〈観光最前線〉アーティストスクエアに期待

2021年6月11日(金) 配信

アーティストスクエアロゴ

 長野県諏訪市の「SUWAガラスの里」(岩波太佐衛門尚宏社長)は、今春からガラスショップ内に「アーティストスクエア」を新設した。

 ハンドメイドによるアート&クラフト作品と出会える場として、ガラス作家などのアーティスト50人に、90㌢×90㌢の各コーナーを提供して、期間限定で展示販売を行ってもらおうという新企画だ。

 コロナ禍になって団体客が激減し、従来の方法だけでは集客にも限界があった。そこでガラスの里の新しい利用方法を考えて、岩波社長は手探りで挑戦を始めた。

 アーティスト自らが会場にも足を運び、1点物のハンドメイド作品を展示する。作家にとって貴重な自己表現の場であり、来館者と交流が持てる出会いの場としても機能する。新しい化学反応に期待したい。

アーティストスクエア

【古沢 克昌】

「津田令子のにっぽん風土記(74)」「中野は庶民的で住みやすい街」~ 東京都・中野編 ~

2021年6月11日(金) 配信

加藤さんがお気に入りの「中野サンプラザ」
「NPO法人ふるさとオンリーワンのまち」会員   加藤祥子さん

 いつも笑顔で前向きな「NPO法人ふるさとオンリーワンのまち」会員の加藤祥子さんに、「ふるさと阿賀町」や現在お住まいの「東京・中野」について伺った。

 
 加藤さんは、新潟県の阿賀町生まれ。山間部の阿賀町といえば、幻想的な雰囲気を醸し出す「狐の嫁入り行列」が有名。昔、麒麟山に狐がいて毎晩のように狐の声が聞こえ、狐火が見られたという。嫁入りは夜にかけて行われ、辺りは暗く堤灯を下げて行列する。

 
 この堤灯の明りと狐火が平行して見え、狐の嫁入り行列が生まれたとも言われている。この行事は親から子へ、子から孫へと言い伝えられ、狐火の多く見える年(狐の嫁入り行列の見えた年)は豊作で縁起が良いとされていた。「少し怪異な伝説が、この地ではいまだに伝承されているというのも心温まりますね。『ふるさと』を想う瞬間でもあります」。知人がいた東京へ看護学校に入学するために上京した後もふるさとへの想いは途切れることなく、「いつでも帰れる場所があるということが安心感につながっています」と話す。

 
 2001年から居を構えた東京・中野を選んだのは看護学校が中野だったことと、住みやすさからだという。「好きなところは、サンモール、ブロードウェイ、庶民的な町、中野サンプラザです」。地方からお友達が来ると展望のよい20階のレストランでお食事をとりながら語り合うのが楽しみだという。「他にも北口の中野通り、桜並木のトンネルがとても綺麗なんです。新緑の時もすごくいいですよ」と加藤さん。

 
 看護師になってから社会福祉法人の病院に勤め、その後総合病院で患者さんの命を守るために40年間勤務。現在はデイケアステーションで看護師として勤めているという。  

 
 「最近ようやく少し自由な時間ができてきてきた」と振り返る。介護は人と接触する機会が多いため感染リスクが高く、そのためにも感染しない、感染させないことが感染防止につながるとの思いで仕事にあたっている。

 
 温泉が好きで何度も箱根を訪ねているという加藤さんは旅に出ることで活力を得ている。「登山電車の沿線を彩るアジサイや夕日に輝く仙石原のススキで癒され、ぼーっとしています」。旅に出る理由は「その地を知り、名物を食したり、風景に癒されたり、新しい発見も期待しながら楽しめるパワーをもらえること」とおっしゃる。加藤さんは「コロナも気にせず安心・安全で世界一周旅行したい」と夢を語る。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

