2017年3月1日(土) 配信

高品質のおもてなしサービスを提供することで、お客様の強い支持を得て集客している宿の経営者と、工学博士で、サービス産業革新推進機構代表理事の内藤耕氏が、その理由を探っていく人気シリーズ「いい旅館にしよう!Ⅱ」の第10回は、青森県・鰺ヶ沢温泉のホテルグランメール山海荘の杉澤むつ子取締役会長が登場。古き良きものを愛でるように大事に使う宿にしたいと話す杉澤会長と内藤氏が、お客に伝わる清掃スタッフの想いなどについて語り合った。
【増田 剛】
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内藤:宿を始めたのはいつごろからですか。
杉澤:第2次世界大戦中の1942(昭和17)年に政府は、石油掘削のために地質調査し、現在水軍の宿がある場所を堀ったら温泉が出ました。先々代は本家(卸商)の問屋の番頭や、その後東京の兜町でメッセンジャーボーイなどをやっていましたが、この温泉の権利を買い、銭湯を始めました。各家庭にお風呂が無かった時代で「温泉の大衆浴場ができた」と大盛況だったそうです。
一方で、京都の着物屋さんや越中富山の薬売りなども鰺ヶ沢を訪れたときに、「泊めてほしい」という要望が多く、宿も始めたということです。
内藤:どのようにして施設を大きくされたのですか。
杉澤:鰺ヶ沢は、港町ですので、旅館は元々ありました。うちは温泉があることが強みとなって、戦後少しずつ拡張を繰り返していきました。
内藤:2代目社長となるご主人の慶祐さんと一緒に、鰺ヶ沢に戻ってきたのはいつですか。
杉澤:私は青森県のつがる市(旧木造町)出身で、主人とは東京で知り合いました。長男の廉晴(3代目社長)が1歳半になるまで東京で生活していました。
鰺ヶ沢に帰ってきたのは、1974(昭和49)年の夏です。帰るとすぐに山海荘本館の前に、山小屋風のコーヒーショップを作りました。たまたまカウンターの中で留守番をしていたら、映画『八甲田山』ロケ地を探していた森谷司郎監督が訪れ、「ここに決めた」と言われました。その後、撮影のため高倉健さんが昔の面影が残るホテル山海荘の本館に滞在されたのが印象的でした。
79(昭和54)年に本館の隣接地に鉄筋コンクリート5階建てのホテルを新築しました。「鰺ヶ沢に宿を建てても、観光客は来るの?」と周囲から心配されましたが、銀行の融資もあり、約3億円を投資しました。当初の売上高は3千万円ほどでした。
内藤:それまでは何部屋でしたか。
杉澤:本館は2階建で20室の建物でした。夏に水泳や野球などの合宿で学生たちが来られるときだけ開けています。今は川の拡張工事があるので、クローズしています。
内藤:姉妹館の水軍の宿はどういう経緯で建てたのですか。
杉澤:温泉の権利を買って営業していた大衆浴場は、地元のお客様に利用いただいていました。そのうちに、地元のお客様からの「サウナがほしい」「近代的な設備がほしい」といった声も聞こえてきました。そのような願いを、主人と私はできる限り叶えていき、自給自足の考えを持とうと思っていました。「このまちにはアレもない、コレもない」と愚痴ばかり言わないで、「無いものは自分たちでできるものだったら作ろう。それで地元の人たちが喜んでくれたらいい」との考え方です。駐車場も手狭になってきたので、新しい場所にまず広いお風呂を作り、そこに旅館の機能を付け加えました。水軍の宿のオープンは1993年です。
内藤:バブル崩壊後ですね。投資した3億円はなんとかなったのですか。
杉澤:すべて返済しました。主人と初めて近隣エリアの旅行会社へ営業にも行きました。それまではビジネス客と地元の宴会客が主でした。
内藤:料亭や商人宿的な利用から、より商圏が広がる観光旅館に変えていくというのは、大きな転換ですね。
杉澤:「新しい需要があるのなら、対応していこう」という姿勢で、さまざまな勉強会にも行きました。外部とも提携しながら、戦略を決めていきました。でも「波に乗った」という感覚はなく、需要に対して私たちの「こうしたい」という思いが偶然に一致した結果だと思っています。
