【名称募集中】黒部峡谷と立山黒部アルペンルートを結ぶ新観光ルート 2024年の始動に向け

2021年9月6日(月) 配信

 富山県は、2024年(予定)の黒部ルートの一般開放・旅行商品化に向け、日本一深いV字峡・黒部峡谷の欅平から上流の黒部ダムまでの約18キロにわたる「通称:黒部ルート」の名称を募集している。応募は2021年10月31日(日)まで。公式WEBサイト または 郵便はがき・FAXのいずれかで受け付けている。

 採用された名称を応募いただいた人のなかから抽選でペア3組6人に一般開放される新ルートへの無料招待券(副賞:旅行券10万円分)を、また全応募者から抽選で富山県産品を選べる「トヤマカード」や「黒部宇奈月カレーセット」をプレゼントする。

新ルート(通称:黒部ルート)の特徴

2024年、一般開放される新しい観光ルート

 1:黒部川第四発電所の建設などに伴い整備された約18キロの工事用ルート。現在も発電所の保守や工事に使われており、本来、工事関係者以外は立ち入ることができない。

 2:蓄電池機関車やインクラインなどの乗り物で進みながら、地底に作られた多様な電源施設や設備、掘削時岩盤温度が160度に達した高熱隧道など、電源開発の軌跡を体験できる。

 3:荒々しい稜線が織りなす裏剱(うらつるぎ)や仙人谷(せんにんだに)など、長く険しい道を辿った登山者など限られた人しか目にすることのできない黒部奥山の絶景を満喫できる。

 4:2018年に富山県と関西電力が締結した協定により、安全対策工事完了後、2024年度からいよいよ一般開放される。これにより、日本一深いV字峡である「黒部峡谷」と世界的な山岳景観を誇る「立山黒部アルペンルート」を結ぶ新たな観光ルートが形成される。

「井川今日子のおもてなし接客術(50)」 コミュニケーションスキルを磨こう

2021年9月5日(日) 配信

 今年、新入社員研修を担当した旅館でフォロー研修をするため、約3カ月間現場で働いての感想や課題などをヒアリングする事前アンケートを実施しました。すると、回答者全員が、コミュニケーションに苦手意識があることが判りました。

 お客様が接客の良し悪しを判断するのは、そつのない対応よりも気持ちの良い会話ができたかどうかです。

すなわち、コミュニケーションの出来不出来が、接客評価に大きく関わるため、今のうちにこの苦手意識を取り除く必要がありました。

 コミュニケーションには受信側と発信側があり、旅館のスタッフはこの両方のスキルを上達させる必要があります。

 まず【受信側】のポイントは、①お客様がとにかく気持ち良く話ができる環境を整える②お客様に興味・関心を見せる③受信するだけでなく発信もすること。

 次に【発信側】のポイントは、①価値のある情報提供をする②お客様が喜ぶ情報か判断する③質問を良く理解し、正確な回答をすること。

 とくに気を付けたいものが2点あります。1つが【受信側】の③です。「受信するだけでなく発信もすること」では、受信だけで終わってしまうと、会話を拒否しているのと変わらないという点です。

 例えば、お客様に「売店は何時から営業していますか」と聞かれて、スタッフが「〇時からです」とだけ返すと、そこで会話が終わってしまい〝この人は私と会話をしたくないのかな〟とさえ思われてしまうことがあります。

 これを「〇時からです」+「ただ今のお勧め商品は〇〇ですので、是非ご覧下さい」などと受信に発信を付け加えると、話が途切れることなく続きます。

 次に【発信側】③の「質問を良く理解し、正確な回答をすること」は、質問を歪めて回答をしていないか、という点です。

 たとえば、お客様に「おすすめのお店はどこですか」と聞かれて、「当館から一番近いのは……」と、ちぐはぐな対応をしてしまう人が少なくありません。

 お客様の質問を正しく受け止められていれば、このような回答にはならないはずです。

 今回紹介した事例はごく一部ですが、このようにコミュニケーションを上達させるテクニックはたくさんあります。

 しかしながら、結局は知識と情報が無ければ、会話は弾まないというのが大前提です。テクニックだけでは、会話を広げることはできません。知識や情報をたくさん持っていれば、会話の守備範囲が広くなり、自ら会話を展開したくなります。

 今回の研修では、実践練習を通じて知識と情報を習得して、アウトプットする場を設けました。コミュニケーションを上達させるには会話技法だけではなく、この点を肝に銘じることが大切です。

井川 今日子 氏

おもてなしコンサルタント 井川 今日子 氏

大学で観光学を学んだ後、船井総合研究所を経て、10年に観光文化研究所入社。全国の旅館や観光協会を中心に、女性の感性を活かした集客・固定客化支援で活躍中。商品戦略や販売促進、現場接客サービスなど多岐にわたり提案。

