旅館・ホテルの人材確保・育成へ モデル地域を再度募集 観光庁

2020年6月8日(月) 配信

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 観光庁は6月26日(金)正午まで、旅館・ホテルで働く人材の確保・育成に取り組む地域を広く募集している。人手不足の解消や、観光産業の強化と発展を支援していく。

 2020年度の「地域における観光産業の実務人材確保・育成事業」はすでに5地域を採択していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、事業実施が不可能になった地域が出た。新たに2地域程度を再度募る。

 同庁は、観光立国を目指すために、①観光産業をリードするトップレベルの経営人材②観光産業の中核を担う人材③即戦力となる地域の実践的な観光人材――の「3層構造により育成・強化していく必要がある」としている。このうち、「即戦力となる地域の実践的な観光人材」に焦点を当てる。

 女性やシニアが働きやすい環境づくりや、テレワーク勤務制度の導入など、他地域の参考になるモデルの創出を目指す。

 旅館組合や、観光協会、地域DMO、温泉街の複数の旅館、ホテルなどの宿泊施設が参加する団体が申請の対象となる。

 国の費用負担額は500万円を上限とし、事業の実施に必要な経費の総額を負担する。

 支払い時期は事業終了後の精算払いとなる。

旅と学びの協議会が設立 代表理事に出口治明氏就任 ANAホールディングス

2020年6月8日(月) 配信

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 ANAホールディングス(ANAHD、片野坂真哉社長)は6月5日(金)、旅を通じた学びと幸せが人間の成長に及ぼす効果を科学的に立証する「旅と学びの協議会」を設立した。代表理事には出口治明氏(立命館アジア太平洋大学学長)が就任する。

 同社は、新型コロナウイルス感染拡大で起こったパラダイムシフトのなか、「旅が本来持つ価値が再認識される」と考える。修学旅行や社会科見学に見られる「旅先で学習すること」の科学的根拠を検証し、旅の効果を立証することが目的。

 コアメンバーには東京学芸大学大学院准教授・小宮山利恵子氏らが名を連ねる。

 同社の教育サービス「イノ旅」プログラムを通じた実データに基づく旅の効用の検証や、移動距離と人間としての成長や成熟の関係性に関する研究を行う。コアメンバーを中心に一般参加型の勉強会も開催する。アフターコロナを見据えた人材育成プログラムを実施し、旅の効用を生かした次世代教育体系構築の提言も行っていく。

 6月23日(火)には、キックオフイベントを兼ねて第1回勉強会がオンラインで一般にも公開される。時間は午前10時30分―正午。第1部・旅と学びの協議会概要紹介、第2部・旅と学びの協議会第1回勉強会。参加申し込みは学びの協議会Webサイトで受け付けている。

シンフォニークルーズ、運航再開 アマビエグッズのプレゼントも

2020年6月8日(月) 配信

グッズで使用するシンフォニー×アマビエのイラスト

 シーライン東京(斉藤博章社長、東京都港区)が運営するシンフォニークルーズはこのほど、緊急事態宣言の解除に伴い運航を再開した。乗客には疫病退散で話題の妖怪「アマビエ」がシンフォニークルーズに乗船したイラストを用いたグッズをプレゼントする。

 同社では運航再開にあたって今後も、行政の方針や感染状況の動向に注視しながら新型コロナウイルス感染対策を実施する。詳しい取り組みや最新の運航状況は同社ホームページに掲載している。

#妄想旅行で青森へ! 青森ウェルネスツーリズムの「今」と「未来」を応援! クラウドファンディング実施

2020年6月8日(月)配信

 「青森『地域植物+ウェルネス』ツーリズム共創実行委員会」(plantsplanet、また旅くらぶ、下北マグ女ヘルスツーリズムチーム、下風呂温泉郷まるほん旅館、Yプロジェクト)は、2020年6月5日(金)からクラウドファンディングサイトCAMPFIREで、『新しい「旅」様式』へ挑戦するプロジェクトを開始する。

 プロジェクト名は「#妄想旅行 で青森へ!青森ウェルネスツーリズムの「今」と「未来」を応援!」。青森旅行を擬似的に提供する。「旅行者役1名」「ガイド役1名+α」を実行委員会が担い、ユーザーは動画でその様子を閲覧。オンラインで「旅」をしているかのように「妄想」してもらい、「旅のお供セット」(=クラウドファンディングのリターン)を購入することで、より一層「旅」と「地域」への関心を高めてもらう内容だ。プロジェクト終了後は「特別編集版」動画として、広く公開する。

