札幌シメパフェ×ゴディバ コラボメニュー販売へ

2024年2月5日(月) 配信

札幌(左)、首都圏(右)で提供

 北海道・札幌シメパフェの人気店とチョコレートブランド・ゴディバが協業し、2月から首都圏と札幌市内で期間限定のコラボパフェを売り出した。

 札幌シメパフェは2014年、昔から夜に甘いものを食べる習慣があったことに着想し、飲んだあとの締めにパフェを食べる「食体験」として生まれた。今も市内人気店では行列が絶えない。

 コラボパフェの提供は2月29日まで。札幌市内では「パフェ、珈琲、酒、佐藤」など、グループ4店舗で提供する。一方、首都圏ではゴディバカフェ8店舗で登場する。

 「日本新三大夜景都市」札幌ならではの強みも企画に盛り込んだ。札幌夜景の特徴は、標高531㍍の藻岩山をはじめ、大倉山展望台(307㍍)、JRタワー展望室(160㍍)、さっぽろテレビ塔(90㍍)など、さまざまな高さから楽しめること。さらに、さっぽろホワイトイルミネーションやさっぽろ雪まつりなど、冬の魅力が多彩な点だ。期間中、藻岩山、大倉山、札幌テレビ塔からの夜景が楽しめる3つのレストランで、コースディナーの締めくくりにコラボパフェを提供する。

【精神性の高い旅~巡礼・あなただけの心の旅〈道〉100選】-その34- 伊勢神宮別宮 風日祈宮(三重県伊勢市) 自分の心に向き合えるお宮 正宮以外にも探してみて

2024年2月4日(日) 配信

 「なにごとのおはしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」

 

 これは、北面の武士であったが友人の死をきっかけに世の無常を知り、出家した西行法師が伊勢神宮を訪れたときに詠んだ歌である。日本人の精神性はまさにこれだ。一神教の世界しか知らない外国人は、この漠然として雑多でなんだかよくわからない宗教観が許せないという人も少なくないが、そうやって自分の価値観、自分の正義を他に押し付けるから世の中から争いが絶えない。

 

 20年ごとに行われる式年遷宮。前回は2013年だったから、ちょうど今折り返し地点に立っている。式年遷宮は、天武天皇のご発意で持統天皇の御代(西暦690年)から戦国時代の130年間を除いて現代まで1300年以上の長きにわたり変わらず続けられている。

 

 神様は常に新しい神殿でお迎えしなければならないという考え方を「常若(とこわか)」という。常に若々しくあることこそが、超長期間にわたって神宮がここ伊勢の地に御鎮座されている要諦だ。20年という間隔は見事だ。20年なら技術の継承が次世代へ無理なく行われる。

 

風日祈宮

 

 神宮の宮域は神域と宮域林に分けられている。神域の森林は神宮の尊厳を保つことを目的として自然の保護に努めるのに対し、宮域林では五十鈴川の水源の涵養、宮域の風致増進、そして将来の遷宮を見据えた御造営用材の育成を目的としている。御造営用材は200年というスパンで育成し、将来も枯渇しないように計画的に植樹されている。

 

 前回の式年遷宮の翌々年、2015年に国連は「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択した。2030年に向けて地球規模の課題を解決するために17の目標が設定された。我が国においても官民挙げてSDGsの取り組みがなされているが、どうも西洋的な合理主義が見え隠れし、違和感を感じざるを得ない。また世界遺産の認定も同様で、根本の前提から我が国古来の考え方とは相容れない。

 

 この朽ちやすく容易に解体でき、その用材はまた全国の神社の造営に活用されていく。これ以上の持続可能性があるだろうか。伊勢神宮が世界遺産に登録されないことを日本人は世界にもっと誇るべきだ。

 

風日祈宮

 

 伊勢神宮には、正宮の他に別宮が14社、摂社が43社、末社が24社、所管社が42社あり、それぞれに由縁がある。ほとんどの参拝者は正宮のみを参拝して帰途に就くが、ぜひ正宮以外のお宮にも注目して、自分の心に向き合えるお宮を探してみてほしい。  

