大井川鐵道沿線の地域活性化を JTBらが日帰りツアー実施へ

2019年12月13日(金) 配信

井川ダム

 JTB(髙橋広行社長)と中部電力(勝野哲社長)、大井川鐵道(鈴木肇社長)は2020年2月15、16日の2日間、 大井川鐵道井川線沿線の地域活性化と再生エネルギー事業の理解獲得を目的とした日帰りツアーを行う。中部電力が地域活性化を目的としたツアーに参画するのは、今回が初めて。

 ツアーは3コースある。2月15日(土)に実施する「JR静岡駅発コース」は、通常は公開していない井川ダム(日本初の中空重力式ダム)の内部に入れるほか、秘境駅と言われる奥大井湖上駅などを見学する。

 2月16日(日)は「大井川鐵道アプトいちしろ駅発コース」があり、アプト式機関車や車庫を見学するほか、廃線になった区間内にあるトンネル内での昼食や、いちしろ吊橋などにも立ち寄る。

 その他、井川ダムや秘境駅、アプト式機関車車庫などをめぐる「大井川鐵道千頭駅発コース」(12月13日午前10時半現在、満席)もある。

 ツアーの企画・実施はJTBが行う。申し込みは、WebたびーととJTB新宿第二事業部で受け付ける。

JR静岡駅発コース

出発日:2月15日(土)

主な見学場所:中部電力井川ダム、奥大井湖上駅、尾盛駅など

定員(先着順):30人

旅行代金:大人9,800円、小人8,800円

申込先:

Webたびーと https://www.jtb.co.jp/tabeat/

JTB新宿第二事業部 TEL 03-5909-8119(平日午前10時~午後5時)

奥大井湖上駅

大井川鐵道アプトいちしろ駅発コース

出発日:2月16日(日)

主な見学場所:アプト式機関車、アプト式機関車車庫、ミステリートンネル、いちしろ吊橋

定員(先着順):30人

旅行代金:5千円(大人、子供同額)

申込先:

Webたびーと https://www.jtb.co.jp/tabeat/

JTB新宿第二事業部 TEL 03-5909-8119(平日午前10時~午後5時)

アプト式機関車、機関車車庫

 

 

 

 

利用者5万人を達成、訪日客向けバスツアー(名鉄観光バス)

2019年12月13日(金)配信 

記念撮影をする5万人目の家族と石川信吾社長(右から3番目)

 名鉄観光バス(石川信吾社長、愛知県名古屋市)は2019年10月31日(木)、訪日外国人旅行客向けバスツアーの利用者が5万人を超えたと発表した。同日、記念式典を同市の名鉄バスセンターで行った。

 5万人目となった利用者は、タイ国籍のスワンスコー・ルートラックさんら家族7人。岐阜県の飛騨高山と白川郷をめぐる日帰りツアーに参加した。記念式典では石川社長から記念品として、高山市のご当地キャラクターのひだっちと、さるぼぼのぬいぐるみを贈呈した。中部運輸局や旅行会社など約30人が参列し、盛大に見送りを行った。

 同社のバスツアー「ドラゴンズパック」の訪日外国人旅行客向けツアーは、17年1月に開始。中部地方を中心に、冬期は雪景色や冬グルメを堪能できるツアーを売り出している。

〈旬刊旅行新聞12月11・21日合併号コラム〉2019年の観光業界を振り返る 分散化、多様化の必要性が明確に

2019年12月13日(金) 配信 
2019年の観光業界を振り返る

 早いもので、今年の最終号となった。小欄では、2019年の観光業界を振り返ってみたいと思う。

  19年は長く親しんだ「平成」が終わり、5月1日に新たな元号「令和」が始まった節目の年だった。10月22日には世界各国から元首らが参列し、皇居で天皇陛下の即位礼正殿の儀が行われた。日本古来の伝統文化を、世界中に発信できた貴重な機会だったと思う。儀式を待つ間、降り続く雨が静寂を際立たせた。やがて雨が上がり、虹が架かった光景は美しく輝いた。
 
 
 5月のゴールデンウイークは10連休となった。国内の旅館やホテル、レジャー施設などは連日、超多忙を極めた。観光業界も働き方改革が進むなかで、「客はいるが、スタッフがいない」状況が顕在化した。やはり、休日を分散化しなければ、旅行者も、受入側もストレスが大きくなることを改めて示した10連休だった。
 
