2月の宿泊業倒産8件 震災後9年ぶりの高水準に 東京商工リサーチ調べ

2021年3月11日(木) 配信 

東京商工リサーチはこのほど、2021年2月期の倒産状況を発表した

 東京商工リサーチがこのほど発表した2021年2月の宿泊業倒産は8件(前年同月は5件)だった。このうち、半数の4件が新型コロナウイルス関連倒産だった。20年度(4~3月)の倒産件数は2月までに前年度(74件)の1・5倍である114件に達した。同社は、「東日本大震災の影響で倒産が急増した11年度(141件)に次いで、9年ぶりの高水準を見込む」と危惧している。【馬場 遥】

 

 宿泊業の2月の負債総額は8億2900万円(前年同月は21億2800万円)と前年同月比61・0%減で、2カ月ぶりに前年同月を下回った。負債総額5億円以上が発生せず、小規模倒産が中心となった。

 地区別では関東、中部が各2件、北海道、近畿、中国、九州が1件となった。

 おもな倒産事例としてTAKE(札幌市中央区)が2月8日(月)に札幌地裁に破産を申請した。負債総額は2億2300万円。

 当初、賃貸アパートのリフォーム工事やソーラーシステムの設置販売を手掛けていたが、18年6月から民泊施設の運営を始めた。19年5月期には売上高2億815万円を計上したが、「北海道胆振東部地震」の影響で損益面では6127万円の赤字を抱えていた。20年に入ってからは新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営が悪化し、今後の見通しが立たないとして、2月5日(金)付で事業を停止した。

 1950年に割烹旅館として発足した豊橋パークホテル吉祥閣(愛知県豊橋市)は1月15日(金)、名古屋地裁豊橋支部から破産開始決定を受けた。負債総額は約2億3600万円。

 79年からホテル形式に業態を転換し、宿泊や宴会の利用で一般顧客を中心に事業を展開してきた。新型コロナ感染拡大の影響で利用者が激減し、20年9月には事業を停止していた。

 旅行業の2月度の倒産は4件となり、前年同月と同数だった。20年度(4―2月)の累計倒産件数は20件で(同9・0%減、前年同期は22件)で、低水準にとどまった。

 負債総額は1億400万円(同23・5%減)で、4カ月連続で前年同月を下回っている。負債1000万円以上5000万円が3件、5000万円以上1億円未満が1件発生し、1億円以上の倒産は発生しなかった。

 同社は、「給付金や支援融資などの効果で倒産が抑制された」とし、過去20年間で最少を記録した「15年度(4~3月)の25件を下回る可能性が高まった」と見ている。

旅行業法を諸外国と比較 「観光振興」を組み込む 観光立国調査会

2021年3月11日(木) 配信

「観光業に係る法制度のあり方に関するWT」は3 月8日(月)、第3回会議を開いた

 観光立国調査会の「観光業に係る法制度のあり方に関するWT(ワーキングチーム)」(鶴保庸介座長)は3月8日(月)に第3回会議を開き、宿泊業、旅行業に関する諸外国の法制度について日本と比較し、課題の確認を行った。そのうえで、消費者保護の面が強い現行法を「より『観光振興』を強めた制度にしていく必要がある」との意見が寄せられた。

 同WTでは、1955(昭和30)年以前に制定された旅行業法・旅館業法を「より時代に即したものへ」という意識のもと、現状の問題点を洗い出し、観光業の再興を目指して議論を行う。

 観光庁によると、旅行業法制度に関する諸外国の比較において、アメリカのような「自己責任型」と、EUのような「消費者保護型」があるなかで、日本はその中間に位置している。

 同WTでは、5月をめどに第5条の法改正への提言をまとめる短期目標と、「観光を飛躍、活性化させるために旅行業法のあるべき姿を模索する」(武井俊輔事務局長)という長期目標を定め、取り組んでいく。

 次回の第4回会議では、有識者として日本旅館協会副会長の永山久徳氏(ホテルリゾート下電、岡山県)を招き、旅館業法などの課題について、現場目線でのヒアリングを行う予定。