 

 ここ最近の私は、風の力を感じることが多く、風日祈宮(かざひのみのみや)を参拝した。ご祭神は伊弉諾尊の御子神で、風雨を司る神である級長津彦命(しなつひこのみこと)と級長戸辺命(しなとべのみこと)である。

 

 内宮神楽殿授与所の向かい側の参道を進み、正宮の手前の風日祈宮橋を渡ると右手にご鎮座されている。風日祈宮橋の上からは、島路川の清らかな流れが心地よく、新緑や紅葉の季節も違った表情を楽しむことができる。

 

「蘇民将来子孫家門」と書かれた年末のお礼参り限定販売のしめ縄(撮影:戸川陽子氏)

 

 1281年の蒙古襲来に対してこの地で祈祷を行った結果、神風が吹き、我が国に押し寄せた蒙古軍は退却した。その霊験に応えるべく末社から別宮に昇格され、風日祈宮となった。

 

 参詣道を歩くと、伊勢の街の家々は、正月だけでなく年中しめ縄が飾られているのに気付く。この独特のしめ縄もお土産にいい。「蘇民将来子孫家門」という文言は、須佐之男命が泊まれるところがなく困っていると、貧しくとも心豊かな蘇民将来が自分の家に泊め、手厚くもてなしたという故事に由る。

 

 小さなものにも興味深いストーリーがあることにこれからもアンテナを張っていきたい。

 

旅人・執筆 島川 崇
神奈川大学国際日本学部国際文化交流学科教授。2019年「精神性の高い観光研究部会」創設メンバーの1人。

津田令子の「味のある街」「上海式肉焼きそば」――揚子江菜館(東京都千代田区)

2024年2月3日(土)  配信

揚子江菜館の「上海式肉焼きそば」1380円▽東京都千代田区神田神保町1丁目11-3 ▽☎03(3291)0218。

 先日、御茶ノ水から駿河台下へ、さらには神保町の古書店街までの街歩きをお楽しみいただいた。途中で立ち寄った創業70周年を迎える山の上ホテルは、竣工から86年を迎え建物の老朽化への対応を検討するため、2月13日より当面の間、休館するという。池波正太郎がこのホテルに泊まり、作家活動の傍ら通って食し、愛した味として知られているのが、1906(明治39)年創業の老舗「揚子江菜館」が提供する上海式肉焼きそばだ。

 

 揚子江菜館は神保町界隈で現存する最も古い中華料理店。冷やし中華の元祖として知られている一方で、池波の大好物としてシウマイとともに繰り返し食べていた有名店だ。神保町駅のA7出口からすぐ近くで、すずらん通りに面しているのでわかりやすい。入口に掲げられた額の「創業明治三十九年」という墨痕に歴史の重みを感じる。1階はテーブル7卓。上の階は、宴会などでも使える部屋になっていて大人数でも対応可能だ。

 

 メニューには「池波正太郎の大好物」上海式肉焼きそば(上海炒麺)と記されている。「上海風」ではなく「上海式」と名付けてあるのも興味深い。

 

 ストレート超細麺に白菜、玉ネギ、モヤシ、肉の細切り、キクラゲを入れ、塩と醤油でシンプルに仕上げている。表面に焼き目が付いていてパリパリだ。その上に具が山盛りになっているのでボリューム満点。味付けはうっすら醤油系で、油脂の風味も相まったシンプルなのに奥行きのある美味しさだ。見た目以上にボリュームもある。

 

 最初は何もかけずに麺を中心にひたすら食べ進み、途中でたっぷりお酢をかけ、旨味を増幅させてから具を細麺に絡めながら一気に完食する。この方法だと、ふた味楽しめるのだ。

 

 麺はゆでた後にぬめりを取って水気を切ってから、最低でも2時間以上寝かし、その後下味をつけて焼き、注文が入ったらもう一度焼く2度焼きをするこだわりようだ。「シンプルなメニューだけに、2度焼きの手間と厳選した素材が欠かせない」と店主は語る。このこだわりが多くの人に愛される理由なのだろう。

