お風呂のクチコミ評価が高い温泉宿ランキング 福島・野地温泉ホテルが1位に(楽天トラベル)

2022年10月11日(火) 配信 

野地温泉ホテル 露天風呂・鬼面の湯

 楽天グループが運営する楽天トラベル(三木谷浩史社長)はこのほど、「お風呂のクチコミ評価が高い温泉宿ランキング」を発表した。集計の結果、福島県・野地温泉「野地温泉ホテル」が口コミ点数5点満点のうち、4.91点を獲得し1位となった。

 調査は2021年9月1日(水)~22年8月31日(水)の期間中、全国の登録宿泊施設の中から温泉付きの宿を対象に、国内旅行の宿泊者から寄せられた風呂部門の口コミの点数を算出した。同点の場合は、口コミ件数が多い順に集計した。

 次いで、2位は秋田県・玉川温泉「効能溢れる癒しの湯治宿 玉川温泉」(4.90点)、3位は群馬県・伊香保温泉「伊香保温泉 ホテル木暮」(4.88点)、4位は群馬県・万座温泉「万座温泉 日進舘」(4.86点)、5位は兵庫県・有馬温泉「兵衛向陽閣」(4.81点)──がランクインした。

 1位の「野地温泉ホテル」では、東北地方を代表する美湯の1つとも言われる「野地温泉」を源泉掛け流し100%で楽しむことができる。趣が異なる6つの湯殿を備え、露天風呂「鬼面の湯」では夜間のライトアップに加えて、季節ごとに紅葉や雪見、新緑などの風景が広がる。

 口コミでは、施設内の湯巡りを楽しむ声や、景色、秘湯感を評価する投稿が寄せられた。

「めぐる」「たべる」「つかる」 3つの視点で地域の宝探し 黄金色の稲穂が揺れる田園風景のなか、秋のウォーキング(岩手県・鶯宿温泉)

2022年10月11日(火) 配信

鶯宿温泉
 岩手県・鶯宿温泉で9月18日、2回目のONSEN・ガストロノミーイベントが行われた。

 舞台となった御所地区は開湯約450余年の歴史を誇る鶯宿温泉や雫石の伝説の残る男助山、女助山など豊富な観光資源を有するエリア。参加者は、黄金色の稲穂が揺れる田園風景のなか、秋のウォーキングを楽しんだ。

 今回のコースは御所小学校をスタートし、鶯宿温泉街に至る約10㌔。

 スタート直後、さっそく稲穂が揺れる田舎道が現れ、里山の秋を実感しながら歩くこと約1・8㌔、御所公民館が1カ所目のガストロノミーポイント。ここではしずく庵の手打ちそばと雫石重っこ料理が地酒南部美人ひと雫「あぜ道」や雫石トマトジュースとともにふるまわれた。

 重っこ料理は、農村行事などの際に、山菜料理などを重箱に詰め互いに持ち寄り、皆でまわして食べる同町の伝統文化。今回は、生で食べられるカボチャのコリンキーやミニトマトなどを使用したピクルスで楽しんだ。

 公民館を出発後、男助山、女助山が見えるポイントで絶景を楽しみ、2カ所目のガストロノミーポイント、旧南畑小学校へ。ここでは銀河のしずく塩にぎり、南部かしわ汁、菜種油のから揚げをしずくの甘酒やベアレン醸造所の缶ビールと一緒に楽しむ。

雫石の食でおもてなし
高校生が伝統芸能を披露

 

 ステージでは、雫石高等学校郷土芸能委員会に所属する高校生が「南部よしゃれ」や「駒木野さんさ」などを披露し、参加者に郷土の文化を紹介してくれた。

 3つ目のガストロノミーポイント「ホテル 森の風鶯宿」では、さくら亭のホルモン焼きと数々の賞に輝いている雫石牛の焼き肉を、ベアレン醸造所の生ビールとともに堪能。

雫石牛の焼き肉とホルモン

 食後は、ホテル併設の「フラワー&ガーデン森の風」へ。同施設は、世界的なランドスケープアーティストである石原和幸氏が手掛けた、日本最大級の本格的ガーデニング公園。色とりどりの花々と針葉樹の織り成す景観が、疲れを忘れさせてくれた。