マイステイズ 霧島国際ホテル再生 6月1日から運営始める

2021年6月11日(金) 配信

霧島国際ホテルの全景

 全国でシティホテルや、リゾートホテル、温泉旅館などの運営を行う「マイステイズ・ホテル・マネジメント」(代田量一社長、東京都港区)はこのほど、5月20日に閉館した霧島国際ホテル(鹿児島県・霧島温泉郷)の運営を受託した。6月1日からは再生に向けて運営を始めている。

 同グループでは「ホテル・マイステイズブランド」やフルサービスの「アートホテル」ブランドのほか、リゾートホテルや温泉旅館などの「マイステイズコレクション」として全国で18施設を運営する。

 国内の運営総数は北海道から沖縄まで100棟を超え、九州では別府亀の井ホテル(大分県別府市)、ホテルスカイタワー宮崎駅前(宮崎県宮崎市)、アートホテル鹿児島(鹿児島県鹿児島市)を運営している。

 同ホテルは温泉郷の中心・丸尾地区にあり、創業50年の歴史を誇る老舗旅館で、本館は8階建てで、客室数は165室。

 豊富な温泉を利用した大浴場や露天風呂、貸切風呂、温泉泥パック、岩盤風呂など、さまざまな浴場施設を備えている。

 客室も和室、洋室、和洋室、露天風呂付の和室、洋室、バリアフリールームなどタイプも豊富。

 同社ではホテルの魅力を生かした改装を行い、近日中に予約受付を開始する予定。

松江観光協会 梅雨空カラフルに アートイベント開催

2021年6月11日(金) 配信

216本の傘で彩る

 島根県松江市の松江観光協会は7月31日まで、市内にある観光施設「カラコロ工房」のテラスの天井に色とりどりの傘を設置するアートイベント「縁雫アンブレラスカイ2021」を行っている。

 梅雨の松江の空を楽しんでもらおうと、4回目の開催となる。今年はピンクや水色など淡い色彩のビニール傘216本をガーデンテラスの天井に配した。見上げて楽しめるだけでなく、太陽光が降り注ぐことでテラスの地面にカラフルな模様が浮かび上がる仕掛けだ。観覧無料で、午前9時30分から午後6時30分まで。

 なお、同イベントを撮影した写真のインスタグラムフォトコンテストも8月15日まで実施している。

 会場となる「カラコロ工房」は、旧日本銀行松江支店の建物を利用した体験工房で、和菓子やアクセサリー作り体験ができるほか、写真映えスポットとしても人気が高い。

 

愛旅協、県民割の事務受託へ 藤田会長が再任

2021年6月10日(木) 配信

会場のようす

 愛知県旅行業協会(藤田雅也会長、215会員)は6月8日(火)、名鉄ニューグランドホテル(愛知県名古屋市)で2021年度通常総会を開いた。任期満了に伴う役員改選では藤田会長の再任を決めた。新たな事業として、県民割の事務受託を当面の目標に据えた。

 同日には愛知県旅行センター(藤田雅也社長、224会員)も株主総会を開催した。任期満了に伴う役員改選では、新たに森川雅史氏が社長に就いた。愛旅協と同旅行センターは今年度、愛知県が実施する県民割の事務局の受託に向けて協力する。

 再任した藤田会長は6月17日(木)から始まる県議会で県民割事務受託の契約者が決まることを説明したうえで、「会員に仕事を提供し、金銭面で支援したい。期間が短いため総会終了後、即座に県と話し合う」と決意を語った。

藤田雅也会長。6月17日に始める県議会に向けて県との話し合いを進める

 森川新社長は「株主の収益につながる事業を複数展開する。第1弾として、事務局に選定されることを目指す」と力を込めた。

森川雅史新社長。収益につながる新事業を展開する

 来賓として出席した大村秀章愛知県知事は「今秋以降に、県内旅行から需要が増加する」と予測。「9月から出発する宿泊旅行に1人1泊7000円を補助する県民割に、57億円の予算を計上」として、「まずは県内旅行から回復させてほしい」と呼び掛けた。

