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金賞は知多半島観光圏、産業観光まちづくり大賞

 表彰式のようす
表彰式のようす

 日本観光振興協会と全国産業推進協議会は10月1日、新潟県三条市で開かれた「全国産業観光フォーラムin燕三条」で第9回「産業観光まちづくり大賞」の受賞者を発表し、表彰式を行った。金賞は愛知県の「知多半島観光圏協議会」。

 同賞は、産業遺産や工場などを活用した観光まちづくりの優れた事例を表彰するもので、2007年に創設。昨年度から経済産業大臣賞と観光庁長官賞が設けられた。審査は受入側と訪問側、双方にメリットがあるビジネスモデルか、継続性があるかなどが主眼。

 審査員を代表して登壇した多摩大学大学院客員教授の望月照彦氏は、今回の特徴について「裾野の広い分野からユニークな取り組みが寄せられた」と述べ、「今後、産業観光の役割はますます重要になるだろうと認識を改めた」と総評した。

 各賞は次のとおり。

【金賞】知多半島観光圏協議会(愛知県)
 知多半島は古代の塩づくりから現代まで続く窯業、江戸時代からの酒や酢、みそなどの醸造業、紡績業とこれらを運んだ尾州廻船、火力発電所、エネルギー産業、重工業などさまざまな分野の産業が集積するものづくり半島。これら多様に広がる産業観光コンテンツを日本福祉大学が事務局を務める知多ソフィアネットワークが中心となり、編集する作業を続け、広域連携における産業観光の理想的モデルができた。

【経済産業大臣賞】新居浜市(愛媛県)
 1691(元禄4)年、住友家による別子開坑後、別子銅山稼行を母体とした住友金属鉱山が生まれた。以降、鉱山事業に付随した住友化学や住友重機械工業、住友林業、住友共同電力など住友グループ企業が次々に生まれ、現在も瀬戸内を代表する工業都市として地域経済を牽引している。300年以上にわたり、一企業が経営してきた世界にも例のない地域で、鉱石業の変遷がよく分かる日本を代表する鉱工業のミュージアム都市。

【観光庁賞】三条市(新潟県)
 インフラツーリズムとして、完成後では体感できない土木技術の迫力などを「見せて・伝える」取り組みを積極的に行っている。工事現場を「産業観光資源」と捉えたユニークなもので、同市が主催するバスツアー「秘境八十里越体感バス」は斬新な試み。

【銀賞】北海道鉄道観光資源研究会(北海道)
 多くのローカル線や駅の廃止が発表される道内で、民間の立場から貴重な鉄道遺産の保存活動などをしている。資金はクラウドファンディングで募っているほか、ファームレストランとの連携をはじめ道内の自治体や団体と協働して幅広い取り組みを実施。

【奨励賞】生野まちづくり工房井筒屋運営委員会(兵庫県)
 05年に合併した朝来市の合併以前、生野町口銀谷地域が街並み環境整備事業を取り組むなかで、住民参加による基本計画の策定や建物の保存活用を検討。江戸時代の「郷宿」保存のため、住民で「生野まちづくり工房井筒屋運営委員会」を組織した。

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