「フラワー&ガーデン森の風」

 ガーデンを出発後は、「逢滝」へ。幾層もの岩場を流れ落ちる水が生み出す景観は一見の価値があり、紅葉の時期はとくに美しいという。

逢滝を楽しむ参加者

 滝を後にしばらく進むと鶯宿の温泉街に到着、そしてゴールのうぐいす湯の里公園では岩手各地に伝わる伝統的な餅菓子きりせんしょ(餅工房むらかみ)などのスイーツがお出迎え。

 参加者は「雫石高校の学生さんによる伝統芸能の披露が印象に残った」、「おいしい食があるこのまちに住めてうれしいと改めて感じられた」、「雫石の魅力が詰まったイベントで、楽しかった」など感想を語った。

□イベント担当者の声

 鶯宿は450年の歴史ある温泉地ですが、年々観光客数が減少しています。

 2020年度に鶯宿温泉の活性化をはかり、御所地区の住民でイベントを企画、今回2回目の開催となります。

 コースは、「色づく稲穂」と「岩手山や男助山、女助山に囲まれたロケーション」を見ていただきたいと選定しました。

 今回のイベントは、学校を始め、ホテルなど鶯宿温泉各施設の協力、また住民スタッフの力で成功させることができました。

 今後の計画は未定ですが、他地区でも開催できればと考えます。

【雫石町観光商工課 都市交流推進室 主任 谷藤崇】

 

九州観光機構 九州旅CP展開 5千円クーポン贈呈

2022年10月10日(月) 配信

ポイントとクーポンはスマホで配布する

 九州観光機構(唐池恒二会長)は9月16日から、「九州・たびたびの旅キャンペーン」をスタートした。

 このキャンペーンでは、九州7県の対象宿泊施設に1泊するごとに1㌽を贈呈し、3㌽で5千円の電子クーポンをプレゼントする。いずれもスマートフォンで配布する。

 参加宿泊施設は現在289施設。電子クーポンが使用できる施設は宿泊施設以外に土産店や飲食、旅行会社、タクシー、レンタカー、鉄道、観光施設など合わせて466施設となる。

 16日からキャンペーンに参加するための専用アプリがインストールでき、来年3月31日のチェックインまでポイントが贈呈される。電子クーポン発行の予定枚数である1万枚に達した時点で、終了する。

 電子クーポンの使用期限は、来年8月31日まで。

〈出番です〉安来市地域おこし協力隊 田中 鷹広さん「Iターンで安来移住 農業・観光の情報発信」 

2022年10月10日(月) 配信

安来市地域おこし協力隊 田中 鷹広さん

 大阪府寝屋川市からIターンし、今年4月に着任した。現在39歳。妻と2人の子供がいる。安来を初めて訪れたのは7年前。妻の両親が元々、安来の出身という縁があったが、「地元の人がどこか取っ付きにくい感じがして、あまり良い印象を持たなかった」という。

 大阪で生活するなか、子供たちの教育や生活環境を考えたとき、移住という選択肢が浮かんだ。「移住するなら安来」という妻の断固たる意志に押され、1年ほど前に安来にやって来た。

 Iターン当初は農家を志し、イチゴ農家で働いたが連日のハードワークに加え、12―5月のピーク時はほぼ休みなし。そして何より、農業に多大な資金が必要なことを痛感した。

 現在は地域おこし協力隊員として、安来市内の農業と観光の情報発信をしている。

 田中さんは「安来の魅力はやはり自然。海、山、川が近い。さらに温泉もある。子供はこっちに来てからたまごアレルギーがなくなった。水と空気が違う」と話し、「初めて訪れたときの印象はひっくり返った。安来の人はみんな温かい」と笑顔。

 改修した古民家で暮らす。キッチンの窓から見える田園風景に心癒され、子供たちは元気よく走り回る。近くに借りた10㌃の畑では野菜を育てる。今年は玉ねぎを2千個植えた。