 

 

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(199)」 地域の未来を拓く石工たちの物語(熊本県八代市)

2021年9月4日(土) 配信

八代海干拓の壁画(八代市鏡支所)

 熊本県八代市といえば皆さんは何を連想されようか。歌手の八代亜紀さんは有名だが、多くの方々は熊本を代表する豊かな農業地帯を連想されるのではないか。九州新幹線新八代駅の開業以来、博多都心からも僅か50分という、誠に便利な地域である。

 だが、この豊かな八代平野は、かつて「お国一の貧地」と呼ばれる、湿地と干潟が広がる不毛の地であった。江戸時代から昭和初期の長い間にわたる大干拓事業は、この貧地を広大で豊かな農地に変えた。現在の八代平野の実に3分の2が干拓地である。その干拓事業には膨大な数の人夫が動員され、その中に石材の切り出しと運搬、加工に携わった石工たちがいた。

 石工たちは、近世末の四百町新地や七百町新地(文政年間〈1818―21年〉)と呼ばれる大干拓事業で、「大鞘樋門」に代表される干拓樋門や干拓地を潤す用水路、橋の建設などに活躍した。

 なかでも石工たちの総取締役に任命された石工「三五郎」は、数多くの石の構造物の造営を指揮し、のちに苗字を許されて岩永三五郎と称した。三五郎はとくにアーチ型の眼鏡橋の設計を得意とし、アーチ型水路橋「雄亀滝(おけだけ)橋」など数多くの水路橋を設計した。また、薩摩藩に招かれて、甲突川の五石橋などの設計にも携わった。これらの技術が有名な通潤橋(つうじゅんきょう・国指定重要文化財)のモデルになったと言われている。

 この石工たちの物語が昨年6月、「八代を創造(たがや)した石工たちの軌跡」として日本遺産に認定された。

日々の暮らしに溶け込むめがね橋(笠松橋)

 その背景には、阿蘇山噴火による豊かな凝灰岩地層がある。石工たちは、この地域素材を活用し、八代城の石垣築造、干拓樋門、石積みの棚田、めがね橋など、まさに都市づくりの先達となった。彼らは、単に職人ではない。オランダ伝来の「めがね橋」の架設技術を学び、依頼主の要望に応じた細やかな設計を施し、人材育成、資金運営までをトータルにマネージメントする優れた技術者集団でもあった。そして、石工たちが切り拓いた広大で豊かな農地では、米はもとより、国産の8割を占めるいぐさ、国内最大の柑橘類・晩白柚(ばんぺいゆ)、国内有数のトマトなど豊かな富をもたらした。

 日本遺産のこうした物語は、起承転結で語られるが、なかでも大切なのは地域の未来を語る「結」の部分であろう。これら歴史文化の物語を生かし、地域の未来(ビジョン)を描き、その実現のための事業の策定と、これらを担う組織と人材を育てていく「地域活性化計画」である。

 地域の方々が忘れてはいけないのが、「お国一の貧地」を豊かな地域へと切り拓いてきた先人たちの努力と英知である。その精神を未来の地域づくりや産業創造に生かすことこそが、日本遺産の大きな狙いでもある。

(日本観光振興協会総合研究所顧問 丁野 朗)

令和トラベル、グアムへの航空とホテル手配スタート 接種率80%超えやPCR費用の補助制度踏まえ

2021年9月3日(金) 配信

料金の目安は、3泊4日3つ星ホテルに泊まるなどした場合1人当たり7万6000円
 「あたらしい旅行を、デザインする。」をミッションに海外旅行事業を展開する令和トラベル(篠塚孝哉社長、東京都渋谷区)は8月31日(火)から、グアムへの航空券とホテルの手配を始めた。既に商品を販売しているハワイ旅行に次いで2カ国目とる。
 
 グアムで接種権利がある島民のうち2回以上ワクチンを打った人が全体の80%を超えたことや、指定ワクチンを接種した渡航者に検疫を免除すること、グアム政府観光局が日本出発前におけるPCR検査費用の補助制度を開始したなどを踏まえての決断だ。

 利用する航空会社は日本航空(JAL)や、ユナイテッド航空など。ホテルは5つ星の「ザ ツバキ タワー」や「デュシタニ グアム リゾート」をはじめ、4つ星の「ホテル ニッコー グアム」や「デュシット ビーチ リゾート グアム」、3つ星の「グアム リーフ ホテル」や「PIC グアム」などを用意した。

 料金の目安は、2021年10月18日(月)~10月21日(木)の3泊4日、2人1室で3つ星ホテルに宿泊し、成田発のユナイテッド航空航空券を利用した場合、1人当たり約7万6000円(諸税)。申し込みは同社の公式LINEで受け付けている。

