自社予約強化へ、宿研から無料でグーグルホテル検索上に掲載可能に 

2021年3月29日(月) 配信

宿研ホームページ予約システムの画面

 宿泊予約経営研究所(宿研、矢津達彦社長、神奈川県横浜市)はこのほど、グーグルが提供する「Free Booking Link」の掲載パートナーとなった。これにより、「宿研ホームページ予約システム」の部屋在庫・料金情報がグーグルホテル検索上に表示され、直リンクからの自社予約が可能となった。宿研ホームページ予約システムを使っている宿泊施設は、無料で掲載ができる。

 利用者が施設を検索したとき、宿研が作成する自社ホテル予約システムが他宿泊予約サイトと並んで料金情報が表示されるようになった。

 宿研ホームページ予約システムの情報は「Free Booking Link」に対応しているため、部屋在庫や料金情報が施設詳細画面にリアルタイムで反映される。

 料金表示の横にある「サイトを見る」リンクから自社予約ページへダイレクトアクセスできることで、自社予約率の向上をサポートする。

 

長野県千曲市 観光列車を貸切る、新型ワーケーション体験会を開催

2021年3月29日(月)配信

働き方ニューノーマルの時代に新しい鉄道資源の活用を

 長野県千曲市で2021年2月、列車移動をしながら仕事と観光を楽しむ「トレインワーケーション」の体験会が開かれた。

 2月24日(水)~26日(金)までの3日間、県内外から30人程の参加者が集い、集中作業や個室を使ったウェブ会議、参加者同士のコミュニケーションを楽しむなど、列車から望む景色と美食を体験しながら、それぞれのワーケーションを満喫した。「移動自体が特別な体験になっているので、そこで仕事をするだけでリフレッシュを伴うワーケーションが実現できています」(参加者)と言うように、働き方ニューノーマルの時代にあって鉄道資源の活用は、新たな市場を生む可能性を秘めている。

 多くの観光列車は、食事がとれるよう比較的大きなテーブルが備え付けられていることが多く、ワークスペースとして有効だ。今回乗車した、しなの鉄道「ろくもん」のように、「個室スペース」「カフェと展望スペース」「オープンスペース」など車内のデザインも多様で、働くスタイルに合わせて、スペースを選べることからABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)との親和性も高い。また観光列車は、基本的に週末・祝日を中心とした観光客向けの運行だが、トレインワーケーションでは、平日需要が見込め、鉄道会社の資産を有効活用することもできる。

 今回で5回目の開催となる千曲市ワーケーションは、ふろしきや(田村英彦代表、長野県千曲市)と、千曲市、信州千曲観光局、長野県、しなの鉄道が提携をして実現した。ふろしきやでは今後、全国の鉄道会社や自治体でも同様のイベント開催による売上創出に貢献すべく、千曲市ワーケーション体験会で行った実証実験の結果・ノウハウを公開していく。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(194)」 ジャパンレッドのまちづくり(岡山県高梁市成羽町吹屋)

2021年3月28日(日) 配信

弁柄の赤が個性的な吹屋集落

 標高500㍍の山中に突如現れる「赤い町並み」。かつて国内屈指の弁柄(べんがら)と銅生産で栄えた鉱山町、岡山県高梁市成羽町吹屋の集落である。
 国内で唯一産出する赤色顔料の弁柄は、九谷焼や伊万里焼、輪島塗など、我が国を代表する陶磁器や漆器の“赤”を「ジャパンレッド」と表現し、昨年6月、日本遺産に認定された。

 この弁柄は、周辺の銅山から鉄鉱石とともに産出される硫化鉄鉱石から取り出した緑礬(ろうは)が原料。緑礬を窯で焼成、水槽に入れて不純物を取り除き、細かく粉成、脱酸し、天日乾燥させて赤い粉末状にしたものである。陶磁器や漆器だけでなく、建築材料や船舶の防腐塗料などとして重用され、「吹屋弁柄」として全国市場を独占した。

 弁柄で得た財をもとに、各商家などは石見(島根県西部)から宮大工や瓦職人などを招聘し、競うように優れた意匠の町家を建てた。これが他に例を見ない「赤い町並み」として、1977(昭和52)年に岡山県初の重要伝統的建造物群保存地区にも選定された。