 併せて、Go Toキャンペーンが再開された際には、「県として割引率を15%上乗せする」と語った。

大村秀章知事。県民割の創設で57億円の予算を計上したことを話した

 (株)全旅の中間幹夫社長は冒頭、鹿児島県に開設される新型コロナウイルス大規模接種会場の運営業務委託の公募に、日本旅行と東武トップツアーズと組んだ共同企業体で応募したことを明かした。

 そのうえで、「旅行の需要が低迷する間は、さまざまな事務局を受注してほしい。団体の規模に関係なく、大手とも協力し合える」と鼓舞した。

 愛旅協・協定会員連盟(三田幸宏会長、151会員)も同日に、21年度定時総会を催した。任期満了に伴う役員改選では三田会長が再選した。

 コロナ禍で対面での営業が難しいなか、三田会長は昨年度、愛知県旅行業協会の会員専用ホームページに宿泊施設をアピールできるページを開設したことを報告。「当面は専用ページで自社をアピ―ルしてほしい」と話した。

 再選した三田会長が4期目となり、65歳を超えることから、同連盟は任期を3期・65歳までと定めた規約を削除した。

飛騨花里の湯 高山桜庵、長期滞在可能なワーケーションプラン

2021年6月10日(木)配信

客室の一例

 岐阜県高山市のリゾートホテル「飛騨花里の湯 高山桜庵」はこのほど、長期滞在型のワーケーションプランを売り出した。コロナ禍でリモートワークが増加したことに伴い、長期滞在に対応するために用意し、これまでの連泊プランよりさらにお得に利用できる。

 一部客室をワーケーション専用に改修し、2ドア冷蔵庫や電子レンジ、ズボンプレッサーなどの家電を完備した。同じフロアに無料の共用キッチンとランドリールームを設置し、長期滞在をさらに快適に過ごせる設備を整えた。

 このほか、最上階・13階の展望露天風呂からは、北アルプスと市内の町並みを一望でき、一日の心身の疲れを癒せる。また、共立メンテナンスのリゾートホテルでおなじみの無料ラーメン「夜鳴きそば」も提供する。

最上階の展望露天風呂

 宿泊特典は、客室清掃とリネン交換を3日に1回サービス(追加は別途対応)のほか、滞在中の駐車場代無料(通常1泊880円)、印刷やコピー代無料(モノクロ20枚まで、カラーは有料)。

 料金は1泊素泊まりで4000~5500円(税込)。利用期間を7泊から30泊まで選べ、30泊以上の利用は問い合わせにて対応している。

摘み取り体験やグルメを楽しむ たんばらラベンダーパーク、7月10日(土)営業開始 

2021年6月10日(木) 配信

たんばらラベンダーパークは7月10日(土)から21年度の営業を始める

 東急リゾーツ&ステイ(田中辰明社長、東京都渋谷区)が運営する「たんばらラベンダーパーク」(竹内健二総支配人、群馬県沼田市)では7月10日(土)から、2021年度の営業を始める。5万株のラベンダーが咲き誇る同園は群馬有数の観光施設で、標高1300㍍の高原に位置する。

 来園者向けの企画として、「ラベンダーの摘み取り体験会」を7月17日(土)~8月9日(月)までの期間限定で開催。摘み取ったラベンダーは持ち帰ることができ、ドライフラワーやポプリなどに使用できる。

 開催時間は、午前10~正午、午後1時~3時の2回。体験料は1人1000円。募集人数は各回先着50人。

 また、園内ではラベンダーを使ったオリジナルメニューを多数そろえており、人気の「ラベンダーソフトクリーム」や、ラベンダーのエキスを練り込んだ「ラベンダーそば」、ドライラベンダーを使用した「ラベンダースコーン」など、味覚でもラベンダーを楽しむことができる。

 同園では、ラベンダーから抽出したエッセンシャルオイルを使用したオリジナルグッズを販売している。ナチュラルソープやラベンダー化粧水、マスクスプレー、ハンドスプレー、ハンドジェルなど人気商品をそろえた。

