日本旅館協会、海外人材機関とのマッチング会開催へ 宿泊施設側の参加募集中

2023年7月6日(木) 配信

申込チラシ

 日本旅館協会(大西雅之会長)は7月25日(火)に、日本ホテル協会(定保英弥会長)と全日本ホテル連盟(清水嗣能会長)、共催を予定している全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(井上善博会長)と、日本海運会館(東京都千代田区)で外国人人材の送り出し機関と登録支援機関、監理団体とのマッチング会を開催する。7月6日(木)現在、先着順で宿泊施設側の参加者を募集している。

 訪日外国人観光客の需要が拡大する一方で、人手不足が深刻化するなか、世界で最も人口が多く、ITや宿泊業で求められる英語を話すことができるインドの人材の活用を検討してもらう。

 当日は、在インド側送り出し機関のプレゼンテーションや宿泊業技能センターによる海外人材を活用するためのセミナーを実施。その後、送り出し機関と登録支援機関、監理団体の20社とのマッチング会を開く。

 4団体に加盟している宿泊施設側が対象。参加費は無料。申し込みは日本旅館協会のホームページで先着順に受け付けている。

コンプラ遵守へレベル向上を 三位一体の回復が重要 JATA

2023年7月6日(木) 配信

記者懇談会のようす(左から3人目が髙橋会長)

 日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)は7月5日、東京都内で記者懇談会を開き、今年度の事業方針などを語った。髙橋会長は不正受給問題など、旅行会社による度重なるコンプライアンス違反が発生したことに対し、「コンプライアンス遵守は最優先」と強調したうえで、「レベル向上に取り組んでいく」と力を込めた。

 市場環境については、国内、訪日旅行が順調に回復している一方、海外旅行の回復を喫緊の課題に挙げた。「海外旅行の回復なくして旅行業の回復なし。三位一体のバランスの取れた回復が重要だ」と述べた。

 ポストコロナの旅行産業の在り方は、「持続可能性への挑戦」をテーマに掲げる。「SDGsは当然の価値基準になってきている。世界的にみると、取り組んでいない企業とは取引を避ける動きもある」と言及。今年から開始した「JATA SDGsアワード」を通じ、業界全体の意識の向上や取り組みを強化し、レスポンシブルツーリズムの推進を目指す。

 髙橋会長は、今後の発展には業界で知恵を絞り、協調と競争をしていく必要があると強調。「旅行会社として、社会的使命をしっかり果たしていく」と意気込んだ。

海外旅行の早期回復を

 海外旅行については、コロナ前の市場規模は約2兆円だったが、2020年からの3年間で約5・5兆円が消失。主要旅行会社の総販売額の約4割が海外旅行を占めていることから、早期の回復が望まれる。

 現況、航空座席供給数は19年並に近づいているが、インバウンド中心で海外旅行は3割強にとどまっている。海外旅行担当の酒井淳副会長は「旅行会社の強みは海外旅行」とし、改めて旅行会社を通じた海外旅行の良さなどを訴求したい考えを述べた。

 その一環で、観光庁と実施している「今こそ海外!宣言」プロジェクトではパスポート取得キャンペーンが注目を集めたことを評価。「パスポート取得そのものが最終目標ではなく、海外旅行への関心を高めることに意味がある」と述べた。今後は、ワークショップ開催などスタッフの教育支援も行っていく。

観光産業共通プラットフォーム構築へ

 国内旅行は、業界全体の生産性を高めるための「観光産業共通プラットフォーム」構築に注力する。宿泊施設と各旅行会社間で行っていた非効率な業務を一元化・プラットフォーム化することで負担を軽減。産業全体のDX化をはかり、災害時の正確な情報集約や発信で混乱を回避し、風評被害の最小化を目指す。

 取り組みスケジュールとしては、7月1日に6月中旬までにプラットフォームに登録した宿泊施設約2000施設を対象に、災害時情報集約訓練を実施。国内旅行担当の小谷野悦光副会長は「まず実効性の高い取り組みから進めていく」と述べた。