内藤:商売では、「こういうことをやりたい」と独りよがり的に突き進み、時代に合わなくてダメになるケースもあります。そうではなく、「ニーズがあるんだったらやろう」と、お客の声を聞きながら商売をされてきたのですね。
杉澤:「お客様に喜んでいただきたい」というのが根本にあります。ホテルグランメール山海荘を建てたのも「せっかくこのような素晴らしい海があるのだから、海が見えるところに宿を建てたいよね」と主人とよく話していたからです。本館のホテル山海荘と水軍の宿は一部を除いて海が見えない。小さい宿ですから、私も予約の電話に出る度に「海が見えますか」と聞かれました。
幸いにもいくつか土地があったので、この地に決めてからは徐々に買い足していきました。1万5千坪あるのですが、建てるまで10年かかりました。
内藤:水軍の宿を建てる以前から土地を取得していっていたのですか。
杉澤:そうです。従来の大衆浴場は古くなっていたので、水軍の宿は必然的につくらなければならない状況でした。並行して新館のグランメール山海荘のことも考えていました。
内藤:海が見えるというのが、グランメールの最大のコンセプトですね。
杉澤:この偉大な海の景色はお金では買えない。お客様がロビーに入ってきた瞬間に広大な海が見えて、感動の声を出していただいているのを聞きながら、うれしく思っています。
ホテルグランメール山海荘は女性がターゲットになっています。普段忙しい女性がビールでも飲みながら海を見てゆっくり息抜きができるように、無の状態でリラックスしてもらえるのが、最大の願いです。
――最初から女性をターゲットにされていたのですか。
杉澤:そうです。団塊世代の女性を想定しました。「自分が心地よいと感じるものは同世代の女性に支持されるはず」という、1つの信念です。団塊世代の多くのご夫婦は、女性が旅行の主導権を握っているので、旦那さんも一緒に来館されています。
内藤:女性の願望を満たす工夫はどのあたりにされていますか。
杉澤:タラソテラピーという海藻パックを導入したり、羽織も女性には5種類用意しています。パブリックのトイレも女性用は凝っています。食器もほとんど私が選んでいます。とくに女性は「素敵ね」など気づいてくれ、館内の飾り物や、家具などのインテリアなど色々なところの写真も撮られています。
宿のコンセプトは「風と光と花と海」です。北欧には、ペチカ(ロシア風の暖炉)や、キャンドルなどがあり、暖かいイメージに包まれています。津軽も吹雪など寒い印象が強いですが、家具やインテリアで暖かいイメージを作ろうと思いました。
また、鰺ヶ沢がとても栄えた明治や大正、昭和初期の時代には、きっと洋館もたくさんあったと思います。神戸や函館、弘前にも趣のある建物がたくさん残っていますが、そのようなハイカラな趣のある建物が私の心に響いてくるのです。和の生活に、洋の文化が入って融合すると、ちょっと“ちぐはぐ”さがありつつも、なんとも言えない雰囲気もあります。当館では女性の羽織は膝下15㌢の通常よりも長いものを用意して、館内のインテリアとマッチするように演出しています。
内藤:施設は新しくても、古の雰囲気を大切にされていますね。
杉澤:宿が新しければお客様は喜ばれます。私はマホガニーの家具が好きで、家具で歴史を補い足そうとしています。
日本では戦後、「古いものはダメ」といった価値観が広がりましたが、昔の家具は、貼り物ではなく、無垢の板で作られています。大事に磨かれて使われています。
ヨーロッパでは、「これは祖母が使っていた銀のスプーンです」など、誇りにしています。日本もかつてはそうでした。昔のものはいいものが多いので、簡単に廃棄してしまうのはとても残念に思います。
いいものを愛でるように、例え綻びても繕って、大事に使おうというのが、私の心の根本にあります。老舗の旅館やヨーロッパの歴史あるホテルなどには家具職人が常駐して、常に手を加えています。
内藤:一つひとつこだわり、「長く使う」という文化ですね。