 周辺には弁柄の製造に携わった「旧片山家住宅」(重要文化財)をはじめ、弁柄の製造工程を見学できる「ベンガラ館」、弁柄で財をなし豪壮な屋敷構えを誇る「旧広兼家住宅」や「西江家住宅主屋」、三菱鉱山本部跡地に建設された「旧吹屋小学校校舎」(県重要文化財)など、レトロ感あふれる建物群がこのまちの繁栄を象徴している。

町並みにも少しずつ時代の変化が(町家ステイ吹屋千枚)

 弁柄の原料になった銅は、この地域では807(大同2)年開坑と伝わる吉岡銅山を起源としている。銅は戦国武将たちの争奪戦の標的となったが、大きく展開したのは江戸中期、大坂泉屋(後の住友家)が経営に参画し、国内屈指の産銅量を誇った。一時衰退するものの、明治初年に岩崎弥太郎の三菱商会が買収し、巨大な資本力と海外技術の導入により近代経営を展開した。

 鉱山は1972(昭和47)年に閉山となったが、跡地には坑道・選鉱場・精錬所・沈殿槽・トロッコ用トンネルなどの遺構がみられる。吉岡鉱山の近代化は、我が国鉱山の最初期のモデルでもあり、西江家18代ご夫妻らが中心となり、一時期は世界遺産登録に向けた運動も盛り上がった。

 筆者も昨年視察させていただいたが、ある程度のまとまったエリアに銅の採掘から精錬までの一連のシステムがコンパクトにまとまり、そのわかりやすさという点では、大きな可能性を感じた。

 日本遺産認定を契機に、地元では赤い夜の町並みを映し出す「吹屋ベンガラ灯り」や弁柄衣装を着た「吹屋小唄踊り」、アートで地域魅力を演出する「吹屋ベンガラート展」なども開催されている。これらのイベントとともに、「ジャパンレッド」のブランドを生かした、この地域の新たな産業創造と雇用創出の息の長い取り組みを是非模索してほしい。

(東洋大学大学院国際観光学部 客員教授 丁野 朗)

「トラベルスクエア」東京五輪をこう考えてみたら

2021年3月27日(土) 配信

 

 3月10日付の新聞によると、政府の方針として東京五輪、パラリンピックの海外客誘致を断念したとのこと。これで政府は絶対に五輪の名を冠したイベントはやり切る、と覚悟を決めたと思う。

 これだけ世界中に蔓延し、しかも感染率の高い新型ウイルスが出て、しかもワクチンがアフリカなども含めてグローバルに出回るのに、半年やそこらで済むわけもないだろう。それでも、挙行したいのはIOCのメンツもあるし、日本政府にもさまざまな思惑があるのだろう。こうなったら、無観客試合の実施まで想定内だと考えられる。

 観光業界は真夏なのに寒風が吹きまくりそうだ。僕自身は「そこまでして何も五輪を」と思う消極論者なのだけれど。
 さまざまな事業を取材してきて、一番難しいのは新しい領域のビジネスに取り組んで、それに失敗したと判断し、撤退を考えるタイミングだ。

 プロジェクトの当事者には、あと少しで、という未練が残るものだし、一方、企業としては、早めに決断すれば、それだけ出血量が減る。

 こういう時、すぐ思い出すのは、思案1両(考えていてもダメ)、働き10両(むやみに動いてもムダ)、見切り千両(これに続いて利食い万両というのもあるんだけど、今回は関係ないね)という戯れ言葉。

 ただし、見切る人が「ここまで」と納得することが大事なのは言うまでもない。しかし、今の日本の世論は7割以上が実施反対に傾いている。運営資金は出るばかり。それに対するリターンの客数が見込めない。さー、どうするって感じだ。

 そこで、僕に1つ提案がある。オリンピックをランキングの付く競技にしないというものだ。

 具体的はメダルを発行しない。世界中から集めたアスリートの力のある限りのパフォーマンス、美しさを見せ合う大規模なページェントに仕立てる五輪の趣旨からそれたとしても、世界の平和を願って、各国にも協力をたまわり、歴史上最高にショーアップされたスポーツイベントにする。

 実際、こんな状況下では海外の有力選手の出場辞退の続出も予想されるし、そうなるとせっかく獲れたメダルの値打ちもどうしたって相対的に下がる。選手はそれで納得できるのだろうか?