 需要喚起策は「笑う旅には福来る」キャンペーンで、「平日賞」「バスコース賞」を新たに設け、平日旅行と貸切バス利用の団体旅行回復に取り組むと報告。ニューツーリズムなど新たな需要創出支援も実施する。

訪日の急激な回復で人手不足課題

 訪日旅行は水際対策緩和後、急激な回復を見せたことから各業種による人手不足、サービス低下が課題となっている。訪日旅行推進委員会の百木田康二委員長によると、ツアーオペレーター各社の要員不足により問い合わせに対応できず、「海外旅行会社からの指摘も増えてきている」という。これを受け、日本観光振興協会らの協力を得て、業種別課題や地域格差を可視化するため7月中にも、全国のDMOや観光施設などを対象に、訪日受入体制の意識調査を実施する予定だ。

 また、13年からJATAが事務局として開始した、「ツアーオペレーター品質認証制度」で、今年から新たに評価基準に「サステナブルツーリズム」の項目を追加。観光スタイルによる質の転換を行い、消費額拡大やオーバーツーリズム対応などにつなげていく。

 このほか、旅行業全体で人手不足が続くなか、人材確保への取り組みとして、人材派遣会社と連携した経験者採用を会員会社へあっ旋する。人材育成としては「JATA旅行未来塾」を開講し、中堅を対象に次世代のリーダーを育成していく。

 会見では、旅行業における女性の働き方について、運営委員でシイ.エイ.エヌ.社長の勅使河原晃子氏が自身の経験を踏まえて、「前向きな気持ちで働き続け、小さな改革を積み重ねることが旅行業界、ひいては社会を変えていく」と力強く語った。

バス営業所見学ツアーin神奈川中央交通に20人参加 バスの運転体験や現役バス運転手との座談会など(リッツMC)

2023年7月6日(木) 配信

神奈川中央交通の秦野営業所で参加者らが集合写真

 バス運転手専門の求人サイト「バスドライバーnavi」(どらなび)を運営するリッツMC(中嶋美恵社長、東京都港区)は6月24日(土)、神奈川中央交通の秦野営業所で、バス運転手を目指す人向けの「バス営業所見学ツアー」を実施した。男性17人、女性3人の計20人が参加し、大型バスの運転体験や現役バス運転手を交えた座談会などを行った。  

 慢性的なバス運転手不足が全国で深刻な社会問題となり、その解決策が求められているなか、同見学ツアーは「新しいバス運転手の担い手を発掘することを目的」としており、中嶋社長は「実際に参加者から応募に至る割合が高いのが特徴」と話す。

 当日は、午前10時30分に海老名駅前(神奈川県海老名市)に集合し、神奈川中央交通のバスに乗って同社秦野営業所に向かった。点呼場や休憩室、整備工場などを見学し、昼食は社員食堂で食べた。

整備工場を見学

 午後からは、教官の指導を受けながら実際に教習コースで大型バスの運転体験も行った。さらに、会社説明会や現役運転手も参加して座談会も開いた。

バスの運転体験

 参加者からは「働くうえで運転手の本音が聞けて良かった」「実際の営業所でリアルな体験ができ、不安な点が解消した」「働いている皆さんが仲良さそうに見えた」など、さまざまな声があった。

座談会のようす

 リッツMCの奈良原弘騎氏は「当日参加された方の半数以上が『神奈川中央交通に応募したい』と回答された」とし、「就職に向けて求職者の背中を押すことができたのでは」と手ごたえを感じている。

読売旅行協力会、設立総会から始動 三方よし、共創の組織に

2023年7月6日(木) 配信

岡崎彌平治会長

 読売旅行協力会(岡崎彌平治会長、934会員)は7月4日(火)、東京都新宿区の京王プラザホテルで2023年度設立総会を開いた。4月に読売旅行協定旅館ホテル連盟と読売旅行契約指定協会を統合した新組織として発足し、今回の設立総会から始動させた。岡崎会長は「お客様、協会員、読売旅行の三方よしの組織を作り上げることを新たな協力会のミッションとする」と意気込んだ。

 加えて、「協力会という名前の通り、皆の力を協力してお客様に本当の意味で喜んでもらえる旅行を一緒につくる、共創を共につくり上げる会とすることが2つ目のミッション」と語った。