(トラベルキャスター)

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

3月6日(水)、観光DX成果報告会開く 「稼げる地域」についてトークセッションも(観光庁)

2024年2月2日(金) 配信 

観光庁は3月6日(水)、観光DX成果報告会を開く

 観光庁は3月6日(水)、観光DX成果報告会として「Next Tourism Summit 2024 ─地域一体で進める観光DX─」を開く。観光分野のDX推進の一環として、「事業者間・地域間におけるデータ連絡等を通じた観光・地域経済活性化実証事業」に関連したトークセッションを行う。

 2023年度には7件の事業が実証事業を行い、宿泊、交通、飲食、体験アクティビティなどのデータを地域一体で収集・分析し、旅行者の利便性向上や観光地経営の高度化などの課題解決に取り組んだ。

 成果報告会では、事業で直面した課題や解決のために用いたデジタルツールの活用方法、分析結果の報告、実証事業者・地域伴走コンサルタントなどから「稼げる地域」の創出をテーマに講演を行う。

 会場はNTTコミュニケーションズの共創ワークプレイス「OPEN HUB Park」(東京都千代田区・大手町プレイスウエストタワー29階)。オフライン開催の定員は80人。

 なお、ユーチューブLIVEでオンライン配信も行う。

ホテルニュー日活(福島県)が破産手続き開始 負債は約5億5000万円(帝国データバンク調べ)

2024年2月2日(金) 配信

 ホテルニュー日活(大竹利一代表、福島県・矢吹町)は1月25日(木)、福島地裁郡山支部から破産手続き開始決定を受けた。帝国データバンクによると、負債は約5億5000万円。

 同社は1953(昭和28)年創業、79(昭和54)年11月に法人改組されたホテル・旅館の運営業者。本店の「ホテルニュー日活」はビジネス型、長期滞在型のホテルとして、ファミリーや団体客のほか、ビジネス利用客を顧客とし、旅館「辻梅」は客室数8室の小規模旅館として運営していた。

 パチンコホールを併営するなど、経営の多角化を進め、ピークとなる94年7月期には、年間収入高約39億400万円を計上していた。

 しかし、2018年1月にパチンコホールを閉鎖。その後、東日本大震災に伴う原発事故や、新型コロナの影響もあり、21年7月期の年間収入高は約6700万円に落ち込んでいた。コロナ融資の導入で資金を調達するほか、感染状況も緩和していたが、23年7月期の年間収入高は約8900万円にとどまっていた。

「温泉文化」ユネスコ遺産推進協と全旅連、温泉座談会開く 無形文化遺産登録へ機運醸成

2024年2月2日(金) 配信

座談会のようす

 「温泉文化」ユネスコ無形文化遺産全国推進協議会(会長=青柳正規・多摩美術大学理事長、元文化庁長官)と全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(井上善博会長)は1月31日(水)、温泉文化のユネスコ登録へ機運を高めることを目的に、東京都内で座談会「『温泉文化』をユネスコ無形文化遺産に」を開いた。

 旅館 西村屋本館(兵庫県・城崎温泉)社長の西村総⼀郎氏と、名泉鍵湯 奥津荘(岡山県・奥津温泉)社長の鈴木治彦氏、花鳥華やか風月の宿 藤龍館(福島県・湯野上温泉)若女将の星澪氏が登壇。コーディネーターは温泉エッセイストで跡見学園女子大学兼任講師の山崎まゆみ氏が務めた。

 冒頭、山崎氏は2023年の食材の輸出額が、和食が登録された13年比で、約2.3倍だったことから、「登録で、旅館を訪れる訪日外国人客が増える」と語った。

山崎まゆみ氏

 星氏は「藤龍館は江戸時代に街道筋を歩いて訪れた人へ足を休めてもらうため、内湯を設けた。ゆっくり疲れを癒す文化を引き継ぎたい」とし、「宿が協力して魅力を発信することが登録への強みになる」と語った。