「環境大臣賞」は松之山温泉(新潟県)が受賞 省庁賞、特別賞を発表 温泉総選挙2020

2021年3月11日(木) 配信

「温泉総選挙2020」は3月9日(火)、オンライン表彰式で省庁賞ほか各賞を発表した

 「温泉総選挙2020」(旅して日本プロジェクト主催)は3月9日(火)、「省庁賞」4賞や「特別賞」7賞、「部門賞」9賞の受賞温泉地を、オンライン表彰式で発表した。「環境大臣賞」は松之山温泉(新潟県十日町市)が選ばれた。また、エントリーした全24温泉地に「新型コロナウイルス対策賞」が贈られた。

 「温泉総選挙2020」は、全国の温泉ファンによる「1日1票の投票」が温泉地の応援につながる観光地の活性化プロジェクト。さまざまなWeb企画や取り組みを通じて温泉地の魅力を広くPRし、多くの人が温泉地を利用することを目的とする。

 各省の受賞温泉地は次の通り。

 

□「温泉総選挙2020」省庁賞

【環境大臣賞】
松之山温泉(新潟県十日町市)

【地方創生担当大臣賞】
菊池温泉(熊本県菊池市)

【総務大臣賞】
千里浜温泉郷(石川県羽咋市)

【観光庁長官賞】
天童温泉(山形県天童市)

 

□「温泉総選挙2020」特別賞

【審査員特別賞】
上天草温泉郷(熊本県上天草市)
湯谷温泉(島根県・川本町)
層雲峡温泉(北海道・上川町)

【おもてなし賞】
箱根温泉(神奈川県・箱根町)

【クールジャパン賞】
山代温泉(石川県加賀市)

【温泉Biz賞】
肘折温泉(山形県・大蔵村)

【新型コロナウイルス対策賞】

あつみ温泉(山形県鶴岡市)

エルム高原温泉ゆったり(北海道赤平市)

さぎの湯温泉(島根県安来市)

ぬかびら源泉郷(北海道・上士幌町)

やいづ黒潮温泉(静岡県焼津市)

伊香保温泉(群馬県渋川市)

奥水間温泉(大阪府貝塚市)

花巻温泉郷(岩手県花巻市)

岩室温泉(新潟県新潟市)

紀伊見温泉 紀伊見荘(和歌山県橋本市)

原鶴温泉(福岡県朝倉市)

柵口温泉(新潟県糸魚川市)

指宿温泉(鹿児島県指宿市)

鹿沢温泉(群馬県・嬬恋村)

秋川渓谷 瀬音の湯(東京都あきる野市)

十勝川温泉(北海道・音更町)

大船渡温泉(岩手県大船渡市)

鷹野湯温泉 パレス松風(山形県・白鷹町)

湯谷温泉(島根県・川本町)

洞爺湖温泉(北海道・洞爺湖町)

南紀勝浦温泉(和歌山県・那智勝浦町)

保養センター美榛苑(奈良県宇陀市)

岬の湯しゃこたん(北海道・積丹町)

木の香温泉(高知県・いの町)

 

JTB、「オンライン相談」を全国の店舗に拡大 旅行前に現地の店舗に相談も

2021年3月11日(木) 配信

ネットから予約できる

 JTB(山北栄二郎社長)は3月8日(月)、一部店舗で導入している「オンライン相談」を全国の店舗で始めると発表した。パソコンやスマートフォン、タブレットを介し、自宅から旅行相談ができる。旅行を検討しているエリアの店舗を選択することも可能となり、事前に現地の最新情報などを求めるお客にも対応していく。

 同社では、昨年6月からウエディングプラザで、同年8月から一部店舗で先行してオンライン相談を導入している。当初は、新型コロナウイルス感染防止策の一環として始めたが、「旅行の目的地」にある店舗を相談窓口に選択する傾向もみられ、非接触以外の需要が高まっている。また、自宅で家族そろって相談できることから、家族旅行を決める際の利用も好評だという。

 利用は、各店舗ホームページの「来店・オンライン相談予約」から予約できる。

 コロナ禍により、オンラインを通じての仕事や授業が常態化するなか、旅行のオンライン相談を選択肢の1つとして提供していく。

LocoPartners、サービス開始8周年 記念で応募者全員に最大20%オフクーポン 

2021年3月11日(木) 配信

5月31日(月)までにチェックアウトする予約で使える

 Loco Partners(ロコ・パートナーズ、村上文彦社長、東京都港区)は3月8日(月)、運営するホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux(リラックス)」が2021年3月でサービス開始から8周年を迎えたことを記念し、応募者全員に最大20%OFFのクーポンが当たる「8周年記念キャンペーン」を始めた。

