旅工房、神奈川大とユナイテッドの産学連携プログラム始める

2021年9月28日(火) 配信

空港内視察のフィールドワークを含む課外研修を実施

 旅工房(高山泰仁会長兼社長、東京都豊島区)は11月4日(木)から、神奈川大学(横浜市神奈川区)とユナイテッド航空(米国)と協力し、産学連携プログラムを実施する。神奈川大学に通う全学生を対象に、PBL型(課題解決型)とフィールドワーク型(空港内視察)の2つを経験する課外研修プログラムを始める。開催は12月15日(日)までの週1回、計6回実施する。

 旅工房はこれまで、4月に新設された神奈川大学のみなとみらいキャンパス内の観光ラウンジの運営を、同大学が設立した事業会社であるKUパートナーズの下に受託。キャンパス内に横浜みなとみらい支店を設け、旅行会社としての専門性を生かし、神奈川大学と共に教育研究活動・国際交流・地域交流の充実、活性化に取り組んでいる。

 観光ラウンジとして大学との取り組みを行うなかで、今回はコロナ禍で窮屈な学生生活を送る学生に、観光業の活性化につながる新しい提案を考えるPBL型研修をユナイテッド航空と共同で企画した。Z世代である学生の新しい視点を観光業に提案してもらうとともに、リアルビジネスを体感する学生の学びの場を提供する。

 期間中、羽田空港でユナイテッド航空運航センターなどの視察や、特別ゲストによる講義を実施する。このほか、観光業のプロに提案する販促方法を習得し、実際に旅行企画の作成や、プレゼンテーションなども行う。参加費用は3千円。

民泊観光協会が持続可能セミナー開く 意識高まり受け、役割探る

2021年9月28日(火) 配信

小林晴夫代表。アフターコロナに向けて、持続可能なまちづくりのアイデアを募った

 民泊観光協会(小林晴夫代表、東京都渋谷区)は9月15日(水)、民泊事業者などを対象にオンラインセミナー「持続可能なまちづくり―民泊にできること」の第1回を開いた。小林晴夫代表は冒頭、「自然環境や地域の文化などを守りながら持続的に発展することへの意識が高まるなか、需要が必ず戻るアフターコロナに向けて、民泊業界の役割を考えてほしい」と趣旨を語った。

 SDGsの自分ごと化をテーマにした基調講演には、同志社大学政策学部総合政策科学研究科教授の大和田順子氏が登壇した。

 大和田氏は「SDGsを推進する自治体が2019年5月の19・5%から20年同月に54・5%に増えた」と話した。さらに15~29歳のSDGs認知度については21年5月時点で、52・1%と最も高かったことを説明した。

 民泊事業者が実施できる持続可能な観光方法としては、農家体験を宿泊プランに盛り込むことによる農業人口の維持や、空き家を宿泊施設に改修することなどで地域の活性化をはかる農泊を勧めた。

 大和田氏は「民泊業界は食料自給率の安定化にも貢献することができる」と語った。

 SDGsに取り組む宿泊施設の事例では、「カミツレの里・八寿恵荘」(長野県・池田町)を紹介した。同施設は有機野菜やハーブなどの栽培が体験できる。さらに、地元の木材を内装に使用している。

 このほか、「農業体験をはじめ、ヨガや森林散策を組み込みストレス解消につなげることで、新たに首都圏で働く利用客を獲得した」と述べた。

 同協会に所属する民泊事業者による活動報告では、京都府京都市で持ち家と友人が保有する家屋を1件ずつ運営する森田さなえ氏が出席した。

 施設から徒歩約1分の場所にある宇賀神社の氏子でもある森田氏は旅行需要の回復後、同神社の掃き掃除と草むしり体験を計画する。宿泊客は、ほかの氏子から「伏見稲荷よりも古い歴史を持つ」(森田氏)という同神社の歴史を学ぶことができるという。さらに、「近隣の米屋と運営するカフェで米粉シォンケーキとコーヒーを用意する手配をした」と報告した。

 最後に実施したセッションでは、参加者が「セミナーを聞いて考えたこと」として、「SDGsを体験できる事例集がほしい」や「観光業に従事しない人に体験プログラムを受け入れてもらうための交渉が課題」などの声が挙がった。

