横浜DeNAベイスターズ、3会場でライブビューイング開催

2018年7月2日(月)  配信

「BAYライブビューイング~YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018~」限定のレプリカ版スペシャルユニフォームが付いてくる

横浜DeNAベイスターズは7月31日(火)~8月2日(木)、対読売ジャイアンツ戦を対象に、ライブビューイングイベント「BAYライブビューイング~YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018~」を開催する。同カード中に行われる「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018 Supported by横浜銀行」を、横浜の街中でも楽しんでもらうことが目的。

 会場は昨年も実施した横浜髙島屋とそごう横浜店に加え、オフィシャルホテル
「ホテル横浜ガーデン」が加わり、3会場となる。イベント参加者には、飲食サービスに加え、3会場限定のレプリカ版ユニフォームが付いてくるほか、特別演出として、横浜DeNAベイスターズにゆかりのあるゲストMCが各会場に登場し、臨場感たっぷりに試合観戦を盛り上げる。また、選手の直筆サイン入りユニフォームなどが当たる抽選会が開催されるなど、ここでしか体験できないプログラムを用意する。

BAYライブビューイング~YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018~」 実施概要

日時:7月31日(火)~8月2日(木)。午後5:45~午後10:00

※開場時間は、全日午後5:00。最終退場時間は、試合が延長した場合も全日午後10:00となる。

料金:7500円(税込・1人)

※横浜髙島屋、そごう横浜店は、グループ席(2人、4人)のみ

販売チケット:7月1日(日)午前11:00より各チケット販売サイトにて販売開始

① ホテル横浜ガーデン4F アイリス

各日156席(合計468席)

チケット販売サイト:e+(イープラス)
②横浜髙島屋 屋上ビアガーデン「FARMERS’ BEER GARDEN」

各日348席(合計1,044席)【2人席:50組/4人席:62組】

チケット販売サイト:チケットぴあ

③そごう横浜店 屋上ビアガーデン「海の見えるそごう屋上ビアガーデン」

各日292席(合計876席)【2人席:56組/4人席:45組】

チケット販売サイト:チケットぴあ

横浜DeNAベイスターズオフィシャルホテルでライブビューイング初開催!

 ホテル横浜ガーデンでは「横浜DeNAベイスターズオフィシャルホテルプログラム」の一環として、「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018Supported by 横浜銀行」を含め、9日間の日程で「BAYライブビューイング in ホテル横浜ガーデン」を開催。参加者には、7月31日(火)~8月2日(木)は「YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2018 Supported by 横浜銀行」のレプリカ版スペシャルユニフォーム、その他日程では、イベントや対戦相手に合わせてデザインされた「DB.スターマンTシャツ」をプレゼントする。また、特別演出で、応援番長としてゲストMCにケチャップ氏が登場。選手の直筆サイン入りユニフォームなどが当たる抽選会も実施する。

「BAYライブビューイング in ホテル横浜ガーデン」実施概要

日時:

①7月31日(火)~8月 2日(木) 午後5:45~午後10:00
②8月10日(金)~8月12日(日) 午後6:00~午後22:00
③8月17日(金)~8月19日(日) 午後6:00~午後10:00

※開場時間は、全日午後5:00。最終退場時間は、試合が延長した場合も、全日午後10:00。

場所:ホテル横浜ガーデン 4F アイリス

料金:7500円(税込・1人)

販売チケット:

7月1日(日)午前11:00よりe+(イープラス)のチケット販売サイトにて販売開始。各日156席(合計1404席)

地震時のインバウンド対応、施設向けマニュアル参考に

2018年7月2日(月) 配信

災害発生時のインバウンド対応で、宿泊施設ができることは何か?―― 

 調査会社サーベイリサーチセンターはこのほど、6月18日(月)の大阪府北部地震での、「訪日外国人旅行者の避難行動に関する調査」を実施・発表した。インバウンドの6割が、「滞在中の施設で、避難誘導がなかった」と答えるなど、「避難指示の誘導の有無」と、「避難指示の事前説明」の2項目で、対応が不十分との結果が明らかとなった。災害発生時のインバウンド対応で、宿泊施設が参考にするべき資料を紹介する。