 自分の両親も安来に引っ越しさせた。サーファーだった父親が都会で衰えていくことに寂しさを覚え、両親を説得。日本海の波でもう一花咲かせてほしいと願う息子の想いに応え、父親はサーフボードを磨き来シーズンに備えているという。

強羅花扇 円かの杜 水素エネルギーの利活用へ 25年に厨房排出CO₂を半減

2022年10月10日(月) 配信

箱根強羅温泉「円かの杜」

 「強羅花扇 円かの杜」を経営・運営している強羅花扇(神奈川県・箱根町)と、水素の利活用コンサルティングを行うH2&DX社会研究所(東京都千代田区)の2社は共同で脱炭素化に向けて「円かの杜」でも水素エネルギー利活用の検討を開始した。水素を活用した調理器具、燃料電池を利用した旅館運営という新たな試みに挑戦する。

【古沢 克昌】

 脱炭素社会の実現を目指す強羅花扇は、水素を燃焼して調理を行う水素調理や、水素燃料電池を通じて生み出される電源の供給を旅館運営に取り入れる考えだ。

 水素利活用コンサルティング事業を行うH2&DX社会研究所と協力して、2025年には厨房から排出される二酸化炭素50%削減の計画づくりを進める。

 「最高の癒しの場である温泉旅館が環境に配慮することで、お客様にさらなる喜びを感じていただき、また、四季折々の強羅の美しい自然を未来へ残すためにも、避けて通れない取り組み」と同社は説明する。

 円かの杜は、箱根強羅温泉にある箱根連山の絶景が人気の旅館。全館畳敷き、泉質の異なる2本の源泉によって全20室の露天風呂付客室と大浴場の館内湯めぐりを愉しめる宿。

 H2&DX社会研究所は、多摩大学ルール形成戦略研究所の水素利活用に関する研究会からスピンアウトした水素の利活用コンサルティングを行うベンチャー企業。水素燃料電池を活用しての音質の優れたコンサートや水素燃焼による食材が美味しくなる調理手法など、カーボンニュートラルに向けた新たなビジネスモデルを構築。水素を五感に伝えるサービスを提供し、水素社会への理解促進に努めている。U2日本公演に水素電源を供給したことで世界からも注目を集めている。

ホテルコンチネンタル府中 10月末まで「青森フェア」

2022年10月9日(日) 配信

ホテルコンチネンタル府中(外観)

 ホテルコンチネンタル府中(大住佑総支配人、東京都府中市)は、9月12日から10月31日まで、青森の食材を使った料理や青森のご当地グルメが楽しめる「青森フェア」を開催している。

 フェアの期間中は、レストラン東北牧場において、煎餅汁や帆立の貝焼きなど、青森の料理が食べ放題のバイキングを実施。食材には、青森県・東北町にある自社農場「東北牧場」で採れた無農薬野菜やブランド卵を使用し、同館ならではの青森グルメを用意する。

 また、館内のレストランコルトや中国料理フィリーで、青森県産の海産物やブランド豚などを使用して作るアラカルトメニューやコース料理も提供する。

青森フェア(イメージ)

 青森フェアのバイキングメニュー「青森県産帆立と青玉の貝焼き」は、青森県で採れた帆立をまるごと焼いて、東北牧場のブランド卵「青玉」でとじた。帆立の香ばしさに、青玉のクリーミーな味わいが特徴。

 「東北牧場の煎餅汁」は、東北牧場で採れた旬の無農薬野菜をたくさん入れて煮た、やさしい味わいの鍋料理。バイキングでは、ほかにも青森にまつわる料理を豊富にそろえている。

 実施場所はレストラン東北牧場、提供時間は午後5―10時。120分制で一般(中学生以上)2980円、シニア(65歳以上)2380円、小学生1650円、幼児(3歳以上)770円。

 問い合わせ=☎042(333)7115。

本枯節で生ふりかけ 指宿の旅館が共同開発

2022年10月9日(日) 配信

指宿鰹節を使った4種類の生ふりかけ

 鹿児島県・指宿温泉の旅館・ホテルで組織する「指宿アロハ会」(代表=湯通堂温・いぶすき秀水園社長)は、指宿市山川の特産品「指宿鰹節」使用の「本枯節生ふりかけ」を開発し、9月から販売を開始した。