 同協会は今後、5回セミナーを開き、持続可能なまちづくりを考えていく。

Klook、イーティックスと提携 入館チケット販売を始める

2021年9月28日(火) 配信

提携によって、美術館・博物館の入館チケットをKlookで販売を始める

 旅行・レジャー予約プラットフォームのKlook(クルック、香港)は9月27日(月)、オンラインチケット予約サービスのイーティックスデータファーム(原田栄二社長、東京都渋谷区)と戦略的業務提携を結んだ。

 これにより、イーティックスのオンラインチケット予約サービスを導入している全国の美術館、博物館の入館チケットを、クルックのプラットフォーム上でも順次、販売を始める。消費者は施設ごとに個人情報を入力せずとも、クルック会員であれば簡単にチケット購入が可能となる。

 各施設は、開発コストを掛けずにイーティックス経由で自動的にクルックに商品掲載や、販売チャネル拡大を実現。また、イーティックスは、クルックのデジタルソリューション活用により、同社を通じた販売実績などの管理が可能だ。

 一方、クルックとイーティックスはAPI連携によってチケット在庫を共有し、決済をクルックが管理する。同社は14言語と41通貨、30以上の決済手段に対応しているため、インバウンド需要回復時にはグローバル市場でのプレゼンス向上と世界中の消費者からの予約増加を実現するという。

 提携の第1弾として、10月以降に大塚国際美術館(徳島県鳴門市)のチケットをクルック上でも販売を開始する。

ブルゴーニュの赤白ワインをオンラインで楽しむ ジャルパック人気企画第2弾

2021年9月28日(火) 配信

ボーヌの風景も楽しめる

 ジャルパック(江利川宗光社長)は10月15日(金)、ワインのオンラインテイスティングが楽しめる「グラン・クリュ・シャト-『メゾン・ジョゼフ・ドルーアン』オンラインテイスティング」を開く。2021年4月に実施し、好評を博したオンラインテイスティングの第2弾企画。

 ジャルパックパリ支店と連携し、ブルゴーニュ・ボーヌと中継で結び「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン」社長のフレデリック氏とブルゴ-ニュワイン委員会公式ワインスク-ル講師を務める、ワインスペシャリストの熊田有希子さんがナビゲーションする。ブルゴーニュ地方、ボーヌの「メゾン・ジョゼフ・ドルーアン」の2017年の赤・白ワインが楽しめるほか、ボーヌの街のようすも届ける。

 双方向コミュニケーションが可能なスタイルのイベントで、直接質問することも可能。

 申し込み締め切りは10月7日(木)午後3:00まで。Web会議システム「Zoom」を利用する。開催時間は午後7:30開始~8:40ごろ終了予定。先着30人(Zoom30接続)までで、販売価格は1人2万8800円(税込)。

日本で台湾を楽しむキャンペーン、東武動物公園と東京ソラマチで開催中

2021年9月28日(火) 配信

11月21日まで開催中

 東武鉄道は11月21日(日)まで、東武動物公園、東京ソラマチと連携、台湾観光局協力のもと、「台湾キャンペーン」を開いている。コロナ禍で海外旅行が難しいなか、少しでも台湾を旅行した気分を日本で味わってもらおうと企画した。

 今回のCPは、2021年6月に台湾から来園したメスのシロサイ「エマちゃん」がいる東武動物公園と、台湾の味が楽しめる7店舗(期間限定1店舗含む)がある東京ソラマチの2施設で開催。特典として、CPサイトの特設画面提示の先着合計1000人に台湾観光局特製の限定ノベルティのプレゼントがあるほか、東武動物公園と東京ソラマチ対象店舗の双方でお得なサービスが受けられる。

 期間中、東武動物公園で東京ソラマチの対象店舗のレシートを提示すると、入園券大人・中人200円割引、子供は100円割引になる。また、東京ソラマチの対象店舗では、東武動物公園入園窓口で購入したチケットのレシートの提示で、店舗ごとに異なるサービス特典がある。

古民家が人気の宿を発表 1位は栃木県「桓武平氏ゆかりの宿 揚羽」(楽天トラベル)

2021年9月27日(月) 配信

「湯西川温泉 桓武平氏ゆかりの宿 揚羽〜AGEHA〜」の客室(一例)