□避難指示なしが6割 施設向けマニュアルで対応を

全体の約6割は、避難誘導が無かったと回答

 「滞在中の宿泊施設での『避難指示の誘導』の有無と『理解』」(単一回答)では、59・0%が「避難入誘導がなく自分で避難した」と答えている。また、事前に説明がなかった(単一回答)と答えた割合も70・1%と高い。備えは怠っていないが、地震発生時にはオペレーションが機能しなかった施設もあったかもしれない。緊急時、落ち着いた避難指示を実施するためには、入念な事前準備が欠かせないのだ。

 政府ではこれまで、宿泊施設向けの「ガイドライン」を作成し、初動対応の基礎固めを進めてきた。避難路確保や津波対応に必要な英語アナウンスを示すなど、具体例も豊富だ。今回の地震を受け、インバウンド向け災害マニュアルの必要性を案じたのであれば、ぜひ一読を勧めたい。火山噴火や、風水害への対応方法も記されている。

 同ガイドラインに基づき、より詳細なインバウンド向け「災害時初動対応マニュアル」(九州運輸局)も作成・公開されている。緊急時の役割分担といった事前準備から、16年の熊本地震で実際に行われた情報共有のノウハウまで、インバウンド向けの初動対応が、図入りで分かりやすくまとめらている。アナウンスも、英語・韓国語・中国語(簡体字・繁体字)と3言語を収録。施設オリジナルのマニュアルを作成する際の参考にもなる。また、同局では、3言語による指差し会話ツールも用意した。こちらも、自由に活用できる。

 紹介した「ガイドライン」と「災害時初動対応マニュアル」は上記リンクのほか、以下よりもウェブサイトからでもダウンロード可能。今回の地震で、備えてはいたがスタッフ間の連携がうまく機能しなかった施設は、反省する際のツールとして使ってほしい。

災害時における訪日外国人旅行者への情報提供について | 2014年 | 報道発表 | 報道...
http://www.mlit.go.jp/kankocho/news03_000111.html
2008年(平成20年)10月1日に発足した観光庁の公式ウェブサイトです。観光庁の紹介や観光立国実現のための施策などを紹介しています。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が世界遺産に認定

2018年7月2日(月)  配信

30日午後から、関係地域12カ所でパブリックビューイングを開催

ユネスコの第42回世界遺産委員会は6月30日(土)、「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」を世界遺産一覧表へ記載することを決定。「17 世紀から19 世紀の2 世紀以上にわたるキリスト教禁教政策の下で密かに信仰を伝えた潜伏キリシタンにより育まれた、独特な宗教的伝統を物語る他に例を見ない証拠である」と評価した。

 長崎県の中村法道知事は同日談話を発表。「構成資産の多くが点在し、人口流出や高齢化が進む離島・半島地域をはじめとした地域の活性化に取り組む」とし、住む人に誇りを、訪れる人に感動を与えられるような世界遺産を目指す」と宣言した。

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」

 資産は、10集落、1城跡、1聖堂の12資産で構成。日本のキリスト教伝来期から、禁教による迫害の時代を経て、禁教が公的に解かれカトリックの信仰が復活した最後の段階までを伝える。

構成資産:

原城跡(南島原市)、平戸の聖地と集落(春日集落と安満岳)、平戸の聖地と集落(中江ノ島)、天草の﨑津集落、外海の出津集落、外海の大野集落、黒島の集落」、野崎島の集落跡、頭ヶ島の集落、久賀島の集落、奈留島の江上集落(江上天主堂とその周辺)、大浦天主堂(長崎市)

大浦天主堂(長崎市)

関連イベント

東京都内

場所:長崎県アンテナシNッ プ 「日本橋 長崎館」イベントスペース

期間:7月31日(火)まで

※ 他のイベントが開催 されない日のみ。

内容:

世界遺産商品販売
教会群ポストカード、教会群ネクタイ(長 崎まちづくり屋)、登録記念手ぬぐい、大浦天主堂プラモデル、本、アサヒスーパードライ記念缶、長崎館通常販売商品(大 浦天主堂ポップアップカー ド、菓子類など)

写真展:写真家 ・池田勉氏の写真パネル展示

その他:チェキ写真会、試食販売など

「 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遣産」を旅するセミナー

「 長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遣産」を旅するセミナー

日時:7月7日(土)。午前11:00~と午後1:00~ の2回 、各回20人程度

内容:解説DVD上映、世界遺産登録地周辺の観光情報の紹介、JTB旅 行商品案内

長崎県観光プロガー 「ともっち」 トークショー

日時:7月7日(土)。(午後12:00~と午後2:00~の2回 、各回20人程度)

内容:世界遺産登録地周辺の「ともっち」おすすめ情報、この夏おすすめの長崎情報の紹介

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」最新版パンフレットと長崎銘菓 「湯せんぺい」配布

1千人に、日本橋長崎館前で「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」最新版パンフレットと長崎銘菓 「湯せんぺい」配布配布

「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産インフォメーションセンター」

教会見学時のマナー啓発や見学者の受け入れ業務などを行う。

TEL:095-823-7650

淡路島うずしおクルーズが 小学生以下のこども無料乗船キャンペーン実施!

