外国人在留支援コンソーシアム、第1回特定技能サミット開催へ 外国人採用の意義解説

2023年1月6日(金) 配信

会場とオンラインで開催する
 外国人支援に取り組んでいる企業や社会保険労務士、日本語教師など約60者で構成する外国人在留支援コンソーシアム(岩永智之理事長、東京都墨田区)は1月18日(水)午後3~7時に、TKP東京駅日本橋カンファレンスセンターホール(東京都中央区)とオンラインで「第1回特定技能サミット」を開催する。さまざまな業種で人手が不足するなか、外国人の採用活動を活発化したい考え。
 
 第1部では、出入国在留管理庁の担当者などが特定技能の現状と課題について
事前に参加者から募集した質問に回答する。第2部では、元ラグビー日本代表キャプテンでHiRAKUの廣瀬俊朗社長がラグビーの試合で日本人も相手国の国家を歌うScrum Unison(スクラムユニゾン)などの経験を基に、多文化共生における組織作りやリーダーシップなどについて講演する。
 
 第3部は軽食と飲み物を用意し、大交流会を行う。会員以外の参加費は会場が3千円、オンラインは1000円。会員は無料。大交流会は3000円。

はとバス 「二十歳を祝う会」開く 4人の門出祝う

2023年1月6日(金) 配信

本社で写真撮影

  はとバス(塩見清仁社長、東京都大田区)は1月6日(金)、初の「はとバス二十歳を祝う会」を行った。

 今年20歳の門出を迎えたのは、2021年に入社したガイド3人と整備士1人。

 毎年、祝日に当たる成人の日に業務多忙になるバスガイドのために、成人式を一足早く独自に行ってきた同社。今年は、民法改正に伴い22年4月から成人年齢が18歳に引き下げられたことを受け、「はとバス成人式」から名称を変更し、引き続き門出を祝う行事を実施した。

 磐井神社(東京都大田区)を参拝した4人は、「仲間を大切にこれからも頑張っていきたい」などと抱負や決意を語った。 

「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト・シンポジウム」1月21日開催(北海道開発局主催) 白鳥大橋(室蘭市)の観光資源化など探る

2023年1月6日(金) 配信

 国土交通省北海道開発局は1月21日(土)午前 10時から、エンルムマリーナ室蘭(北海道室蘭市)で「北日本最大の吊り橋・絶景の白鳥大橋の観光資源化」をテーマに、「インフラツーリズム魅力倍増プロジェクト・シンポジウム」を開く。供用開始25周年を迎える「白鳥大橋」の観光資源化と、西胆振地域の広域周遊観光推進に向けて、“稼ぐ”観光圏の実現について考える。

 基調講演「観光庁における観光地域づくりの取組」では、観光庁観光地域振興部 観光地域振興課長の河南正幸氏が登壇。

 また、特別講演では、跡見学園女子大学観光コミュニティ学部観光デザイン学科准教授の篠原靖氏が「広域観光を視野に入れた白鳥大橋のインフラツーリズム」について語る。

 パネルディスカッション「北海道観光の新たな幕開け! コロナ後の地域が稼げる観光地づくり」では跡見学園女子大学の篠原氏がコーディネーターを務め、パネリストには、観光庁観光地域振興課長の河南氏、室蘭開発建設部長の篠宮章浩氏、室蘭市長の青山剛 氏、登別市長の小笠原春一氏、伊達市長の菊谷秀吉氏が討論する。

 同シンポジウムは、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、原則として、WEB上での聴講となる。 WEB聴講希望者は、1月17日(火)までに申込みが必要。問い合わせ・申し込みはQRコードから。

 

 

23年度観光庁予算、38%増の307億円計上 観光本格回復に向け、訪日観光に重点

2023年1月5日(木) 配信

23年度の観光庁予算は総額1870億2300万円となった

 政府は昨年12月23日(金)、2023年度予算を閣議決定した。観光庁関係予算額は、前年度比38%増の307億300万円(22年度予算額は222億5300万円)を計上した。22年度第2次補正予算の1500億2000万円を加え、同31・2%増の1807億2300万円を確保した。「観光立国復活に向けた基盤強化」と、「インバウンド回復に向けた戦略的取組」の2つを柱とし、観光の本格的な回復を目指す事業を盛り込んだ。