 募集期間は2020年7月20日(月)まで。6月13日(土)、14日(日)、7月11日(土)には、旅の一部をライブで配信する。

静岡全域で「茶氷」広がる 「お茶×かき氷」を味わうプロジェクト展開

2020年6月8日(月) 配信

提供されるかき氷(一例)

 するが企画観光局(静岡県静岡市)は静岡県内全域の61店舗で、茶処・静岡をPRする「茶氷プロジェクト」を展開する。ご当地スイーツとして「お茶×かき氷」を、若い女性だけでなくファミリーやシニア層にも浸透させたい考え。期間は7月1日~9月30日。

 同プロジェクトは、日本一のお茶の生産量を誇る静岡県産のお茶を、幅広い世代に味わってほしいと2018年に企画。昨年は県中部エリアの5市2町の30店舗、今年は県全域と東京を含めた倍以上の店舗が参加を決めた。

 お茶の風味を活かし、それぞれの地域ならではの特産品を使った、見た目も華やかなかき氷を提供する。新型コロナウイルス感染症拡大対策で、行列を防ぐためテイクアウトメニューの充実も目指している。

 そのほか、協賛店舗にはアンビグラムなロゴデザインのオリジナルのぼりを提供し、店先に飾ってもらう。店舗のあるエリア各所で、食べ歩きに便利な「茶氷帖」を配布する。

アンビグラムなロゴ

 今後の動きとして、SNS(交流サイト)キャンペーンの展開と、6月下旬ごろに公式ホームページの公開を予定している。

「味のある街」「九十九餅」――志むら(東京都豊島区)

2020年6月7日(日) 配信

志むらの「九十九餅」1個120円(税込み)▽東京都豊島区目白3-13-3▽☎03(3953)3388。

 NPO法人ふるさとオンリーワンのまちの役員会の帰りに、久しぶりに目白の「志むら」に寄ってみた。目的は1つ。持って行きたい手みやげの上位にもランキングされている名物「九十九餅」を買うことである。

 
 目白には、学習院大学をはじめたくさんの学校に美術館や博物館などインテリジェンスあふれる施設が多い。この界隈を1時間ほど歩けばエレガントな小旅行にでた気分になれる。
 
 JR山手線の目白駅を降りて目の前の信号を渡る。左に100㍍ほど歩くとその店はある。1939(昭和14)年創業の志むらだ。青山から目白に移ってきたのは45年だという。駅に近いということもあっていつ訪ねても混んでいて活気のある店である。
 
 1階は和菓子の販売、2階と3階は甘味処になっている。甘味処といっても、しょうが焼定食、赤飯弁当、野菜カレーと甘くない人気のメニューもそろっている。
 
 なんといってもこの店の看板商品は「九十九(つくも)餅」だ。説明書きによれば、《全卵をふんだんに使った「こし」のある求肥の中に、口あたり良く煮含めた虎豆を入れ、ほのかな甘味を生かす柔らかな餅に無糖の風味良い黄名粉をまぶしてあります。先代より受け継いだ満足感のある味をお召し上がり下さいませ》とある。
 
 あんみつに欠かせないうすいピンク色と淡いグリーンの求肥を好む人は多い。この店の求肥は、もっちり感となめらかさが絶妙なのである。「ねっとり」でもなく「べったり」でもなく「ぬっちり」した餅という感じだ。
 
 その中に甘く煮込んだ虎豆がころころと溶け込むように入っている。それだけでも充分美味しいのに、その上にたっぷりきな粉がかかっているのだからさらに味に奥行きがでてくる。 
 
 甘味処のメニューに「九十九アイス」というものがある。名前のとおり真ん中にドーンとバニラアイスがある。その周りに九十九餅がごろごろ転がっている。たっぷりのきな粉がかけられている。実に和と洋のいいとこ取りのメニューだ。
 
(トラベルキャスター)
 
 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「街のデッサン(230)」 私の耳は貝の殻、海の響きを 海洋ファンが集う潮騒都市

2020年6月6日(土) 配信

貝たちは海の響きを奏でている

 ジャン・コクトーの1行詩を、詩人・堀口大学が日本語に訳した。その1行は元々コクトーが「カンヌ」という詩を書き、その第5節にあるから「カンヌ5」と呼ばれている。堀口はこの1行詩の題を「耳」と表現した。詩は“私の耳は貝の殻、海の響きを懐かしむ”という本当に短いものであるが、私はこの詩に中学生のころに出逢った。