 楽天トラベルはこのほど、「古民家が人気の宿ランキング」を発表した。宿泊人泊数が多い順にランキングした結果、「湯西川温泉 桓武平氏ゆかりの宿 揚羽~AGEHA~」(栃木県)が1位に輝いた。

 ランキングは8月10日(火)、「古民家」のキーワードを含む宿泊施設または宿泊プランについて、2020年9月1日(火)~21年8月31日(火)までの宿泊人泊数を集計し、結果をまとめた。

 1位の「湯西川温泉 桓武平氏ゆかりの宿 揚羽~AGEHA~」は、創業300年を超える老舗旅館。去年7月にリニューアルオープンした1日3組限定の古民家客室には、約150年前の武家屋敷で使用されていた囲炉裏や調度品を備え、風情を演出している。

 対象期間中の宿泊人泊数の前年同期比は、57・2%増(約1・6倍)と伸長し、とくに20代の夫婦やカップルからの人気が高かった。

 2位の「南伊豆弓ヶ浜温泉 古民家の宿 山海」(静岡県)は、約200年前に豪農の住宅として建てられ、1981年に移築し開業した南伊豆の山間にある宿泊施設。実際に使われていた農古民具などに触れることができる。スタッフによる江戸時代以降の生活様式の紹介なども行われる。

 3位の「天城湯ヶ島温泉 白壁 和とモダンが織りなす里山の古民家」(静岡県)は、明治時代に使用されていた建物を移築し、1950年に創業した。多くの文人が定宿にしたといわれ、樹齢1200年の樹木や溶岩をくりぬいて作られた露天風呂がとくに人気を集めている。

HISと春秋航空、パイロット解説付きオンラインツアー実施 「コロナでも航空会社に親しみを」

2021年9月27日(月) 配信

ツアーのイメージ。パイロットになる方法なども話す

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)は10月9日(土)午後1時から、春秋航空日本(米澤章社長、千葉県成田市)と「現職パイロット・客室乗務員の実況解説付きデジタルフライト&広島市内オンライン散策ツアー」を行う。HISと航空会社のタイアップは初めて。コロナ禍で、飛行機に乗ることが難しいなか、現職パイロットや客室乗務員と接することで、航空会社に親しみを感じてもらう。

 同ツアーは、事前に撮影した春秋航空の就航地である成田空港からの離陸と機窓から望む富士山などの景色、広島空港への到着、コックピットなどの映像をパイロットの解説と合わせて流す。広島市内の中心部を走る路面電車を眺めながら原爆ドームまで移動する道のりは、ライブで中継する。

 このほか、パイロットと客室乗務員になる方法など、事前に参加客から募集した質問に答えるトークイベントも実施する。

 また、HISは両社のツイッターをフォローし、リツイートした参加者から抽選で10人に春秋航空の非売品モデルプレーンをプレゼントする。

 料金は視聴のみの場合が2000円。春秋航空オリジナルグッズと広島特産品が付くプランは3000円となる。

ATWS2023 北海道で再び開催内定へ(観光庁)

2021年9月27日(月) 配信

観光庁はこのほど、ATWS2023の開催地が北海道に内定したことを発表した

 観光庁はこのほど、「アドベンチャー・トラベル・ワールド・サミット(ATWS)2023」の開催地が北海道に内定したことを発表した。9月20(月)~24日(金)、新型コロナ感染症の影響でオンライン開催となったATWS2021(北海道)にて、北海道の再開催を果たす目的で23年大会の開催地に立候補し、内定した。

 「アドベンチャーツーリズム」は自然や文化体験、アクティビティの3つの要素のうち、2つ以上で構成される体験型の旅行形態の1つ。アクティビティを通じて、地域の自然や文化を体験することで多様な価値観に触れることができる旅のスタイル。

 外国人からも人気が高く、長期滞在が見込まれることから観光消費額も大きいという特徴がある観光コンテンツ。

 同サミットでは、こうしたアドベンチャーツーリズムに関する世界的な商談会・イベントを開いている。旅行会社やメディア、アウトドアメーカー、観光局など、世界中のアドベンチャートラベル関係者が4日間にわたり、商談会やセミナーを行う。