 コロナ収束後の宿泊客誘致を目的に、各宿の経営者と指宿郷土料理開発研究会の料理長らが一体となり、それぞれの技術、経験を生かして指宿ならではの美味しい自然・健康食品を商品化した。

 指宿本枯節は、カビ付けと天日干しを繰り返し、じっくり乾燥させることで旨味や栄養分を凝縮させた逸品。山川は鰹節の最高峰・本枯節の生産量約7割を占め、全国の料理人がその品質を認めている。

 「生ふりかけ」は4種類あり、細かく削った鰹節と南九州の特色ある食材をブレンドして、九州産の本醸造丸大豆醤油と砂糖でふっくらと焚き上げた。

 「ハイビスカス」は南国のシンボルで、食用のハイビスカスを贅沢に使用し、少し酸味を残したヘルシーな味わい。「アオサと味噌」は、磯の香り豊かなアオサと、麦みそをバランスよく整え、コクのある甘みに仕上げている。

 「ほうじ茶」は、知覧茶の一番茶だけを使い、深煎りしたほうじ茶で、深い旨味と香りを楽しませる。「柚子」は、鹿児島県大隅産の柚子の皮を厳選使用。爽やかな甘酸っぱさと風味が口の中で広がる。

 温かみある絵柄のパッケージのふりかけは、各旅館の朝・夕食などで提供され、売店などで販売される。価格は800円(税別)。湯通堂代表は「ホームページにも掲載し、珍しい土産として、旅行先選択、想い出になればいい」と期待を寄せた。

〈観光最前線〉新船「あおい」就航へ

2022年10月8日(土) 配信

新船「あおい」の進水式のようす

 神戸―小豆島―高松でフェリーを運航するジャンボフェリー(山神正義社長、兵庫県神戸市)は10月22日、32年ぶりとなる新船「あおい」を就航させる。

 現行フェリー2隻のうち「こんぴら2」の代替船で、船体は約1・4倍の5200㌧。旅客定員は3割増の620人に増やした。神戸―小豆島―高松を1日4往復(平日は3往復)運航している。

 新船の客室は「浮かぶリゾート」がコンセプトで、プレミア席、自由席、ペット専用など4エリアを設けた。プレミア席はコンパートメント個室や海の景観が楽しめる最前列キャプテンシート、靴を脱いでリラックスできるロフト付き個室などをそろえる。ロードバイクをそのまま持ち込めるサイクルピットや、足湯を設置したテラスなどもある。

【土橋 孝秀】

わかやま12湯推進協議会 12湯サミット開く “和歌山の温泉”魅力発信

2022年10月8日(土) 配信

パネルディスカッションなど実施

 和歌山県の温泉の魅力を発信する「わかやま12湯サミットin南紀勝浦温泉」が9月12日、南紀勝浦温泉のホテル浦島で開かれた。講演会やパネルディスカッションなどを通じて、和歌山県の温泉の素晴らしさを再確認したほか、最後には参加者らによる「南紀勝浦温泉宣言」も行われた。

 同サミットは、和歌山県旅館ホテル生活衛生同業組合の「WOK委員会」と、協同組合和歌山県旅行業協会の「わかやま12湯運営委員会」が連携して組織する「わかやま12湯推進協議会」(会長=青木査稚子・協同組合和歌山県旅行業協会理事長)が、和歌山県内に点在する温泉の魅力を国内外に発信することを目的に実施するもの。昨年9月に龍神温泉で開催した第1回に続いて、今回が2回目。県内の自治体や観光団体、宿泊施設関係者など約50人が参加した。

 青木会長は「地元ならではの観光素材や体験、食などとコラボしながら、和歌山県の温泉の認知度向上に努めていきたい」と抱負を語った。

 地元、那智勝浦町の堀順一郎町長は「当地には177もの源泉があるが、生マグロや世界遺産の方が世間の認知度は高いのが現状。生マグロや那智の滝といった世界遺産ももちろん那智勝浦の大切な資源だが、今後は温泉地としても、もっと全国にPRしていきたい」と意気込みを述べた。

