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最も旅した国に「日本」、中国人ミレニアル世代は地方へ

2018年8月20日
編集部:平綿 裕一

2018年8月20日(月) 配信 

中国本土の旅行者を調査

 宿泊予約サイトのHotels.comが行った中国人旅行者の調査によると、中国人の海外旅行で、最も訪れた国は日本だったことが分かった。

 2018年5月からの過去1年間で約4割が日本を旅した。調査では、生まれた年代毎にカテゴリーを分類。80~90年代生まれのミレニアル世代をみると、映画ロケ地などがある地方部に足を伸ばしていた。ウィーチャットなどのSNS(交流サイト)の投稿に触発され、旅先を決める傾向があるという。受入環境の整備が進めば、より需要を掘り起こせそうだ。

 90年代に生まれた中国のミレニアル世代は、海外旅行消費額が前年比80%増と大きく伸びた。「最先端のトレンドや地域特有の食事、現地でのユニークな体験などにお金を使っている」(同社)。この世代は映画などが旅行をする動機にもなり、「君の名は。」の舞台となった飛騨高山はとくに人気の旅行先だという。

 各年代全体を通してみると、中国人旅行者が最も多く写真や動画をSNS上にシェアする国でも、日本は1位だった。ウィーチャットやウェイボーなど中国で人気のSNSが多く使われている。同社は「SNS上に投稿された日本の文化や地方の特産物、美しい景色などは、訪日意欲を促進する原動力となっている」と推測する。

 一方で受入環境の整備が急がれる。中国人旅行者の3分の1は、アジア諸国の旅行で「予約方法があまり満足のいくものではなかった」と回答。このほか、改善すべき点としては、中国語を話すことができるスタッフやガイドの充実が挙げられた。

 「ウィーチャットによるQRコードのスキャン、モバイル機器による決済環境を整えることは、まだ改善の余地がある分野」と調査を振り返った。

中国人旅行者が過去12カ月の間に訪れた国ランキング

恐怖スポットが好きだが……。

 中国ミレニアル世代のトレンドは不気味な恐怖スポット巡りだという。トルクメニスタンの地獄門を見にいきたいと約半数の回答者が答え、3分の1以上がパリのカタコンベに行ってみたいと答えた。一方で、不気味な恐怖スポットに興味を抱いているものの、上の世代よりも迷信を深く信じているという結果が出た。

 40%が、ベッドの反対側に鏡がある部屋には泊まりたくないと回答(親世代:35%)。41%が廊下の1番奥の部屋には泊まりたくないと答えた(親世代:35%)。さらに20%は、 4階や7階にはあまり泊まりたくないと回答した(親世代:12%)。

ネット環境が必須

 「中国人ミレニアル世代は、デジタル機器を効率良く使用し、時間を無駄にしない。あちこちを飛び回るミレニアル世代にとってインターネットの接続は非常に重要だ」(同社)。

 宿泊施設に求められているのは、コワーキングスペース(39%)や、音声作動技術 (38%)、 VR技術を使った予約(38%)、ロボットによるカスタマーサービス(32%)、モバイル機器による部屋へのアクセス(31%)、ソーシャルメディアのライブ配信用ラウンジ (26%)などが挙がった。

※ 調査は、 Hotels.comが行う7回目のChinese International Travel Monitor(CITM)。 CITMは、中国本土の旅行者が世界の旅行に与える影響を包括的に調査。マーケット調査のリーディングカンパニーであるIpsosに依頼し、 2018年5月に過去12カ月の間に海外を旅行した18~58歳の中国在住の3047人に対しインタビューを行った。コンピューターを使用したウェブアンケートは、さまざまな等級の都市で実施した。中国の都市は人口、経済の規模、政治的なランキングによりいくつかの等級に分けた。 1級都市には北京や上海、 2級都市には成都のような州の首都が、 3級都市には珠海のような中堅クラスのサイズの都市が、 4級都市には、それよりも小さな都市が含まれている。調査では、 51%の回答者が1級都市に居住し、 33%が2級都市、 16%が3級都市に居住していた。旅行者には、金の使い方や、旅行の嗜好、予約方法、宿泊施設の選び方や将来の計画など、旅行に関する質問をした。中国人旅行者の回答を分析する際に、調査者は、異なる世代間での選択や嗜好に関するインサイトを明らかにするため、1960年代、 1970年代、 1980年代、 1990年代にそれぞれ生まれた人々を年代ごとに4つのカテゴリーに分類した。

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