“科学する心”を持って夢に挑戦する人々を応援 7月6日、浜松科学館「みらいーら」がリニューアルオープン

2019年6月12日(水) 配信

「みらいーらステージ」(イメージ〉

 浜松科学館(静岡県浜松市)が7月6日(土)、館内・展示コンテンツを一新し浜松科学館「みらいーら」としてリニューアルオープンする。新たな施設コンセプトは、“自ら考え、対話し、行動する、「科学×挑戦」の活動基地”。同館を“科学する心”を持って夢に挑戦する人々を応援する「サイエンス・ベースキャンプ ~未来創造の拠点基地~」と位置づける。来館者は、人工知能(AI)による対話機能を備えたアプリ「コンパス君」を活用することで、展示物について解説を聞いたり、質問したりすることができる。

 展示コーナーは、多様な生態系をもつ浜松の豊かな「自然」について学べるゾーンと、地域産業とも関連の深い「音」「光」「力」「宇宙」を解説するゾーン、静岡大学や地元企業の研究開発が分かる「新技術」ゾーンの6つを設け、子供から大人まで楽しめる内容とした。館内プラネタリウムは、最新の音響映像設備を導入するなど内装を一新。臨場感あふれる星空体験、宇宙体験を提供する。当日のリアルな星空をもとに“星空解説員”がライブ解説するスタイルで、来館者とのコミュニケーションをはかりながら、体感する学びの場をつくりだす。また、4K解像度に対応したドームシアターを活用し、没入感のある映像番組も上映。中2階にある「みらいーらステージ」では、楽しみながら科学の原理などを理解できるサイエンスショーを毎日実施する。

 無料ゾーンには「食を科学する」がコンセプトのカフェ「SOW」やミュージアムショップを配し、施設屋外にあるサイエンスパークには屋外遊具や芝生広場、農園、テラスを新たに設置した。サイエンスパークでは夜になると、2014年にノーベル物理学賞を受賞し、同館の名誉館長を務める天野浩氏が開発した青色LEDで通路を照らす「天のリバー」が出現する。

 また観察・実験・工作を行える2つのラボ「ものづくりラボ・サイエンスラボ」は、参加型ワークショップを充実させ、観察や実験、工作などのプログラムを展開する。

浜松科学館「みらいーら」 概要

入場料

常設展入場料(通常料金):

大人600円、中人(高校生)300円、小人(中学生以下)無料

常設展入場料+プラネタリウム1回分観覧料(大型映像1回分観覧料):

大人1100円、中人(高校生)550円、小人(中学生以下)無料

観覧時間:午前9:30~午後5:00

※7月20日~9月1日は、午前9:30~午後6:00

休館日:毎週月曜日、年末年始(12月30日~1月2日)ほか

シンガポールの食の魅力発信、成城石井の原社長をパーソナリティに任命

2019年6月12日(水) 配信

(左から)柴田日本局長、原社長、斎藤さん、マーカス・タン北アジア局長

 シンガポール政府観光局(STB)は6月11日(火)に、スーパーマーケット事業などを展開する成城石井の原昭彦社長をフーディ・パーソナリティに任命した。日本国内で多様性のあるシンガポールの食の魅力を発信してもらい、来訪につなげるのが狙い。

 STBは2017年から「パッション・メイド・ポッシブル」(もっと夢中になれる場所)を新ブランドに掲げ、観光誘致を行っている。人を通じてシンガポールの情熱や魅力を発信するもので、日本では新ブランド開始から、俳優の斎藤工さんが観光大使を務めている。

 今回は日本で初めて食の魅力を発信するため、原社長をフーディ・パーソナリティに任命。継続的にシンガポール風惣菜を販売し、魅力を訴求していることを評価した。8月2日からは、成城石井でSTBと共同開発した商品を販売する「シンガポールフェア」を開始する予定だ。

