大分県のハーモニーランドで「HAPPY EASTER」 3/17スタート!

2018年3月5日(月) 配信

春のさわやかな空のもと、イースターイベントを思いっきり楽しもう!

大分県日出(ひじ)町のハーモニーランドは3月17日(土)~5月30日(水)に、春の訪れを祝うイースターイベント「HAPPY EASTER」を開く。

 今年は園内に隠れたキャラクターエッグを探しだすエッグハントイベントや、うさぎの耳がかわいいハローキティとマイメロディのイースターフォトスポットが新登場する。園内パレードをイースター仕様で上演するほか、イースターコスチュームのキャラクターたちとのグリーティングショーなどライブショーも充実させる。さらにタマゴつながり!?ということで、「ぐでたま」のフードメニューも登場する。

サンリオキャラクターパーク  ハーモニーランド「HAPPY EASTER」

開催期間:2018年3月17日(土)~5月30日(水)

     ※ただし休園日(4月12日(木)・19日(木)・26日(木)、5月9日(水)・10日(木)・17日(木)・24日(木)・31(木))は除く

★「サンリオキャラクターエッグハント」※4月28日(土)~5月6日(日)は実施なし。

 春の陽気に誘われカゴから飛び出した「キャラクターエッグ」たちが園内のさまざまな場所に。来園時に渡されるMAPとヒントをもとに5つのキャラクターエッグを探し出す。全部見つけると記念にイベント限定シールをプレゼント!

※参加時に、スマートフォンおよび無料アプリの「COCOAR2」のインストールが必要。

★うさ耳のハローキティ&マイメロディがシンボルのフォトスポット「イースターガーデン」

 ※4月19日(木)~5月9日(水)は実施なし。※5月10日(木)~5月30日(水)は仕様を変更。

イースター感いっぱいのフォトスポット(イメージ)

 ハーモニーパークに、春の花がいっぱいのキャラクター花壇とキャラクターエッグ、そして、うさ耳がキュートなハローキティとマイメロディのオブジェが登場。華やかでパステルなイースターを演出する。

★メインショー「パレードパラレル」はイースターVer.を上演!(毎日上演)

 夜間営業日の3月21日(祝)・24日(土)・25日(日)・31日(土)・4月7日(土)は光きらめくイースタースターライトVer.も。

 パレード参加グッズのイースターカチューシャを着けて盛り上がろう!(各1296円)

★「ハッピーイースタータイム」(毎日上演)

 イースターコスチュームのキャラクターたちと一緒にイースターダンスを踊ったり写真を撮ったりできる体験型グリーティングショーを開催。

★イースターといえばタマゴ!?「ぐでたま」のフードメニューがいっぱい!

 レストラン「ハーベストテーブル」では、やる気のないキャラクターでおなじみの「ぐでたま」フードが登場する。

画像左から「ぐでたまのオムカレー(1280円)」「ぐでたまのステーキ丼(1380円)」「ぐでたまのオムタコライス(1380円)」

スペシャル企画「ハーモニーランドの “春のかわいい” を伝えるプチアンバサダー」大募集!

 

 ハーモニーランドのイースターイベントには、「かわいい」がいっぱい。その「かわいい」を、自身のSNSで発信してくれる女性を募集している。ハーモニーランドに無料招待してくれる。

日時:3月17日(土)、18日(日)、21日(水・祝)、24日(土)、25日(日)

  各日午後1時まで受付

対象:15~34歳までの女性で、2人以上での来場者 ※年齢確認できるものが必要(人数分)

募集人数:各日先着100人

内容

 ①ハーモニーランドの “かわいい” を指定のハッシュタグを付けて、自身のSNSにアップ※SNSは「Twitter」または「Instagram」で

 ②当日、現地での簡単なアンケートの記入

世界初の8K舞台芸術映像の上映会開く

2018年3月5日(月) 配信 

越智代表(左端)と田井係長(右端)