星澪氏

 訪日外国人客に温泉文化を感じてもらう工夫を聞かれた鈴木氏は、「訪日外国人客は女将や主人などとの触れ合いを求める人が多い。SNSを見て訪れることが多いなか、温泉文化をアピールするチャンスだ」と話した。

鈴木治彦氏

 西村氏は「日本の人口が減るなか、次世代に引き継ぐため、訪日外国人客に訪れてほしい。温泉文化の登録で、地方の温泉にも訪れてもらえる」と語った。

西村総一郎氏

宮城県×大阪・関西万博、2月6日に機運醸成シンポ(東武トップツアーズ)

2024年2月2日(金) 配信

トークネットホール仙台(宮城県仙台市)で開催する

 東武トップツアーズ(百木田康二社長、東京都墨田区)は2月6日(火)、大阪・関西万博の機運醸成シンポジウム「東北復興、そして先にある未来へ」を、トークネットホール仙台(宮城県仙台市)で開催する。開催時間は午後2:00~4:00まで。参加無料。

 同シンポジウムは、内閣官房国際博覧会推進本部事務局からの委託を受け、「大阪・関西万博開催に向けた地方における機運醸成イベント実施業務」の一環とするもの。2025年に開催される大阪・関西万博まであと1年余りとなるなか、大阪・関西万博のテーマや理念、具体的なコンテンツを東北で周知をはかるとともに、東日本大震災という逆境から力強く立ち上がる東北の姿を世界に発信するため、「宮城県×大阪・関西万博」について参加者とともに考える。

 対象は、自治体・自治体の観光・商工部門担当者や、DMO・観光協会、観光事業者などのほか、東北復興や大阪・関西万博に関心がある人、教員、学生など。

 冒頭、国際博覧会担当大臣の自見はなこ氏、村井嘉浩宮城県知事が開会のあいさつ。プレゼンテーションでは、大阪・関西万博会場運営プロデューサーの石川勝氏による「大阪・関西万博の運営と万博がもたらす価値について」と、内閣官房国際博覧会推進本部事務局次長の井上学氏のよる「大阪・関西万博と地域活性化」を行う。

 パネルディスカッションでは、「万博を契機にした東北復興」をテーマに、大阪・関西万博会場運営プロデューサーの石川氏、齋藤正美石巻市長、東北観光推進機構の紺野純一理事長、南三陸ホテル観洋の阿部憲子女将の4氏が登壇する。

 申し込みフォームや詳細は、https://form.run/@expo-symposium-miyagiから。

名鉄観光バス、EVの中型観光バス 初導入で3月から運行へ

2024年2月2日(金) 配信

EV観光バス(イメージ)

 名鉄観光バス(荻本正久社長、愛知県名古屋市)は、電気自動車(EV)タイプの中型観光バス1両を導入し、3月から運行を始める。同社でEVによる観光バスの導入は、今回が初めて。

 車両は、EVモーターズ・ジャパン製のEV観光バスを採用する。全長8850㍉、全幅2490㍉、全高3450㍉。乗車定員は29人で、客席27人(4列シート×6、3列シート×1)、運転席1人、ガイド席1人の座席仕様とする。

 最高速度は時速90㌔、1回の充電で280㌔を走行でき、燃料費で年間約60万円、整備費で年間約70万円のコスト削減を見込む。210㌔㍗の大容量バッテリーと低消費電力システムのインバータ搭載により、災害時の一時的な電源供給としても活用できるという。

 配置先は、名鉄観光バス刈谷営業所(愛知県刈谷市)で、2月に導入する。試運転などを行い、3月以降に自治体行事や一般企業の通勤バス、近距離中心の自社企画ツアーなどで運行予定。

 同社は今後、配置営業所に充電設備を設置する。ドライブレコーダーやデジタルタコグラフなどの安全装備搭載やトラブル対応訓練など、乗務員の教習を兼ねた試運転を重ねたうえで、実車運行を開始するとした。

