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〈旬刊旅行新聞11月1日号コラム〉コロナ禍で作業量が増加 客にも過剰に負担を強いていないか

2020年10月31日
編集部:増田 剛

2020年10月31日(土) 配信

コロナ禍で作業量が増加

 東京・山手線などの最終電車の時刻を繰り上げるというニュースが流れた。新型コロナウイルスによって、社会や生活、価値観がこれまでと大きく変わっていくだろうと思っていたが、これも変化の象徴的な出来事である。

 
 テレビで年輩の男性がインタビューを受け、「自分たちの若いころは終電まで働いていた」と話しているシーンを見た。我が身を振り返っても、1990年代まではそのような名残が強くあったような気がする。終電近くまで働いたことは少ないが、酒場で飲んでいたことは、かなりある。

 
 終電を乗り遅れて、仕方なく始発まで飲む夜もあれば、会社で仮眠して朝を迎えることもあった。「ニューヨークのように24時間電車が走っていれば、終電に乗り遅れることもないのに」と本気で思っていた。

 

 
 今は、夕方に定時で帰宅する流れが浸透している。そう考えると、大多数のサラリーマンが終電近くまで働いたり、飲んだりしていたころは日本史上“特殊な時代”だったのだ。

 
 どうして朝から夜遅くまで毎日働いていたのか。残業代が出る企業は「労働時間が長い方が、収入が多い」仕組みも一役買っていたかもしれない。

 
 新聞記者という仕事も、当時は写真1枚を取材先に借りに行くことも多々あった。電車に乗って相手の会社に「こんにちは~」と出向く。「ガキの使い」ではないので、少し世間話などをして、お礼を言って会社に戻ると午前中が終わってしまうこともあった。今はメールでのやりとりで空いた時間に1分もあれば、済むことである。

 
 校正作業も印刷所に出張し、1日がかりだった。しかし、その大半が校正室での待ち時間だった。そう考えると、生産性がとても低かったことを感じる。あの時代に戻りたいかと言われれば、答えはNOだ。生産性を上げて効率よく仕事をした方が精神衛生的にもいい。

 

 
 先日、北海道のある有名ホテルに宿泊した。チェックイン時に「3密を避けるため、大浴場に入るときにはQRコードから予約をしてください」と言われた。少し休んで温泉に入ろうと思い、スマートフォン片手に性別やら、名前、住所、電話番号、メールアドレスのほか、さまざまな個人情報を書かされ、まだまだ質問項目が続く。

 
 「パソコンやスマホと向き合う煩わしい生活から逃げ出そう」と思って、自然豊かな旅に出たのに客室でスマホ片手に数十分間、情報を打ち込まなければ温泉にも入れない状況に、私の我慢の限界が来た。

 
 客室からフロントに電話し、『そこまで色々と情報を入力しないと温泉に入れないのか』と聞くと、『すみません、この電話で受け付けとさせていただきます。大丈夫です』と言うではないか。そしてようやく広い大浴場に行くと、なんと私ひとりぼっちの貸し切り状態だった。

 

 
 IT化が進んでも融通が利かなければ、生産性は上がらないし、最も大事な客の満足度が下がってしまう。       

 
 コロナ禍においては、宿泊施設や観光施設では、検温や消毒、衛生管理など作業量が増えているだろう。一方、客との接触を最小限にするために、セルフサービスの割合が上がっている。「コロナ禍だから」という理由で、客の方にも過剰に負担を強いていないか、心配である。

 

(編集長・増田 剛)

 

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