東京都など、旅行商品造成に補助金 新需要創出し地域活性化へ

2023年10月23日(月) 配信

 東京都と東京観光財団は12月28日(木)まで、東京都内の旅行業者が観光関連事業者と連携し、地域の特色などを生かした新たな旅行商品の造成を支援する「観光関連事業者の連携促進による経営支援事業補助金」の申請を受け付けている。今後の旅行需要の回復を見据え、東京での新たな観光需要を創出し、地域経済の活性化につなげる。

 補助の対象は東京都知事登録第2種と第3種の旅行業者、地域限定旅行業者のほか、主たる営業所を東京都内に置く第1種旅行業者。

 対象事業は、自ら主催する新たな募集型企画旅行またはオンラインツアーのいずれかで主に都内の観光地と観光施設を扱い、地域における新たな観光資源の発掘や磨き上げに資する商品。さらに、都内の宿や飲食店、観光施設と連携し、商品販売時に連携先をアピールすることや、参加者のみに提供されるお土産や特別な食事、アクティビティなどの特典を事業者と連携して用意することも条件となる。

 補助限度額は経費の3分の2以内で1商品当たり200万円まで。4者以上の観光関連事業者と連携した場合は300万円。同一業種との連携は2者までとなる。

 申請は、東京観光財団のホームページに掲載している申請書類の郵送または、デジタル庁が提供する電子申請システム「jGrants 」で受け付けている。

JTB×大塚製薬、ボディメンテセット JTB店頭で5万本配布(10月23日~11月12日)

2023年10月23日(月) 配信

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 JTBと大塚製薬は、レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)の概念のもと、出発前や旅行中の体調管理を習慣化し、旅行の楽しさを満喫するための「ボディメンテナンス習慣推進プロジェクト」を始動した。この一環で需要回復する秋冬旅行を見据え、第1弾として10月23日(月)~11月12日(日)まで、全国のJTB店頭カウンターで「ボディメンテナンス習慣セット」を配布する。

 同プロジェクトは、旅行者が出発前や旅行中の体調管理を習慣化し、旅行を最大限楽しめる環境づくりを啓発するもの。同社によると、今年3月に実施した「旅前ボディメンテナンス習慣キャンペーン」関連の調査で、旅行前の体調管理に気を付けている旅行者が83%と、体調管理意識が高いと推察され、出発前や旅行中の体調管理のさらなる習慣化を推進するため、同プロジェクト化に至ったという。

旅の健康管理パンフレット

 今回の第1弾では、全国のJTB店頭カウンター282店舗で「ボディメンテナンス習慣セット」として、ボディメンテドリンクと旅に向けた健康管理に役立つ情報がつまったパンフレットを5万本配布する。JTBカウンタースタッフの健康意識の向上をはかるため、動画コンテンツや理解度テストなどを通した社内啓発活動なども実施し、お客様と接するスタッフのスキルアップも目指す。

 同時期に、旅メディアTABIPPOと連携し、TABIPPO.NETで掲載する旅インフルエンサーとの座談会やSNSを活用した旅行者向けの情報提供も実施する。実施期間は11月1日(水)~19日(日)を予定。

ピンクタクシーで秋の名古屋ライトアップを巡る フジタクシーグループが企画

2023年10月23日(月) 配信

「TAXI’Shez(タクシーズ)」とピンクタクシー

 フジタクシーグループ(梅村尚史社長、愛知県名古屋市)は11月18日(土)~12月3日(日)の金・土・日曜日、祝日に1日1台限定でタクシー観光プラン「ピンクタクシーで巡る!秋のライトアップ@名古屋」を運行する。

 名古屋観光は観光スポットが市街地に分散しており、同社は観光タクシーで効率よく回れるお得なプランを東海旅客鉄道(JR東海)が運営するエクスプレス予約、スマートEX会員限定で販売している。

 今回のプランは、女性タクシードライバーユニット「TAXI’Shez(タクシーズ)」のメンバーまたは女性ドライバーがピンクタクシーを運行。午後4:30に駅直結のホテルを出発し、日本庭園「白鳥庭園」で秋の紅葉ライトアップを楽しみ、名古屋のシンボル「中部電力 MIRAI TOWER」へ案内する。午後6:30ごろ解散。

 料金は1台6100円。乗車人数は1~6人(未就学児含む)。各施設への入場料は別途必要。

 現在、同社の女性タクシードライバーユニット「TAXI’Shez(タクシーズ)」にはモデルやアイドルの卵3人が在籍している。このメンバーが楽しく働けるようにと生まれたのがピンクタクシー。このピンクタクシーは、芸能界などの夢を追う若者の柔軟な働き方支援とタクシードライバー人材確保に取り組む同社の象徴的な存在になっているという。

