つくば牡丹園、4月9日に開園 今年は5月25日までの47日間の営業

2025年4月4日(金) 配信

芍薬畑と筑波山

 茨城県つくば市のつくば牡丹園(関浩一園長)が4月9日(水)から開園する。牡丹とシャクヤク合わせて約800種類・約6万株が咲き誇る日本最大級の牡丹園で、今年は5月25日(日)まで、47日間のオープン期間となる。

 同園は1989年に開園し、今年35周年を迎える。農薬不使用・酵素農法による「土づくり」を大切にしており、園長で土職人の関氏は競走馬の馬フンを活用した発酵堆肥を独自に開発。この土壌が牡丹や芍薬をより大輪に、美しく咲かせる秘訣で、150年の古株やここにしかない珍しい種もあるという。

 また、園内には「ハーベストカフェ」を設置。園で栽培した芍薬を使用したお茶や、さつまいもを使用したラテなどを販売する。園内では、土壌改良の技術を生かし、農薬不使用で野菜や果物を栽培している。

 近年の訪日外国人観光客の増加を受け、同園にも海外からの来園者が増加していることから、今年は外国人向けの案内を充実させる予定だ。今後、特別企画やイベント情報を随時発表していく。

  開園時間は午前9時~午後5時まで。入園料は大人1500円、中学生以下無料。ペットもリードをつければ入園可能。駐車場は普通車300台、大型車20台を完備しており無料で利用できる。

東京都内で「春の常陸牛グルメフェア」 茨城県がキックオフイベント開く

2025年4月4日(金) 配信

キックオフイベントには錦鯉の2人(中央)やみりちゃむさん(左)も

 茨城県が誇る銘柄和牛「常陸牛」は、年間出荷頭数が1万頭を超え、首都圏や茨城県内を中心に流通しているが、2025年4月からとことん美味しさにこだわった茨城独自の基準による、全国初の新たな認証制度を開始した。

 この新たな「茨城県認定」常陸牛と、昨年デビューしたトップブランド「常陸牛 煌(きらめき)」の美味しさを、より多くの人に体験してもらおうと、4月3~16日の期間、丸の内、大手町、有楽町エリアの人気レストラン21店舗で「春の常陸牛グルメフェア」を開催している。4月3日(木)には東京都・新丸ビル7階のレストラン「MUS MUS」でキックオフイベントを実施した。

「茨城県認定」常陸牛(写真左)と「常陸牛 煌」

 本イベントでは、お笑いコンビの錦鯉とタレントのみりちゃむさんをゲストに迎え、「茨城県認定」常陸牛と「常陸牛 煌」の美味しさを存分に味わってもらった。みりちゃむさんイチオシのMUS MUS特製の常陸牛を使用したタイアップニューも登場した。

 このほか、フランス料理のカリスマ、ジョエル・ロブション氏の愛弟子にして、ミシュランガイド掲載店「レストラン モナリザ」のオーナーシェフ、河野透さんも登壇し、常陸牛の美味しさの秘密なども紹介した。

 今回、茨城県で導入する茨城県認定制度は、これまでの和牛の評価の1つである「霜降り度合いといった脂肪の量」ではなく、和牛の美味しさに影響を与える「脂肪の量」と「赤身の美味しさ」にこだわった全国初の取り組み。「脂肪の量」としては風味や口溶けの良さに影響する脂肪の「オレイン酸の割合(55%以上)」。「赤身の美味しさ」としては肉のうま味に影響する「飼育月齢(30カ月齢以上)」に着目し、それぞれの美味しさに違いが表れる基準値を設定し、測定・確認しながら1頭ごとに認定するもの。