 会場では、和歌山大学の後誠介客員教授が「わかやま 温泉の謎を解く」と題して講演。活火山がない紀伊半島に高温の温泉が生まれる理由について「長い年月をかけて、高温高圧のもと雨水が岩石を溶かしできたものが温泉」と解説。そのうえで「いわば、和歌山の温泉は岩石を煎じ詰めた〝漢方薬〟ともいえる。そういうことを、もっとアピールしてもいいのでは」とアドバイスした。

 「和歌山の温泉のここが好き」をテーマにしたパネルディスカッションは、まちづくり観光研究所の奥坊一広所長(トラベルニュース社長)をコーディネーターに、熊野幸代さん(椿温泉しらさぎ)と川田純子さん(南紀白浜温泉ホテルシーモア)、尾崎世奈さん(南紀勝浦温泉ホテル浦島)、小川さださん(龍神温泉季楽里龍神)が登壇。「単に温泉を楽しむだけでなく、地元の人との交流を通じで、人の温かみを感じることができるのが一番の魅力」「和歌山県には海、山、川それぞれに温泉があるのが強み」といった意見が出た。

最後には「南紀勝浦温泉宣言」も

 最後には、参加者を代表して尾崎さんが「和歌山県のなかでもトップクラスの源泉数を誇る南紀勝浦温泉は、今回のサミットを機に、和歌山県の温泉をアピールする要になることを誓います」と南紀勝浦温泉宣言を行った。

全旅連青年部とダイブ、宿の現状と課題提起 外国人雇う意義説明

2022年10月7日(金) 配信

菅沼基ゼネラルマネージャー

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会青年部(星永重部長)と、宿泊業界に特定技能人材を紹介するダイブ(庄子潔社長、東京都新宿区)は9月28日(水)、宿泊業界の現状と課題を提起する会見を開いた。10月11日(火)からの全国旅行支援の開始を前に、人手不足の解消方法として外国人を雇用する意義を説明した。

 会見に先立ちダイブは、全旅連と共同で全国の宿泊事業者170人へ人手不足について聞いたアンケートを実施した。これによると、10月11日(火)からスタートする全国旅行支援に対して、約76%が「期待している」と回答。不安を感じるは15%でとくに気にしないは9%だった。

 しかし、人手不足を感じますかとの問いには、88%が感じていると答えた。この状況下で外国人人材採用をした宿は36%だった。

 ダイブの菅沼基外国人人材ゼネラルマネージャーは外国人人材について「文化と言葉が異なる外国で働くので、モチーベーションが高い。また(比較的難しいとされる)日本語を話せるため、優秀な人が多く、日本人従業員への刺激になる」と語った。さらに、従業員の母国語と日本語を話せることも魅力として紹介した。

 なお、「一部の宿泊事業は、日本人より安い給料で雇えると間違った認識をしている」と指摘。法律によって、給料は日本人と同等にすることが定められ、宿が日本語学習の場の提供や住居の確保、ゴミの捨て方の教育などを求められる。このため、「日本人より手間と費用が掛かる」という。

 全旅連青年部からは長谷川周栄労務委員会委員長が登壇し、自身が社長を務める湯宿だいいち(北海道・中標津町)で働く外国人人材を紹介した。

長谷川周栄委員長

 同宿泊施設では、全従業員60人のうち、10人が外国人。在留資格は高度人材のほか、宿泊と調理分野の特定技能人材、インターンシップを受け入れている。

 在留資格によって行うことができる仕事が異なる。このため、高度人材はおもにフロントと事務所で会計処理などPCの打ち込み作業を行う。

 特定技能の宿泊はフロントや客室までの案内のほか、食事会場の席の場所決め、配膳など実施。「ほとんどすべての仕事をしている」という。調理は、厨房で利用客と従業員に向けの食事を料理する。インターンは勉強のために来日し、成果を残す必要があるため、一部の業務のみ限って行う。

 長谷川委員長は「仕事の制限のない在留資格である特定技能で採用していきたい」と話した。