愛媛県の坊っちゃん劇場(運営=ジョイ・アート、越智陽一代表)と同県東温市らは3月5日(月)に、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズで、8K国際映像演劇祭先行プレミア上映会を開いた。世界初の8K技術を駆使した舞台映像を上映した。東京と愛媛で開催し、モスクワでの開催も視野に入れる。地方で東京公演を、東京で世界の舞台を鑑賞するなど、映像演劇の流通化をはかり、交流人口拡大や地方創生をはかる。

 同社は年に約250ステージを開き、8万人の来場者を集めるなど舞台芸術に注力している。今回は東温市の「アートビレッジとうおん構想」の一環で、官民連携事業として実施した。構想では、舞台芸術を核とする文化芸術の振興や人材確保、シティブランドの構築などで、地域の活性化を狙う。将来的には「舞台芸術の聖地」化を目指す。

 「8K技術を用い、ワンショットで定点撮影した世界初の舞台映像。従来では再現できなかったリアリティを、まさにそこに舞台があるかのごとく鑑賞できる。カット割りがないため、自身が好きな箇所を注視できる。ぜひ楽しんでいってもらいたい」。越智代表は同日の記者会見で映像について説明し、出来栄えに自信をみせた。

 今後は8K常設シアターなどを開設し、8K映像を鑑賞できるインフラを整えていく方向だ。現地でないと見られない舞台芸術を、世界各地域で楽しめるようにする。越智代表は「興味関心を引き込めれば、『いつかは現地に行って見てみたい』につながる」と交流人口拡大や地方創生に期待感を示した。

 一方、20年には世界の舞台芸術を一堂に会した「第1回世界映像演劇祭」の開催を視野に入れている。国際映画祭などは各地で開かれているが、舞台映像では未だ行われていない。「映像で世界の舞台芸術が競い合う。これに対するプライズ(賞)を作っていきたい」と展望を語った。

 東温市総務部企画財政課地域振興係長の田井秀一氏は「東温市で『映像演劇』というものを立ち上げた。今後は日本全国、さらに世界に広げていきたい。皆様に知ってもらうことで、多くの人が来てくれるキッカケになってもらえば」と述べた。

 なお、当日は「理性の睡眠(ゆめ)」と、に「よろこびのうた」、「ポストマン」の3作品が上映された。

香川県の小学生が対象 第 5 回「LCC親子体験&成田国際空港見学ツアー」開催へ

2018年3月5日(月) 配信

第 5 回「LCC親子体験&成田国際空港見学ツアー、参加者募集(写真はイメージ)

高松空港振興期成会、成田国際空港、ジェットスター・ジャパンの3社は4月14日(土)、ジェットスター高松-東京(成田)線の搭乗体験と成田国際空港の見学ツアーを実施する。

 今回のツアーは、3 月 25 日(日)か ら 1 日最大 3 便に増便する高松-東京(成田)線の魅力を体感してもらうことが目的。香川県内の小学生と保護者を対象とする。ツアーではジェットスター地上作業見学や成田空港内施設見学、化学消防車見学などを実施。昼食には、機内食風ランチを用意する。

ツアー概要 

日時:4 月14日(土)午前9:30~午後7:30(※高松空港集合、解散)

対象者:香川県内の小学生高学年(4~6 年生)およびその保護者 10 組 20 人

※2018年 4月時点での4~6 年生が対象。

応募方法:

往復ハガキに応募チラシ(香川県内の全小学校に配布、高松空港HPに掲載)に 記載された必要事項を記入のうえ、下記まで送付

送付先:〒760-0017 高松市番町 3 丁目 2-1 池田番丁ビル 6F(株)ネクサス内 「LCC親子体験ツアー」係

応募期間:2018 年3 月5 日(月)~3月15日(木)(当日消印有効)

※当選者には、3 月下旬ごろ直接通知。

50周年の大創業祭、豪華賞品が当たるキャンペーン(日本旅行サービス)

2018年3月5日(月) 配信

日本旅行サービスが、旅行商品や旅行券などが当たるキャンペーン「全国一斉! 大創業祭」を始める

日旅サービス(大澤裕一社長)は3月1日(木)、社名を「日本旅行サービス」に変更した。創業50周年を機に、商品販売のさらなる充実を目指す。節目となる年を記念し、旅行商品や旅行券などが当たるキャンペーン「全国一斉! 大創業祭」を、通年で実施する。