 Reluxは21年3月に、累計会員数が約300万人を超え、掲載宿泊施設数は約3400軒となった。20年11月には、新コンセプト「どんな未体験に泊まろう。」を掲げ、旅を通して人生を豊かにするという体験を提供している。 

 クーポンは20%と10%、8%、5%、3%の5種類。3月28日(日)までに応募した人にいずれかの割引券をプレゼントする。予約期限は21年5月30日(日)まで。同年5月31日(月)までにチェックアウトする予約で使える。

都内の大分県レストラン「坐来大分」 5月、有楽町に移転オープン

2021年3月11日(木)配信

新店舗のイメージ

 銀座で親しまれてきた大分県のレストラン「坐来(ざらい)大分」は2021年5月初旬、有楽町に移転オープンする。

 大分県では「食に情報をのせて」をコンセプトとして、東京銀座に大分の食・物産・観光の情報を一体的に取り扱うフラッグショップ「坐来 大分」(大分県公式アンテナショップ)を開設している。高級レストラン型の店舗では、関あじ・関さば等の新鮮な魚介類や、おおいた和牛、豊のしゃも、こだわりの野菜など旬の食材を使用した料理を、生産地や生産者の情報とともに提供している。また、ゆずごしょうや乾しいたけ、竹工芸品など坐来セレクトの県産品販売も行っている。

 今回、ビル建て替えのため、有楽町へ移転することとなった。3月31日(水)まで現店舗で営業し、新店舗開業は5月初旬を予定している。

 坐来とは、坐して、未来、来たる方を思い「いながらにして」様々に思いをはせるという意味。東京にいながらにして大分の豊かな恵みを味わい、語り合う場となるようにとの思いが込められている。

新店舗情報

住所:東京都千代田区有楽町2-2-3 ヒューリックスクエア東京3F
電話:03-6264-6650
営業時間:ギャラリー:午前11:30-午後10:00
     レストラン:午前11:30-午後 2:00(L.O.午後1:30)
           午後 5:00-午後10:00(L.O.午後9:30)
定休日:第1土曜日・日曜日・祭日・盆・年末年始

「旅館コンサルタント大坪敬史の繁盛旅館への道(61)」 前向きなビジネスホテルの事例に学ぶ

2021年3月11日(木) 配信

 先日、出張で東京駅近くのビジネスホテルに泊まりました。インバウンドバブル時代は1泊素泊まりで1万5000円(税別)ほどの料金だったのが、今は6000円(税別)と以前の半値以下でした。

 東京駅に近く、翌日の移動も便利なので、東京に泊まる時はよく利用しています。

 今回、利用して今までと大きく違ったのが「お客様対応」です。チェックイン時に名前を伝えると「お帰りなさいませ大坪様。昨年の11月にお泊りになられて以来ですね」と言われ、面食らってしまいました。

 このホテルは、フロントに名前を伝えて、自動精算機で精算するタイプのビジネスホテルです。

 以前は、機械的な案内だけでしたが、お客様が少なくなり、フロント対応にも余裕できたのかもしれませんが、あまりの対応の違いに驚きました。

 ただ、その時の私は両手に荷物を持ち、早くチェックインしたかったので、「おもてなし強化週間なのかな」程度の理解と「大手ビジネスホテルチェーンでも『こんな』状況なんだ」としか思いませんでした。

 その後、部屋に入りデスクにノートパソコンを置くと、PCの下がガサガサするので確認すると、名刺サイズの折り畳みカードが置いてありました。

 カードの中を開くと、次のようなメッセージが書かれていました。

 「大坪 敬史 様。大坪様 おかえりなさいませ!! 以前にも当館にご宿泊頂きましてありがとうございます! 大変なご時世ではございますが、当館にてご宿泊頂きますこと誠に嬉しく思います! 本日は、兵庫県からお越し下さいましたでしょうか。