 STBは同日、東京都内で任命式を開いた。マーカス・タン北アジア局長はシンガポールへの日本人渡航者数は18年4・6%増の82万9664人と過去5年で最高を記録したことを報告。今年の4月は10連休効果などもあり、前年比約30%増と大幅に数字を伸ばしているという。

原社長がフーディ・パーソナリティに

 こうしたなか、食を取り上げることについて「各国が食を軸にプロモーションすることはトレンドになっている。食が旅先の魅力を高めることができる強い証だ。今回のキャンペーンで食の情熱に触発された日本人がシンガポールへ誘われることを期待している」と述べた。

 柴田亮平日本支局長はシンガポールの食について、「多民族国家ならではの多種多様な料理があり、まさに“食のるつぼ”。屋台から高級店まで質の高い料理が提供される。シンガポールでは食をとことん楽しんでほしい」と呼び掛けた。シンガポールでは、屋台でミシュランの星を獲得した店もあり、安価にミシュランの料理を堪能できることなども紹介した。一方、多様な食文化が魅力の反面、代表する料理がないため認知度が上がらない現状もある。「将来的には日本でシンガポールの料理が広く認知されることを目指したい」とした。

 また、原社長は「3年ぶりのシンガポールフェアでは全社あげてシンガポールの食を広めていきたい。『現地へ行きたい』と思ってもらえる商品を提供していく」と意気込んだ。同社では、惣菜の売り上げが他社の2倍と強みになっており、このうちエスニック料理が成長を牽引しているという。こうしたなか、過去好評を博したシンガポールフードでさらなる伸びを目指す。

原社長と斎藤さんがシンガポールの食の魅力を語り合った

 会では、原社長と観光大使の斎藤さんがシンガポールで食べられる多彩な民族料理のなかから、マレー/プラナカン料理の「クエ・パイ・ティー」と中国料理の「バクテ」、インド料理の「ロティ・プラタ」を試食。撮影で長くシンガポールに滞在した経験がある斎藤さんが、「ロティ・プラタ」のおすすめの食べ方を原社長に伝授したほか、集まった報道陣にも試食をすすめるなど、会場を盛り上げた。斎藤さんは「シンガポールの人が大好き。シンガポールの人はなんでも共有してくれる。そのなかで、食が一番分かりやすく交流できる部分だと思う。食を含め、日本とシンガポールの距離がより縮まることを願っている」と語った。

新生・土湯祝う復興祭 震災後8年で再生完了 福島・土湯温泉

2019年6月12日(水) 配信

「不屈の精神」を花言葉にもつ梅を植樹した

 震災後、旅館16軒のうち5施設が廃業に追い込まれた温泉街では、11年10月、29人の有志が集まり土湯温泉町復興再生協議会を設立。復興・再生に向け、空き旅館・ホテルの活用など、4項目を重点事項に掲げた。12年10月には、計画の実施主体としてまちづくり会社「元気アップつちゆ」が発足し、バイナリー発電や小水力発電、オニテナガエビの養殖などに取り組んでいる。廃業旅館への対応では、温泉街が市街化調整区域内で開発が認められないなか、地元で施設を買い取り福島市に寄付することで、道が開けた。

 14年には再生協議会を発展的に解消し、福島市も参画するなか「土湯温泉町地区まちづくり協議会」を立ち上げた。同協議会は国の「都市再生整備計画事業」を活用。5年間で約21億円を投じ、廃業した旅館の跡地に公衆浴場「中之湯」や観光交流センター「湯愛(ゆめ)舞台」、まちおこしセンター「湯楽座(ゆらくざ)」などを整備した。あわせて街並み整備なども進められ、新生・土湯温泉が誕生した。

 式典で式辞を述べた土湯温泉町地区まちづくり協議会の加藤勝一会長は「再生を大きく超えて、創生を成し遂げた」と力を込めた。来賓には根本匠厚生労働大臣、渡辺博道復興大臣らが駆けつけ祝辞を述べた。