 同園は7月10日(土)~8月22日(日)まで営業。営業時間は、午前8時半~午後5時まで(最終入園午後3時45分)。入園料金は中学生以上1000円、小学生以下は無料。

〈旬刊旅行新聞6月11日号コラム〉本格的な旅行再開は9月? コロナ禍で失ったものは脳への刺激

2021年6月10日(木) 配信

 

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け始めて、1年半。2回目の夏を迎えようとしている。国内でも高齢者などからワクチン接種が進み、ようやく極度にぎすぎすした空気は薄らいでいるように感じている。

 
 世界的な観光大国のスペインは6月から、日本人の観光客を無条件で受け入れる方針を表明した。海外旅行にも一筋の光明が見え始めた。また、外国人誘客プロモーション「You Deserve Spain(ご褒美旅行はスペインへ)」を展開する。「コロナ禍での不安な日々を忘れてもらい、リラックスしてほしい」との願いが込められている。観光大国の動き出しは早いと感心する。

 
 スペインは6月7日から、ワクチン接種を受けた証明書を持つ全世界の観光客の入国を認めるなど、「ワクチンパスポート」もいち早くスタートする。EU各国も続く流れだ。

 

 
 一方、日本は7月23日から開幕予定の東京オリンピック、そしてパラリンピックが閉幕する9月5日までは、感染拡大、爆発を防ぐため、政府や東京都などは観光促進には一定のブレーキをかけ、慎重になることが予想される。

 
 ワクチン接種も順調に進めば、本格的な旅行再開は9月以降となるのではないか。そのときには、一気に旅行需要が激増する。コロナ後を見据え、さまざまな準備が必要な時期となってきた。

 

 
 コロナ禍で想うことは、移動や文化活動の制限により、前向きな精神状態を保つことが難しいことだ。暇つぶしにスマホを眺めていても精神衛生上、悪いことの方が多い。「気晴らしに近所の安くて美味しい焼き鳥店に行きたいな」と思っても、やっていない。美味しいお店を見つけようという“開拓精神”も、今は弱くなっている。

 
 このためコロナ禍でやることといったら、渋滞が解消される夜にクルマに乗って、国道16号から246号、環状8号線、世田谷通りの街並みを眺めながらドライブするか、バイクを磨くか、そうでなければ、部屋でカメと遊ぶか――の3択しかない。ストレス解消や、癒し効果には良いのだが、社会や誰かのために役に立っているでもなく、一歩でも前進、一段でも高みに向かっているわけもなく、これはこれで辛いものである。

 
 いたずらに歳を重ねても、自分の価値観を揺るがすほどの“スリリングな刺激”を求める気持ちは、ないわけではない。

 
 思い起こせば、コロナ禍前には、「年に1回以上は海外旅行をする」ことを課していた。

 
 観光業界専門紙の記者という職業人として、何となく、自分の脳が求める安楽さや快適さばかりを貪る生活をしていると、“ダメになる”気が薄々していたからだと思う。

 
 海外、とくにアジア各国では、日本にはない活気や、街の匂い、エネルギー、価値観に触れることができる。聞き馴れない言葉や喧騒も五感に訴えかけてきて、刺激となり、新たな興味・関心にもつながっていた。

 

 
 もちろん、旅をしなくても、刺激的な体験はいくらでもできる。人との出会いや、読書、音楽を聴くことでも可能だ。しかし、日常生活から離れ、遠く、異なる環境に身を置くことで得られる新しい閃きもある。コロナ禍で失ったものは、脳への刺激かもしれない。「旅の力」を借りて、再び活性化したいと思う。

 

(編集長・増田 剛)

 