 第1弾では、4~6月出発分の旅行商品を購入した利用者を対象に、沖縄旅行(2泊3日、1組2人)や、限定列車で行くユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)への旅(1泊2日、1組2人)、ラ・ジェンド・大阪ベイ宿泊プラン、旅行券など、さまざまな賞品を用意した。7月以降出発分を対象としたキャンペーン内容についても、順位公表する。

 創業50周年の記念商品として、主力ブランド「赤い風船」によるダイナミックパッケージ商品を用意した。30人限定のクルーズ商品「7月20日発、飛鳥Ⅱで行く日南花火クルーズ4日間」も売り出す予定だ。

 なお、店舗を訪れるだけで応募できる懸賞(アンケート回答への協力が必要)でも、往復国際エアチケット(ペア3組)などの賞品を用意した。(4月1日(日)~4月10日(火)の期間限定)。春や夏の行楽シーズンに向け、旅行商品の購入を検討するユーザーに来店してほしいという。詳細情報は、下記公式ホームページまで。

日本旅行サービス株式会社
http://www.nta.co.jp/ns/
あらゆる旅を想像する、身近なパートナー。旅行に行くなら日本旅行サービスにお任せください。

静岡駅から15分の場所で「新茶摘み体験ツアー」 予約受付中

2018年3月5日(月)配信 

新茶摘み体験

静岡県静岡市の製茶問屋である小柳津清一(おやいづせいいち)商店は、新茶時期と呼ばれる2018年4月20日~6月30日までの期間限定で、静岡駅から15分の場所でお茶摘み体験ができる「新茶摘み体験ツアー」を開催する。現在、予約受付を行っている。

お茶の樹や葉に直接触れる!「新茶摘み体験ツアー」

 「新茶摘み体験ツアー」は、新茶時期と呼ばれる4月20日~6月30日までの期間限定の、大人から子供まで誰でも参加できる、お茶の樹やお茶の葉に直接触れられる貴重な体験ツアー。

 静岡の人でも普段なかなか体験することのできないお茶摘みの体験や、摘みたての新鮮な茶葉を天ぷらにした新茶の天ぷらの試食のほか、お茶袋詰・お菓子製造工場の見学、アンテナショップ「雅正庵」での抹茶スイーツ・ジェラートの購入、大人気のお茶の詰め放題など、楽しいひとときを過ごすことができる。

新茶摘み体験ツアー 詳細

(1)お茶摘み体験

新茶の天ぷら

 この時期にしか体験することのできない、新芽を摘み取るお茶摘み体験を行う。摘みたての新茶の天ぷらの試食付き。

(2)お茶袋詰・お菓子製造工場見学

 お茶を袋詰めする機械や、抹茶を使用したお菓子商品の製造工程を見学できる。

(3)買い物・お茶詰め放題

お茶の詰め放題

 できたての新茶や、抹茶スイーツ・ジェラートの買い物に加え、イベント開催時には1日に1千本以上も販売する自慢の静岡県産のお茶の詰め放題も楽しめる。

イベント概要

開催期間:2018年4月20日(金)~6月30日(土)

定休日:日曜・祝日

開催時間:午前9:30~午後4:00(最終受付 午後3:00)

人数:1グループ 5~100人まで

申込み:参加希望日の10日前まで

所要時間:約1時間(希望により調整可能)

開催地:株式会社 小柳津清一商店 牧ヶ谷工場、ほか

駐車場:無料

参加費:体験500円(小学生以下無料)、お茶詰め放題1回 500円

新茶摘み体験ツアーページ:

新茶摘み体験ツアーご案内 |
http://www.oyaizu.co.jp/chatumitour/
おやいづ製茶の新茶摘み体験ツアーをご紹介します。茶処静岡で、新茶時期にしかできないお茶摘み体験をしてみませんか。摘みたて茶葉の天ぷらや、直売店でのお買い物も楽しめます。