2018年7月2日(月) 配信

渦と咸臨丸

「うずしおクルーズ」を運営するジョイポート南淡路(兵庫県南あわじ市)は、2018年7月14日(土)~8月31日(金)の期間、全世界の小学生以下の子供たちを対象に、うずしおクルーズへ無料で招待するキャンペーンを実施する。

 キャンペーンを機に、全世界の子供たちに世界中でもここでしか体感することができない「鳴門海峡の渦潮」の素晴らしさを知ってもらうことで、「鳴門海峡のうず潮の世界遺産登録運動」の機運を高めたい(同社)としている。

全世界の小学生以下のこども達をうずしおクルーズへ無料招待!

大鳴門橋の真下を通過

対象  : 全世界の小学生以下の子供たち

期間  : 2018年7月14日(土)~8月31日(金)

時間  : 出航時刻は日によって変わるのでホームページを参照。

申込方法: 保護者がチケット購入時に小学生以下の子供の人数を伝える

鳴門海峡の渦潮について

 大阪湾側から進んだ潮波が鳴門海峡に達し満潮になったとき、鳴門海峡方面へ進んだ潮は満潮を過ぎ干潮になる。この時の播磨灘側(満潮)と紀伊水道側(干潮)で海面の落差(段差)ができる。海面の高い播磨灘から海面の低い紀伊水道へ一気に海水が流れ込み、海底の地形などの条件が揃って「うず潮」が発生する。海面の落差は、大潮の時では約2㍍にも達する。鳴門海峡のうず潮は、潮流時速20㌔、渦の大きさが30㍍に達することから、「世界一のうず潮」と言われている。

渦潮世界遺産登録推進運動について

 現在、兵庫、徳島両県の関係団体などでつくる「世界遺産登録推進協議会」が、自然遺産もしくは文化遺産での登録を視野にいれており、兵庫県が自然面、徳島県が文化面を担当している。自然面を担当する兵庫県では2017年度から2019年度までの3年間で渦潮を科学的に調査することになり、鳴門海峡での現地調査もスタートしている。鳴門海峡の渦潮を学術的な側面から分析することによって、世界遺産にふさわしい現象だと証明することが可能になり世界遺産へ向けた大きな一歩となることが期待されている。

東京2020オリンピック期間中、ホテルシップ事業を展開(JTB)

2018年7月2日(月) 配信

JTBは、東京2020オリンピック期間中に横浜港でクルーズ船に宿泊する「ホテルシップ」を展開する。

 近年のオリンピックでは、宿泊施設としてホテルシップが多く活用されている。バンクーバー2010OPは、クルーズ船3隻が34~38日間停泊し、19万人が宿泊した。過去ロンドン2012、ソチ2014、リオデジャネイロ2016の大会でも導入されており東京2020でも必要性が高まっている。

 政府が大会開催時の宿泊需要に対応する方策の1つとして、活用を推進している。ホテルシップ実施は、大会後は大規模MICEや世界規模のスポーツ大会などでの活用も視野に入れる。

 また、大会開催期間中は山下ふ頭周辺をオリンピックの活気を体感できる場にするため、同社と横浜市が連携して企画を打ち出していく予定。

商品内容(予定) 

商品名:JTB東京2020メモリアルホテルシップ・サン・プリンセス客船滞在プラン(仮称)

チャーター期間:2020年7月23日(木)~2020年8月9日(日)宿泊18泊 ※2泊3日を1パッケージとしたトータル9回のパッケージ

予約受付開始日:2019年春以降に発売予定

ご旅行代金:1人2泊 7万円台(内側客室)~60万円台(スイート) (1人1泊あたり3万円台~30万円台) ※上記は1室を2人で利用する場合の1人の金額

≪旅行代金に含まれるもの≫ ※通常航海時と同等内容 滞在中の食事代、船内エンターテインメント・ショー観覧代、船内フィットネス・センター、プール・ジャグジー、スポーツコート、客室テレビプログラム使用代など

