test

外国人旅行者の計画時と予約における OTA の重要性が浮き彫りに

2017年12月11日
編集部:平綿 裕一

2017年12月11日(月) 配信 

OTAを半数近くが利用(画像はイメージ)

エクスペディア グループはこのほど、「国別旅行トレンド」※の調査結果をまとめ、発表した。調査報告には、インターネットを利用して旅行計画と予約を行う旅行者に関する調査結果と、宿泊料金プランや口コミの重要性が含まれる。

 同社は日本の宿泊施設や旅行業関係者のニーズに鑑み、とくに米国、カナダ、豪州、英国での調査結果に着目。これらの国は、同グループサイトの利用者における訪日旅行者数上位 10 カ国の中で、旅行者が長距離フライトを利用する国で、同社の国内提携宿泊施設への需要増を牽引する 4 大市場となっている。米国、カナダからの需要は、前年同期比40%増に拡大。豪州、英国からの需要は同20% 増となった[1]。

「驚くほどの類似が見られる」

 日本支社代表のマイケル・ダイクス氏は「日本の提携宿泊施設にとって、訪日外国人旅行者は大きな収益が見込める市場。日本人旅行者と比べて支出額が大きく、滞在期間も長く、早いタイミングで予約する。平日に宿泊する傾向が強いため[2]、ホテルは1週間を通して一定した需要を確保することもできる。国によって、消費動機の傾向が異なるのは事実だが、旅行計画と予約という点では、驚くほどの類似が見られる。当社の調査レポートは、日本の宿泊施設が主要な訪日市場の旅行者をターゲットにした顧客獲得戦略を考案、実行するうえで有効活用してもらえるはずだ」と述べた。

大多数が旅行計画にOTAを利用し、約半数の旅行者がOTAで予約

 OTA と検索エンジンは、長距離フライトを利用する旅行者が、オンラインで旅行を計画し予約する際の主な情報源と窓口になっている。

 米国、カナダ、英国の回答者の半数以上が、旅行計画に OTA を利用したと回答。豪州では約半数(48%)が同様の回答をした。その他の情報源としては、旅行口コミサイト、旅行比較サイト、ホテル公式サイトの順となった。

 さらに、より重要度が高い旅行の予約段階でも、約半数が直近の旅行を OTA で予約したと回答。OTA が旅行口コミサイト、検索エンジン、ホテル公式サイトなど他の予約方法に大差をつけて利用されていることが分かった。

 また、OTA とホテル公式サイトからの予約を比べた場合、ホテル公式サイトからの予約数は、米国と豪州で全体の3分の1弱、英国とカナダではわずか5分の1。4 カ国の旅行者の半数以上が、予約にOTA を利用したと回答した。 

旅行者が最も費用をかけるのは宿泊施設。料金プランが決断に大きく影響

 遠方からの海外旅行者にとって費用は最大の関心事。10人中9人が、お得な宿泊料金を購買動機に挙げている。ただ、米国、豪州、カナダ、英国からの旅行者の宿泊費に対する出費が少ないわけではないという。

 彼らにとって最大の出費は宿泊費であり、旅行費用の25~31%が宿泊費に当てられている。これは、食事と買い物を合わせてもその半分に満たない程度の金額。ただし豪州からの旅行者に限っては、食事と買い物の合計(25%)が宿泊費 (23%) とほぼ同額という結果に。

 「日本の宿泊施設が訪日外国人旅行者の予約数を伸ばしたいと望むなら、プロモーションなどお得な料金プランを打ち出し、旅行を計画中の外国人旅行者の注意を引く努力が必要でしょう」(同社)。

口コミなどは計画から予約完了に至るまで強い影響力を発揮

 料金プラン以外では、ウェブサイトに掲載されている口コミと詳しい情報を含むコンテンツが、予約までの意思決定に大きな影響力をおよぼすという回答結果が出た。

 米国、豪州、カナダの回答者の10人中8人が、料金プランの次に口コミが重要な要素であると答えた。英国の旅行者はその両方が同じくらい重要と回答。

 同社は「予約にOTA を利用する旅行者が最多であることを考えれば、OTA が提供するツールや情報を有効活用して宿泊者の満足度を向上させ、ウェブサイトに掲載された口コミ評価を巧みに管理する施設は、市場競争において優位な立場に立つことができるはず」とコメントした。

予約管理システムEPC

 エクスペディアの提携宿泊施設は、宿泊施設向け予約管理システム「Expedia® PartnerCentral (EPC) 」の機能である「EPC Real-Time Feedback」を通して、滞在中の宿泊客から意見を集められる。

 宿泊客はチェックイン後、Eメールまたはアプリの通知で「チェックインはいかがでしたか」「お部屋はいかがですか」「ロケーションにご満足いただけましたか」という3つの質問を受け取る。

 これにより宿泊施設は、滞在中の宿泊客からコメントを受け取るチャンスを得ることができる。万が一、この時点で不満な点があれば、宿泊客がエクスペディアや他のウェブサイトに好ましくない口コミを投稿する前に、問題を解決したり、代替案を提供するなどの対策を講じることが可能だ。

 また、エクスペディアの提携宿泊施設は、旅行の計画段階で多くの情報を求めている旅行者を取り込むために、ウェブサイトに掲載されているホテルのコンテンツをいつでも更新できる。

 例えば、写真を高画質のものに差し替えたり、コト消費を好む外国人旅行者に地元のアクティビティなどの詳細情報を掲載することも可能。さらに「Expedia PartnerCentral Conversations (EPC Conversations) 」と呼ばれるツールを通して、チェックイン前の宿泊客と直接コミュニケーションをはかるることも可能。客室のアップグレード (有料)、ホテル内スパやレストランの予約など、収益増加の可能性につながるホテルサービスについて詳しい情報を通知できる。

 ※ エクスペディア傘下の Expedia Media Solutions が、2017 年3 月30 日~4 月7 日にかけて行ったオンラインアンケート調査(対象は8 カ国の約8千人)。全文は下記からダウンロード可能(英語)

 [1] 2017 年 9 月までの 12 カ月間におけるエクスペディアグループのデータに基づく

 [2] 2017 年3 月14 日発行のプレスリリース「エクスペディア グループ、2016 年通期における日本のインバウンド需要の傾向を分析」(2016 年 1 月から12 月まで)に基づく

いいね・フォローして最新記事をチェック

コメント受付中
この記事への意見や感想をどうぞ!

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

PAGE
TOP

旅行新聞ホームページ掲載の記事・写真などのコンテンツ、出版物等の著作物の無断転載を禁じます。