 働き方改革法案の成立により、4月1日から年5日の有給休暇の取得が義務付けられた。とある有名ホテルの厨房スタッフは、「今年から5日間の休暇が取れるようになった。こんなことはこれまで考えられなかった」という声もあり、休暇の分散化に向かっては一歩前進したと思っている。
 
 
 国際情勢も大きく動いた。7月の韓国向け輸出管理の運用見直し後、日韓関係は悪化の一途を辿っている。10月の訪日韓国人数は前年同月比65・5%減の19万7300人と激減した。両国を結ぶ航空路線の廃止や縮小が続き、韓国人旅行者が多く訪れていた九州や関西などでは、影響が深刻化している地域もある。
 
 しかし、特定の国や地域からの観光客に依存している状況は、リスクが大きすぎる。とくに近隣アジアを見渡すと、政治的な動きや国家間の関係によっては、今後も観光動向に大きな影響を与えることが予想できる。その意味でも、観光客の誘致も分散化、多様化していかなければならないことが明確になった。
 
 その意味では、9月20日~11月2日まで開催したラグビーワールドカップ2019は、観光業界にもたくさんのプレゼントを残してくれた大会だった。アジアに集中していた訪日外国人旅行者を、欧米豪や南アフリカなどにも広げるきっかけを作った。また、試合やキャンプ地が日本各地に広がったために、訪日客の目的の分散化、多様化につながった。
 
 
 今年は自然災害も多発した。台風15号、19号によって甚大な被害が広域にわたった。未だに鉄道や道路が復旧していない地域もある。施設が破損し、営業ができない宿泊施設もある。仮設住宅で年を越す被災者も多いだろう。
 
 10月25~26日には、北海道・倶知安町でG20観光大臣会議が開かれた。招待国を含め31の国・地域の観光担当大臣が出席し、SDGs(持続可能な開発目標)実現に貢献していく認識も共有した。オーバーツーリズム(観光公害)にも対応していく「北海道倶知安宣言」も採択された。持続可能な観光(サステイナブルツーリズム)についても、これまで以上に考えさせられる年だった。
 
 最後に、私自身も今年を振り返ると、まだまだ旅が足りない年だった。「20年は旅を深く味わう」ことを目標に、新年を迎えたい。
 
(編集長・増田 剛)

JATA、2019年最後の定例会見 「トライした部分が得点につながった1年」 

2019年12月12日(木) 配信

JATAの越智良典理事・事務局長

 日本旅行業協会(JATA)は12月12日(木)、今年最後の定例会見を開いた。越智良典理事・事務局長は、「(19年のJATAのスローガン『チャレンジ&トライ』にちなみ)想定以上に、トライした部分が得点につながったという充実感があった」と1年を振り返った。

 トライが得点をあげた部分は、東京以外で初めて開催した「ツーリズムEXPOジャパン大阪・関西」が想定の13万人を超える15万人が訪れて大成功を収めたことや、「第1回日中観光代表者フォーラム」(会場=山梨県北杜市)などの開催を挙げた。

 一方で、「社会の変化に伴い、デジタル化や(旅行業界の)商売の仕方が変わってきているが、対応しきれていない部分がある」とした。そのうえで、「制度や技術的な環境作り大事だが、腰を据えてできなかった」と今後の課題にも言及した。

 来年1月には、日本とベトナムの相互交流の促進を目的とした大型レセプションをベトナム・ダナンで開催。日本側からは約1千人の交流団が、ベトナム側からは観光や経済の大臣など要人約100人の参加を予定している。

 今後、日本とベトナムの関係について越智氏は、「観光業界の人手不足を補う、(外国人技能実習生の)人材活用がテーマになる。優秀な人材も多く、日本のあらゆるところで働いてほしい」と期待を込めた。

 一方で、外国人技能実習生の現制度の不備などから「(出身国で)借金をして日本に来て、自殺してしまう人もいる」と現状にも触れた。

 日本と中国との関係も良好で、「(日中観光代表者フォーラムにおいて)『日中新時代』と言葉が作られるくらい良い関係」(越智氏)と語った。これを受け、今後は修学旅行などの「青少年交流を1つの柱に据える」ことも明かした。