 国際観光旅客税(出国税)財源の充当額は、23年度の税収見込みを200億円で概算し、宮内庁管轄の三の丸尚蔵館の整備費を引いて、197億3100万円を計上した。前年度が80億9500万円だったことから、2倍超の額となる。

 東北の復興枠は、「福島県における観光関連復興支援事業」と、「ブルーツーリズム推進支援事業」に対し、前年度とほぼ同額の7億6900万円を計上した。

 

観光の本格的な復活 訪日施策を手厚く

 23年度の柱として、「観光立国復活の基盤強化」と、「インバウンド復活に向けた戦略的取組」の2つを挙げた。基盤強化では、観光資源の磨き上げや魅力向上、観光地域の足腰強化などを中心に取り組んでいく。

 インバウンド施策においては、訪日観光のV字回復に向けたプロモーションに多くの予算を割き、早期回復を目指している。

 

①観光立国復活の基盤強化

 「観光立国復活の基盤強化」で最も予算を割いた「文化資源を活用したインバウンドのための環境整備」では、同81%増の40億円を計上した。25年大阪・関西万博に向けて、文化資源を活用した観光コンテンツの磨き上げや創出を行う。また、戦略的なプロモーションを推進することで、観光インバウンドの需要回復と地方誘客、消費拡大を促進する目的。「Living History(生きた歴史体感プログラム)」として、城跡での茶会体験や忍者文化体験、古民家を宿泊施設へ転用するなど、文化財をインバウンド活用することで、地域活性化の好循環を創出するため、支援を行う。

 「国立公園のインバウンドに向けた環境整備」には同16%増の25億4500万円を充当する。「ポストコロナを見据えた受入環境整備促進事業」は、同21%減の21億4300万円を計上した。

 新規事業として、地域の食材を積極的に活用することによって食の価値を高め、宿泊業の付加価値の向上と地域経済への裨益効果を増大させる取り組みを調査・検証する「地域の資源を生かした宿泊業等の食の価値向上事業」に5600万円。また、「地方における高付加価値なインバウンド観光地づくりの支援」で、富裕層向けのインバウンド観光地づくりを推進するためモデル観光地を10カ所程度選定する。予算は1億円を計上した。

 

②インバウンド復活に向けた戦略的取組

 日本政府観光局(JNTO)の活動経費に「戦略的な訪日プロモーションの実施」事業として、23年度観光庁関係予算の中で最高額となる同89%増の123億5600万円を充当する。デジタルマーケティングの活用でマーケティング基盤の強化を行うほか、ポストコロナにおいて訴求力が高い観光コンテンツの発信を強化していく。旅行者の意識の変化も踏まえながら、旅行消費額の増加や地方誘客促進を目指し、戦略的なプロモーションを実施する。

 このほか、「円滑な出入国の環境整備」に36億4800万円を充てる。ストレスフリーで快適な旅行環境を目指し、ディープラーニング技術を用いた個人識別情報システムや、顔認証システム、出入国手続き時の多言語対応の強化など、最先端技術を用いて旅客の待ち時間の短縮をはかる。

HISなど3社、チャータークルーズ催行 「今年は再興の年に」

2023年1月5日(木) 配信

MSCベリッシマ

 エイチ・アイ・エス(HIS、矢田素史社長)とクルーズプラネット(小林敦社長)、ベストワンドットコム(野本洋平社長)は2023年夏に、「MSCベリッシマ」のチャータークルーズを催行する。
  
 アフターコロナにおける新しい安全管理規定が各クルーズ会社から発表されたほか、日本発の外国船が3月から、3年ぶりに運航されることを受け、今年をクルーズ旅行の再興の年にしたい考え。
 
 同船は19年に新造。日本発着のクルーズ船として最大という17万㌧級の大型客船。レストラン12施設や20カ所のバーを備える。また、エンターテインメントや巨大LEDスクリーンドームを使った映像などを上映する。

 販売する商品のうち、「ねぶたに沸く、東北夏祭りとよさこい祭り、釜山クルーズ10日間」は8月2日(水)、神奈川県横浜市の大黒ふ頭を出発し、宮城県・石巻や岩手県・宮古、青森県・青森、高知県・高知、韓国・釜山などを訪れる。東北5大祭である青森ねぶた祭、盛岡さんさ踊りのほか、「高知市納涼花火大会」と同時に行われる「よさこい前夜祭」にも参加する。