 岡崎会長は、観光関係団体の会員離れの問題に触れ、新しい組織や取り組みを認知してもらうため、会員を増やしながら取り組みを理解してもらう必要性があると言及。現在1000人を切った会員増強に向け、「なるべく早いうちに1000会員を目指したい」と話した。

読売旅行の坂元隆会長

 来賓で出席した読売旅行の坂元隆会長は「新たに生まれた読売旅行協力会と、読売旅行との最初の飛躍の年としたい」考えを明かした。読売旅行として「会員施設への送客を質・量ともに充実させること、協力会の活動を拡大するために会員数を増やすこと」の2つの方針について述べた。

 送客に関する具体的な施策として、①ツアー造成で会員施設の利用促進②市場トレンドや顧客の声を取り込んだ旅行商品の共創③会員施設を利用する工夫の実施④読売グループが開発するeコマース(EC)サイトにショッピングモールを開設――などを挙げた。

 坂元会長は「会員に対する当社のクーポン発券実績額を2022年度の5割増しを目標とする。会員数は1年後には1000の大台を達成できるように邁進する」と語った。

読売旅行の貞広貴志社長

 続いて、読売旅行の貞広貴志社長は、読売旅行の新体制での経営方針を説明したうえで「ついに反転攻勢のときがきた。協力会の皆様と手を携えて失敗を恐れず挑戦し、共に勝ち残りたい」と述べ、今年度の観光業界の復活に期待を寄せた。

 最後に、読売旅行の八木真樹常務取締役事業統括本部長は「今年度6月末現在の総受注額はコロナ禍前の約80%。このうち、海外旅行の戻りは現在20%ほどで、国内旅行のみでみると19年度の実績を大きく上回る状況」など、読売旅行の業績状況や今年度の方針、対策などを説明した。

ジン4種が金賞受賞 四季通じた観光魅力誕生(野沢温泉蒸留所)

2023年7月6日(木) 配信

金賞を受賞したクラフトジン4製品

 長野県・野沢温泉村の野沢温泉蒸留所(Nozawa Onsen Distillery)はこのほど、アメリカで開かれた、世界最大級の権威ある国際的酒類品評会「The San Francisco World Spirits Competition 2023(SFWSC 2023)」で、約6千件ものエントリーの中からクラフトジン4種すべてが金賞を受賞した。冬だけでなく四季を通じた観光の新たな魅力が誕生した。

 金賞を受賞した製品は「NOZAWA GIN~森を感じるシグネチャードライジン~」「CLASSIC DRY GIN~トラディショナルかつ大胆な味わい~」「IWAI GIN~新緑の季節に収穫~」「SHISO GIN~春を感じる爽やかさ~」の4アイテム。

野沢温泉村長の富井俊雄氏

 今回の受賞について、野沢温泉村の富井俊雄村長は「4つのメダルを獲得できましたこと、誠におめでとうございます。野沢温泉蒸留所が世界から高い評価と信頼を受けた証であり、関係者のご努力の賜物。3年後、5年後に製品化されるであろう主力のウイスキーは、野沢温泉村だけでなく世界中から注目されるでしょう。期待しています、5年越しの夢を」とコメントしている。

 野沢温泉蒸留所は、22年12月15日にオープン。村の中心部に位置し、元々は野菜や食材を缶詰にして保存し村を支えていた歴史的な工場が蒸留所へと生まれ変わった。

 同蒸留所は、クラフトジンの他にもシングルモルトウイスキーの生産も拡大しており、少なくとも3年間木製の樽で熟成させ販売されるまで保管される。蒸留所内では既に70本のウイスキー樽がさまざまな木樽に格納されている。

 日本国内では、野沢温泉蒸留所のジンをオンラインで購入することができる。また、同蒸留所は観光スポットとしても活用されていて、訪問者はジンの試飲や製品の購入、蒸留所ツアーを楽しむことができるという。

100周年の節目に稼動 小諸蒸留所が蒸留開始(軽井沢蒸留)