 

 

triplaチャットボット、訪日外客向け観光情報サービスに搭載

2019年12月12日(木)配信

「triplaチャットボット」からの飲食店予約イメージ

 旅行業界向けIT・AIサービスを展開するtripla(トリプラ、東京都中央区)は2019年12月11日(水)、開発・提供する多言語AIサービス「triplaチャットボット」を、訪日外国人向け観光情報サービス「LIVE JAPAN PERFECT GUIDE」に提供した。計5言語で対応できるAIチャット機能によって、訪日外国人の国内飲食店のオンライン予約をサポートする。

 「LIVE JAPAN」は、観光や宿泊施設、飲食店、交通案内などの訪日外国人が必要とするさまざまな情報を多言語でワンストップに提供している。「triplaチャットボット」が、「LIVE JAPAN」内の「食べる」カテゴリーに掲載された飲食店の店舗詳細ページと紹介記事に搭載。AIとのチャットを通じて、24時間どこからでも日本の飲食店のオンライン予約が可能となった。

 ただし、一部店舗は利用者からチャットでリクエストをされたあと、トリプラのオペレーターが予約を代行する「オペレーター予約」となる。対応言語の5言語は、日本語・英語・韓国語・中国繁体字・中国簡体字。

 トリプラは「triplaチャットボット」の提供を通じて、「LIVE JAPAN」ユーザーの飲食店予約の利便性と、店舗の予約成約率の向上サポートをはかっていく。

日本オートキャンプ協会、創立50周年記念講演会開く 10月発表の福島宣言を東京で説明

2019年12月12日(木) 配信

明瀬会長

 日本オートキャンプ協会(明瀬裕一社長)は12月10日(火)、東京都内で創立50周年記念講演会を開いた。明瀬会長は冒頭、1969年に運輸省(当時)から社団法人として認可されてからの半世紀の歴史を辿りながら、「広く国民的レジャーとして定着した」と振り返った。今年10月には、福島県・天栄村で開いた第89回FICCオートキャンプ世界大会の会場で、創立50周年を記念して、今後の活動の指針とする「福島宣言」を発表した。

 福島宣言の柱は4つ。1つ目は「観光としてのオートキャンプの推進」、2つ目は「オートキャンプを通した国際交流」、3つ目は「地域振興に寄与するオートキャンプ」、4つ目は「オートキャンプにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」――と定めた。

 「観光としてのオートキャンプの推進」では、オートキャンプを日常生活の圏外に出て、未知の人や自然、文化に触れる「観光の本質を体現した」レジャー活動であると再確認をする。そのうえで、さらなるオートキャンプツーリングの環境整備に努めていく。

 「オートキャンプを通した国際交流」では、FICCオートキャンプ世界大会は世界中のキャンパーが国家と言語、民族の違いを超えて集まり、開催地の自然や文化に触れるとともに、互いの親睦を深める「平和の祭典」と定義。今後も、「国際交流の促進」に努めていく。

 「地域振興に寄与するオートキャンプ」では、福島県が原発事故以降、世界各国の人々が福島の現状を自分で体験したことは風評被害を払拭する一助になったとした。そのうえで、同大会結果を踏まえ、一層のオートキャンプを通した地域の振興をはかる。

 「オートキャンプにおけるSDGs(持続可能な開発目標)」では、同大会は開催地の自然・文化・観光資源を最大限活用することを通して、地域振興と世界平和に貢献したとしたうえで、オートキャンプにおける「持続可能性の追求」に努める。

 講演会では、観光庁観光地域振興部の村田茂樹部長が「観光を取り巻く現状と体験型観光への期待」と題して講演を行った。村田部長は日本の訪日客数や消費額などの現状を説明。

村田部長

 「観光庁は地域固有の自然を生かした、体験型観光の充実に向けた地域の取り組みを後押している。第89回FICCオートキャンプ世界大会では東北観光復興対策交付金を支給した」と、地方における体験型観光の発展に貢献する準備があることを話した。