≪旅行代金に含まれないもの(一例)≫ アルコール、清涼飲料等の飲料代、一部有料レストラン、エステ、ビューティーサロンなどの一部船内有料施設の利用代金など

その他:停泊中の船内ではカジノの利用とショッピングの免税は適用除外 商品内容は予定であり未確定。

「もてなし上手」~ホスピタリティによる創客~(90) 無駄が効率的な創客を実現する 「きっと喜んでくださる」

2018年7月1日(日) 配信 

「きっと喜んでくださる」(画像はイメージ)

打ち合わせのあと、その方々との楽しい懇親会が終わりました。出張続きのうえ、お客様と食事をする機会も多くなり、少し疲れていました。ホテルで早めに休もうと思っていたのですが、そのホテルの最上階に、私の大好きなお店が入っており、この数カ月間、行っていないことが何となく気になりました。

 部屋に入ったら出るのが億劫になると思い、ホテルに到着後すぐにレストランに向かいました。スタッフが私の顔を見るなり、「西川さん、お帰りなさい」と、温かい言葉で迎えてくれるレストランです。

 「カウンターでコーヒー一杯だけいただきます」と声をかけると、すぐに案内してくれました。カウンター席には「西川さん、お帰りなさいませ。仙台出張お疲れ様でした。今夜もゆっくりとお寛ぎいただけますように」というメッセージカードが、ランプの横にそっと置かれていたのです。

 私が宿泊することは、ホテルからレストランに連絡が入っていたかもしれませんが、夜遅いチェックインが多かったので、立ち寄ることは今までもそう多くありません。まして、今回は久しぶりで夜も遅く、「行きます」との連絡もしていません。席が空いていなければ顔だけ出して、部屋に入ろうと思っていたのです。

 そんな私を、待っていてくれていたのが、そのメッセージカードでした。思わず言葉に詰まってしまいました。「こんなことをされたら、また来たくなる」。それがレストランカシータのおもてなしなのです。

 連絡して行けば、そのメッセージカードはいつもありました。ただ、今回は突然の思い付き行動です。いつ来ても対応できるメッセージを準備していたのか。いいえ、そのメッセージは明らかに、その日だから使えるものでした。

 では、「今日は来るかも」と偶然に思い付いて用意したのか。その答えが頭に浮かんだとき、つい涙を流してしまいました。きっといつも宿泊予約した日には、こうしてメッセージカードが用意されていたのではないだろうか。毎回待ち人来ずで、無駄になることの方が多いかもしれない。でも来られたときにはきっと喜んでくださるだろう。その瞬間のために多くの無駄な時間を使う。ここにおもてなしの極意があります。

 ビジネスの目的は、創客です。1つの感動が創客につながるとしたら、これほど効率的な営業はありません。スタッフも楽しみながら、お客様が感動されるその風景を想像しながら、メッセージを創ってくれたに違いありません。「わぉ!」と、奥のテーブルから声が聞こえました。またリピーターがこの瞬間に生まれたのでしょう。

コラムニスト紹介

西川丈次氏

西川丈次(にしかわ・じょうじ)=8年間の旅行会社での勤務後、船井総合研究所に入社。観光ビジネスチームのリーダー・チーフ観光コンサルタントとして活躍。ホスピタリティをテーマとした講演、執筆、ブログ、メルマガは好評で多くのファンを持つ。20年間の観光コンサルタント業で養われた専門性と異業種の成功事例を融合させ、観光業界の新しい在り方とネットワークづくりを追求し、株式会社観光ビジネスコンサルタンツを起業。同社、代表取締役社長。

「観光革命」地球規模の構造的変化(200)米朝首脳会談と東アジア観光

2018年7月1日(日) 配信

今まで以上に中国、韓国からのインバウンドが必要

 訪日旅行者数は4月末で1051万人に達している。このまま順調に推移すれば、今年中にインバウンド3千万人の実現が確実だ。昨年の訪日旅行者数は2869万人で、そのうち中国から735万人、韓国から714万人で両国だけで全体の5割。とくに韓国からの訪日旅行者は16年に509万人であったが、17年に714万人へと激増している。

 韓国人による訪日激増の背景には中韓関係の変化がある。16年当時の韓国はパク・クネ政権下で中韓蜜月関係が実現され、経済・観光交流が進展した。16年の中韓観光交流は両国合わせて1500万人に達していた。さらに韓国ロッテグループは中国東北で最大の都市・瀋陽で約3千億円の資金を投入して「瀋陽ロッテタウン」の建設に力を入れていた。ロッテワールドを核にして、ショッピングモール、ホテル、コンドミニアムなどの大規模開発を進めていた。