 本日の天気は、晴れ日和でございますので、気温もそこまでは低くならない予報でございます! ですが、引き続き、寒さ対策などお気をつけくださいませ(太陽マーク)また何かございましたらお気軽にお声掛けくださいませ。では、ごゆっくりお過ごし下さいませ フロント担当者」。

 文章は手書きで、蛍光ペンなどの装飾もありました。書き上げるには、最低5分は掛かりそうなメッセージカードで驚きました。

 昨年11月に宿泊した時は、Go Toトラベル適用期間で宿泊のお客様も多く、こういう対応はありません。今回2度目の緊急事態宣言発令で相当にお客様が減少し「何かしないといけない」という考えだと思います。

 再度強調しますが、これは1泊素泊まり6000円(税別)のビジネスホテルでの出来事です。旅館やシティホテルでこういう対応をされてもとくに驚きませんが、宿泊料金の安さとビジネスホテルチェーンでの出来事に、非常に驚きました。

 大都市圏含め、ビジネスホテルやシティホテルの稼働率は、コロナ禍において非常に厳しい状況です。ただ、その中でもなんとか前を向いて実際に行動に移しているビジネスホテルチェーンもあることは、希望が湧く宿泊となりました。

コラムニスト紹介

大坪敬史氏

旅館コンサルタント 大坪 敬史 氏

大手旅行会社での実務業務を経て船井総合研究所入社。インターネットを駆使したWeb販促&直販売上倍増&即時業績向上ノウハウには定評があり、数多くの宿泊産業の業績向上に貢献。観光文化研究所を設立し代表取締役。

 

 

 

兵旅協総会 門田理事長が再選 協力会は西村新会長に

2021年3月11日(木) 配信

あいさつする門田基秀理事長

 兵庫県旅行業協同組合(門田基秀理事長、17組合員)は2月25日、神戸市内のホテルで第45回通常総会を開き、任期満了に伴う役員改選で門田理事長が再選した。

 3期目となる門田理事長は「昨年11月、兵旅協は創立45年の節目を迎えた。長い歴史を刻んできたのは組合員、協力会の皆様のお陰だ。阪神淡路大震災という大変な状況も乗り越えてきた。そして現在は新型コロナに直面している。不透明な状況が続くが、一丸となって努力していきたい」と話した。

 議事では事業報告や収支決算、収支予算など所定の議題をすべて可決した。コロナ禍で各種クーポン取扱額が大幅に減少したことも執行部から報告された。新年度は取扱額の増大や組合基盤の強化、組合員数の拡大などに取り組む。

 議事の中では組合員から、「Go Toトラベルキャンペーン」について、中小旅行会社がより恩恵を受けるように事業見直しを求める声を上げるべきという意見が出た。

 同日には兵旅協契約機関協力会の総会も行われ、役員改選で新会長に西村総一郎氏(西村屋ホテル招月庭)を選出した。西村新会長は「苦難の状況を乗り越え、新しい時代の新しい光を見られるように努力していきたい」と決意を述べた。

〈旬刊旅行新聞3月1・11日合併号コラム〉精神性の高い旅 「何とか救われた」人が1人でもいたら

2021年3月11日(木) 配信 
 2011年3月11日に発生した東日本大震災から10年が経った。東京都内の事務所でパソコンの前に座っていたときに、長く、激しい揺れに直面した。当時のビルがミシミシと音を立て、上下左右に揺れ、机や棚が倒れたことを覚えている。その後、間もなく訪れた大津波や、原発事故によって、被災の激しかった東北地方を中心に、日本全国が悲嘆に暮れた。

 
 震災は金曜日の午後だったため、一夜明けた土曜日の朝、ヘリコプターから映し出される被災状況を目の当たりにし、それまで分からなかった被害の大きさが徐々に明らかになっていった。

 
 大津波で肉親が行方不明になり、瓦礫の山の前で茫然自失の状態で立ち尽くす人々の後ろ姿に、心が震えた。自衛隊が被災地に入り、どこから手をつけていいのか分からない状況のなか、生存者を懸命に探し出し、救助活動が行われた。

 
 テレビでは娯楽番組などがすべて消えた。報道番組では余震が続くなか、キャスターやアナウンサーはヘルメットをかぶって現地と中継を結び、被災状況や避難所の状況などを声高に伝えていた。大規模なイベントも中止や延期となり、国民全体が喪に服した状態となった。