山口・長門湯本温泉の再開発の今 大谷山荘で通算164回旅館大学セミナー開く

2019年12月12日(木) 配信

セミナーは12月11―12日、長門湯本温泉・大谷山荘(山口県)で開かれた。通算164回目

 リョケン(佐野洋一社長、静岡県熱海市)は2019年12月11―12日に山口県・長門湯本温泉の「大谷山荘」で、通算164回の旅館大学セミナーを開いた。宿泊施設の幹部ら約100人が参加した。同温泉地の再開発の現場視察や、宿の高品質化へのこだわりを説明。20年3月に再開発を終える長門湯本温泉で、現在進行形で進む街づくりの取り組みなどを語った。

 初代・大谷辰之助が旅館業を創業したのは1881(明治14)年。1960年には現在の位置に大谷山荘を新築した。現在は全館で125室、うち別邸音信(おとずれ)18室、収容人員は500人。従業員数は252人で、このうちパートタイマーは119人となっている。

大谷山荘の外観

 大谷山荘は決して好立地ではない。山口宇部空港からも、新山口駅からも車で1時間ほどかかる。しかし、11月の客室稼働率は9割を超えた。平均宿泊単価は2万3千円ほどで、総消費単価は約3万円。さらに売店の売上単価は3500円という。

 佐野社長は開講に先立ち、「大谷山荘は西日本で大変強い存在感を放っている高質旅館といっていい。大変失礼だが、このような立地で、これだけの高品質なサービス、高価格、また高い業績を上げている。売店の売上単価は驚異的な数字。多くを学べるはずだ」とあいさつした。

 長門湯本温泉は開湯約600年の歴史を持つ。ただ、1984(昭和54)年に宿泊客数39万人でピークを迎え、その後2012年は18万人と半減した。時代と共に団体から個人旅行へとシフトした国内市場の変化に追い付けなかった。

 14年には、広大な敷地を有していた150年ほど続いた老舗旅館が廃業した。温泉街の中心部に空き家などの遊休地が広がるなど、悪循環に陥っていた。

20年3月の工事完了へ急ピッチで作業が進められている。手前が音信川。右手に建設中の公衆浴場

 この状況を打開しようと、跡地に星野リゾートを誘致(星野リゾート 界 長門が20年3月12日開業)し、官民一体となって新たな街づくりを計画して、現在、地域ぐるみで作業が進められている。

大型駐車場を整備している現場。12月11日
星野リゾート 界長門の外観。3月12日開業する。長門湯本温泉再開発の目玉でもある

 地域特有の「音信川」を生かし、そぞろ歩きができる温泉街、そして夜もライトアップやイベントなどができるよう、協議会などを設立してさまざまな社会実験繰り返してきた。

中央手前にあるのが「川床」

 社会実験の結果、川には観光客だけでなく住民も使える「川床(かわどこ)」を設置。川岸から川面にせり出すように伸び、川を間近で楽しめるようにした。温泉街の一部道路では車両の通行はできないようにし、歩行者が川沿いをゆったりと歩けるようスペースも広げていく。

(右端が)大谷和弘副社長。副社長自ら再開発現場の視察で説明を行った

 同館の大谷和弘副社長は講演で「古民家のリノベーションもして、街並みは活気づく。長門湯本にある地域資源を最大限に生かしたかった。(社会実験を通じ)これまであまり来ていなかった若年層も訪れるようになってきた」と期待を込める。

 さらに今後は観光地経営にも乗り出す考えだ。大谷副社長は「湯元エリアマネジメント会社」を立ち上げようと動いている。同社は入湯税を現行の150円から300円に引き上げ、引き上げ分からエリアマーケティングや景観インフラ維持にかかる費用を支出していく方針だ。

 大谷副社長は「議会の承認が下りれば、20年4月から動き出せる。持続的な観光まちづくりを進めていきたい」と述べた。

「大谷山荘の高付加価値戦略」

大谷社長が大谷山荘の遍歴などを講演

 大谷峰一社長は「大谷山荘の高付加価値戦略」と題し、講演を行った。大谷山荘が1960(昭和35)年に新築してから2020年で60周年を迎える。

 大谷社長はこれまでの高質化へのこだわりとして、①山草花のおもてなし②環境設計③5つのレストラン④パブリック施設⑤客室の多様性――の5点を挙げた。

 山草花のおもてなしについては、大谷社長は「山野草でお客を迎えする。山野草はポツンと咲いていて、一見弱々しくみえるが、きらりと光るものがある。このようなさりげないサービスを目標としている」と話した。