温泉宿を企業オフィスに 愛知・蒲郡の「平野屋」と「旬景浪漫銀波荘」が取り組み

2023年10月23日(月) 配信

銀波荘のオフィスを視察する大村知事(中央)

 愛知県蒲郡市の旅館「平野屋」と「旬景浪漫銀波荘」は、一部客室を改装し、10月から企業向けサテライトオフィスとしての貸し出しを始めた。

 県の「宿泊事業者高付加価値化促進事業費補助金」を活用し、既存客室を和のテイストを残したデザインオフィスとしてリノベーションした。温泉やサウナでリフレッシュできるなど、温泉宿ならではの魅力を打ち出し、入居企業を全国から呼び込む。入居金額は月額30万円(税別)から。

平野屋のオフィス「柑」

 平野屋では三河湾の青色を基調にした「海」、蒲郡みかんの橙色ベースの「柑」、窓から見える山々の緑色を取り入れた「山」という3つのオフィスを用意。メインのワークスペースに加え、ソファベンチやカウンター、小上がりなどがあり、入居企業の個性を生かせる空間だ。

 一方、銀波荘は「漣」や「渚」など、オーシャンビューにちなみ命名した5室を貸し出す。さりげないコミュニケーションが生まれる「シェアコーナー」や風景を楽しみ尽くす大きな「パノラマビューデスク」、空間に上質な質感と機能性を生み出す「ライティングウォール」などを取り入れた。

 9月30日には、大村秀章愛知県知事が両館を視察した。大村知事は「旅館の良いところを生かしながら、オフィスの需要も取り込む、非常に良い取り組み。これを成功事例にして、ぜひ愛知県全域に広げたい」と期待を寄せた。

さんふらわあ グッドデザイン受賞 初のLNGフェリー評価

2023年10月23日(月) 配信

さんふらわあ くれない

 商船三井さんふらわあ(牛奥博俊社長、東京都千代田区)が大阪―別府航路で運航する日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」と「さんふらわあ むらさき」がこのほど、日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞2023を受賞した。長距離フェリーの受賞は33年ぶり。

 今回の受賞は、物流業界においてモーダルシフトが求められるなか、石油や石炭に比べて燃焼時の二酸化炭素や窒素酸化物の発生量が少なく、環境負荷の低いLNG(液化天然ガス)を燃料とする大型フェリーを日本で初めて実現。航行地域の環境保護も期待できること、さらに100年以上の歴史をネーミングや船内の仕立てに反映させつつ、QRコードによる情報提供やユニバーサルデザインを取り入れたターミナルなど、時代に即したアップデートを巧みに盛り込んでいる点が高く評価された。

 なお、フェリーさんふらわあは、商船三井フェリーとの合併に伴い、10月1日から「商船三井さんふらわあ」へと社名変更している。

「ZOOM JAPON(ズーム・ジャポン)(10月号)」

2023年10月23日(月) 配信

https://zoomjapon.info

特集&主な内容

 フランスで開催されているラグビーW杯でも、日本チームの活躍はよく話題になっていました。サッカーでも、フランスをはじめヨーロッパ各国でプレイする日本人選手のパフォーマンスはよく知られており、相撲や柔道なども、日本のスポーツとして認識されていますが、日本人の日常生活でもスポーツの存在が大きいことはあまり知られていません。今号では、ラジオ体操や運動会、ジョギングやウォーキングなど、日本のスポーツ文化を紹介しました。早稲田大学スポーツ科学部のリー・トンプソン教授からは、日本におけるスポーツについて、歴史も含めてお話を伺いました。日本ならではの一大スポーツイベント、箱根駅伝も解説しています。旅行ページでは、後楽園や国技館など、スポーツ関連の名所に注目して東京を取り上げました。

〈フランスの様子〉ハロウィンを超えてもうクリスマス商戦

「クリスマスプレゼントと年末:よりお得に過ごすには、今から買い物を」10月5日付、Le Parisien紙のウェブサイトより

 日本の大都市では海外に遅れること数年で、電動キックボードのシェアスポットが増えてきているが、パリでは今月から電動キックボードのシェアサービスが禁止になった。◆パリ市の交通インフラ全体の現状と将来を考慮し、パリ市が住民の意見も聞いたうえで決定していたものだ。◆また、パリの地下鉄やバスでは9月末から、10枚綴りの紙の回数券の販売が終了する。1枚ずつの紙切符の販売は続けられるが、来年のパリ五輪のあと、来年末までには終了する予定だという。◆そして、コロナ禍以前からパリ郊外で試験的に導入されていた、バス停以外の場所で降車できるシステムも今月から導入が始まった。段階的に進んでおり、最終的にはパリ全体が対象になる。◆22時以降、運行路線上で、交差点などの危険でない場所であれば、家の近くなどで下車できる。◆ちなみに、電動キックボードはあくまでシェアサービスがなくなっただけで、今のところ、使用自体は禁止されておらず、スポーツ店などでは個人用の電動キックボードのセールが始まっている。

