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修学旅行と「シネマ・アクティブ・ラーニング」を融合、修学旅行先で映画制作をする教育プログラム実施

2017年10月23日
編集部

2017年10月20日(金)配信

生徒たちが感じたことを、映画の物語に落とし込む

広島城北中学校(岩本光彦社長、広島市東区)とJTB中国四国、コスモボックスは、修学旅行を「シネマ・アクティブ・ラーニング」と融合させた、修学旅行先での映画撮影から作品を完成させるまでの体験を組み込んだ教育プログラムを実施する。実施するのは、同中学3年生の182人。

 同プログラムでは、子供たちの映像リテラシーの習得だけではなく、コミュニケーション力の向上や、地域資産・伝統文化への理解を深めること目的としている。修学旅行のなかで生徒がタブレット端末で映画を作り、文集の変わりに記録に残し、発表する。修学旅行を中心に、「たびまえ」・「たびなか」・「たびあと」の3つの段階に分けて進めていく。

たびまえ

 映画を作る工程を「鑑賞理解」「物語発見」「演技表現」「制作実現」と4つの区分に分割。テーマに分けて、アクティブ・ラーニング形式のワークを行う。

 「鑑賞理解」では、映画の歴史・起源や実写作品とアニメーション作品の違いなどをお題に出しながら、さまざまな映像を観て、対話形式で質疑応答やプレゼンテーションを行っていく。

 「物語発見」では、ハリウッドの脚本の理論から、話題になった有名作品を扱い、それらに見られるヒットする法則を理論的に分析する。それを踏まえて、グループワークを交えながら、映画の物語を自分たちで生み出す作業を行っていく。

 「演技表現」では、身体表現を用いながら、言語・非言語コミュニケーションのワークをゲーム感覚で体感。他者との信頼関係の構築を、体感を通じて習得する。日本人が不得意としている表現力や交渉力の向上を目的としている。

 「制作実現」では、今まで習ってきたことをすべて用いながら、タブレット端末を使ってショートフィルムを制作。実写作品・クレイアニメ・プログラミングなど、さまざまな手法を使いながら映画制作の楽しさを体験してもらうと共に、制作手法によって相手に与える印象が異なることを、実践を交えながら経験する。

たびなか

 修学旅行先を舞台に、地元の人々のサポートを受けながら、撮影を行なっていく。1日目は地元の漁業や農業などの体験学習を行い、それを踏まえて地元の人々との交流を通じた3分の短編映画制作に臨む。

 訪問先を舞台に、生徒たちの自由な発想を土台として、各チームの物語をタブレット端末を使って映像化。旅先という非日常のなかで、生徒たちの好奇心がより刺激されることが期待されている。 

たびあと

 訪問先で撮影した素材を、細かく編集、音付けなどを行う。並行して、作品のイメージを具現化させたポスター制作にも挑戦する。

 制作された映画作品およびポスターをプレゼン大会の形式で発表してもらうことで、その地域の持つ魅力や未来に向けてのメッセージを他者に発表する力を養う。

取り組みの背景

 コスモボックス社長で映画監督の古新舜氏は、大手予備校講師時代から、アクティブ・ラーニング型授業を実践し、学生は元より社会人に対しても、のべ2万人以上にアクティブ・ラーニングを約10年間提供し続けてきた。

 その過程で、個人が持つ潜在的な能力、人間性を「映画制作」を通じて引き出すことを目的とし、「映画制作×教育」として「シネマ・アクティブ・ラーニング」を全国で提供している。

 今回の取り組みは、この「シネマ・アクティブ・ラーニング」に着眼をした広島城北の中川教頭の発案をきっかけに、JTB中国四国広島支店とコスモボックスが協働し、修学旅行を「シネマ・アクティブ・ラーニング」と融合させた企画として開発したもの。

 修学旅行を観光旅行で終わらせず、子供たちにより多くの学びを持ち帰ってもらいたいというニーズが高まるなかで、タブレット端末やICTの普及により、子供たちが手軽にデジタル機器を扱うことができるようになった環境を効果的に活用したプログラムになっている。

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