京都府旅行業協会 「被災地に送客を」 新春賀詞交歓会開く

2024年2月2日(金)配信

北澤孝之会長

 京都府旅行業協会(北澤孝之会長)は1月18日、京都市内のホテルで、会員や協定機関などを集め、新春賀詞交歓会を開いた。

 北澤会長は「業界の労働不足や2024年問題が迫っている。旅行業に何ができるか真剣に考え、取り組んでいかなければならない。被災地へ全力で送客することや風評被害に負けない営業力と持続力を結集することに向け、ともに頑張っていこう」と呼び掛けた。

 来賓の西脇隆俊京都府知事は「コロナ禍から活気が戻りつつあるが、自然災害や物価高騰、人手不足と観光業界は厳しい状況にある」と指摘した。また、勇退を表明した門川大作京都市長とのこれまでの連携に触れ、「府市協調で仕事を進めてきた。京都市周辺部の周遊観光や分散対策などに一緒に取り組んできた。引き続き、府市協調で観光政策を進めていきたい」と述べた。

 4期16年務め、2月24日の任期満了で退任する門川市長は「府市協調で特定のところに観光客が集中しない方策を進めてきた。文化庁は全面的に京都に移転し、観光と文化の推進本部が立ち上がった。住民、観光事業者、観光客にとって三方よしを目指していく。今後も府市協調で京都はもとより日本の観光のさらなる飛躍につながる」と話した。

全旅協大阪、オーサカ・ゼンリョ協力会 持続力ある観光を 賀詞交歓会に190人参加

2024年2月2日(金)配信

吉村実会長

 全旅協大阪府旅行業協会(吉村実会長)と受入施設で構成するオーサカ・ゼンリョ協力会(金子博美会長)は1月16日、大阪市内のホテルで合同の賀詞交歓会を開いた。今年は来賓と会員合わせ約190人が参加。会の冒頭では、吉村会長の呼び掛けで、1月1日に発生した能登半島地震の犠牲者に対し、黙祷が行われた。

 吉村会長は「昨年5月に新型コロナが5類に移行し、観光業も少しずつ回復してきたが、一方でオーバーツーリズムや労働力不足といった業界の苦悩を感じる1年でもあった」と昨年を振り返り、「今年はスポーツにおいてスポーツマンシップがあるように、旅行者や観光業に携わるすべての人々が寄り添い合い、心地よい観光のあり方を築いていくためのツーリストシップの構築に取り組みたい。ANTA会員においても、アウトバウンドが得意な会社があれば、インバウンドに取り組む会社もある。それぞれの得意分野を尊重し、交流して持続力のある観光を広めていきたい」と抱負を述べた。

 また、能登半島地震で被災した地域については「1日も早い復興を願うとともに、変わらず営業をしている施設については、我われが率先して送客していこう」と呼び掛けた。

 金子会長は、能登半島地震の発生を受け「私の宿の近くにある比叡山延暦寺の開祖、最澄の言葉に『一隅を照らす』というものがある。これは、それぞれが与えられた立場や役割でできることを精一杯やることが、社会全体を輝かすことになるという意味。この気持ちを持って、今できることに取り組みたい。また、延暦寺では、修行する者に対して『頑張れ』とは言わず『気張りなさい』と声を掛けるという。我われも、あらゆる方面にアンテナを張り巡らせ、細心の注意をはらいながら日々を過ごし、良い1年にしていきたい」と語った。

 来賓で招かれた大阪府府民文化部都市魅力創造局の市政誠局長は「大阪・関西万博まで1年あまり。成功に向け府としても受入環境の整備や国内外の誘客に取り組んでいる。来年4―6月には、JR各社と連携して大阪デスティネーションキャンペーン(DC)を行う。前段として今年4―6月にはプレDCを実施し、大阪の魅力を発信していく。今後は近県とも連携し誘客に取り組んでいきたい」と述べた。

【塩野 俊誉】