 福島市観光コンベンション協会の渡邉和裕会長は「今日を新たなスタートに、ソフト面のさらなる充実に力を入れる」という。

〈観光最前線〉忌野清志郎も愛したカレー

2019年6月12日(水) 配信

グランドジョイアル吉祥寺店と限定メニューの「すき焼きカレー」

 山梨県・石和温泉の老舗旅館「糸柳」直営のカレー専門店「グランドジョイアル吉祥寺店」が、2019年5月29日にグランドオープンした。

 ジョイアルカレーの新店舗は、夜は美味しいカレーだけでなく、お酒も飲めるバル形式の新業態店だという。これは楽しみだ。同店では、神田カレーグランプリ2018で準グランプリを受賞したジョイアルカレーが食べられる。

 糸柳の内藤修也社長と親交が厚く、同館の常連客でもあったあの忌野清志郎さんが開発段階から携わり、妥協のない美味しさを追求した社長手作りのオリジナルカレーだ。

 内藤社長がホテルマンの修業をしていた20代のころ、尊敬する先輩シェフが作る究極のカレーと出会い、そのカレーの味を追い求め何度もレシピを塗り替えて、現在の味に辿り着いた。

【古沢 克昌】

比叡山の夜景と庭園散策 8月に比叡山ナイトバスツアー実施

2019年6月11日(火) 配信

比叡山からの夜景

 比叡山延暦寺や京阪グループなどで構成する比叡山振興会議はこのほど、ふもとより約5度涼しい標高800㍍の比叡山から京都・大阪・滋賀の夜景を満喫する「比叡山プレミアムナイトバスツアー」の実施を発表した。開催日は2019年8月3日(土)、10日(土)、17日(土)、24日(土)の4日間。歴史・文化・自然に加え、比叡山ならではの涼と美しい夜景を満喫できる観光ルートが楽しめる。

 これは、官民一体となって推進する「ナイトタイムエコノミー」の一環として企画したもの。滋賀県大津市内やおごと温泉、京都市内の宿泊者を主なターゲットにしている。JR大津駅、おごと温泉駅を発着点に、奥比叡ドライブウェイと比叡山ドライブウェイを通って比叡山を縦走する約4時間のバスツアー。18年12月の初開催に次ぐ第2弾で、夏開催は初めて。今回は、琵琶湖の幸が楽しめる食事付きのツアーとなっている。

 同バスツアーでは、今年3月にリニューアルした「峰道レストラン&展望台」でマジックアワー(日没後に数十分程体験できる薄明の時間帯)に、琵琶湖の夕景や琵琶湖の食材を使った食事が楽しめる。そのうえ、キャンドルでライトアップされた比叡山頂「ガーデンミュージアム比叡」の庭園散策や、京都府・滋賀県の府県境にある「登仙台」から眺める、京都・大阪・滋賀の1千万ドルの夜景を楽しめる行程となっている。

企画の概要

ガーデンミュージアム比叡のキャンドルライトアップ

名称:比叡山プレミアムナイトバスツアー

開催日:2019年8月3日(土)、10日(土)、17日(土)、24日(土)

行程:

 午後4:10 JR大津駅(JR京都駅から琵琶湖線で9分)~

 午後4:50 JRおごと温泉駅(JR京都駅から湖西線で21分)~

 ⇒峰道レストラン&展望台(マジックアワーの滋賀・琵琶湖の夕景と琵琶湖の食材を使った食事)

 ⇒ガーデンミュージアム比叡(山頂からの夜景とキャンドルライトアップされた庭園散策)

 ⇒登仙台(京都・滋賀の府県境から京都・大阪と滋賀・琵琶湖の夜景を見比べ)

 午後8:30 JR大津駅~

 午後9:00 JRおごと温泉駅

料金:1人6千円(税込)※子供料金あり

予約方法:江若交通株式会社 貸切バス旅行センター

 TEL:077-573-2708(受付午前8:30~午後5:30)