通年開催中!「工場見学・体験ツアー」の予約も受付中

 期間限定の「新茶摘み体験ツアー」の受付開始と同時に、通年の「工場見学・体験ツアー」の予約も現在受付中。「工場見学・体験ツアー」では、お茶の仕上工場の見学や保管用の冷凍庫の見学、お茶の種類の説明など、「新茶摘み体験ツアー」とは一味違う体験ツアーも用意している。2017年度は個人・団体など合わせて1,300人を超える多くの来場者が楽しんだ人気のツアー。

工場見学体験ツアーページ:

工場見学体験ツアーご案内 |
http://www.oyaizu.co.jp/bustour/
静岡の製茶問屋おやいづ製茶(株式会社小柳津清一商店)の工場見学ご案内。お茶製造工場や冷凍庫の見学、抹茶スイーツや静岡茶のお買い物、お茶詰め放題など見学からショッピングまで行えます。バスツアー等の受入も受付可!

 なお、上記ツアーは旅行会社・学校からの予約も受け付けており、団体旅行や校外学習など幅広く利用できる。詳しくは問い合わせにて。

◇申込み・問い合わせ先

株式会社 小柳津清一商店

tel054-259-6775(午前8:30~午後5:30)

担当:横山・石川

株式会社 小柳津清一商店について

 株式会社 小柳津清一商店は、創立から約68年間、静岡市で製茶問屋を営んでいる。2006年にお茶を飲むだけでなく、お茶の美味しさ・楽しさ・素晴らしさを広く伝えたいという想いから、お茶とお菓子とカフェの店「雅正庵」をオープン。カフェでは静岡のお茶と、お茶を使ったお菓子を販売し、お茶を使ったメニューやお茶に合うメニューを提供している。現在の店舗は静岡中部に4店舗、商品はサービスエリアや駅キヨスクでも取り扱いがある。

株式会社 小柳津清一商店 ホームページ:

雅正庵 ホームページ:

津軽海峡フェリー、3カ月前予約を全客室で可能に

2018年3月5日(月) 配信 

ビューシート

 

津軽海峡フェリー(村上玉樹社長、北海道函館市)は2018年4月1日(日)から、全旅客・全客室をすべての方法(Web・電話・窓口・旅行代理店)で3カ月前に予約できるようにした。現行の2カ月前の予約から1カ月早めることで、需要の取りこぼしを無くしていく。

 これまで台数・人数・客室を限定し、自社Web予約のみで試験的に実施していたが、客の要望に応え、3カ月前予約の正式導入に至った。上級客室を希望する客も3カ月前から予約可能になる。旅行プランをより早く計画でき、「お客様の利便性向上につながるものと考えている」(同社)。

 同社では定額の自社商品「海割ドライブ」、無料で使える「津軽海峡FREE Wi-Fi」をはじめ、今後も利便性の高い商品や企画開発に注力する。津軽海峡エリアの観光周遊促進、広域の観光産業全体の需要喚起と活性化に貢献していく構えだ。

3カ月前予約概要

受付開始:2018年4月1日(日)午前9:00から3カ月後の同日分までの予約受付開始

函館支店:0138-43-4545

青森支店:017-766-4733

大間支店:0175-37-3111

窓口:各支店(函館・青森・大間)

対象:全航路(函館~青森航路、函館~大間航路)/全船舶/全等級

WEB:

サービスURL:

※ドッグ施設の予約はWebからは行えない。Webにて旅客(車輌)分の予約を取得後、各支店まで問い合わせが必要。一部代理店商品、バスセット商品については、1~2カ月前からの販売となる

熊本地震で被災した熊元県・菊池渓谷、2年ぶりの公開

2018年3月5日(月) 配信

西日本有数の景勝地が復活

熊本県菊池市と菊池渓谷を美しくする保護管理協議会は3月24日(土)、熊本地震で甚大な被害を受け閉山していた菊池渓谷を約2年ぶりに公開する。併せて、きくち渓谷館(売店)も営業を再開する。同日関係者が山開きを行う。

