。2015年度は国から地方創生のための交付金(計4200億円)が交付され、前年度と比べ2倍近く増額となった県もある。補正予算や人件費の扱いなど各都道府県により条件が異なるため一概には比較できないが、1つのデータとして紹介する。
【松本 彩】
 
 2015年度の47都道府県の観光関連予算の合計は1060億1249万円となった。15年度は国から地域活性化・地域住民生活等緊急支援の交付金(計4200億円)が出たため、前年度の586億2931万円から約8割増に。47都道府県の観光予算の平均は22億5558万円。一般会計予算における観光関連予算の比率の平均は0・21563%となった。

 観光関連の予算を前年度と比較すると31の自治体で前年より増加。東京オリンピック開催を控える東京都は、「東京都おもてなし・観光基金」により255億円近く増加したが、東京都以外でも最大で20億円近く増加した自治体もあり、地方創生関連の交付金による影響が大きく見られる。一方、減少した自治体では5億円以上の減額となった。一般会計予算総額における観光関連予算の割合を前年度と比較すると、17の自治体が前年度より割合を伸ばした。…

 

※ 詳細は本紙1608号または11月17日以降日経テレコン21でお読みいただけます。

長年続く店 ― 案外「フツー」の味を求める客が多い

 先日、東京都内で取材の合間にラーメン屋に入った。なぜその店に入ったかと言えば、お昼なのに空いていたからだ。

 あまりお腹が減っていなかったが、何となくチャーシューが食べたくなって、入り口の自動販売機でチャーシュー麺のボタンを押した。私はラーメン屋に入ると条件反射で餃子を求めるので、そのときも餃子を注文した。程なく出てきたチャーシュー麺に驚いた。大きくて分厚いチャーシューがラーメンの広い器を一面覆い尽くしていた。

 私の勝手な思い込みとして、1―2枚美味しいチャーシューを食べたかったのだが、食べても、食べてもチャーシューが底から現れてくるため、半分以上残してしまった。私は未だに、この手の失敗をしてしまう。スープはまあまあ美味しかったので「初めて訪れる店では『ノーマル』なラーメンを注文すればよかったな」と後悔した。

 しかし、いくらチャーシューが好きだとしても、「一度にこんなに大量のチャーシューを食べたいと思う人がそんなにたくさんいるのかなぁ。ちょっと極端過ぎないか?」と思った。

 それから間もなく運ばれて来た餃子は、無個性な「フツー」の餃子だった。餃子に関しても、私の店選びが悪いせいか、ラーメン屋で美味しい餃子に当たったことがあまりない。一時期、美味しい餃子を食べさせるラーメン屋を探し歩いていたくらいなのに、満足できる餃子に出会えない。美味しい餃子を出すラーメン屋をご存じの方は、ぜひ教えていただきたい。

 さて、ラーメン屋の話ばかりになったが、親子丼などの丼は、店の実力に大きな開きがある。街角の定食屋や、蕎麦屋で食べる親子丼は、味も、見た目もいわゆる「フツー」が多いが、老舗の焼鳥屋などが提供する親子丼は、やはりひと味違う。また、カレー屋で食べるカツカレーのカツは「フツー」だが、トンカツ屋で食べるカツカレーのカツは気合が入っている。

 私が普段行くのは、大衆店ばかり。すると大半の店は「格別に美味しくもないが、不満を言うまで不味くもない」というレベルの味に落ち着いている。

 もちろん、高級料理店に行けば感動的な美味に出会えることもわかっている。しかし、それにはそれ相応の対価を支払う必要があるし、当然客も他店では味わえない美味を求める。このため美味でなかったときのショックを考えると、つい安くて美味しい「幻」を探してしまう。

 けれど、不思議なのは、いわゆる「フツー」の味を提供する大衆店が潰れることなく長年続いているということだ。出前を取っても「フツー」の親子丼しか持ってこない蕎麦屋がしっかりと営業できている。「何十年も変わらぬ無個性な味」の親子丼に出会うたびに、逆に感心したりもする。一方、クセになりそうな麻婆豆腐を出す中華料理店がいつの間にか潰れていたり、美味しい枝豆を出す居酒屋が閉店したりする。凝りに凝ったコーヒー豆を提供する喫茶店が街から消える一方、「味も香りもしない」無味乾燥なコーヒーを出す店が満席になっていることも多い。志が高ければ、日々美味への追求を怠らず、個性的な味を出そうと「クセ」を付けたりもする。だが、必ずしもそれが上手くいくとは限らない。奇抜さや、行列のできる人気店ではなく、「フツー」の味を求める客が案外多いことに気づく。

(編集長・増田 剛)

「入れ墨お断り」55・9%、施設、外国人双方に「背景の理解を」(観光庁調べ)

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 入れ墨(タトゥー)のある外国人旅行者の入浴が問題になった件について、観光庁がこのほど入浴施設を対象に入れ墨対応調査を行った結果、入れ墨のある人の入浴を断っている入浴施設は55・9%にのぼった。同庁は今後、入れ墨に関する適切な情報発信で、入浴施設側と訪日外国人旅行者の双方に文化背景の理解を求める。