 すでに食肉流通事業者や生産者団体からは口溶けが良くジューシーでうま味を強く感じる一方で、さっぱりしていて脂が気になる人でも食べやすいと高評価を得ている。

黒川温泉観光旅館協同組合、公式サイトで宿の予約決済開始 風呂混雑状況の可視化も

2025年4月4日(金) 配信

公式ホームページサイト

 熊本県・黒川温泉観光旅館協同組合(音成貴道代表理事)は4月3日(木)から、公式ホームページ内で各旅館の予約と決済ができる、宿泊予約決済サービスを開始した。直販を増やすことで、決済手数料の一部を地域活性化のための原資として使いたい考え。

 また、入浴状況可視化サービスも開始した。黒川温泉は年間30万人が宿泊することから、オーバーツーリズム対策として、各旅館や案内所にデジタルサイネージを設置。Webカメラとシステムで旅館の露天風呂のリアルタイムの混雑状況を把握し、デジタルサイネージや組合ホームページで知らせる。

 これらは黒川温泉来訪者への利便性向上を目的としたDX化の一環で、観光庁「オーバーツーリズムの未然防止・抑制による持続可能な観光推進事業」と熊本県の補助金「地域一体となった宿泊事業者物価高騰等対策支援補助金」を活用しているという。

4月12、13日に高崎で「群馬お肉の祭典」 33店舗が自慢の肉メニュー販売

2025年4月4日(金) 配信

目指せ肉消費量日本一!

 群馬お肉の祭典実行委員会(大熊章之実行委員長)は4月12日(土)、13日(日)に群馬県高崎市・もてなし広場で「群馬お肉の祭典2025 IN TAKASAKI」を開く。県内で肉を提供している33店舗が一堂に集い、自慢の肉メニューを販売する。

 群馬の肉の家庭消費量は全国で最下位レベルという。県内の食肉業界の発展につなげるため、消費量日本一を目指すことをスローガンに掲げて開催するイベントで、今回が9回目。

 イベントではグランプリメニューを決める投票を「推し肉部門」と「ステーキ部門」で実施する。また、投票とアンケートへの回答で豪華肉やイベントグッズが当たる肉ガチャに挑戦できる。

 このほか、会場では大道芸人が登場して祭典を盛り上げる。

9月に全30室の新館を開業 ANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん

2025年4月4日(金) 配信

新館 プレミアム和洋室

 ANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん(細田祐一総支配人、長野県大町市)は2025年9月2日(火)に新館を開業する。このほど、新館オープン記念ステイプランとして「開業記念特別コース料理」ディナー付の1泊2食プランを企画。先行予約の受付を開始した。

 紅葉の季節に誕生する新館は全30室で、天然温泉のかけ流し風呂がすべての客室に備え付けられている。また、レストランも新設。地場の味覚がコース料理やアラカルトで楽しめる。

 宿泊開始日は9月2日(火)。料金は2人1室素泊まりの場合、3万6000円(税サ込み、入湯税別)から。

H.I.S.ホテルHD、チャミスルとのコラボ客室 飲み比べや非売品のグラス付

2025年4月4日(金) 配信

チャミスルルーム

 H.I.S.ホテルホールディングス(澤田秀雄社長、東京都港区)は3月31日(月)から、運営する変なホテル東京 浅草橋(東京都台東区)と大阪 心斎橋(大阪府大阪市)、福岡 博多(福岡県福岡市)、変なホテルエクスプレス名古屋 伏見駅前(愛知県名古屋市)で酒造会社である眞露のチャミスルとコラボレーションしたチャミスルルームの予約を受けて付けている。

 同客室は、眞露の公式キャラクターであるカエルのトゥッコビで客室の壁やベッドをデザイン。トゥッコビのぬいぐるみとフィギュアも置いている。宿泊客は、チャミスルレモンをはじめ、同ブランドの飲み比べを体験できる。さらに、非売品のショットグラスがお土産として用意されている。