 そのころから萩原朔太郎や中原中也などの詩集を手にしていたが、本当は詩とは何かよく解っていなかった。しかし、このコクトーの1行に触れて詩が解るような気がした。耳のメタファーとして貝があり、貝の殻は海の響きをそのまま小さなコンサートホールのように抱擁している。浜辺に転がる貝が、自分の耳になって海の響きをまるごと伝えてくれる虚空の共振が詩なのだと思った。そして、その虚空の協奏が言葉の音楽となる。

 列車が志摩(三重県)に近づき、車窓から運河状の海や小さな湾が見え始めたとき、なぜかこのコクトーの詩のことを想っていた。地中海にあるカンヌは滑らかな海岸線に面している。しかし、志摩は複雑な幾つもの湾や浦や磯を持つリアス式の海岸の町。入り組んだ浜に多くの貝殻が転がっている。それらがそれぞれの海の響きを抱え、私は貝殻たちからどんな響きを聴くことになろうか、と夢のようなコンサートがもう始まっていた。

 志摩を訪れたのは、「海女の文化」が日本遺産に認定され、記念のシンポジウムに参加するためであったが、地球の生命を最初に合成した磯と海女が共生していることから、私には彼女らの存在に「母」のようなイメージを持った。

 漢字の「海」には「母」が包摂されている。フランス語の海=mer(メール)は、母=mere(メール)と綴りは違っても同じ発音で、やはり共通の意味性を持つ。母なる海の持つ大切さを、海女は私たちに伝承する役割を持っている。海の響きはすなわち命(いのち)の響きでもある。

 私は、「海女文化」を守り育てていくために、海女小屋での海産物販売や料理のサービスも大切であるが、ジャン・コクトーの力も借りなければと考えた。

 それは詩のフレーズを使った“私の耳は貝の殻”という名の、「海の響き(潮騒)」を音楽にし、「貝の殻」をアートにしたミュージアム構想である。殻を模した施設は、地中海や北海、ホーン岬、ケープ岬での海や風の響きが聞け、世界中の珍しい貝に出逢える博物館だ。カフェ「ラグーン」では、命を共鳴させる海洋ファンの“溜り”ができるのは必至であろう。

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

「楽しいこと」「美しい景色」「美味しいもの」を探しに、ツーリングへ 「旅行新聞バイク部」発足

2020年6月5日(金) 配信

「旅行新聞バイク部」発足(東京都千代田区の神田明神の前で)

 構想から約4年の年月を経て、2020年5月30日(土)、ついに「旅行新聞バイク部」が発足した。

 部員は現在、旅行新聞新社編集部に在籍する増田剛と、木下裕斗の2人。

 「楽しいこと」、「美しい景色」、「美味しいもの」――を探しに、日本中を走り回る。

 発足式と併せて、旅行新聞新社近くの神田明神を訪れ、安全祈願と、新型コロナウイルス感染症の早期終息、観光業界の隆盛を願って、参拝した。

 その後、よく晴れ渡った東京都内を爽快に走り、お昼に築地の場外市場でお寿司を食べて、解散した。

 ツーリングの途中で出会った面白いネタも、紹介していく予定だ。

 乞うご期待!

 問い合わせ=旅行新聞バイク部 tel03(3834)2718。

【香港】ハイテクを駆使して安全性を確保 JATAのアウトバウンド促進協議会「B2Bウェブセミナー」

2020年6月5日(金) 配信

香港の除菌ロボット(Webセミナー投影資料のスクリーンショット)

 日本旅行業協会(JATA)のアウトバウンド促進協議会(JOTC)が6月3日(水)に開催した「B2Bオンラインセミナー」で、香港政府観光局が新型コロナウイルス対策の現状や、今後の観光客受け入れなどについて発表した。

 香港の新型コロナウイルス感染者の累計は1085人で、すでに1037人が退院している(6月1日午前11時現在)。香港政府観光局の山本恵美氏は、香港の公共の場での衛生管理について、「ハイテクを駆使した安全性の確保をすでに始めている」と述べた。

公共交通施設に除菌ロボット配備

 香港国際空港には「インテリジェント殺菌ロボット(ISRs)」を配備し、紫外線、360度スプレーノズル、エアーフィルターを組み合わせて、細菌やウイルスの殺菌を行う。香港で開発されたこのロボットはこれまで、病院で使われてきたといい、「今回、世界で初めて空港で使用している」と紹介した。