杉澤:今の時代は「修理するよりも100円ショップで買った方が早い」という社会ですが、使い捨てのものと、大事に長く使うものを分ける必要があると感じます。若い社員にもこの気持ちを伝えていきたいと思っています。最近、日本でも古いものを見直し、大事にするように認識が変わってきたのはうれしいですね。
「いいものを大事に使いたい」という姿勢を自慢できる宿にしていきたいと思っています。
内藤:椅子も修理しながら使われていますね。
杉澤:新しいものに替えるのは、お金さえあれば簡単です。青森はブナの原生林があるので、木組みが丈夫であれば、ブナの葉っぱでパッチワークすると、破れたところも修繕できます。お客様は「心が豊かになる」と喜んでくれています。
内藤:私もすごく共感します。瀬戸物が欠けると、漆と金箔で装飾を加えて直しているのを目にすると、大事に使われているのだな、とほっとします。
ものを大事にされているために、清掃もすごくきれいですね。清掃は内製化されているのですか。
杉澤:人手が足りなくて一度だけ外注したことがありました。しかし、時間になるとみんな帰ってしまうし、それ以上のことはやらない。どうしても宿に対して大きな愛情や愛着を持つことは難しいわけです。なんとなく「責任がないな」と感じました。
それ以来ずっと、清掃は内製化しています。当館では「私がここを掃除しました。お気づきの点があれば教えてください」と名前入りのメッセージを各部屋に残しています。また、客室とパブリック部門の責任を分け、明確にしました。アンケートの苦情もスタッフには知らせます。
一方、「一輪のお花がうれしかった」や、「お部屋を掃除してくれた方の心が伝わりました」などのお褒めの言葉があれば、スタッフとともに喜びを分かち合っています。
客室清掃のスタッフは、お客様と直接会うことはありませんが、お客様に心が伝わってくる掃除の仕方が、私の究極の目標なのです。
内藤:今のように人材が集まらない時代になってくると、「人が集まらないから外注にしよう」と決断する経営者も多くいます。しかし、内製化の方が、社員同士のコミュニケーションが上手く取れるメリットもありますね。
杉澤:当館ではオープン以来、長く働いてもらっているスタッフがほとんどです。外注スタッフはプロフェッショナルの意識は持たれていますが、宿への愛着という部分では長年培ってきた当館のスタッフには敵わないだろうと思います。
清掃スタッフは自分でお花を持参してきます。田舎なので自分の畑にもいっぱい咲いているし、野の花もたくさんあるわけです。この気持ちは「特別な想い入れ」だと思います。「プロの花屋さんのお花も綺麗だけど、枝の曲がっているお花を苦労して生けるのも味があって楽しいよね」と言っています。
内藤:「モチベーションをどのようにして上げるか」とよく議論されていますが、自分が持参した花をお客に褒められることが、何よりモチベーションが上がりますね。
杉澤:「美味しかったよ」とか、「きれいに清掃されていて気持ちがいい」など、お客様から特別に褒められた言葉は、すぐに本人に伝えます。すると、「やりがいを感じます。また頑張ります」という言葉が返ってきます。
新入社員に向けては「今あなたのハードルはこの辺りよ」と伝えます。無理なく飛べるようになると、「次は10㌢上げようか」と、一つ段階を上げます。また、それを飛んでいるうちに「簡単に飛べるようになるでしょう」と声を掛け、また「5㌢上げようか」と、少しずつバーを上げていきます。
私の究極の目標は、すごく高いレベルのことをやっているのに、「自分たちは自然に、当たり前のことをしている」というところまで持っていきたいのです。無理なく、ごく普通にやっていることが、傍から見ると「すごくレベルの高いことをやっている」という高みを目指しています。オリンピック選手も、傍目には当たり前で自然に映っても、常人には到底及ばないレベルに達しています。それは地道に少しずつレベルを上げてきた日々の努力の賜物だと思います。まだまだ遠い道のりですが、そこを究極の理想としています。