 

 
 やがて、水や食料、毛布、日用品など救援物資が、体育館などの避難所に届くようになり、その後、仮設住宅も建てられた。肉親も家も流されて、孤独に苛まれた被災者が自ら命を絶つニュースも流れた。

 
 そのころになると、人気芸能人やミュージシャン、スポーツ選手らが被災地を訪れ、一緒に歌を歌ったり、笑いを提供したり、被災者の心の癒しに力を発揮した。

 
 また、「被災者のことを考えると、旅行や宴会などをすべきではない」という自粛ムードのなか、「小さな力かもしれないが、個人でも被災地を経済的な面から支援していこう」と、復興支援ツアーが組まれたり、さまざまなシンポジウムや、イベントが東北地方で開かれたりするようになった。観光業界も、東北の復興支援に大きく寄与したことを記憶している。

 

 
 3・11の後も、全国各地で地震や台風、豪雨被害が毎年のように発生した。その度に、東日本大震災で学んだ救援活動やボランティアによる支援、心のケア、復興支援を目的とした観光ツアーなども組まれた。自然災害が宿命の日本は、他の国にはない、ノウハウも積み重ねられてきたように思えた。

 
 しかし、昨今世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症には、自然災害とはまったく異なる対応が必要なため、日本を含め、世界の多くの国は、対策の難しさに苦慮している。

 

 
 3・11から10年の節目を迎えた。少しずつ人々の記憶から風化していくのは仕方ない。一方で、震災や津波、豪雨などで大切な人を失った人の心の傷は簡単には消えない。心を塞ぎ、自室に閉じこもっている人も多くいるだろう。

 
 私たちは観光業界の小さな新聞社にすぎない。けれど、観光や、旅の力で、「何とか救われた」と感じていただける人が1人でもいたら、発行も無駄ではないかもしれない。少し歩くだけで、心の傷がわずかに和らぐかもしれない。そのような小さな旅や、巡礼道を「精神性の高い旅」として、小紙では一つずつ見つけて、紹介していこうと思う。

(編集長・増田 剛)

 

新観光パンフレット「シガリズム」発行 滋賀県のニューツーリズム発信へ

2021年3月10日(水) 配信

表紙は青を基調にした

 滋賀県とびわこビジターズビューローは3月8日(月)、新しい公式総合観光パンフレット「シガリズム」を発行した。ウィズコロナ時代の新たな観光スタイル「滋賀らしいニューツー リズム」を発信する事業の一環。

 これまでの総合観光パンフレット「滋賀・びわ湖 ぐるっと旅」を全面改訂し、ニューツーリズムの観点から、自然に触れ合える観光スポットや密になりにくい観光スポットに焦点を当てた。“シガリズム”のプロモーションテーマはゆっくり、丁寧に暮らす滋賀のライフスタイルを観光客に「心のリズムがととのう旅」として提案する、滋賀らしいニューツーリズム。

 パンフレットでは、「暮らしのシガリズム」「遊びのシガリズム」「感じるシガリズム」「見つけるシガリズム」の 4つの特集で、テーマに合致する県内の観光スポットを紹介。県内を「大津」「湖南」「甲賀」「東 近江」「湖東」「湖北」「湖西」の7つのエリアに分け、それぞれの観光の見どころを取り上げているほか、滋賀の四季を紹介する「四季で感じるシガリズム」や、滋賀のグルメを紹介する「味覚で楽しむシガリズム」など、滋賀の魅力を余すところなく掲載する。

 京都や大阪などの大都市近郊にありながら「適度に疎」である滋賀の魅力を広く訴求するために、透明感と清潔感を感じられる「青」を基調としたデザインを採用。使用する写真も広々とした解放感や、ゆったりとした空気感を感じられるものを意図して選んだという。

 なお、パンフレットの内容は先行して公開している、滋賀県公式観光 PR 動画「シガリズム」とも連動している。

 パンフレットの発行部数は7万部。3 月中旬から滋賀県内の観光案内所や東京日本橋の「ここ滋賀」で配布されるほか、シガリズム公式ウェブサイトからもダウンロードできる。