ズーム・ジャポン日本窓口 
樫尾 岳-氏

フランスの日本専門情報誌「ZOOM JAPON」への問い合わせ=電話:03(3834)2718〈旬刊旅行新聞 編集部〉

志摩スペイン村 クリスマスムードに 高さ7㍍ツリーなど登場

2023年10月23日(月) 配信

高さ約7㍍のクリスマスビッグツリーがお出迎え

 志摩スペイン村(三重県志摩市)は11月2日―12月25日まで、「スパークリング・クリスマス」を実施する。

 期間中は、色とりどりの装飾や大きな赤いリボンでデコレーションされた高さ約7㍍のクリスマスビッグツリーがエスパーニャ通りに登場。クリスマス衣裳を身にまとったキャラクターたちも、パークを楽しく盛り上げる。

 さらに、夕暮れ時からは、約20万個のイルミネーションでパーク内をライトアップ。あたたかな光に彩られた異国情緒溢れる街並みやアトラクションを満喫することができる。

 パーク内のレストランでは、ツリーやリースをかたどったパンケーキやピザなど、クリスマス限定メニューが登場。ショップでは、クリスマス限定パッケージの菓子なども販売する。

 このほか、12月1日―来年1月8日までは、冬季限定のキャラクターショーやフラメンコショーを実施する。

吉野ヶ里歴史公園 光と炎で園内彩る 「光の響」12月開催

2023年10月23日(月) 配信

幻想的な光の世界が広がる

 吉野ヶ里歴史公園(佐賀県・吉野ヶ里町)では12月2―17日までの土日6日間限定で、ライトアップイベント「吉野ヶ里 光の響」を実施する。弥生時代の大規模環壕集落が復元された園内を、さまざまな光と炎で照らし出す毎年恒例の人気企画。

 期間中は、公園東口の入園口付近から、無数のイルミネーションやオブジェ、かがり火を灯し、幻想的な空間を演出。メイン会場の「南内郭」には、数千個のキャンドルを使った紙灯籠を配して光の地上絵を描写。見物客は、物見やぐらに登楼して地上絵を見渡すことができる。

 このほか、バーナーの炎が一帯を明るく照らし出す熱気球の夜間係留やグルメコーナー、各種体験プログラムなども実施を予定する。

 開催時間は午後5時―9時まで。5時以降の入園料は大人(15歳以上)280円、シルバー(65歳以上)200円、中学生以下は無料。5時以前に入園の場合は、通常(午前9時―午後5時)の入園料のみで、引き続きイベント参加可能。アクセスは車の場合、長崎自動車東脊振ICから約5分。電車利用の場合は、JR吉野ヶ里公園駅から徒歩約15分。

 問い合わせ=吉野ヶ里公園管理センター ☎0952(55)9333。

吉野ヶ里歴史公園 公式サイト

〈観光最前線〉上諏訪街道 呑みあるき

2023年10月22日(日) 配信

諏訪五蔵の呑み比べセット

 JR上諏訪駅前の国道20号上諏訪街道は、わずか500㍍の間に造り酒屋が5軒も立ち並ぶ「日本酒の聖地」だ。

今年9月30日に「上諏訪街道まちあるき呑みあるき」が5年ぶりの開催となり、車両通行止めにして初めて歩行者天国で実施された。自分も取材を兼ねて参加してきた。

国道20号が初めて歩行者天国になって開催

 各酒蔵前には長蛇の列ができ、試飲する時間よりも並んでいる時間の方が長かった。試飲カップは一度に5個ずつもらえるため、座って呑もうと場所を探したが、どこも一杯で立ったまま呑むしかなかった。歩行者天国なので縁石や路面に座り込んで呑んでいる酔客も沢山いた。