 香港の地下鉄MTRでは、車内に除菌ロボットを配備。過酸化水素ガス(VHP)ロボットが車両や駅を除菌する。このほか、エアコンフィルターは頻繁に洗浄、交換し、接触頻度が高い券売機やエレベーターのボタン、手すりは、2時間置きに漂白剤で消毒を行う。

 観光で利用することもある2階建てバスは、車内と各停留所に消毒液を設置。フロアマットは漂白剤を浸し、乗車時の靴の消毒を実施している。

対象者別にガイドライン作成

 香港衛生署衛生防護センターは、新型コロナウイルス感染症対策のガイドラインを作成し、同センターのサイトで公開している。一般的な衛生対策のほか、「旅行者と帰国者」、「医療専門家」、「教育機関と学校」などに分け、さらにシーンや対象者を細かく分類し、それぞれに適した対策を紹介している。

 「ビジネスと職場」の項目では、ホテル産業向けの予防と健康上に関するアドバイスがなされ、「手指の消毒は70%以上のアルコールを使用する」や「ソーシャルディスタンス(社会的距離)に基づいたレストランのテーブルの配置」など、詳細なアドバイスが記されている。

 「SARS(重症急性呼吸器症候群)の時の経験を生かし、厳しい対策の内容が記されている」と山本氏は説明した。

観光地の再開状況

 香港では次の観光地やイベントが再開している。

 文武廟(開館時間は午前10時~午後3時30分)、黄大仙、ゴンピン360、香港観覧車、マダム・タッソー香港、スカイ100香港展望台(営業時間は午前11時~午後8時)、シンフォニー・オブ・ライツ(毎日午後8時~開催)、香港歴史博物館、香港文化博物館、香港美術館など。

日本―香港間の規制

 日本から香港、香港から日本への規制について、それぞれの政府の対応について報告した。

【日本→香港】

日本政府

 感染症危険情報「レベル3(渡航中止勧告)」、危険情報は全世界を対象に「レベル2(不要不急の渡航は止めてください)」を発出。

香港特別行政区政府

 外国人の入境は9月18日(金)まで禁止。香港国際空港でのトランジットは、同航空会社間に限り可能。

【香港→日本】

日本政府

 香港・マカオを含む過去14日以内に滞在歴のあるすべての入国者に対してPCR検査を実施。指定する場所(自宅やホテルなど)で14日間待機し、到着後は公共交通機関の不使用を要請する。

 山本氏は「双方向の規制が解除されて、初めて香港への販売促進の体制がスタートできる」と述べ、香港政府観光局ではこの情報を注視していく考え。最新情報について、旅行会社からの問い合わせに応じるとした。

 また、同観光局が運営する旅行会社専用サイト「香港パートナーネット」に登録すると、イメージ写真のダウンロードのほか、統計の閲覧やイベント検索などができる。

ニッコースタイル名古屋、8月7日開業 開業記念プランも実施

2020年6月5日(金) 配信

客室では仕切りを設けないことでゆったりとした空間を実現

 「ニッコースタイル名古屋」(愛知県名古屋市)が8月7日(金)、オークラ ニッコー ホテルズの新ブランド「Nikko Style」の第1号ホテルとして開業する。開業日の決定に伴い、6月1日(月)から宿泊予約の受付を始めた。

 館内にはコミューナルロビー、オールデイダイニング、カフェ・バー、DJブース、フィットネスジムを設置。地域の食材にこだわった料理や音楽、アートを通じて、ホテルゲストや地元の人々が集まり、つながる場を提供することをブランドの世界観としている。

開業記念プラン

予約期間:2020年6月1日(月)~2020年10月31日(土)

宿泊期間:2020年8月7日(金)~2021年3月31日(水)チェックインまで

宿泊料金:デラックスツインルーム 1万7600円~(2人1室、消費税・サービス料込)

※One Harmony会員には特典として上記から5%オフし、One Harmonyポイント300ポイントプレゼントされる。年会費・入会金は無料。

施設概要

所在地:愛知県名古屋市中村区名駅5-20-13

延床面積:約9,542平方㍍

階数:14階(13階を除く)

客室数:191室

施設:コミューナルロビー、オールデイダイニング、バーラウンジ、DJブース・フィットネスジム

アクセス:JR・近鉄・名鉄・市営地下鉄「名古屋駅」から徒歩10分・タクシーで4分

ニッコースタイル名古屋 開業準備室 TEL:052-211-8050(平日午前9:30~午後5:00)

オークラ ニッコー ホテルズ 予約センター TEL:0120-00-3741(月~土曜日午前9:30~午後5:30)