 回答があった581件の施設のうち、入れ墨入浴の可否状況は、「お断りしていない」が30・6%、シールなどで隠す「条件付きで許可」が12・9%、「お断りしている」が55・9%、「無回答」が0・5%だった。

 入れ墨「お断り」施設の拒否理由としては「風紀・衛生面で自主的に」が58・6%、「業界・地元事業者で申し合わせ」が13・0%、「警察・自治体などより要請または指導」が9・3%、「その他」が9・8%、「無回答」が9・3%。なお、警察庁と厚生労働省に入れ墨入浴拒否の方針はなく、自治体ごとに対応が異なるとみられる。

 入浴拒否の周知方法については「ポスター、看板など設置」が70・2%、「受付時に直接お断り」が14・5%、「その他」が10・1%、「無回答」が5・2%。

 10月21日の観光庁長官会見で田村明比古長官は「詳細についてはこれからだが、当面は日本の文化を訪日外国人に理解を求め、入浴施設にもタトゥーの理解を進めてもらい、摩擦を減らしていく」と情報発信の強化を進める方針を述べた。

15年度秋の叙勲・褒章、川﨑氏らが旭日双光章

 政府は11月3日付で2015年度秋の叙勲および褒章受章者を発表した。本紙関連では元全国旅行業協会副会長の川﨑糺氏(かつらぎ観光社)や元日本旅館協会副会長の有本啓治氏(宮島グランドホテル有もと)らが受章した。

 本紙関連の勲章、褒章受章者は次の各氏。

 【勲章】旭日双光章

有本啓治
(宮島グランドホテル有もと代表取締役社長)=元日本旅館協会副会長 観光事業振興功労

太田信幸
(はつしろ代表取締役会長)=元福岡県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長、元全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会常務理事 生活衛生功労

川﨑糺
(かつらぎ観光社代表取締役社長)=元全国旅行業協会副会長 観光事業振興功労

木村進
(木村エンタープライズ代表取締役社長)=元下妻市議会議員

地元工芸品お使いですか

 山形県鶴岡市の「しな織」は、樹皮から採れる繊維を糸にして織る、手の込んだ伝統工芸だ。アクセサリーや鞄、帽子などがつくられている。 現物を初めて見たのは売店のショーケースだった。冬眠するように並んでいる姿に、地域を応援する身だが「褪せた」印象を拭えなかった。

 先日、鶴岡市役所を訪問した際、お相手が取り出された名刺入れが目にとまった。開口一番「しな織ですよね」。素敵ですねの意を多分に含んだ問いだった。落ち着きある樹皮の色と織の美しさ。使われている場面に出会い、その評価は一変した。

 使うことで伝わる魅力がある。使いたくない理由に改善のヒントもある。使ってPRでなく、ぜひ地元のいいモノ見つけて使ってください。しな織の名刺入れ、近いうちに買います。

【鈴木 克範】

JTB、ジャルパック1位、顧客満足度調査で両社共初(JCSI)

旅行業のランキング(2015年度サービス産業生産性協議会調べ)
旅行業のランキング(2015年度サービス産業生産性協議会調べ)

 サービス産業生産性協議会(秋草直之代表幹事)がこのほど発表した2015年度4回目の「JCSI(日本版顧客満足度指数)」によると、旅行業はJTBとジャルパックが同点で顧客満足1位となった。両社とも初の1位。

 同調査は総計12万人以上の利用者の回答をもとに実施する日本最大級の顧客満足度調査で、業種・業態を横断した比較ができるようにすることで「顧客の評価を起点とした業種を超えた競争」を促すことを目指す。今年度は年6回に分け、約30業種、約400企業・ブランドの調査を実施する予定。

 調査は各業種とも6つの指標で順位を発表しているが、旅行業の「顧客満足」はJTBとジャルパックが77・3点と同点でトップだった。JTBはこのほか「顧客期待」「知覚品質」「推奨意向」でも1位を獲得した。一方、昨年度1位のANAセールスは僅差で「顧客満足」は3位(77・1点)となったが、「ロイヤルティ」は1位だった。また、「知覚価値」の1位には近畿日本ツーリストとジャルパックが輝いた。

 国際航空の分野ではJAL(国際線)が初の顧客満足1位となった。このほか、「ロイヤルティ」も3年連続で1位。ANA(国際線)は「顧客期待」「知覚品質」「推奨意向」の3部門で1位だったが、顧客満足は3位だった。顧客満足の2位はシンガポール航空で、全体的に評価が高く、国内2社との差はあまりなかった。

 国内長距離交通は、航空と新幹線を合わせた全体で、スターフライヤーが6年連続で顧客満足1位を獲得。同社は「知覚価値」「推奨意向」も1位だった。顧客満足2位は九州新幹線、3位はANA(国内線)と東海道新幹線が同点だった。

 航空のみでは、スターフライヤーに次いでANA、スカイマークと続く。新幹線のみは九州新幹線、東海道新幹線、東北新幹線の順。

顧客層の拡大狙う、ファミマで航空券販売(ジェットスターJ)