 ※予約は運行当日の午後1時までにお願いする

主催:江若交通株式会社

協賛:比叡山振興会議

後援:公益社団法人びわこビジターズビューロー、公益社団法人びわ湖大津観光協会、みーつ びわ湖・大津 実行委員会、おごと温泉観光協会

※悪天候時は催行を中止する場合あり

※詳細は、京阪電車主要駅などで配布するパンフレットなどから確認できる

琵琶湖ホテルでは、同バスツアーがセットになった宿泊プランを用意している。詳しくは、琵琶湖ホテルのホームページから確認をお願いする。

ガーデンミュージアム比叡 キャンドルライトアップイベントの概要

名称:ジャルダン・デ・ルミエール ~光の庭園~

内容:庭園と陶板画を、キャンドルとイルミネーションでライトアップ。ロマンチックな夜が演出される。またカフェテラスからは琵琶湖、京都市街の夜景が一望。

開催日:2019年7月27日(土)~8月25日(日)の土日祝と、

 8月8日(木)、8月13日(火)~16日(金)

時間:日没 ~午後8:30(入園は午後8:00まで)

場所:ガーデンミュージアム比叡(比叡山頂)

料金:大人(中学生以上)1,200円、子供(小学生)600円

比叡山振興会議 公式ホームページ

比叡山・びわ湖<山と水と光の廻廊> 

岩木山の標高1625㍍にちなみ、令和1年6月25日にイベント実施へ

2019年6月11日(火) 配信

津軽富士とも呼ばれる岩木山

 青森県弘前市では令和元年(1)年6月25日(火)に、岩木山の標高1625㍍と同じ数字が並ぶ記念の日として、イベント「岩木山1625大作戦」を岩木山で開く。

 同イベントでは、山頂で登山者全員による乾杯や限定御朱印の授与など、さまざまな企画を行う。津軽富士とも呼ばれる岩木山は太宰治が小説「津軽」で、「十二単を拡げたようで、透き通るくらいに嬋娟(せんけん)たる美女」と讃えている。

 平成元年6月25日(日)にも開いたイベントが、弘前市岩木地区の地域おこし協力隊プロデュースのもと、30年ぶりに復活する。

イベント概要

津軽岩木スカイライン無料開放
 岩木山8合目まで上る津軽岩木スカイラインを無料開放する。
日時:6月25日(火)午前8時から午後5時まで(最終入場:4時)
※マイクロバス・大型自動車の運行、リフト乗車は通常料金

1625に乾杯!
 午後1時6分25秒に、岩木山山頂にて岩木山の水で乾杯する。
乾杯のために使用する岩木山の水ペットボトルを登山者へプレゼント。
日時:6月25日(火)午後1時6分25秒
※午後0時45分までに岩木山山頂に集合
※事前申し込み不要

夢のタイムカプセル開封
 平成元年6月25日(日)に岩木山で開催された「おやまのてっぺんカーニバル」で埋設されたタイムカプセルを開封する。
日時:6月25日(火)午後2時30分ごろ
場所:岩木山8合目 休憩所

1625特別版「御朱印」授与
 岩木山山頂及び岩木山神社で、希望者へ1625特別版「御朱印」(朱印料300円)の授与をする。
(1)岩木山山頂
日時:6月25日(火)午前10時から午後3時まで
場所:岩木山山頂 岩木山神社奥宮

(2)岩木山神社(百沢)
日時:6月1日(土)から30日(日)
場所:岩木山神社

限定の御朱印(イメージ)

みんなでつくる「こぎん刺し」展
 津軽地方に伝わる刺し子である「こぎん刺し」は、麻布の補強と保温を目的に作り出されたものだが、その幾何学模様の美しさから国内外に多くの愛好家がいる。約440人が作成した900枚を超えるこぎん刺しをつなぎ合わせたタペストリーを展示する。
日時:6月25日(火)から8月30日(金)まで
午前8時30分から午後5時まで※土日祝は休館
場所:岩木庁舎2階ラウンジ