 

HIS、山形市と観光や農業振興の推進へ協定締結 訪日客誘致や国内旅行の需要回復はかる

2021年9月3日(金) 配信

締結式のようす。(左から)HISの訪日旅行本部の簾藤眞太郎本部長、中森達也取締役専務執行役員、佐藤孝弘市長、井上貴至副市長

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)と山形県山形市(佐藤孝弘市長)は9月1日(水)、「観光及び農業の振興による地方創生の推進に関する連携協定」を締結した。山形の観光と食の魅力を国内外に発信することで、訪日外国人旅行客の誘致強化に加え、国内旅行の需要回復、持続的に魅力ある地域の活性化をはかる。

 山形市は開湯1900年の歴史を持つ「蔵王温泉」がある。さらに、隣接するスキー場「山形蔵王温泉スキー場」では樹氷などを楽しむことができる。HISは「(山形市は)『つや姫』や『雪若丸』などのブランド米が魅力。このほか、『さくらんぼ』や『西洋なし』など果物の収穫量が豊富だ」とし、 観光の振興と山形ブランドの発信をはじめ、同市産品の販路拡大や農業活性化などで連携する。

 HISは海外61カ国に展開する集客・送客機能と、これまでの事業を通じて培った経験を生かし、地域のさまざまな課題解決に取り組んできた。

「信州安曇野田んぼアート2021」9月26日(日)まで開催 今年のテーマは地元・長野県の力士「御嶽海関」

2021年9月3日(金) 配信

御嶽海関が描かれている

 長野県安曇野市にある安曇野スイス村は9月26日(日)まで、水田をキャンバスに見立てて、色の異なる稲で絵を描く「信州安曇野田んぼアート2021」を開催している。

 今年のテーマは地元・長野県出身の力士「御嶽海関」。風を感じながら自然のアートを楽しめると、人気を集めている。

 葉や穂が緑や紫、黄色などに育つ古代米など7種類の苗を、約6300平方㍍の水田に“緻密に設計した”配列で作付けする。これによって、苗が成長したときに巨大な絵柄が出現。時期によって色合いの異なる絵柄を鑑賞できる。

 6㍍余りの高さの展望台からは田んぼアートと、安曇野ならではの美しい風景を一望できる。見学時間は午前8時30分から午後5時まで。観覧料は大人(中学生以上)個人300円、団体250円。小学生の個人100円、団体70円。未就学児童は無料。

                    【トラベルキャスター・津田 令子】

JTB、ベネフィット・ワンと業務提携 JTBベネフィットを150億円で譲渡

2021年9月3日(金) 配信

JTBロゴマーク

 JTB(山北栄二郎社長)は8月30日(月)、福利厚生代行サービス「ベネフィット・ステーション」などを展開するベネフィット・ワン(白石徳生社長)と事業提携契約を締結し、JTBベネフィット(中村一郎社長)のすべての株式をベネフィット・ワンに譲渡すると発表した。引き渡しは10月の予定。両社の強みを生かしながら、法人向けサービスにおける協業体制の構築をはかるとともに、サービス強化と営業の拡大を目指す。

 ベネフィット・ワンの発表によると、JTBからの取得株式数は3000株で、価額は150億円を予定している。

 JTBベネフィットはこれまで、従業員の働きやすい環境整備と組織の活性化への貢献を目指し、「えらべる倶楽部」など福利厚生サービスのほか、健康支援、組織活性化、EVP(従業員にとっての価値提供)の4つのサービスを提供してきた。

 ベネフィット・ワンも福利厚生代行サービスをはじめ、人事・総務領域のアウトソーシングサービスを幅広く展開していることから、JTBグループが事業ポートフォリオの最適化をはかるうえで、今回の事業提携と株式譲渡が顧客の拡大につながると判断した。

 なお、JTBベネフィットのEVPサービス(flappi)は、株式譲渡前にJTBコミュニケーションデザイン(古野浩樹社長)への移管を予定している。

ANA、TUBEとのコラボPJ始動 CAらで結成したオーケストラと共演の動画公開

2021年9月3日(金) 配信

 ANAグループは9月1日(木)、「世の中に元気を取り戻したい」との思いを込め、ロックバンドのTUBEとコラボレーションプログラム「TUBE×ANA Cheer Up 2021 」をスタートした。第1弾は、ANAグループの社員有志で結成した「ANA Team HND Orchestra」とTUBEの最新曲を演奏したコラボレーション動画「BLUE WINGS(TUBE×ANA Team HND Orchestra ver.)」を公開し、日本全国に元気を届ける。