 「お盆休み 佐世保・韓国ショートクルーズ 6日間」は大黒ふ頭から出航。長崎県・佐世保と韓国・済州島に寄る。世界遺産城山日出峰や東門市場に訪問するオプショナルツアーも用意している。

 両商品の特典として、大人2人と同室の18歳未満の子供代金を無料にする。さらに、過去HIS主催クルーズ旅行を利用した人には、1室2人までを上限に1人当たり最大2万円を割り引く。

蟹御殿 有明海の湯に「グラヴィティ・サウナ」誕生 有明海を全身で感じられる空間

2023年1月5日(木) 配信

グラヴィティ・サウナ

 蟹御殿(荒川信康社長、佐賀県・太良嶽温泉)はこのほど、有明海を全身で感じられるリトリートサウナ「グラヴィティ・サウナ」を同館有明海の湯にオープンした。

 サウナに最も適していると言われる木材「スプルース」(樹齢350~400年)を人の手のみで削り出し、力強さと有機的なやさしさを感じる空間とした。「有明海を幅5㍍の窓から眺める景色は時間を忘れてしまう」(荒川社長)という。

 多良岳の柔らかい地下天然水を贅沢に注ぎ込む水風呂は露天で、階段状に最大150㌢の深さがあり、肩まで浸かりながら有明海を眺められる。

 日帰り入浴は150分3300円(税込)で利用できる。

 「グラヴィティ・サウナ」は有明海の干満の差が最大6㍍に及ぶことから「引き戻すような重力のような」という意味が込められている。荒川社長は「有明海を眺めながら、心身ともに解放できるサウナを併設する温浴施設を作りたかった。お客様が本来お持ちの健全さを取り戻してほしい」と話す。

淡路サンプラザ 新客室2室オープン 海望む温泉内風呂付き

2023年1月5日(木) 配信

大きな一枚窓から海を望む(イメージ図)

 兵庫県洲本市の淡路インターナショナルホテルザ・サンプラザ(樫本文昭社長)は2022年12月30日(金)、異なるコンセプトの客室がそろう特別フロア「波の音」に、温泉内風呂付プレミアムルーム2室をリニューアルオープンした。

 オーシャンビューの和室で、広さは41平方㍍。室内に設けられた大きな1枚板の窓から、紀淡海峡が一望でき時間ごとに移り変わる海の眺望が楽しめるという。同館の客室で唯一、洲本温泉「うるおいの湯」を内風呂に引く。浴室はガラス張りになっていて、客室を通して海の眺望が見られる。

「和」をベースにした洗練空間(イメージ図)

 客室デザインは、過去に「波の音」の和モダンルームのデザインを手掛け、国際的なデザインコンペティションで数々の受賞歴を持つ設計事務所GOSIZEの藤田豪氏が監修した。

 和のしつらえをベースに、こだわりのアート作品を配する上質さが特徴。ヒバの浴槽や畳、マットレスなど和洋のマテリアル(素材)を組み合わせた新しい温泉旅館の空間を提示する。

東旅協千代田地区、3年ぶり業務懇談会開く 60人集まり施設PR

2023年1月5日(木) 配信

濵田千秋地区長

 東京都旅行業協会の千代田地区(濵田千秋地区長)は昨年12月23日(金)、東京都内でクリスマス業務懇談会を開いた。東京都旅行業協会協定会員連盟の会員が地区会員に施設をアピールした。3年ぶりの開催となった今回は約60人が集まった。

 濵田地区長は「会員から全国旅行支援の割引額の立て替えや制度の複雑さに苦労していると聞く。(官公庁に)声を挙げていく」と話した。

 また、旅行会社や宿泊施設をはじめ、ホールセラーや観光協会、ランドオペレーター、案内所など多様な会社が出席していることから、「交流をはかり、事業拡大に役立ててほしい」と呼び掛けた。

 東京都旅行業協会協定会員連盟の児島博司会長はさまざまな業種と関係性を構築することで、「団体だけではなく、個人旅行にも注力するなど多様化するニーズに応えてほしい」と語った。