岩木山1625写真展
 「岩木山」もしくは「1625」にちなんだ写真を展示する
日時:6月25日(火)から7月31日(水)まで
午前9時00分から午後5時まで ※土日祝は休館
場所:岩木さんぽ館(嶽温泉)

RINGOMUSUME「1625」イベント応援ソング
 弘前を拠点に活動するダンス&ボーカルユニット「RINGOMUSUME」の3rdアルバム「FOURs」収録曲「1625」が、岩木山1625大作戦の応援ソングになった。

RINGOMUSUMEのメンバー
岩木山1625大作戦 - 弘前市
http://www.city.hirosaki.aomori.jp/jouhou/keikaku/1625daisakusen.html

京都ブライトンホテル「朝活プラン」7月と9月に開催

2019年6月11日(火) 配信

退蔵院 庭掃除体験

 京都ブライトンホテル(林惠子総支配人、京都府京都市上京区)は、7月21日(日)と9月22日(日)に開く2つの朝活プランを売り出す。

 第1弾は「“退蔵院”での朝のお勤め体験」だ。臨済宗大本山「妙心寺」の塔頭「退蔵院」で、坐禅や朝のお勤めや法話の体験ができる。坐禅や掃除などの特別体験を終えたあとは、退蔵院の茶室でミシュラン星付き精進料理店「阿じろ」の朝粥膳を食べられる。

 そして、第2弾は「世界遺産“天龍寺”早朝 坐禅体験」だ。普段は大勢の人で混み合う嵯峨嵐山の世界遺産「天龍寺」を貸し切り、心静かに寺でゆっくりと過ごせる坐禅体験プランとなっている。

朝活プラン第1弾「“退蔵院”での朝のお勤め体験」

退蔵院 法話体験

開催日程:2019年7月21日(日)※宿泊は7月20日(土)から1泊

スケジュール:

午前7:00~午前7:15 ロビー集合 ジャンボタクシーで退蔵院へ

午前7:30ごろ 退蔵院到着

午前7:30~ 坐禅体験と法話、廻廊の雑巾がけと境内のお掃除

午前8:30~午前9:00 朝食(茶室にてミシュラン星付き「阿じろ」の精進料理と共に枯山水庭園を楽しめる)

午前9:15ごろ 退蔵院出発

午前9:30ごろ ホテル着

※交通事情により上記時間を変更する場合がある。

料金:1人 2万4千円~(2人1室利用の場合)

プラン内容:1泊朝食付き(退蔵院の茶室にて「阿じろ」の朝粥膳)、前日からの1泊、寺までの送迎付き

朝活プラン第2弾「世界遺産“天龍寺”早朝 坐禅体験」

天龍寺 座禅体験

開催日程:2019年9月22日(日)

スケジュール:

午前6:50ごろ ロビー集合 ジャンボタクシーに分乗して天龍寺へ

午前7:20ごろ 天龍寺到着 話を聞く

午前7:40 坐禅体験(約10分)

午前8:10~ 境内散策

午前8:50ごろ 天龍寺出発 ホテルへ

午前9:20ごろ ホテル着 朝食会場へ

料金:1人 4万400円~(2人1室利用の場合)

プラン内容:1泊朝食付き(京懐石「螢」の和定食、もしくはテラスレストラン「フェリエ」の洋食ブッフェのどちらかを選べる)、前日からの1泊、寺までの送迎付き

※天候などにより、拝観場所が変更、また催行が中止になる場合がある。

※料金は税金まで含んだ総額

エクスペディア・ジャパン、お盆休みの調査発表 3割以上の人が9連休に

2019年6月11日(火) 配信

16日(金)が休めれば、9連休に

 エクスペディア・ジャパンはこのほど、「ゴールデンウィークとお盆休みに関する意識調査」結果を発表した。社会人経験のある20~50代の男女を対象に調査した。

 これによると、8月13日(火)~15日(木)のお盆期間が休みになる人は56%だった。一方、16日(金)も休みとなれば9連休となるが、56%のうち約6割が9連休となり、全体のうち約3割が9連休となることが分かった。