2023年7月6日(木) 配信

小諸蒸溜所

 軽井沢蒸留酒製造(島岡高志社長、東京都港区)は6月18日に長野県・小諸蒸留所の竣工式を行い、蒸留を開始した。今年は「ジャパニーズウイスキーの生誕100周年」という節目の年にあたる。起業家・島岡高志氏のビジョンやイアン・チャン氏のクラフトマンシップなど、軽井沢蒸留酒製造の創業者たちの情熱と信念の結晶であるこの蒸留所は、この記念すべき年に誕生し、稼働を始めることになった。

 世界的マスターブレンダーであるイアン・チャン氏は、師匠でありウイスキー業界のアインシュタインと呼ばれた故ジム・スワン博士の教えを受け継ぎ、ここで至高のジャパニーズウイスキー造りに挑む。熟成には、バーボン樽やシェリー樽のほか、ミズナラ樽、STR樽などの貴重な樽を使用する予定だ。(STR樽はShaved=切削、Toasted=加熱、Re-charred=焼き入れの処理を行った樽のこと)。

どの部屋からもポットスチルが眺められる

 ビジターセンターと一体になった蒸留所のデザインは、十河彰・麻美氏の設計により、周囲の自然に溶け込むように工夫されており、随所にこだわりが散りばめられている。ビジターセンター側の1階にはバーとショップ、2階にはウイスキーを楽しく学べるウイスキーアカデミーの教室があるが、ウイスキー造りを間近に感じてもらえるように、すべての部屋からフォーサイス社製のポットスチルを眺めることができる。

 ビジターセンターのオープンは7月23日。オープンの前後には、さまざまな企画を予定しており、7月1日には「小諸市民デー」として地元の人々を迎える特別内覧会を開く。また来年2月には、アジア圏の蒸留所として初めてWorld Whisky Forumを開催することが決定している。

「観光復活元年に」菅野会長を再任 農旅ホ連が総会開く

2023年7月5日(水) 配信

菅野豊会長

 農協観光協定旅館ホテル連盟(菅野豊会長、1001会員)は7月4日(火)、東京都内で2023年度通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で菅野会長を再任した。菅野会長は「今年は観光復活元年にしたい」と意気込んだ。

 菅野会長は「コロナ禍になり3年半が過ぎ、皆さん数え切れない困難を乗り越えてきたことと思う」と述べ、昨今の物価高や人材不足など経営課題にも触れた。一方、新型コロナウイルスの感染症の位置付けが5類へ移行したことで「トンネルを抜け、明るい兆しが見え新たなステージになったと感じる」と述べ、インバウンドの復活や国内の団体旅行にも動きが出てきたことに期待を寄せた。

清水清男社長

 総会に出席した農協観光の清水清男社長は、「昨年度は核となる団体旅行の全面的回復とはならず、会員の期待に添えなかった」と述べたうえで、「今年はステークホルダーに必要とされる企業になるため、未来に続くスタートの年と捉えている。会員には送客というかたちで応えていきたい」と力を込めた。

 旅ホ連の22年度は農協観光とともに国内団体旅行の増売促進やバス旅行の復活に向けた支援を行ったが、コロナ感染拡大の波が頻発し、振るわなかった。

 今年度は、団体旅行の復活による「宿泊券の拡大」をテーマに取り組んでいく。また、22年度から支部・支部連合会を改変し、本部役員組織を改編して本部と支部の2段階制に変更。今年度は12支部体制を整え、合理化して組織の活性化をはかるとともに、地域企画商品造成や地域の誘客活動を支援する。

西山健司新会長

 同日は農協観光協力みのり会(門田敏裕会長、896会員)も総会を開催。役員改選で、岡山・西の屋グループの西山健司氏が新会長に就任した。  

あつみ温泉萬国屋 庄内鶴岡の美食を堪能、350年守り続ける歴史感じて

2023年7月5日(水) 配信

萬国屋外観

 山形県鶴岡市のあつみ温泉萬国屋は、350年以上の歴史を誇り、46年連続で「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」に入選している老舗旅館。庄内・鶴岡の美食を味わえる会席膳や、あつみ温泉の豊富な湯量を生かした源泉掛け流し温泉付き客室などを提供する。かつては庄内藩の湯治場とされたほか、北前船の寄港先とされた庄内・加茂港が近く、豊かな文化が築かれた地で、歴史を守り続ける純和風旅館だ。