児島博司会長

 受入業者PRタイムでは、各社がリニューアルした施設やアクティビティをアピールした。地区の各会員は力を入れている方面や体験コンテンツなどを説明した。

 このほか、クリスマスプレゼント交換会や出席者全員によるきよしこの夜の斉唱で、親睦を深めた。

クリスマスプレゼント交換会のようす

「街のデッサン(261)」旅の神髄は村上春樹に尋ねよ、旅人の考えていることが貴重

2023年1月4日(水) 配信

旅行記に学びが埋蔵されている

 国や自治体の観光政策立案の委員会、民間の観光開発事業の企画会議などに招聘されていつも思うのは、その議論のメンバーは行政担当者、ホテルや地域交通など観光事業関係者、そして大学など観光諸学の先生方(識者)が常連で、肝心の「旅する人(観光客)」の参加はほぼ皆無だ。
 
 観光客の代表を特定することは難しいかもしれないが、観光産業のサプライサイドばかりが集まっても、そのサービスを享受する人間(観光客)の経験的、客観的な評価や批判が無ければ、観光産業の事業創造や旅の神髄が創案できないように思える。「旅」や「観光」の価値、意味が掴めていないから、何にせよ費用支援や損得勘定ばかりの政策を実施することになる。
 
 本来は大学などの識者が旅人(ツーリスト)の考えを代弁すべき役割を期待されているであろうが、その先生方の多くが旅行エージェント出身であれば、集客(イベント)や事業者の利益創出に視点が流動してしまうだろう。観光が地域文化や地球環境の学びと保全の基盤になり、地域産業観光が地縁技術や地域経済の自己循環や創造・増殖の背骨になること、旅が人間の生きる糧になる哲学など理解の外にあることになる。
 
 私は恥ずかしながら「識者」として委員会や会議に呼ばれたりするが、スタンスは「旅人視点」を外さず、1人の人間が観光行動からの学びや成長を受容する大切さを話させてもらっている。本当は、ツーリストの文化体験が結果として国家や地域利益を創出する基盤となるのであるが、その迂遠なセオリーは理解されず、残念な提言で終わることがほとんどだ。
 
 次代の日本を支える国策は「観光立国」である。この構想に貢献した歴史家に木村尚三郎先生がいるが、世界各地を旅し紀行文を多数著わし、1980年代初頭には「観光立国・日本のすすめ」というエッセイでその概念を主張している。それまでの「産業立国」を凌駕する構想は、旅人としての叡智が生んだ。
 
 木村先生亡き後、次なる観光政策立案をもし私が任としたら、委員会のメンバーに識者=旅人代表として作家・村上春樹を招聘したい。彼は、長編の小説を書き上げるためにしばしば海外の都市に居留する。それらはローマやボストン、ギリシャの島だったりするが執筆している間も周域を旅し、その体験を旅行記にまとめる。この旅のエッセイ集が実に面白く、魅力的で「観光立国」の要諦を突いている。委員に旅人を入れたいとき、彼の視点・意見は必須だ。委員受諾は、むろん保証できないが。

 

コラムニスト紹介

望月 照彦 氏

エッセイスト 望月 照彦 氏

若き時代、童話創作とコピーライターで糊口を凌ぎ、ベンチャー企業を複数起業した。その数奇な経験を評価され、先達・中村秀一郎先生に多摩大学教授に推薦される。現在、鎌倉極楽寺に、人類の未来を俯瞰する『構想博物館』を創設し運営する。人間と社会を見据える旅を重ね『旅と構想』など複数著す。

 

太宰府天満宮の本殿 124年ぶりに大改修

2023年1月3日(火) 配信

本殿改修に合わせ、本殿前に建設される「仮殿」

 福岡県太宰府市にある「太宰府天満宮」は、5月から約3年間を掛けて、124年ぶりに「本殿」の大改修を行うと発表した。

 天満宮は、学問の神様・菅原道真公と縁のある25という数字に因み、25年ごとに式年大祭を執り行っている。2027(令和9)年には、道真公没後1125年という節目の式年大祭を迎えることから、その前に重要文化財の大改修を行う。

 改修では屋根の葺き替えや漆塗など工事を行うが、改修期間は本殿前に「仮殿」を建設し、参拝客を迎える。仮殿は2月初旬に仮設着工し、5月中旬に完成を予定している。

 仮殿のデザイン・設計は、国内外で活躍する建築家で、大阪・関西万博の会場デザインプロデューサーの藤本壮介氏が担当。天神の杜との調和を重視し、屋根に木を植えるという、新しくも穏やかで美しいデザインとなるという。