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「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(3月号)」

2019年3月21日
編集部:増田 剛

2019年3月21日(木) 配信

http://zoomjapon.info
クロード編集長

〈巻頭言〉

 イベントの都パリでは、一般消費者も入場可能なサロン(SALON)と呼ばれる国際見本市・展示会が目白押し。その数は年間を通して優に400を超えます。毎年3月に開催される「Salon Mondial du Tourisme(SMT)」は国内最大規模の国際旅行博で、主催者発表によると来場者数は3日で延べ10万人弱、リヨンやリールなど地方都市での開催も含むと合計で17万人余りといいます。このサロンのメディアパートナーである弊誌は、3年前からこの時期に合わせて日本国内の1地方にスポットを当て、全ページを通して特集を組む試みを続けています。一昨年の広島、去年の北海道に続き、今年の注目は大地震発生からまもなく3年を迎えようとしている熊本県。観光情報に加え、この地域の歩みと今の姿を多角的に取材し、その奥深い魅力を紹介しています。

(編集長 クロード・ルブラン)

特集 熊本-歴史と自然の中で-

水上村に移住し、藍を育てて暮らす一家

 昨今、新しいライフスタイルを求めて熊本県へ移住する人が増えているという。雄大な自然が広がるこの大地はまた、さまざまな歴史の重要な舞台でもあった。そんな熊本を取材すべく、現地に赴いた。■地元を熟知する地方紙、熊本日日新聞社を訪問。水俣病の報道から震災時のようす、そして地域の復興について聞いた。■3.11をきっかけに首都圏から県内に移り住み、農業に従事する人々がいる。彼らは自然との共存の中で未来への希望を探る。■出身地の熊本で森を守り、自給自足の生活を送る正木高志氏。その独自の哲学について話してもらった。■隠れキリシタンの歴史を伝える天草。今日そこには寺社と教会が共存するのどかな光景が広がる。■チッソ水俣工場や世界文化遺産に登録された三池炭鉱万田坑など、日本産業の発展と環境問題の提言に大きく貢献した歴史を持つ熊本を知る。■地震後の修復工事が進む熊本城。秋には修復が完了し、その威容を再び拝むことができるようになる。■食と風景を同時に楽しめる、肥薩おれんじ鉄道の観光列車「おれんじ食堂」に乗ってみた。■和王牛など地元産の食材を堪能できるお店を紹介。■阿蘇山の雄大な自然をレポート。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉飴細工に見た発信力

飴細工の作品をじっくりみつめる中・高生たち

 今年で6年目を迎える外務省主導の「日本ブランド発信事業」は、いわば日本文化のアウトバウンド事業。先日パリとレンヌで開催された飴細工のイベントもその一環です。この催しのために日本から招かれたのは、東京を拠点に活躍する現代飴細工の第一人者・手塚新理さん。講演・実演会には、一般参加者に混じり、日本語を学ぶ学生たちや調理学校の関係者なども参加。レンヌでは、会場となった中等・高等学校の子供たちが、熱で柔らかくなった飴をハサミだけであっという間に色々な動物の形に変えていくという日本独自の技術に興味津々。「熱くないの?」「普通の飴と味は違うの?」など、ひっきりなしの質問と、ガラスの造形作品のような金魚型の飴を熱心に見入っている姿が印象的でした。「伝統だから魅力的」ではなく、「技術にこだわり、よいと思うものを時代に合わせて進化させていく」という手塚さんは、飴細工づくりを人々の「憧れの仕事」にすべく、今回のように海外でのパフォーマンスも辞しません。そんな手塚さんのプロデュースによって、日本国内では後継者不足が一転して、弟子入り志願者が続出とか。発信力とは、ビジョンの明確さに比例しているようです。

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

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