お休み処「雁木コーナー」で一息

 萬国屋では、コロナ禍の取り組みとして、軒先やひさしを長く張り出して雪除けの通路とする「雁木(がんぎ)」に着目した。使われていない宴会場の机と椅子に、緋毛氈(ひもうせん)を敷いて雁木に設置。屋根のひさしから色鮮やかな西陣織の御簾を垂らし、温海川のせせらぎが聞こえる温泉街の道にぼんぼりを灯して、華やかで風情ある趣に整えた。

 温海川のせせらぎを聞きながら、抹茶や和菓子を口にすれば、忙しい日常を忘れさせてくれる穏やかな時間を過ごせる。日が落ちれば、あつみ温泉街の夜をほんのり照らすぼんぼりの灯りと、カジカガエルの美しい大合唱が目と耳を癒してくれる。

 この「雁木コーナー」はあつみ温泉に訪れた人であれば誰でも利用できる「お休み処」として開放している。

 コロナ禍で制限されるものが多いなか、あつみ温泉を訪れた人に楽しんでもらうために、日本の宿・古窯(古窯グループ)の佐藤幸子副会長が考案。幸子氏は、「新しく何かを開発する必要はなく、既にあるものを工夫するよう知恵を絞りました。ちょっとしたアイデアで、お客様に喜んでいただけるような演出ができます」と語る。

雁木コーナー

 このほど、「食の都」といわれるほど豊かな食文化を形成している庄内・鶴岡の美食を堪能できる会席プランを売り出した。8月31日までの期間中、旬の海の幸を味わう和食膳を楽しめる。

 「旬のお刺身九重会席プラン」では、その日庄内浜で獲れた新鮮な旬の海産物を提供する。庄内浜産のサザエ・スルメイカ・水ダコなどを用意した9種類の刺身盛りのほか、殻ごと蒸し焼きにすることで旨味が凝縮された柔らかいアワビの踊り焼きなどを味わえる。

 また、2023年5月に開かれた「G7広島サミット」で各国首脳に振る舞われた白ワイン「鶴岡甲州2021」も提供している。現在では、萬国屋と東京・銀座の「GINZA SIX」のみに卸されている。平岡雅英料理長は、「刺身会席と相性が抜群のため、特別コース料理とのマリアージュを楽しんでいただきたい」と話す。

 このほか、庄内浜産のフグの唐揚げや、極上山形牛ステーキも用意。デザートの藻塩のキャラメルプリンも人気が高い。

 鼠ヶ関港・由良港・加茂港・酒田港など、庄内浜直送の新鮮な天然真鯛をふんだんに使った「鯛めし朝食」も外せない。真鯛の骨を焼き、その出汁で炊いた炊き込みご飯に、香ばしく焼いた真鯛の身をほぐして丁寧に混ぜ込んでいる。テーブルにはおひつで提供する。

 おすすめの食べ方は、まずは鯛めし単体で1杯目。次に鯛の刺身と一緒に2杯目をいただく。3杯目は、特製の胡麻だれを絡め、鯛の骨から取った出汁をたっぷりと掛けて「鯛茶漬け」を味わう。3度美味しい「鯛めし朝食」は、萬国屋の新名物として早くもリピーターを獲得している人気メニューだ。

 23年3月には宴会場・野の花亭を改装し、個室会食場「出羽三山」をリニューアルオープンした。プライベートな空間でゆったり美食を味わうことができる。

旬のお刺身九重会席イメージ(左)、鯛めし朝食イメージ
「鶴岡甲州2021」(左)、宴会場を改築した個室会食場

 客室は全91室で、全室檜風呂付。うち、32室は源泉掛け流し。

 最上階(10階)の源泉掛け流し露天風呂付ロイヤルスイートは、温海川沿いの眺望を臨む贅沢な客室。本間の大きな窓からは温泉街全体を見下ろすことができる。

 山側に位置し、新緑を浴びることができるプレミアムスイートも同様に源泉掛け流し露天風呂付。年内には露天風呂付客室を3室追加する予定だ。さらに、サウナ併設の庭園露天風呂も新たに増設する。