 ところがパク・クネ政権は北朝鮮による核・ミサイル開発に対抗して、米国主導によるTHAAD(高高度防衛ミサイル)システム導入を決定したために中韓蜜月が終わりを告げた。中国は直ちに韓国への団体旅行商品の販売中止を決定し、禁韓令(中国国民による韓国観光の統制)を発した。またロッテが慶尚北道で所有するゴルフ場をTHAAD設置のための用地として提供したことを受けて、中国国内でロッテボイコット運動が生じると共に、瀋陽でのロッテワールド建設工事停止の動きが生じた。

 中韓観光交流に黄信号が灯ったが、17年5月に親北派のムン・ジェイン大統領が就任し、今年6月12日に史上初の米朝首脳会談が開催され、北朝鮮の非核化に向けた第一歩が踏み出された。具体的な非核化への道筋は不透明であるが、ムン政権の下で中韓関係が円滑化し始めており、中韓の経済交流・観光交流の進展が予想されている。

 日本政府は20年にインバウンド4千万人を目指しており、今まで以上に中国、韓国からのインバウンドが必要だ。しかし中国も韓国も観光立国に注力しており、観光客誘致合戦の激化は必至だ。史上初の米朝首脳会談によって北朝鮮の非核化の幕が開いたが、一方で日中韓による観光客誘致合戦の激化を招来するので、今後は東アジア諸国に力点を置いたインバウンド戦略の修正が必要になる。

コラムニスト紹介

石森秀三氏

北海道博物館長 石森 秀三 氏

1945年生まれ。北海道大学観光学高等研究センター特別招聘教授、北海道博物館長、北洋銀行地域産業支援部顧問。観光文明学、文化人類学専攻。政府の観光立国懇談会委員、アイヌ政策推進会議委員などを歴任。編著書に『観光の二〇世紀』『エコツーリズムを学ぶ人のために』『観光創造学へのチャレンジ』など。

〈旬刊旅行新聞7月1日号コラム〉変わりゆく買い物のスタイル 旅は永遠に「行く」商品である

2018年6月30日(土)配信 

旅行もスマートフォンで買うのが主流に

 九州の小さな町で生活していた幼いころ、毎日母親と買い物に行くのは、家から歩いて2分ほどの個人商店だった。

 その店は子供たちの駄菓子屋も兼ねていたので、お菓子やアイスクリームなどの種類は豊富にあった。10畳ほどの狭い売り場には、醤油や豆腐、砂糖、塩などのほかに、ノートや鉛筆、洗剤などが必要最低限の品数で売られていた。昭和のノスタルジックな風景である。

 近隣は農家が多い地域だったので、その店ではお米や野菜は扱っていなかった。だが、小さな棚にあんパンや、クリームパンが並んでいたのを思い出す。肉を買うときには、母親の自転車の後ろに乗って、少し離れたスーパーマーケットに行かなければならなかった。魚介類はリヤカーに魚を並べたおじさんが売りに来た。

 小学生になったとき、小さな店の斜め前にスーパーマーケットが開店した。肉も野菜も、薬局も、雑誌もそろっていた。パンコーナーにはあんパンとクリームパン以外にも、美味しい、おしゃれなパンがたくさん陳列されていた。子供も、母親たちも、新しくオープンしたスーパーばかりに行くようになった。小さな駄菓子屋はひっそりと店を畳んだ。

 そういえば、本屋も小さかった。駅の近くにあった棚が5つほどしかない本屋で読みたい本を選んで買っていた。ある時期から急速に大規模店舗が街に増えてきた。同じように広い書店もあちこちに建った。中学生になった私の行動範囲は飛躍的に広がり、大きなスーパーマーケットや書店で自分のほしいものを手に入れる自由を得た。

 あの小さな店の斜め前に建ったスーパーマーケットも数年で店を閉めてしまった。開店当時、驚くほどにぎわっていたのに、より大きなスーパーマーケットが国道沿いにできると、すぐに廃れてしまった。小さな店が大きな店に呑まれ、さらに大きな店に呑まれていく町の変化をまざまざと見せつけられた。