約6割が休みに

 ゴールデンウイークは、「家族が家にいるため家事が大変」などの理由で「嬉しくない」という回答が約半数に上りましたが、お盆休みは92%が「嬉しい」と回答した。理由については、「家族と過ごせる」が挙がり、家族や親戚らが一斉に帰省することで、GWとは異なった過ごし方が多くなりそうだ。

夏の9連休の参考に GWで急上昇した旅行先は

ランキング

 エクスペディアでの予約状況に基づいた今年のGWの人気急上昇旅行先ランキングによると、「日本に一番近いヨーロッパ」として人気が上がっているウラジオストクが1位という結果となった。

 また「注目は空港エリアであるインチョン(韓国)と桃園(台湾)がそれぞれ2位、 5位にランクインしていること」だという。

 GWによる価格高騰を少しでも抑えるため、東京発ではなく韓国発や台湾発のフライトを購入し、価格が低くなるトランジット便を利用して目的地以外のトランジット先での観光も楽しんでいる人などが、今年は多かったという。

 同社は「同じく長期連休となる夏のお盆休みにも、価格を少しでも抑える方法として、参考にできるかもしれません」とコメントした。

アンケート概要

サンプル数: 計400人

調査対象: 社会人経験のある20代~50代の男女

調査期間: 2019年5月21~23日

調査方法: インターネットリサーチ

※本調査では小数点第1位で四捨五入しているため、足し上げても合計数値が100%とならない場合がある

〈旬刊旅行新聞6月11日号コラム〉歴史を刻む宿  なまじっか新しい宿よりも“新しい”

2019年6月11日(火) 配信

法師温泉長寿館で日本文化遺産を守る会の総会が行われた

  私のオートバイは古いだけでなく、あちこちにキズがある。タンクには凹みがあり、ホイールやスポーク(針金)は長年風雨に晒された証として、サビが点在する。そして、エンジンの底辺部を撫でると、オイルの滲みが指の腹に付着する。「コイツはオレに似て、なんて出来が悪いのだろう」と可愛くなり、車体を磨く腕に力が入る。

 
 いつも駐輪場にカバーを掛けて置いているのだが、休日の朝、そのカバーをリアの部分から徐々にはがして、オートバイのボディが姿を現す瞬間が一番心躍る。鈍く黒光りする古い車体と、ふわっと香るオイルの滲みの匂いが、私の胸の鼓動を一気に高めるのである。

 
 私のようなくたびれた中年男になると、もう値札の付いたような新車を旅の相棒にするのは、少々気恥ずかしい。緑深い季節の風を浴びながら、「この古いオートバイと旅の歴史を重ねていこう」と思う。

 

 
 5月の下旬に、群馬県の法師温泉長寿館を訪れた。歴史的建造物の宿の会員らが集う「日本文化遺産を守る会」の総会を取材することが主目的だが、同会会長の小山田明さん(強首樅峰苑)や、佐藤好億さん(大丸あすなろ荘)、岡村興太郎さん(法師温泉長寿館)らとお酒を飲みながら、過ごす時間をとても楽しみにしていた。

 
 朝日旅行には、日本秘湯を守る会や、日本文化遺産を守る会、日本源泉湯宿を守る会など、独特のネットワークが存在する。大型の施設ではないが、自分たちが古くから守っている宿文化や、温泉を次世代に継承していこうと、新たな商品づくりなどにも力を注いでいる。

