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【日韓観光交流拡大シンポ】テーマは「地方観光」、交流人口700万人へ提言

白リボンが日本、赤リボンが韓国の観光担当者
白リボンが日本、赤リボンが韓国の観光担当者
松山良一氏
松山良一氏

 日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)は2014年12月3日、東京都内で日韓観光交流拡大シンポジウムを開いた。日本と韓国の観光担当者らが「地方観光」をテーマに、交流人口700万人への提言や日韓の相互交流・青少年の交流・文化理解に関する講演を行った。

 松山理事長は開会のあいさつで「15年の日韓国交正常化50年の年にこそ、観光関係者が力を合わせて交流を拡大すべきではないか」と力を込め、近年の日本からの韓国旅行低下について「韓国のハイレベルからの『いらっしゃい』という力強いメッセージが必要だ」と呼びかけた。

 韓国観光公社の卞秋錫(ビョン・チュソク)社長は「両国の人的交流を700万人レベルに拡大するためには、首都圏重視の観光需要を地方へ導かなければならない」と述べ、「日韓の地方自治体間で文化・スポーツ自然などさまざまな内容の観光交流事業を推進し、商品開発や販売を拡大していかなければならない」と語った。

卞秋錫氏
卞秋錫氏

鳥取県と江原道の交流

 鳥取県と韓国の江原道は94年に友好提携を締結して以来、次世代を担う青少年交流を通じ、国際的視野を持つ人材や日韓の架け橋となる人脈を育成するなど、多岐に渡る分野で交流人口の拡大につなげている。

 鳥取県知事の平井伸治知事は「日韓交流を通じて豊かな世界をリードしたい。18年には韓国江原道の平昌、20年には東京でオリンピックが開催され、世界中の目が極東に向かう」と述べ、世界中の観光客を呼び込む戦略を両国で共有する必要性を訴えた。江原道の崔文洵(チェ・ムンスン)知事は、「両国が冷え込んでいる間も真心を込めて交流してきた。政治的影響を受けにくい地方から交流を増やしていくことも大事」とし、地方空港間でのネットワーク形成など、地方をつなぐための構想を発表した。

久保成人観光庁長官
久保成人観光庁長官

前日には3つの合意事項も

 前日の12月2日には第29回日韓観光振興協議会が開かれ、観光庁と韓国の文化体育観光部が観光交流拡大について議論した。(1)観光交流は、より良い日韓関係の基盤になり、両国の課題に関わらず継続的・安定的に推進する(2)日韓観光交流新時代の幕開けの年になるように実務レベルの協議を通じ、具体的な連携を強化する(3)自然災害や事故など危機的状況時は互いに正確な情報を伝え、不正確な情報で観光交流に支障が出ないよう積極的に協力する――の3点を両国の合意事項とした。同協議会に参加した久保成人観光庁長官は「3点を具体的なものにするには、民間の理解と協力が不可欠である」と強調した。

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