内藤:明確な目標設定とフィードバックを地道に続けることが大事ですね。外注だと人が入れ換わるのでリセットしてしまいますが、オープン以来ずっと長く働いてくれるから、宿への愛着やノウハウが蓄積されていく。大切に長く使う家具と同じですね。
杉澤:日々のチェックに加え、繁忙期前の3カ月に1回、畳や襖、絨毯の取り換えなど、大きな予算がかかるものを中心に、私と若女将だけでなく、客室清掃の責任者、施設管理の責任者の4人が施設チェックを行っています。経営者だけでチェックすると、現場スタッフは「粗探ししている」と思われてしまうで、清掃責任者と一緒にチェックするように変えました。
例えばバスルームやトイレも下から覗き込んで裏側にも汚れが残っていないかなども見て回っています。虫歯と同じで、我慢して放っておくと穴が大きくなっていき、治療も大がかりになります。穴が小さなうちに、早めに治した方が経済的にも負担が小さくて済むと考えています。
年間の修繕の予算がどれくらいかかるかをスタッフ全員にシェアすると、清掃スタッフもムダな経費がないか伝票を見ながら話し合うこともあります。「シーズンオフにはモップの数をもう少し減らしてもいいのでは」などの意見も出てきました。
内藤:素晴らしいですね。1円の節約は、1円の利益です。
――これから施設のリニューアルなどの予定はありますか。
杉澤:露天風呂をもう少し大きくして、海と一体感を演出したいと思っています。
また、外国人や家族連れ、介助が必要なお客様もいらっしゃいますので、温泉の家族風呂も作りたいと考えています。
全館で80室ある客室についても高齢化に合わせて、少しずつベットを入れたいと考えています。現状ではなかなか客室の単価を上げるのは難しいので、客室ごとにテーマ性を持たせるなど工夫しながら、客室単価も上げていければと思っています。
水軍の宿では、客室を指定してネット予約されるお客様が増えてきています。最後まで売れ残る客室をリニューアルして、真っ先に予約されるような部屋づくりにしたいですね。
――18年前から客単価はどのように推移していますか。
杉澤:あまり変わっていません。バブルのころは、どこも値上げをしていましたが、2011年の東日本大震災後は一斉に値下げして、自分の首を絞めるようなやり方をしていました。当館も一時期安い価格のお客様を受け入れていました。ツアーで来られたお客様が「すごく安いツアーで来ているんだけど、旅館さんに迷惑をかけているんだろうなぁ。きちんと対価を払わなきゃ」とおっしゃっていました。お客様がそのような認識を持ち始め、旅行会社も「正当な料金を払いましょう」という風に、少しずつ意識が変わっていきました。
世の中の流れは急に変わるので、強い企業にしていくには、生産性を高め、一定の内部留保も必要だと思います。
内藤:戦術レベルでどのようなことをお考えですか。
杉澤:先日、若いスタッフと話していると、「お客様に満足いただけて、かつ生産性を向上させると、会社が利益を上げて、僕たちの給料が高くなる」という循環をしっかりと理解して答えました。この考えを1人でも多くの社員に意識してもらえるように一生懸命取り組んでいます。「すべて自分に返ってくる」ということを実感させることで、社員も楽しくなります。社会的に成長産業として見なされ、就職先としていい人材が集まってくる産業にしていきたいと思います。
私が嫁いだときは家業でした。家業のような温かさを持って、組織は企業のように、しっかりと経営していきたいと思っています。それは長男の廉晴社長も同じように考えています。
内藤:家業の課題を解決しながら、企業的な良い部分を取り入れていく。一方、企業も悪い部分はたくさんあります。
杉澤:幹部社員には、経営者と近い目線で、各部署の数字や部下の動かし方など管理能力を上げてほしいと思っています。
内藤:調理場によく入られていますね。
杉澤:事前予約ではなく、お客様がいらっしゃって接客して初めて分かった情報を、「すぐに調理場に伝えたい」という思いからです。