 
 「秘湯の宿」「歴史的建造物の宿」などといった言葉の響きから、古くさい、前時代的なイメージを抱く人がいるかもしれない。しかし、実際訪れてみると、外観は歴史ある建物であっても、館内や客室の快適性は、同時代の宿泊施設と比べても遜色ない宿が多いことに驚く。

 

 
 国有形登録文化財の法師温泉長寿館は、私が「旅行新聞」に入社して間もない20年ほど前に初めて取材で訪れた。大先輩の岡村興太郎さんは私と炬燵の中で酒を飲みながら、夜遅くまで宿の歴史や、大切にしている宿文化を丁寧に教えてくれた。

 
 数年前にも訪れたが、そのときと比べて、今回はさらに館内の各所が使い勝手が良いように、整備されていた。

 
 古いものを磨きながら守り、一方で快適に過ごしてもらうために利便性を追求していく姿勢を貫いている。それも「センス良く、常に“時代の空気感”と並走している」印象だ。法師温泉長寿館のすごいところは、この絶妙なさじ加減をさりげなくやっているところである。

 

 
 新館を建てたり、宿をリニューアルしたりする際、待望のオープン時に、「時代の空気と合った宿に仕立てられるか」は難しいところだ。設計に数年を要し、ようやく建設に踏み切った瞬間に、市場環境が大きく変わることもある。今は数年で旅行スタイルも変化する。コンセプトを見誤ると、時代と合わない宿が産声を上げてしまう。

 
 歴史を刻む宿は、「時代とともに変化しなければならない」ということがDNAに組み込まれており、なまじっか新しい宿よりも“新しい”。「新しさ」を日々積み重ねてきた、長い歴史を持つ宿が歳月の違いを見せつける瞬間に、私などは唸ってしまう。

 (編集長・増田 剛)

 

【特集No.525】「ピンクリボンのお宿」シンポin仙台・作並 心ゆくまで旅館で温泉入浴を

2019年6月11日(火) 配信

 乳がん体験者が旅を楽しみ、傷痕を気にせず温泉入浴ができるよう、環境づくりに取り組むピンクリボンのお宿ネットワーク(会長=畠ひで子・匠のこころ吉川屋女将、事務局=旅行新聞新社)は5月28日(火)、第7回「ピンクリボンのお宿シンポジウムin仙台・作並」を宮城県仙台市作並温泉の「鷹泉閣 岩松旅館」で開催した。CSRプロジェクト代表理事・桜井なおみさんの基調講演や、アデランスの徳正修さんの講演、「鷹泉閣 岩松旅館」営業予約課課長・藤村英子さんの活動報告が行われた。

【入江 千恵子】

「気にせず旅に出掛けて」 畠 ひで子会長

 「ピンクリボンのお宿シンポジウムin仙台・作並」には、同ネットワーク会員の旅館や企業・団体をはじめ、県内の旅館、行政、患者会など約60人が参加し、講演や会員の活動報告に熱心に耳を傾けていた。会場の一画にはウィッグや人工乳房の展示ブースが設けられ、実際に手に取り感触を確かめる姿も見られた。

 主催者の畠会長は、乳がんの手術後に傷痕を気にして旅をあきらめてしまう女性たちがいることに触れ、「誰の目も気にせず旅に出掛け、心ゆくまで旅館やホテルでの温泉入浴を楽しんでもらおうと2012年7月に発足した」と、会設立の経緯を説明。7年目を迎えた今年、会員数は宿泊施設が115軒、旅館組合など団体が8、企業18社の合計141会員で、設立当初に比べて約3倍に増えたことを報告した。

 活動内容では、会員施設や宿泊特典クーポンを掲載した冊子を毎年10万部発行し、全国の病院などで無料配布している。ポスター掲示やホームページでも情報発信していることを説明。また、長野・渋温泉の湯本旅館の乳がん経験者への取り組みがNHKで紹介されたことを挙げ、「温泉旅行に行ってもらうきっかけになっている」と、活動の成果を述べた。……

【全文は、本紙1757号または6月17日(月)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】