 菊池渓谷は日本の名水百選や森林浴の森百選に認定される西日本有数の景勝地で、国内外から年間約20万人が訪れていた。しかし、2016年4月に発生した熊本地震により被災。3㍍を超える落石や、120㍍にわたる斜面の崩落などの大きな被害を受けたため、立ち入りを禁止して復旧工事を行っていた。今年3月、工事完了の目途が立ち、遊歩道が通行できるようになったことから、公開が再開される。一方、広河原から上流は落石箇所が多いため、規制解除の目途は立っておらず、立ち入りができるようになるのは渓谷入り口から約1㌔上流の広河原までになる。

「観光革命」地球規模の構造的変化(196)日本版DMOの可能性

2018年3月4日(日) 配信

瀬戸内エリアも広域で連携

 インバウンドの激増に伴って、日本各地でDMO(観光地経営組織)への注目が高まっている。観光庁は昨年11月に「日本版DMO」の第1弾として41法人を正式登録している。

 欧米のDMOに精通している高橋一夫教授(近畿大学)は、DMOの望ましい在り方として5つの要件を指摘している。①官民共同で設立され、地域に持続的な経済効果をもたらす組織である②観光行政との役割分担のもと、与えられた権限に伴う結果に責任を持つ③観光地経営に伴う専門性を持つ人材によって経営・業務執行がなされる④多様で安定した財源を確保し、ステークホルダーとの良い緊張関係を保つ⑤観光関連事業者だけでなく、農林水産業・商工業関係者など地域づくりに参画するさまざまな担い手と関わりを持つこと――である。

 今回、広域連携DMOとして正式登録された「一般社団法人せとうち観光推進機構」は瀬戸内を共有する7県(兵庫県、岡山県、広島県、山口県、徳島県、香川県、愛媛県)を中心にして16年に設立。さらに同年に「㈱瀬戸内ブランドコーポレーション」が瀬戸内エリアの金融機関(地方銀行12行、信用金庫6庫など)を中心にして設立され、続いて「(株)せとうちDMOメンバーズ」も設立。

 これら3つの組織が緊密に連携して「せとうちDMO」が運営されている。

 具体的事業として、主要6テーマ(サイクリング、クルーズ、アート、宿、食、地域産品)、情報発信(インターネットメディアSETOUCHI Finder)、瀬戸内ブランド登録制度(822商品)、会員制度(せとうちメンバーズ731社)、会員サービスなどが展開されている。さらに地方銀行などの出資で設立した「せとうち観光活性化ファンド(総額98億円)」を活用した事業支援(瀬戸内周遊クルーズ事業、古民家宿泊事業など)も行われている。

 行政とDMOと民間(観光関連事業者)の役割分担を明確にしたうえで、日本版DMOの「権限と責任の明確化」が不可欠になる。今回正式登録された「日本版DMO」41法人についても既存の観光協会などがDMOとして認定されており、今後の活動において「権限と責任の明確化」が問題視されることになる。

 

(北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授 石森 秀三)

コラムニスト紹介

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

「街のデッサン(203)」産業観光フォーラムIN半田で出会ったものは 「残雪の中の親子狐」

2018年3月4日(日) 配信

手袋の温もりに、慈悲の心が

 子供のころ、村岡花子の創作童話を母親がよく朗読してくれた。それは彼女が村岡花子のファンであったからで、私は寝しなに聞かされてすぐ眠ってしまったから、あまり覚えていない。しかししばらくしてから手にした新見南吉の童話に、子供ながら衝撃を受けた。「ごん狐」も「うた時計」も心に残ったが、何よりも「手ぶくろを買いに」が響いた。

 森の洞穴で母狐と暮らす子狐。ある日大雪が降って、穴の外に出た子狐が雪に輝く陽の光に当たって、目に何か刺さったと訴える。出だしのその新鮮な表現に、感嘆した。雪の中を走り回る子狐の手を心配した母狐が、街に手袋を買いにやらせる。片方だけ人間の手に化けさせて、「このお手々にちょうどいい手袋下さい」と言わせる。緊張した子狐はもう一方の手を出してしまうが、帽子屋の主人は白銅貨が本物であるかどうかを確かめて、手袋を渡してあげる。ほっとして雪の中を帰っていく子狐、心配して迎えに出ていく母狐、私は子供心にその静かな雪の夜の緊張感に思わず涙が出てしまった。