 今回の共演は、TUBEの62枚目のシングル「BLUE WINGS」に込められた、「現在のコロナ禍の厳しい環境にも大切な仲間とのキズナで乗り越えていこう」という思いにANAグループが共感し、実現した。

 今後は、TUBEと全国のANAグループ社員がリレー形式で参加する「Cheer Up ムービー」を制作する。今年7月に世界自然遺産に登録された沖縄・西表島の自然や環境保護活動の紹介なども予定し、ANA公式SNSチャンネルのほか、機内のエンターテインメントコンテンツでも発信していく。

 TUBEのボーカル・前田亘輝さんは「この曲はTUBEのファンに『以前のように早く会いたい』と願いを込めてつくったもの。どんな厳しい状況でも仲間との『最強のキズナ』で一緒に乗り越えたい。曲名の通り『BLUE WINGS(青い翼)』で、早くどこにでも飛んで行ける日になって欲しい」とコメントしている。

 動画でTUBEと共演している「ANA Team HND Orchestra」は、パイロットや整備士、客室乗務員、グランドスタッフ、航空貨物スタッフなど、各職種の有志スタッフが参加しているオーケストラバンド。2011年に結成し、今年で10周年を迎えた。

【プレゼント企画】高速路線バスのシート生地から生まれた「シートモケットバッグ」をお1人様に!

2020年9月2日(木) 配信

シートモケットバッグ

 名阪近鉄旅行(田端英明社長、名古屋市中村区)はこのほど、名阪近鉄バスが運行する高速路線バスと同じシート生地で仕上げた「シートモケットバッグ」を50個限定で売り出した。発売を記念して、本サイト読者お1人様に抽選で同商品をプレゼントする。応募の締め切りは2021年9月24日(金)。

 バスのシート生地メーカーでもある「住江織物」の協力を得て、希少な名阪近鉄バスオリジナルバッグの発売が実現した。モケットとは、バスなどのシートに使われる特殊な生地。パイルの柔らかい風合いを持ちつつ、織物の中では最強の摩耗強度を兼ね備えた特殊織物という。今回のバッグに使われているのは、名阪近鉄バスの高速バス(Jバスハイエンドシート)に使用されているジャカードモケット。「名神ハイウェイバス」や「にしみのライナー」のシートに使用されている生地と同じのものだ。

 バッグはすべて職人が一点ずつ手縫いで仕上げるハンドメイド。肩掛けできる長めのストラップかつA4サイズも入る大容量で、内側に便利なファスナーポケット付き。価格は1万1千円(税・送料込み、※ただし一部地域は追加送料要)で、名阪近鉄旅行のwebサイトから購入できる。

 ※好評を受けて8月30日現在で限定50個は完売したが、追加生産を急遽手配中。次弾の数量が未定のため先着順で申し込みを受け付けている。

プレゼントの応募はこちらから

※たくさんのご応募ありがとうございました。当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせていただきます。

(Googleフォームへの外部リンクです)

https://docs.google.com/forms/d/1d2tVV3qwvMU-n1a5a7GY_sTOFKE4xT_9HGqUn6BTaZI/edit

ANA、フライングホヌがレストランに 9月2日から先着順で申込受付

2021年9月2日(木) 配信

「レストラン FLYING HONU」の機体は当日発表する

 ANAグループは10月10日(日)と10月17日(日)の2日間、成田空港に駐機中のA380型機「FLYING HONU(フライングホヌ)」2機を活用し、国際線の機内食が楽しめる「レストラン FLYING HONU」と機内見学会を開催する。客室乗務員が実際のフライトのように機内食を提供するほか、もう1機の「FLYING HONU」の機内見学を行う。

 食事は、国際線で提供しているファーストクラスとビジネスクラス、プレミアムエコノミー、エコノミークラスの4コースを用意。ファーストクラスとプレミアムエコノミー、エコノミークラスはホノルル路線メニューを、ビジネスクラスは欧米路線メニューを提供し、飲み物やアメニティーキットも準備する。

ファーストクラス(洋食・肉)
ビジネスクラス(和食)
プレミアムエコノミー(洋食)

 食事の前後には、「レストラン FLYING HONU」の隣に駐機する「FLYING HONU」の機内を見学する。実際にファーストクラスやビジネスクラス、ANA COUCHiiに座り、シートも体験できる。2機の「FLYING HONU」を背景に、記念写真を撮影する時間も設ける。

 料金は、ファーストクラスが5万9800円、ビジネスクラスが2万9800円、プレミアムエコノミーが1万3800円、エコノミークラスが9800円となる(いずれも1人当たり、税込)。

 申込みは、ANAホームページの「国内ツアー」から可能で、9月2日(木)午後2時から先着順で受け付けている。

 「レストラン FLYING HONU」は5~8月に計10回実施し、好評だったことから10月も継続が決まった。