 今は大型ショッピングモールが日本各地に散在している。けれど、大型店舗は買い物に行くだけで疲れるし、ひと通り何でもそろうが、本当に欲しいものは、そこにはない。むしろ、適度な売り場面積で、新鮮な食材が手に入る近場のスーパーマーケットの方が使い勝手がよい。

 最近は、趣味に関するこだわりの逸品や、本、服なども、インターネットで買うことが増えてきた。ネットでの買い物に慣れると、どんな大型店舗であっても選択肢の少なさに不満を覚えてしまう。不思議な感覚だ。

 「幼少時代の方が悩むこともなく、幸せだったのかもしれない」と思うほど、ネット上の商品は無限にある。買い物は店に行く時代から、ネットで購入し運送業者さんに届けてもらう時代へと様変わりしている。とても便利になったが、無限の品から選ぶ手間が増えた。

 買い物のスタイルが急激に変化するなか、「旅行を買う」スタイルも大きく変化している。航空券や宿泊予約は、手元のスマートフォンで簡単にできる。前もって口コミ情報を入手し、周辺の観光や、グルメ情報も詳細に得ることも可能になった。ただ、旅はモノとは違い、買った商品(旅)を自ら動いて体験しに行かねばならない。楽しくもあり、煩わしくもある。旅は永遠に「行く」商品であることが、今後さらに着目されるはずだ。
(編集長・増田 剛)

〈観光最前線〉「虹」テーマに観光CP

2018年6月30日(土) 配信

「虹色の旅」をPRする西川貴教さん

 滋賀県は7月15日から12月24日まで、観光キャンペーン「虹色の旅へ。滋賀・びわ湖」を実施する。県全域を会場とする大型キャンペーンで、220を超える地域観光プログラムなどを通して、歴史や食などの魅力を発信する。

 県出身で滋賀ふるさと観光大使を務める歌手の西川貴教さんをPR役に任命。虹色のヘアや衣装をまとった奇抜なスタイルで、滋賀をPRする動画も話題だ。西川さんがプリントされたラッピング電車「虹たび号」も期間中、近江鉄道で運行する。

 滋賀は琵琶湖をはじめとした豊かな自然、多くの文化財など魅力的な観光資源を持ちながら、観光認知度がそれほど高くない。ラグビーW杯や東京五輪の開催を控え、官民が幅広く連携しながら「滋賀ならではの旅」を打ち出す。

【土橋 孝秀】

民泊施行日、届け出3728件 田村明比古観光庁長官「環境の醸成が必要」

2018年6月29日(金) 配信 

田村長官が報告、6月21日・国土交通省内

 

住宅宿泊事業法(民泊法)が6月15日に施行された。観光庁は6月20日の会見で、施行日時点の民泊届け出数が3728件だったと発表した。1カ月前と比べ約3千件、1週間前からは約1千件も増え、ホストらは急ぎ足で届け出た格好だ。ただ、旺盛な訪日外国人旅行者に十分に対応できる数とは言い難い。田村明比古長官は増加の阻害要因とされる上乗せ規制などに対し「環境の醸成が必要」と語った。
 
 「きちんとしたルールができる前に一気に増えてしまった。住民は民泊全体にグレーなイメージを持っているが、海外からは需要が大きく増えている。これらのギャップが元で、地域によって条例の制定や手続きの上乗せが起きている」と民泊の現状を振り返った。

 今後の方針については優良な民泊サービスの事例を増やしていく考え。田村長官は「一般の人々の理解を深めていくことが、過度な規制の緩和のために必要になってくる。行政も住民の懸念や不安が強いなかで慎重に対応している。今後は環境を醸成し、合理的な規制を促す努力が重要だ」と強調した。

 一方で、簡易宿所と特区民泊の件数も増加している。

 簡宿をみると京都府京都市で2015年度末は696施設、16年度末は1493施設、18年4月は2366施設と急増した。大阪市は特区民泊が別途あるものの、簡易宿所は16年度末が292施設、18年5月末は494施設だった。田村長官は「365日営業できるのは簡易宿所のひとつの利点である」と増加の要因を推測する。

 特区民泊をみると大田区が16年度末で33施設117居室、今年5月9日時点では52施設316居室となった。大阪市は16年度末が48施設95居室、今年4月30日時点が651施設1899居室と大きく伸びた。

 同法の180日規制のほかに、自治体の上乗せ規制を避け、簡宿や特区民泊に流れる動きも強いことがうかがえる。

 なお、6月15日時点で管理業者は871件で仲介業者は46件の申請があった。