 価格は朝食付が2万300円から、素泊まりは1万8800円から(いずれも1部屋1泊)。なお、宿泊は20歳以上限定となっている。

共立メンテナンスグループが入社式 新入社員328人、うちホテリエは264人

2025年4月4日(金) 配信

入社式のようす

 全国で学生寮・社員寮「ドーミー」やホテル「ドーミーイン」・「共立リゾート」などを運営する、共立メンテナンス(中村幸治社長、東京都千代田区)は4月1日(火)、東京都内で共立メンテナンスグループの入社式を開いた。今年度はグループ全体で328人の新入社員を迎えた。共立メンテナンスでは305人、このうちホテリエとしては264人が入社した。

中村幸治社長

 新入社員を前に中村社長は2030年を見据えた長期ビジョン「トリプルスリー」に触れ、「これを具体的に実現していくための中期経営計画、まさに、本日より、この計画の3年目として、「開発・開業元年」、これを合言葉にさらなる再成長のステージに、一歩、踏み出しています。この変革期に、当社を選んでいただいた皆さんの想いに、私自身、本当にうれしく思います」と歓迎。

 「これから無限の好奇心をもって、自らの五感のセンサーを研ぎ澄ませて、時の変化を読み取り、当事者意識をもってドンドン提案をしてください。皆さんのアイデアで、お客様の声が商品・サービスづくりにあっという間に反映される、そんな感動的な瞬間をぜひ一緒に共有しましょう。皆さん、今日この時から共立メンテナンスグループの一員です。思う存分に力を発揮して、そして1日も早く『お客様から笑顔を頂けるプロフェッショナル』になっていただけることを願って、私のお祝いの言葉とさせていただきます」と期待した。

 辞令交付後は、新入社員19人が代表して決意表明を行った。このうち、ホテリエの矢部ひなたさんは「向上心と笑顔を絶やすことなく、お客様にとって居心地が良いと思えるサービスを心掛けていきたいです。そして『また訪れたい』と感じていただけるような気配りやおもてなしをご提供します」と意気込んだ。

 また、全国の事業所からは先輩社員のメッセージ動画が届き、新入社員を激励した。

セントレアG入社式、新入社員は計81人 コロナ禍前の水準に

2025年4月4日(金) 配信

ボーイング787初号機を前に入社式を行った

 中部国際空港(犬塚力社長、愛知県常滑市)とセントレアグループ各社は4月1日(火)、2025年度入社式を開いた。新入社員はコロナ禍以降、着実に増加傾向にあり、今年度はグループ全体で81人を迎え、過去2番目に多い採用人数となった。最多は20年度の111人であり、コロナ禍前の水準に戻った。

 入社式は、ボーイング787初号機を展示するフライト・オブ・ドリームズの1階「フライトパーク」を会場に行われた。今後の航空業界を担っていく新入社員がセントレアらしさを感じ、空港で働くことに誇りを持てるようにする狙いだ。

 同空港は今年2月17日に開港20周年を迎え、入社式同日には、誘導路を滑走路に転用する代替滑走路事業が現地着工した。空港として新たなフェーズを迎える今年に入社する新入社員を歓迎し、さらなる未来に向けて、セントレアグループ一丸となって取り組む。

 犬塚社長は、新入社員に向けて①大きな「夢」を追いかけよう②「笑顔」と「ありがとう」を大切に――の2点を心掛けてほしいと呼び掛けた。そのうえで、「セントレアは2030年に旅客数2000万人級の空港を目指している。その大きな夢に向けて、入社した皆さんと夢と笑顔を忘れずに未来に向けて進んでいきたい」と述べた。

 辞令交付では、セントレアグループ各社の社長から新入社員代表者に対して、航空券を模した入社辞令書が手渡された。最後に、セントレアグループで始まる夢や期待を込めて、新入社員全員で紙飛行機を飛ばした。

4月15日から「立山トンネル電気バス」運行開始 立山黒部、6月1日から記念イベントも

2025年4月4日(金) 配信

立山トンネル電気バス

 立山黒部貫光(見角要社長、富山県富山市)は4月15日(火)から、運営する富山と長野を結ぶ山岳観光ルート「立山黒部アルペンルート」で「立山トンネル電気バス」の運行を開始する。これにともない、6月1日(日)からデビュー記念イベントを順次開催する。