 古窯HDの佐藤信幸会長は、「当館だけではなく、あつみ温泉全体を盛り上げていきたい。季節の食材をPRするにしても、他の旅館と連携して、あつみ温泉全体で旬の味覚を味わえると宣伝していく」と語った。

ロイヤルスイートの源泉掛け流し露天風呂(左)、源泉掛け流し露天風呂付プレミアムスイート

8月15日、4年ぶりに諏訪湖花火開催 毎日花火も7月28日から

2023年7月5日(水) 配信

過去の諏訪湖祭湖上花火大会のようす

 第75回諏訪湖祭湖上花火大会が4年ぶりに、長野県諏訪市で8月15日(火)午後7時から開かれる。諏訪市湖畔公園前湖上で、雨天決行。

 2部構成で、参加煙火師10社23セットを予定する。第1部は煙火師10社が参加し、各賞を授与する競技花火を実施。第2部は水上スターマインを柱とした「ミュージックスターマイン」など、諏訪湖でしか見ることができない音と光の大迫力名物花火を打ち上げる。

 有料観覧席は特別マス席880席(55マス)、一般マス席1360席(85マス)、一般ハーフマス席416席(52マス)、ブロック指定席約2400席、石彫公園エリア指定席がS席約1600席、A席約1600席、B席約1800席、C席約1千席、湖畔公園エリア指定席約3900席、カメラマン席20席、立石公園カメラマン席(未定)、プレミアム団体席(22マス)、その他のチケット(車いす席など、未定)。

 料金は、特別マス席1マス(16人)16万円、一般マス席1マス(16人)14万円、一般ハーフマス席1マス(8人)7万円、ブロック指定席6千円、石彫公園エリア指定席でS席7千円、湖畔公園エリア指定席5千円など。

 公式臨時駐車場は11カ所(約3千台)設置。当日の混雑対策として有料事前予約システムを導入する予定。トイレは約340基、28カ所用意する。雑踏対策として諏訪湖祭湖上花火大会のインターネット動画配信のほか、東洋バルヴ跡地内にフードコートを設置する。

 有料桟敷内は禁煙。エリア外に臨時喫煙所を設営する計画だ。

夏の諏訪湖は毎日花火

 「諏訪湖サマーナイト花火」の開催も決定した。期間は7月28日~8月27日(※8月15日を除く30日間)で、小雨決行、荒天時中止の場合あり。時間は毎晩午後8時30分から約10分間。諏訪市湖畔公園前(諏訪湖・初島)から音楽とシンクロした1日約500発の花火を打ち上げる。最大5号玉、水上花火はなし。

 有料桟敷席は無いので湖畔公園内フリースペースで観覧する。専用駐車場も無いため、上諏訪駅横の市営駐車場(3時間無料)などを利用してもらう。

【ANTA支部長から~届けメッセージ~】大阪府支部 吉村実支部長 地域密着の団体旅行創り

2023年7月5日(水) 配信

吉村実支部長

 新型コロナウイルス感染症が5月より第5類になって、呼応するように旅行業界は活発に動き出しました。インバウドもほぼ回復し、休日、平日、問わず以前のように日本全国あふれているように感じられます。また、学校の遠足や修学旅行も以前と同じように復活しつつあります。

 この状況に、この4年間、耐えてきた旅行業者はやっとトンネルを抜け出し光明を得、まさに光を見るのが「観光」であると改めて実感いたしました。

 ただ、残念ながら、この4年間に、体力が続かなくリタイアした仲間の会員も見受けられ、今後の業界の厳しさも認識させられました。

 この先、旅行形態も大きく変わろうかと思いますので、どのように対応していくのかが課題になるでしょう。この空白の4年間を乗り切った旅行業者は、堅実で健全な経営を持続できると思っております。

 さらに、全国旅行業協会(ANTA)会員の持ち味は、地域密着の団体旅行が主流でありますので、この団体旅行に特化した施策を期待し、旅創りをしていきたいと思っております。1社で100歩よりも100社で1歩前進しましょう。