内藤:お客の情報が調理場に伝わると、個々に、より適応したサービスを提供できるようになります。これはお客に「情報が近づく」ことになります。
杉澤:調理場はどうしてもお客様に近づくことができません。お客様の姿を想像するしかない。「お客様の情報を的確に表現して調理場に伝えることが大事だ」と接客スタッフには言っています。また、予約の営業担当スタッフやフロントスタッフも同じです。お客様の男女比や、お酒を楽しむことが主なのか、料理を楽しみにされているのかは、営業の担当者や接客したスタッフしかわからない。ただコース料理を人数分提供するのではなく、「事前に情報を伝えていれば、メニューは変わらないかもしれないけど、お客様のイメージがより的確に把握できていれば、料理を作る側にも対応の仕様がある」と伝えています。
内藤:予約の段階でお客が答えたことと、宿に到着したときには体調も、食べたい料理も変わっていることが多いですよね。お客の情報が厨房に届いたとき、すでに準備をしていたらロスになります。このため、作り置きをせずに、直前に作業するメリットは大きいですね。お客の情報が一番正確に分かるのは食べているときです。
一方で、日本の料理は発酵・熟成系が多いので、実体はわりと作り置けるのです。加熱するものや、刺身などカットするものを除くと、ある程度仕込んでおけば、品質が変わらない料理も多い。メリハリを付けて、できるだけお客に近いタイミングでやっていくことが大事だと思っています。
杉澤:小規模の水軍の宿では保存しておく場所もなかったので、逆に作り立てを提供できるのですが、ホテルグランメール山海荘のように食事会場が3カ所もあるような規模になると、「作り立ては提供できない」という固定観念に縛られています。どこか1カ所のレストランだけでも「1品出しにしよう」と考えています。
内藤:すべては難しいから、「せめて1品だけでもリアルタイムで作り立てを出していこう」という考え方もあると思います。1つずつでもできるようにしていくのが大事だと思います。少しずつリアルタイムにできるようになれば、ロスも限りなくゼロに近づきます。その意味で、お客に作業を近づけていくというのは、作り立てで美味しいだけでなく、そのときにお客が好きなものが食べられたり、量も調整できたり、色々なメリットが出てきます。できるだけ作り置きせずに、お客に近いところで調理するという習慣を身につけられるかということだと思います。
杉澤:できるところから少しずつ近づけていくように取り組めば、スタッフが感じるハードルは低くなると思います。できることからやっていけばそれが当たり前になり、その当たり前がすごく高いレベルになっているというのが目標なので、がんばります。
内藤:品質が上がってお客が増えていくというのは正しい循環だと思います。施設を新たに作ってお客を増やしても、施設はいずれ古くなっていきます。安定してお客を増やしていくには、サービスの品質を上げていくというやり方こそが「本流」だと考えています。
サービスはモノではなく、働き方です。作業も商品です。生産性向上は、ファーストフード化ではありません。「生産性が上がると、品質が上がっていく」という基本的なことが、もっと理解されるといいなと思っています。同じスタッフの数で、生産性が上がっていくと、お客により手厚いサービスを提供できるようになっていく、という根底の理解が必要です。
経費節減やムダ削除、効率化というと、現場のテンションは上がらない。「もっと良くしていこう」「もっと表に出て接客しよう」と説明しながら、しかし、1つだけ条件があって、「同じ人数・同じ労働時間で」ということです。そうすると、現場はムダを探して削ってきます。
料理だったら、お品書きの順番が入れ替わってもいいから「まずは1品でも作り立てを出そう」という風に少しずつ改善して、お客を増やしていくことが大事だと思います。
杉澤:特別なことはできないから、毎日地道に積み重ねていく。そうすれば、伝統や歴史になって、社員のスキルになるのだろうと思っています。