 そういうことなら、いっそお祭りに徹すれば、日本国内のお祭り五輪見学の新たな需要が発見できるかもしれない。

 それこそ、「コロナに勝つ」という名目も立てやすくなる。

 オリンピックもある意味、制度疲労を起こしている。そろそろ趣旨や形態、中身を変えていいのじゃないか。日本開催が既成の五輪の姿を見直すきっかけになるなら、それがいいという意見だ。準備不足で荒唐無稽な案とは承知のうえですぞ。

 

コラムニスト紹介

松阪健氏

 

オフィス アト・ランダム 代表 松坂 健 氏=1949年東京・浅草生まれ。1971年、74年にそれぞれ慶應義塾大学の法学部・文学部を卒業。柴田書店入社、月刊食堂副編集長を経て、84年から93年まで月刊ホテル旅館編集長。01年~03年長崎国際大学、03年~15年西武文理大学教授。16年~19年3月まで跡見学園女子大学教授。著書に『ホスピタリティ進化論』など。ミステリ評論も継続中。

 

スカイホップバス東京が「新宿・渋谷エリア」で初の運行 4月1日(木)スタート

2021年3月26日(金) 配信

スカイホップバス東京

 日の丸自動車興業(富田浩安社長)とJTB(山北栄二郎社長)、京阪バス(鈴木一也社長)の3社が設立したスカイホップバスマーケティングジャパン(SMJ、富田浩安社長)は4月1日(木)から、東京都内で運行している周遊型観光路線バス「スカイホップバス東京」を新宿・渋谷エリアで運行する。このエリアでのオープンバスによる観光路線バス運行は初となる。

 新たに運行を開始する「新宿・渋谷コース(グリーンコース)」は、東京・丸の内を起終点に、新宿御苑前、新宿駅南口、新宿駅西口、渋谷区役所の各バス停を巡る約1時間40分のルート。新宿御苑や東京都庁展望台、歌舞伎町、明治神宮、代々木公園、原宿竹下通りなど、人気スポットへのアクセスに便利で、効率よく移動できる。

 また、使用するバスは屋根なしの2階建てのため、自然の風を感じながら高い目線から街並みを眺めることができるほか、フリーWi-Fiや雨天時のポンチョのサービスなどがある。

 運行ダイヤは、丸の内三菱ビルを午前10時10分、午後1時、午後4時05分発の1日3便で、運賃は当日券が大人2800円、小人1400人、24時間券が大人3600円、小人1800円となっている。チケットは、スカイホップバス公式サイトのほか、バス車内などでも購入できる。

感染状況が落ち着いた地域から支援 県内旅行1人5000円補助(観光庁)

2021年3月26日(金) 配信

観光庁は4月1日から感染状況がステージ2以下の都道府県で、県内旅行の割引事業を支援する

 観光庁は4月1日(木)から、新型コロナウイルス感染症の感染状況がステージ2相当以下とする都道府県で、県内旅行の割引事業を財政的に支援する。当面5月31日(月)宿泊分(6月1日チェックアウト分)まで、予算総額は約3000億円を予定。

 この地域観光事業支援は、都道府県が県内での旅行を割引支援するとき、国の支援を希望する場合には1人1泊当たり5000円(商品代金の50%)を上限に、補助金を交付する(日帰り旅行も同様)。

 また、地域の土産物店や飲食店、公共交通機関などの地域の幅広い産業に利益をもたらす支援(地域限定クーポンなど)を実施する場合には、さらに1人1泊当たり上限2000円の補助金を支給する。

五島でワーケモニターツアー実施 EQスキルで効果を実感(阪急交通社)

2021年3月26日(金) 配信

阪急交通社は長崎県・五島で3泊4日のワーケーション体験モニターツアーを行う

 阪急交通社(酒井淳社長、大阪府大阪市)は5月17(月)~20日(木)に、ワーケーション体験モニターツアー(3泊4日)を長崎県・五島で行う。ワーケーション体験の前後で「EQ(感情知能)スキル測定」を行うことにより、心のモチベーションの変化を体験者自身に感じてもらう試みも実施する。