ギャラリー「おとずれ文庫」

 同館では増改築を繰り返してきた。平成に入ってから8回ほど設備投資を行った。それぞれ時代に合わせる過程で、客室は28タイプに、レストランは別邸音信を含め、5つ運営するに至った。個人旅行化に伴う需要の多様化に対応できる環境を整えた。

 パブリック施設も天体ドームや地元童謡詩人の金子みすずの詩集もあるギャラリー「おとずれ文庫」なども設え、充実化はかっている。貸し出される本は、館内で自由に読める。

館内見学のようす

 顧客からの評価は高い。各OTAの口コミをみると、じゃらんで、大谷山荘が4・8点、別邸音信が4・9点、楽天トラベルは大谷山荘が4・83点、別邸音信が4・83点となっている。「品質は目に見えない。しかし、(評価が低ければ)間違いなくなんらかの傾向が出ていることになる。これに対応する必要がある」(大谷社長)。

 大谷社長は「旅館は4万軒弱あり、ホテルは外資からも多く出てきている。我われ業界は、旅館文化を守れるのだろうか。旅館づくりは、街づくりにつながっていく。今の旅館文化を維持しつつ、昨今のニーズに応えるのは難しいが、進めていくことが大事」とした。

2日目、佐野社長らが講演 「世界ブランド発想~文化と価値と共生と~」

2日目のセミナーのようす

 佐野社長が2020年の経営指針として講演。訪日外国人は年間3000万人も訪れるようになった。「観光の国際化が進むなか、本質的価値が重要」だとした。佐野社長は「持続的な価値ととらえてもらっていい。世界に通用する価値づくりを考えていくべき。それは国内客にも響くはずだ」と強調した。

 「『世界からの視点で自館をみる』『世界に向けた視点で自館のあり方を考える』ということをしてほしい。ただ、あくまで日本人の感性に拠って立つことで、アイデンティティーにつながり、持続可能な価値を生む」と呼びかけた。

 このほか、リョケンの幹部らがテーマ講演を実施。長島晃本部長は「来年からはOTAからメタサーチも包括したグーグルトラベルが頭角を現すのではないか。送客手数料の増加は避けらない」と指摘。そのうえで、「SNSで直販獲得を目指すため、旅のインフルエンサーなどの活用は重要になってくる」と説明した。

 なお、来年の旅館大学セミナーは白玉の湯泉慶・華鳳(新潟・月岡温泉)で、7月14~15日に開く。

スキー・スノボがレンタルできる新施設、ニセコにオープン

2019年12月12日(木) 配信

マウンテンセンターアネックス イメージ

 東急不動産(大隈郁仁社長、東京都渋谷区)、ニセコ東急リゾート(磯目伸二社長、北海道虻田郡)、東急リゾートサービス(熊沢基好社長、東京都渋谷区)はこのほど、北海道虻田郡倶知安町のニセコ地区にあるスキー場「ニセコマウンテンリゾート グラン・ヒラフ」で、ゲレンデ下に隣接した施設「マウンテンセンターアネックス」を新設し、営業を始めた。

 同施設は既存の「マウンテンセンター」と合わせてスキーやスノーボードのレンタル拠点としてはニセコ最大級だ。また、レンタル道具の預かりサービスも備え、増加を続けるインバウンドを含む国内外のスキー場利用客の利便性向上をはかる。

1階パブリックエリア

 1階にパブリックエリア、スノースクール受付、更衣室、コインロッカーなど、2階には延床面積802平方㍍、総アイテム数4千点を誇る大規模なスキー・スノーボードレンタルを完備している。日本国内ブランドのオガサカスキーやBLASTRACK、ニセコエリア発のブランドのROKO SKIやGENTEMSTICKを取り揃える「Japan Brandコーナー」も新設し、充実の品揃えを用意する。

 スターバックスの店舗以外でも本格的なコーヒーを楽しめるサービス「We Proudly Serve Starbucks™」や、手ぶらで宿泊先と行き来できるようにレンタル道具を翌日まで預かるサービスも始める。