【特集No.583】城西国際大「ホテル・旅館奨学生制度」 学部と宿泊施設で人材育成

2021年6月10日(木) 配信

 城西国際大学観光学部(安房キャンパス:千葉県鴨川市)は、近隣の宿泊施設と連携し、「ホテル・旅館奨学生制度」を導入している。宿泊施設が社員寮を安価で学生に提供する一方、学生は授業のない週末や平日夜、長期休暇中などに宿泊施設で勤務し、現場で実務経験を積むことができる、全国でも珍しい制度を整えた。今回、県内の「満ちてくる心の宿 吉夢」(小湊温泉)と、「鴨川館」(鴨川温泉)の2施設の奨学生3人から話を聞き、制度の現状や課題を探った(写真は、撮影時のみマスクを外しています)。

【入江 千恵子】

将来のミスマッチ防ぐために

 制度を作ったきっかけは、私が旅行会社勤務後に転職した人材紹介会社で、第二新卒担当のキャリアアドバイザーをしていたときの経験からです。

 新卒採用の課題は①大学で学ぶ専門性と実社会の非連続性が一般的になっている②ミスマッチによる入社3年以内の離職率の高さ③安直に会社を辞める若者の判断――だと感じました。

 残念ながら、観光業界も若手の離職率が高い業界と言われています。それは採用企業の責任だけでなく、企業選びをする学生側にも大きな問題があると考えています。

 将来のミスマッチを防ぐためにも、大学1年生から学校での「座学」と、現場での「実践」をリンクさせることが必要であり、大学がサポートすることも必要であると思いました。

 また、地域貢献や就業機会の提供、保護者の費用負担軽減など、多方面の利点も併せ持つ制度を目指しています。

 しかし、これまでに13人の学生が制度を活用しましたが、観光学部は来年4月に千葉県東金市のキャンパスに移転するため、鴨川では今年度で終了します。

 今後は、制度の継続に向け、新たなエリアとの交渉が必要ですが、東金市から近い成田空港エリアも交流人口と多様性が魅力のエリアです。

 今後も学生たちに「実践」を学べる場が提供できるよう、取り組んでいきます。(城西国際大学観光学部 山本剛助教)

【全文は、本紙1831号または6月17日(木)以降、日経テレコン21でお読みいただけます】

旅行業は16.0% SDGsに取り組む企業の割合が業種別で最低 JTB総研と立教大学調査

2021年6月9日(水) 配信

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 JTB総合研究所(野澤肇社長)は6月8日(火)、立教大学観光学部(小野良平学部長)の野田健太郎教授と共同で、「観光産業におけるSDGsの取り組み推進に向けた組織・企業団体の状況調査」の結果を発表した。

 SDGsに取り組む企業の割合について、旅行業は16.0%と業種別で最低となった。最高の「金融・保険業」は85.7%にのぼり、観光産業と大きな開きがあった。宿泊業は、業種別で3番目に高い43.3%だった。

 SDGsに取り組む効果には、観光産業(旅行業+宿泊業)は「売上の増加」「収益の増加」など、ビジネスのつながりを挙げる傾向がみられた。

 一方、SDGsに取り組むうえでの課題は、全業種、観光産業とも「定量的な測定が難しい(56.6%)」が最多だった。観光業は、次いで「必要な人材が不足している(38.5%)」、「運用する時間的な余裕がない(35.9%)」、「必要な予算が確保できない(35.9%)」の順となり、全業種と比べて大幅に高かった。

 期待する支援策について、観光産業で最も高かったのは「SDGsに取り組む際に利用できる補助金(69.2%)」で、「SDGsに取り組んだ企業に対する認証、認定(61.5%)」と「SDGsをテーマにした地域との連携(61.5%)」が続いた。

 これらの結果から、観光産業の課題は、「人材・時間・予算の確保」が全体より高い傾向にあるとともに、補助金への期待が高いことがうかがえる結果となった。

 調査は、帝国データバンク保有のデータベースから無作為に抽出した全国の企業および関連団体から、郵送で337件、オンラインで503件の合計840件の回答を得た。調査期間は、郵送が2020年12月1~25日、オンラインが20年12月1日~21日1月14日。