5年ぶりの呑みあるきは、多くの参加者で賑わった

 呑みあるきは「呑み放題のイベントではなく諏訪五蔵のファン作りをするためのイベントだ」と話していた常連客の話を耳にし、なるほどと感心した次第。

【古沢 克昌】

【特集 No.645】飯島町タウンプロモーション 先端技術を導入したまちづくり

2023年10月21日(土) 配信

 長野県上伊那郡飯島町の任意団体「飯島町タウンプロモーション(ITP)」(久保島巖理事長)は9月22日、「ふるさとオンリーワンのまち」第12号認定を受けた。ITPが目指す「小さな田舎町に先進技術を取り入れた新しいまちづくり」が加速的に進んでおり、ITP理事の宮下勝至氏と、アドバイザーの下平英樹氏、NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長の津田令子氏が、住民サービスの底上げやこれからの方向性など語り合った。司会は本紙の石井貞德社長が務めた。

【増田 剛】

 ――「ふるさとオンリーワンのまち」第12号認定を受けて。

 宮下:このたび飯島町タウンプロモーション(ITP)の活動「小さな田舎町でITを活用したプロモーション」を、「ふるさとオンリーワンのまち」第12号に認定いただきまして、ITPの久保島理事長をはじめ、7人のメンバーにとって、とても励みになります。
 「さらなる進化をしていかなくては」との思いが一層強くなりました。
 NPO法人ふるさとオンリーワンのまちの津田理事長とは、飯島町観光協会からのつながりで、さまざまな活動や情報発信の面でもご助言をいただき、感謝しています。
 任意団体であるITPは、「小さな田舎町に先端技術を取り入れた新しいまちづくり」を目指して、2021年4月に創設しました。高齢者へのコミュニケーション支援や、病児・病後児保育施設「おひさまハウス」の予約システム構築など、人口約9千人の山間地であっても、IT化、DX化に向けた支援を進めていく団体として活動しています。

 津田:飯島町との関わりは25年にも及び、これまで50回以上訪れています。当初は「山間地ののどかな田舎町」という印象でしたが、足を運ぶたびに進化され、とくにこの3年はコロナ禍にも関わらず、進化のスピードが大幅に加速しているのではないでしょうか。町役場にも頼らず、「自分たちが飯島町のIT化を牽引するのだ」という気迫が強く感じられます。
 設立から3年間、活動をずっと応援してきましたが、ITPが掲げる「小さな田舎町でもココまでできる」ではなく、既に「小さな町でもココまでできた」という実績を高く評価したいと思っています。
 自然が豊か、景色がきれいというだけでは、移住や定住は難しい。やはり安心・安全を感じられることが、これからのまちづくりではとても大切な要素になります。
 その点で、病児・病後児保育施設「おひさまハウス」の運営を担い、安心感を高められたことは大きな地域貢献であり、ITPの久保島理事長をはじめ、宮下理事、アドバイザーの下平さんの活動に対する地域住民の期待も大きくなっているのではないかと思います。

 ――高齢化が進む町でIT化への変革は、大変なご苦労があったのではないでしょうか。

 宮下:高齢者のコミュニケーションというところでは、簡易的な携帯電話すら持っていない方が大部分でしたが、タブレット端末「iPad」を触ってみる体験イベントを開いたところ、高齢者の皆さんに興味を持っていただき、その後スマートフォンを活用する人たちも増えてきました。
 スマホ片手にネットショッピングを楽しんだり、遠方のお孫さんとSNSで交流したり、コミュニケーションの幅が格段に広がり、元気で活力のある生活につながっていることを感じます。
 「おひさまハウス」の予約システム構築では、子供が病気になっても保護者はなかなか仕事を休めない環境で、ストレスなく子供を預かってもらえる施設があることは、津田さんがおっしゃったように地域住民の「安心・安全」の拠り所となります。
 夜中に電話がつながらなくても、スマホから「翌朝に子供を預ける」予約ができます。施設の運営側も事前に状況が分かるために、シフトなどスタッフのオペレーションがスムーズになり、利便性と効率性が飛躍的に上がっています。

 津田:ITPの活動が常に進化し続けている、その原動力となっているのは、「LINE WORKS(ラインワークス)」のアンバサダーに就任されている下平さんの存在が大きいですね。

 下平:ありがとうございます。「おひさまハウス」は22年5月に、国内最大のコミュニケーションアプリ「LINE」と操作が一緒で、さらにさまざまな情報共有やデータ管理も可能なラインワークスを導入し、予約システムでは、そのラインワークス内で予約できる外部連携アプリの「チャットbot(ボット)」を構築しました。
 多くの病児・病後児保育施設では、児童を預ける当日に予約の電話が集中します。このため、電話がつながりづらかったり、予約が取れなかったり、保護者は大きな不安を抱えてしまいます。一方、施設側も当日の受け入れ児童数が確定したあとに保育スタッフの手配を行わなければならないという課題があります。
 私たちが構築した予約システムでは、……

【全文は、本紙1918号または10月26日(木)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】