マウンテンセンターアネックス概要

名称:ニセコグラン・ヒラフ マウンテンセンターアネックス(Niseko Grand HIRAFU Mountain Center Annex)

所在地:北海道虻田郡倶知安町字山田209-1

構造・規模:鉄筋コンクリート造 地上2階

延床面積:1,505.45平方㍍

設計:株式会社フリークス

オープン日:2019年12月7日(土)

1階設備:スノースクール受付(GOSNOW)、更衣室、コインロッカー、トイレ、喫煙所

2階設備:スキー・スノーボードレンタル

アパグループ  西日本最大客室数のタワーホテルを2023年秋開業へ

2019年12月12日(木)配信

(仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉完成予想外観パース

 アパグループ(元谷外志雄社長、東京都港区)は2023年秋、2千室規模の「(仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉」を開業する。

 客室数は客室数が2064室で、西日本(※)最大となる見込み。スイートルーム・デラックスツインルーム・トリプルルーム・4人利用が可能なコネクトルーム・バリアフリールームなど、バリエーション豊かな客室タイプや、共用部にはプール・フィットネス・大浴場等の充実した施設の完備を計画している。

 アクセスはJR関西本線「難波」駅、OCAT(大阪シティエアターミナル)から徒歩1分という好立地。2031年春開業予定の「新大阪駅-関西国際空港駅」を結ぶ、なにわ筋線「(仮称)新難波」駅も徒歩1分の位置に計画されている。大阪を代表する歓楽街の「ミナミ」や「道頓堀」「なんばグランド花月」「なんばパークス」も徒歩圏内にある。

 アパグループは、2025年に開催決定した大阪万博による需要の拡大を見込み、大阪エリアにおいて大型ホテルの開発に注力している。

※西日本:近畿・中国・四国・九州を指す

インテリックス、ホテルと住民で活性化 交流仕掛けるホテルがオープン

2019年12月11日(水) 配信

ホテル外観

 中古マンションを改修・販売するインテリックス(山本卓也社長、東京都渋谷区)は2020年1月下旬、東京都台東区の鶯谷に訪日客向けホテル「LANDABOUT(ランドアバウト)」をオープンする。内装は東京・谷中エリアを中心に、民家改修でまちづくりを推進するHAGI STUDIOが仕上げた。宿泊客と地域住民が交流できる鶯谷の新しい拠点にしたい考えだ。

 コンセプトは「国内外を問わず多様な人々が利用する身近で新しい出会いの場」。宿泊客をはじめ、地元住民にも利用してもらうため、交流を促す仕掛けを取り入れる。

 レストランは地元住民が気軽に入れるように、パブリックなものとして地域に開く。コーヒースタンドやスタンドバーを備える。レストランの料理は、小分けし、共有できるように配慮する。上映会やコンサートを実施できる設備を導入し、地域住民を巻き込んだイベントを実施する。 

 同ホテルには地域の観光情報を案内する「コミュニティーマネージャー」が常駐する。コミュニティーマネージャーは地域の観光情報を集めるほか、おすすめコースなどを提案する。

 俊成誠司副社長は12月11日に開いた発表会で「メインターゲットは訪日客になる。利用全体の7割程度を見込んでいる」と増加する訪日需要を取り込みたい考えを示した。

俊成副社長

 ホテルの従業員は外国語を話せる人材を採用する。12月11日時点で、英語や中国語、韓国語などを話せるスタッフを雇っている。今後はホテルでの対応言語を増やしていく方針。

 同社一押しの客室はテラス付きで、部屋から東京スカイツリーを見ることができるDXツイン。このほか、同ホテルでは大人数での利用に対応するため、部屋をつなぐコネクティングドアも採用する。同機能は部屋の一部の壁をドアにすることで部屋をつなげることができる。

DXツイン。テラス付きで東京スカイツリーを見ることができる

 客室数は全169室。価格は1人4千~8千円(税別)を想定している。アクセスは鶯谷駅から徒歩で約3分または入谷駅から徒歩5分ほどとなっている。同社のホテル事業は3軒目となる。客室稼働率は80%以上を目指す。

 山本社長は「我われとホテルの利用者、地域住民と一緒になって地域を活性化していきたい」と意気込みを述べた。

山本社長