 同ツアーでは、地域から学ぶワークショップや、EQスキルを磨く研修を通じて「新たな働き方」の知見を効果的に深められる。「企業・団体の人事総務をはじめとした、ワーケーション導入を考えている人に参考にしてほしい考え。

 4月15日(木)のオンライン交流会では、「EQスキル」のスペシャリスト・水野保氏(ジャパンラーニング、東京都中央区)を招いてEQスキル測定を解説。そのほか、五島滞在中の楽しみ方や在住者からのローカル情報などを紹介する。

 「長崎五島ワーケーション体験モニターツアー4日間」は5月17(月)~20日(木)の3泊4日。料金は7万円(福岡空港発)または8万円(羽田・伊丹空港発)。どちらも税込み。

羽田発のスケジュール例

 

伊豆諸島開発予備船「ゆり丸」に代わる新造船を建造 八丈島~青ヶ島航路、小笠原諸島の父島~母島航路をより快適に

2021年3月26日(金) 配信

ゆり丸

 伊豆諸島の八丈島~青ヶ島航路、小笠原諸島の父島~母島航路を運営する伊豆諸島開発(山本忠和社長、東京都港区 )はこのほど、予備船「ゆり丸」に代わる新造船の建造に着手したと発表した。就航は今年11月下旬の予定で、3月12日(金)に長崎の渡辺造船所で起工式が行われた。

 新造船は現行のゆり丸より航海速力を3㌩高速化し、航海時間を短縮化。船体も大型化させ、青ヶ島航路で現行の約2倍の84人 、母島航路も約2倍の 200人が乗船できるようになる。

 船内にはハンディキャップルームや、多目的室、授乳席を備え、客席モバイル電源、乗船客が自由に使える冷蔵庫、荷物置きスペースなどを新たに設置することで 快適性を向上。エレベーターなどのバリアフリー設備も充実させる 。

4月3日から毎週土曜日はSunset Cruise 海賊船から空と湖がオレンジ色に染まる瞬間を 箱根観光船

2021年3月26日(金) 配信

海賊船

 箱根観光船(岡本 裕之社長、神奈川県小田原市)は、4月3日(土)~6月26日(土)の毎週土曜日、「Sunset Cruise」を運航する。昨年10月に2日間実施した際に好評を博したことから開催を決定し、期間の延長も予定している。

 夕方出航する海賊船のデッキで、ワインやビールなどを楽しみながら、秋の箱根・芦ノ湖の「空と湖がオレンジ色に染まる瞬間」が堪能できる約40~60分のクルーズ。

 乗船場所は、箱根町港、元箱根港で、乗船定員は各日150人程度となる。チケットは「海賊船ホームページ」、「じゃらんnet」で事前予約発売を実施する。当日券は箱根町港と元箱根港各窓口で出航時刻1時間前から販売するが、事前予約発売が優先となるため定員に達した場合は販売当日券を行わない。

 乗船料金は、大人2650円、子供1550円(税込)で、乗船料金には船内ショップで提供する飲み物ワンドリンク代(ビール、ワイン、ホットコーヒーなど)が含まれている。

大宮駅で春の旅観光展 3月25~27日に開く

2021年3月25日(木) 配信

大宮駅構内で開催する(イメージ)

 日本観光振興協会関東支部(白石敏男支部長)は3月25日(木)~27日(土)まで、東日本旅客鉄道(JR)の大宮駅西口改札外イベントスペースで「春の観光展IN大宮駅2021」を開く。観光ポスターの掲示やパンフレットなどを配布し、春の観光情報をPRする。開催にあたっては、新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じたうえで実施する。

 参加するのは東北や関東近郊の都道府県、観光団体など。各団体のブースでは観光パンフレットの配布や観光案内のほか、各地の観光施設、テーマパーク、温泉、イベント・祭りなど最新情報の発信、特産物の配布などを行う。

 開催は1日目と2日目が午前10時~午後7時、3日目が午前10時~午後6時。