 「立山トンネル電気バス」は昨年まで室堂と大観峰を結んでいた立山トンネルトロリーバスに代わり、新たに運行を始める。トロリーバスのヘッドマークを継承し、ディーゼルバスの運行で使用していた「通票」を再び活用するなど、これまでの「歴史」を次世代につないでいく。その他の電気バスの魅力や特徴、イベントなど関連情報はサイトで発信している。

 記念イベントは6月1~30日まで、電気バス記念カードをプレゼントする。6月27日~7月1日はトロバス・電気バスの特別展示&整備士による車両解説を行う。同期間は駅スタンプアプリ「エキタグ」で2024年実施のキャンペーン限定デザイン「星に一番近い駅」のスタンプ復活配布もある。このほか、夏から秋にかけても関連イベントを開催する予定。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(243)」 発酵食文化を海外に(愛知県)

2025年4月4日(金) 配信

カクキュー「八丁味噌の郷」

 和食がユネスコ無形文化遺産に登録されて既に10年。昨年12月には「伝統的酒造り」が同じく登録された。近年は、これら和食や日本酒などが世界的ブームにもなっている。

 和食には不可欠な味噌、醤油、酢、みりん、酒などはすべて発酵食品である。温暖で湿度の高い気候風土を生かした日本特有の食文化と言える。

 愛知県半田市などの知多半島や岡崎などの三河エリアは、そんな発酵食品が集積する日本有数の「発酵王国」とも言われる。

 2月下旬、その拠点の1つ岡崎のカクキュー味噌とまるや味噌の工場を訪ねた。いわゆる「八丁味噌」は、米麹や麦味噌を用いず、原料大豆のすべてを麹にした豆麹でつくられる豆みそである。岡崎城から八丁離れた旧八丁村(現在の岡崎市八丁町)に立地し、江戸時代初期から、旧東海道沿いの2軒の老舗が伝統製法で造り続けている。

 両社はこの地域で盛んな「産業観光」の受入拠点の一つとして、多くの観光客が訪れている。ただ、海外からのインバウンド客はまだまだ少なく、また周辺の小さな白しょうゆや味醂蔵などは、十分な受入態勢がなく、体系的な情報発信もできていない。

 そこで昨年度以降、愛知県や中部運輸局などが主導して、愛知県の発酵食品文化を活用したインバウンド促進および受入環境整備などの活動が一斉にスタートした。

 筆者が関与する日本観光振興協会でも、愛知発祥の「産業観光」の推進という観点から、「愛知・発酵食ツーリズム推進コンソーシアム」が行う事業を支援している。

 発酵食文化は、これまで主に台湾・香港・タイなどアジア諸国にターゲットが置かれていた。しかし本事業では主にフランスやイタリア、スペインなど欧州諸国を対象としている点が特色である。既に主要蔵元に対するヒアリング調査や欧州人による発酵蔵モニターツアーが行われ、その課題とともに今後の戦略検討が進んでいる。

 先月3月5日、名古屋で、モニターツアー参加者や蔵元関係者を交えたシンポジウム形式のワークショップが開催された。

ゲストスピーチするシルヴァン・ユエさん

 ゲストスピーチをいただいたフランス人シルヴァン・ユエさんは、2012年第7回酒サムライの叙任者であり、フランスでの日本酒普及に力を注いでいる。当日は日本の発酵食文化の魅力と課題についてお話いただいた。発酵食文化が生まれる場の魅力、地理的・地形的・気候的特徴(テロワール)、これらを前提とした地理的表示(AOC)などの重要性などについて指摘した。

 発酵食品は既に海外市場にもそれなりに出回っているが、こうした製品輸出が必ずしもインバウンドにつながっているとは言えない。この地域の発酵食文化の地理的特性や固有の文化を生かしたツーリズムの創造・発展が、我が国全体の「発酵食ツーリズム」のモデルとなれば嬉しい。

(観光未来プランナー 丁野 朗)