 村岡花子のたんぽぽや、鈴蘭がテーマの優しい童話にも共感したが、心の底を掴み取るような南吉童話にすっかり傾倒してしまった。

 この1月の末に、知多半島の半田市で「産業観光まちづくりフォーラム」が開かれた。私も呼ばれて、まちづくり大賞の選考講評とシンポジウムのパネラーの役割を担った。進んでフォーラムに参加したのは半田が南吉の生まれ故郷だったからだ。彼の記念館が建っていて、ぜひとも訪れたかった。

 南吉の童話を読み直してみると、「おじいさんのランプ」という作品がある。岩滑(やなべ)新田で生まれた貧しい少年・巳之助(みのすけ)が、長じてランプ屋で成功するが、直ぐに電気が引かれランプ屋の未来は怪しくなる。その事業に拘泥していた巳之助も、考えを改め時代の流れを見極めて、本屋に転身する話であるが、これはフォーラムの主題である産業観光とも、深くかかわるテーマである。私は、大賞の選考講評の前振りで、技術イノベーションと産業遺産のモデルという内容で「おじいさんのランプ」の話をした。イノベーションの連続で産業遺産の大切さが創られる、ということである。

 フォーラムの次の日、「新見南吉記念館」を訪ねた。建物は半分地中に埋められたユニークなもので、珍しく知多半島に降った雪が建物や周りの野原、森に残っていた。その雪の原に、狐の親子が現れはしないかと思いつつ、情熱的に南吉を紹介する山本英夫館長の話に聞き入っていた。

 

(エッセイスト 望月 照彦)

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

「味のある街」「安曇野林檎ナポリタン」――旬彩ダイニング ばんび(長野県安曇野市)

2018年3月3日(土) 配信

安曇野林檎ナポリタン 950円(税込)▽旬彩ダイニング ばんび▽長野県安曇野市豊科4707-9▽電話:0263(88)8155。

 長野県安曇野市で2013年に誕生したご当地グルメが「安曇野林檎ナポリタン」だ。市と市調理師会、松本大学矢内研究室、市商工会飲食分科会などにより共同開発された。条件は「安曇野産の林檎を使ったナポリタン」だけ。店ごとに個性ある1品が提供されている。数軒で始まり、今では14軒(うち1軒は松本市)に広がった。

 このうちの1軒、今年から提供を始めたのが「旬彩ダイニング ばんび」だ。店は豊科駅から徒歩4分。代表の金井美和さんは群馬県沼田市出身で、友達に誘われて安曇野に移住し、その後7年前にこの店を開いた。

 林檎ナポリタンはランチコースでも選ぶことができ、人気メニューの1つとなっている。ランチコースは1500円、2000円の2種類がある。

 前菜にもリンゴを使ったメニューを出すことが多い。普段は1種だが、取材時には特別に、リンゴのドレッシングをかけた生ハムのサラダ、わさび菜とリンゴのマリネ、合鴨とリンゴのソース、アボカドとリンゴとエビのブルスケッタの4種をいただいた。そして林檎ナポリタン。リンゴの甘さがケチャップベースのソースに不思議なほどよく合っておいしい。懐かしさと斬新さを感じた。

 ソースはケチャップ、はちみつ、リンゴジュース、トマトソース、ペッパーなどからできている。リンゴジュースは市内の「みやもとファーム」のものだ。

 りんごは軽く煮込んである。「あまり固すぎず、かといって、アップルパイのようなぐにゅっとした感じではないほうがいい」と金井さん。その時期の旬の品種を使い、酸味が強いときはソースに入れるはちみつを増やすなどして味を調える。芽キャベツ、えんどう、玉ねぎなど地元産の野菜も入っている。肉は「ベーコンだとその味が強くなってしまう」と、鶏肉を使う。麺は幅1㌢ほどの平たい生パスタだ。これはお店で出すどのパスタにも合うように、地元の製麺所で試食を繰り返しながら開発したものだ。店ではパスタのほかに、牛ハラミや霧島豚のステーキも人気がある。数人で訪れてシェアするのもおすすめだ。

コラムニスト紹介

トラベルキャスター 津田令子氏

社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。