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「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(11月号)

2017年11月23日
編集部

2017年11月23日(木) 配信

11月号表紙
クロード編集長

〈巻頭言〉

 フランスでは11月1日は「諸聖人の日」、カトリックのすべての聖人を記念する祝日です。その翌日が「死者の日」で、日本のお盆のように、私たちはこの時期にお墓参りをする習慣があります。そんな季節に合わせて、本誌では「妖怪」を特集しました。この日本の不可思議な存在を追うと、そこには超自然現象に対する日本人の世界観が見えてきます。文化ページでは、日本で生まれる49人に1人という、「ハーフ」たちに注目しました。旅行ページで取り上げたのは大津市。外国人旅行者で溢れる京都からすぐに行ける水の都を取材しました。

(編集長 クロード・ルブラン)

曹源寺の夫婦河童。他にも多くの河童の像がある

〈特集〉「妖怪と幽霊と愉快な仲間たち」

 近年、ハロウィンという西洋の風習が日本に仮装イベントとして定着しつつあるが、日本人は本来もっと真摯に幽霊や妖怪に向き合ってきた。それは超自然や恐怖を扱ったさまざまなフィクション作品の存在からもわかる。江戸時代に流行した「怪奇小説」や妖怪画、近代では溝口健二が映画化した上田秋成の「雨月物語」、水木しげるの妖怪漫画、「千と千尋の神隠し」などスタジオジブリの数々の映画、最近ではアニメ「妖怪ウォッチ」やスマホのゲームにもなったポケモンなど、例には事欠かない。■日本の不可思議な存在たちは、西洋の悪魔や幽霊などとは異なり、怖いながらもどこか滑稽なところもあり、河童や化け狐などが象徴するように、悪者でも善者でもなく、人間の日常と密接なつながりを持っている。この独自性は、「怪談」の著者・小泉八雲が着目したように、いつの時代も海外を問わず人々を引きつけ、今日でも関連の書籍や翻訳が出版され続けている。■ただそれは、「ゲゲゲの鬼太郎」の仏語版に日本ほどの人気が見られないように、欧米人が妖怪に対して日本人と同じような愛着や関係性を持つことにはつながらない。とはいえ、異なる文化を知るための大切な要素である。■特集の最後では、旅行者でも気軽に行ける、上野の曹源寺周辺のエリアや港区の幽霊坂、「お化けトンネル」など、噂の心霊スポットや話題の怪談ライブを紹介。

〈ZOOM・JAPON 編集部発 最新レポート〉クリスマスプレゼントの候補

燕三条の展示販売会のようす

 11月に入ると、フランスでは友人や家族へのクリスマスプレゼントを探し始めます。この時期に合わせて、今年も日本の伝統技術とデザイン性、そして地方性を大切にした商品の展示販売イベントがにぎわっています。パリ日本文化会館内の伊勢丹三越Japan Storeでは、燕三条の剪定ばさみや包丁が並び、 盆栽のワークショップも人気でした。一方、「東海道マルシェ」と称する静岡の食と工芸品の展示即売展は、パリ中心部に店舗を構えるお茶の専門店、寿月堂やルピシアを舞台に展開しています。どちらも質の高さは保証付き。次なる課題は、本格的な流通に対応できる価格設定や体制づくりのようです。

 

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

 

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