 ATWSの開催について観光庁は、「観光地としての日本の魅力を世界に発信する絶好の機会であり、地域経済を活性化する『起爆剤』となる」と期待を寄せている。

岐阜県西濃地域から座って名古屋へ通勤を 高速バス「にしみのライナー」を運行 名阪近鉄バス

2021年9月27日(月) 配信

安八停留所から試乗会のバスに乗車する関係者

 名阪近鉄バス(田端英明社長、名古屋市中村区)は、2021年7月17日(土)から、岐阜県西濃地域(揖斐郡大野町・大垣市・安八郡安八町)と名古屋駅を結ぶ高速バス「にしみのライナー」の運行を開始した。「これからは座って名古屋へ通勤通学」という新たな通勤・通学スタイルを提案する。

 運行は道の駅「パレットピアおおの」(岐阜県揖斐郡大野町) ~ 名神大垣 ~安八スマートIC ~ 名古屋駅(新幹線口)JRハイウェイバスのりばを結ぶ、約57キロのルート。1日9.5往復(往路9便 復路10便)運行している。所要時間・運賃は、名古屋駅からパレットピアおおのまで1時間10分・1150円、名神大垣まで46分・830円、安八までは40分・830円。4枚つづり回数券(3カ月有効)や通勤、通学定期券も利用できる。

 車両は高速バスタイプ大型バス(客席42席)を使用。座席はワイドシートで、ゆったりくつろげるほか、トイレや無料Wi-Fi、スマートフォン充電用100V電源(またはUSBコンセント)が備えられ、効率的で快適な乗車時間を過ごすことができる。座席定員制(予約不要)で必ず着席できるため、車内での混雑も避けられる。

ルール守り取り組むことが成果に セミナー通じコロナ禍の事例共有 ロケツーリズム協議会

2021年9月27日(月) 配信

岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子さん(右)

 ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)は2021年9月24日(金)、リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で今年度3回目の会合を開いた。リモート参加も合わせ、自治体関係者や制作者ら112人が参加し、コロナ禍でのロケ誘致事例を共有したほか、ノウハウを学ぶクラス別セミナーを開いた。

 第1部ではロケ誘致の最新事例を紹介した。TBSテレビ「日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室』」のロケ地になった千葉県茂原市は、長生郡市広域市町村圏組合消防本部の全面協力を得て、消防車や救急車などの緊急車両を手配。「市の協力がなければできなかった」という製作者側の声を受け、版権処理アドバイザーの田中康之氏は「茂原はここまでやってくれるという、実績が残った」と、今後に期待を込めた。このほか愛知県幸田町で撮影されたフジテレビ「最高のオバハン   中島ハルコ」の最終話で、町名と同じ幸田町の町おこしイベントがテーマとなり一躍話題になったことや、長野県千曲市のフジテレビ「Night Doctor」への撮影協力などが伝えられた。観光庁から参加した観光資源課の横田愛室長は「毎回、成果を具体的な数字にして発表している」と、各地域や協議会の取り組みを評価した。

 第2部のクラス別セミナーの1つ「ロケエディター」コースでは、岡山県フィルムコミッション協議会の妹尾真由子さんが映画「名も無き世界のエンドロール」撮影時にどのような交渉をしたのかを発表した。同映画は兵庫、岡山両県で撮影された。予算が限られるなか、配給元のエイベックス・ピクチャーズを通じて、兵庫県側にロケ地マップ制作の意向を確認。結果、両県が連携し「ファンに寄り添うかたち」のマップができ上がった。「実現したいことを決め、交渉事を一覧にまとめた」(妹尾さん)ことが、地域から「ロケ地看板」(期間限定掲示)の要望が上がったときなども、迅速に対応できたと振り返る。雑誌「ロケーションジャパン」の山田実希編集長は「車両やロケ弁提供など、協力体制を金額換算したうえで交渉に臨むことも重要。ディスカウントの料金表作成を」とアドバイスした。

 藤崎会長は「コロナのなかでもできることはある。(受け入れ側、制作者側が)互いにルールを守り取り組んでいる地域が成果を出している」とまとめた。次回は11月19日(金)リーガロイヤルホテル東京で、首長を交えた地域と制作者とのマッチング大会を開催する。