片岡会長(右から3人目)と桐谷さん(中央)ら
片岡会長(右から3人目)と桐谷さん(中央)ら

 ジェットスター・ジャパン(片岡優会長、ジェリー・ターナーCEO)は11月10日から、全国のファミリーマート店舗に設置してあるマルチメディア端末「Fami ポート」で国内線と国際線の航空券の販売を開始した。インターネットが苦手な人やクレジットカードを持たない層にも顧客を広げるのが狙い。

 10月27日に東京都内で開いた会見で片岡会長は「コンビニで、より手軽に現金決済で航空券が購入でき、LCCがますます身近になると思う。電車やバスのように気軽に乗っていただきたい」と語った。すでに、ローソンでの展開を行っている同社は、コンビニ決済について想定以上に若年層も利用していることや、都市部以外での購入率が高いことなどを特徴にあげた。

 ファミリーマートの中山勇社長は「コンビニ飽和説もあるが、まだ成長する」とし、今後はイートインができる店舗を増やすなど新たな方向性を打ち出すうえで、今回の航空券販売を含めさまざまなサービスを拡充していくとした。

 また今後の事業戦略としてジェットスター・ジャパンは、インターネットと旅行会社経由、コンビニ、モバイルアプリとすべての販売経路を強化するほか、国際線のさらなる拡充をはかる。11月27日から成田―台北線、12月11日に関西―台北線、12月12日に中部―台北線の就航が決まっていることに加え、今後はフィリピン線も就航予定だ。

 同日は台北線就航の発表会を併せて開き、同社ブランドアンバサダーで女優の桐谷美玲さんらが出席した=写真。台湾で自身が感じた魅力として夜市や小籠包、マッサージをあげ、「台北で最高な思い出を」と呼びかけた。

訪日の地域分散化を、関西で訪日商談会開く(JATA)

 日本旅行業協会(JATA)の訪日旅行推進委員会は12月11日、訪日外国人旅行者の地域分散化を目的に、大阪府・大阪国際交流センターで第2回インバウンド商談会を開く。今回は滋賀県と奈良県、和歌山県が対象。

 JATA訪日旅行推進委員会は今年の4月に発表した政策提言のなかで、訪日旅行は「質の向上」「地域分散化」の重要性を訴えており、JATAでも取り組みを進めている。地域分散化の取り組みは3年計画で実施し、大都市近隣から段階的に遠方へ広げていくことを狙う。初回の商談会は6月に首都圏からの分散地として群馬県、栃木県を対象に群馬で開いた。

 2回目の商談会は、関西の大都市圏からの分散地として、滋賀県と奈良県、和歌山県の自治体や観光協会が参加。第1部はJATAが講演し、2部は各地域からプレゼンテーションが行われる。3部はJATA会員会社と地域の商談会。JATAの会員は15―20社が参加し、全体で150―200人の参加者になる見込み。

 また、さまざまな分野の講師を招いて、随時セミナーも開催している。「商談会とセミナーで会員のスキルを高めていく」(国内・訪日旅行推進部・山田和夫担当副部長)という。

総選挙上位7人を表彰、1位は佐藤航さん(湯の浜温泉竹屋ホテル)、やまがた若旦那

佐藤さん(左から4人目)ら上位7人を表彰
佐藤さん(左から4人目)ら上位7人を表彰

 山形県旅館ホテル生活衛生同業組合青年部(佐藤太一部長)は10月25日、天童温泉で行われた「楽市楽座」の会場で、公式フェイスブック(FB)上で実施した「やまがた若旦那選抜総選挙」の結果を発表。626票を獲得し1位に輝いた佐藤航さん(湯の浜温泉竹屋ホテル)ら、上位7人を表彰した。

 県の「若者チャレンジ応援事業」の助成金を活用し、若旦那を切り口とした地域の魅力発信に取り組んでいる。第1弾として無料冊子「やまがた若旦那」を制作。10月7―21日までの2週間、FBを利用し、冊子に登場する16人の若旦那の人気投票を行った。2位は僅差の622票で遠藤直人さん(小野川温泉鈴の宿登府屋旅館)、3位は563票で山口裕司さん(天童温泉ほほえみの空湯舟つるや)と続いた。

 1位の佐藤さんには来年2月に発行する第2号冊子で表紙のセンターを飾る栄誉と、温泉地を紹介する特集ページが与えられる。佐藤さんは「同級生ら地元の応援がうれしかった」と選挙を振り返り、次号特集は「地元の保育園児らを対象に続けている温泉入浴教室など、地域の活動を伝えられる紙面にしたい」という。

 若旦那のPRでは福島県土湯温泉の「若旦那図鑑」が先輩格。企画・広報を担当する遠藤直人さんは「次の総選挙や異業種の若旦那とのコラボ」など、山形の独自色を出そうと知恵を絞る。

 選挙結果の詳細や取り組みは公式FB(https://www.facebook.com/waka.dna/)で。