今年度初のロケツーリズム協議会 制作者と首長が商談会

2022年5月24日(火) 配信

制作者と意見交換する星野町長

 ロケツーリズム協議会(藤崎慎一会長)は5月19日(木)、リーガロイヤルホテル東京(東京都新宿区)で今年度初の会合を開いた。自治体関係者、制作者ら207人が参加。地域と制作者をつなぐ商談会には、長崎県島原市や静岡県伊東市など9地域・団体が参加。遠藤譲一久慈市長や都竹淳也飛騨市長ら4人の首長も先頭に立ち、ロケの受け入れ態勢やまちの魅力を発信、制作者が探している画が撮れる候補ロケ地への回答など、新たなロケ受け入れに向けた話し合いが行われた。

約200人が参加

 静岡県・西伊豆町の星野淨晋町長は、「我われも『制作者の一員』という気持ち、『いい作品を一緒に制作したい』という思いで(制作者の皆様に)提案をしている。これからも制作者の皆様にはどういった作品を作りたいのか伺いたい」と商談会の感想を述べた。また飛騨市の都竹市長は、「(制作者への)協力方法を追求していくことが大事」と語り、「(協議会での活動を続けるなかで)一緒に作品を制作するパートナー関係は築けてきているので、今後も協力関係をさらに追求していきたい」と力を込めた。

 このほか協議会では、会員自治体や企業の最新の成果共有も実施。西伊豆町は、昨年11月に開催した商談会で今年5月8日、15日に放送されたドラマ「金田一少年の事件簿」のロケが決定し、約800万円の直接経済効果があったと報告するなど、引き続き各地で大きな成果が生まれている。

 藤崎会長は1回目の会合を終え、「この2年間、コロナ禍においても感染症対策を徹底しながら活動は進めてきた。今はウィズコロナとはいえ、ある程度制作物も増え、地域も動けるようになったので、心機一転、新生ロケツーリズム協議会として、次はシビックプライドの醸成も目指す」と総括した。

「三島の味を楽しんで」飲食店5軒が連携 後日ミールキットも郵送

2022年5月24日(火) 配信

ミールキット一例

 静岡県三島市の飲食店5店がタッグを組み、1店舗での食事と、それぞれの店の逸品を1箱にした「ミールキット」を、後日郵送する食事プラン(各店舗に事前予約)として展開している。

 参画店舗は麒麟(中華)、ディチョット(ピッツア)、パステリア地中海(パスタ)、ルワゾーブル(フレンチ)、割烹登喜和(和食)。

 いずれも三島市の繁華街の広小路に店を構えるが、観光客はあまり足を運ばないエリアだった。しかし三島駅から伊豆箱根鉄道で1駅、徒歩でも十分に訪れられる距離のため、観光客への食の新たな魅力にしようというもの。各店舗では三島馬鈴薯や三島人参、三島大根、レタスなど箱根西麓三島野菜をメインにした特別料理を提供する。

 また、現地の5店の味が詰まったレシピ付きのミールキットを郵送し、自宅で食することで三島を思い出してもらいたい考え。

 料金は特別料理とミールキット込みで6500円(税込)。

 問い合わせ=三島市観光協会 ☎055(971)5000。

旅行先は出発日に判明 「旅ガチャ」4プラン発売(阪急交通社)

2022年5月23日(月) 配信 

阪急交通社はこのほど、当日に旅行先を発表する「旅ガチャ」を発売した

 阪急交通社(酒井淳社長)は5月19日(木)、旅行先が出発日当日に発表される旅行商品「旅ガチャ」を売り出した。予約時に4つの記号(●・■・★・♪)で示されたプランから1つを選択し、記号に応じて旅先が決まる。

 出発日当日には、選んだ記号により受付スタッフが集合場所で切符を配り、旅先を発表する。

 プランはいずれも、往復新幹線のグリーン車を利用。宿泊は露天風呂が自慢の温泉宿や、食事が自慢のホテルを用意している。

 添乗員が同行し行程を「おまかせ」するミステリーツアーとは違い、滞在中はホテルや旅館に到着してからも自由に過ごせるのが特徴。

 同社は、「『旅をしながら伝えたい』SNS世代や、ファミリー層、熟年層まで幅広く楽しめる内容となっている。当日までのちょっとしたドキドキ・ワクワク感を楽しんでほしい」考え。

 「往復グリーン車利用 旅ガチャ3日間」は、1人当たり4万5000円(2人1室利用時)。

 出発日は6月16日(木)、26日(日)、7月3日(日)、7日(木)、10日(日)、14日(木)、18日(月・祝)、21日(木)、24日(日)、26日(火)。

「津田令子のにっぽん風土記(85)」自然豊かな目白庭園が魅力~東京・目白編~

2022年5月22日(日) 配信

庭園美を満喫できる目白庭園
フリーランサー 竹内 知子さん

 元々は商業施設の設計をし、そのプロジェクトが一段落して英国の専門学校に留学した。帰国後、世界の金融情勢の仕組みが気になり銀行の外為部に勤務。その後フリーランサーとなり、現在は財団法人で仕事をしながらイラストレーターの先生の仕事を手伝っている、異色の経歴をお持ちの竹内知子さん。

 

 生まれは札幌。「札幌は東京をコンパクトにしたような街で、東京で流行っている現象、物などはすぐに札幌で目にします」と話す。「街は○条○丁目と碁盤の目になっているので、訪れた方もわかりやすいのではないでしょうか。個人的には雪の季節に地上を歩くのがお薦めです」と竹内さん。

 

 結婚を機に東京人になった竹内さんが居を構え、どこよりも気に入っているのが目白(豊島区と文京区と新宿区が入り混じっている)だ。

 

 目白駅はJR以外の電車の乗り入れがない小さな駅で、駅付近は高層の商業施設、ビルが少なく、緑、大学があり、風景が気に入ったという。都会にありがちな雑踏とか人込みとかとは無縁の地である。目白界隈には、素敵でインテリジェンスにあふれる場所が多い。竹内さんは「庭園の中に入ってしまうと、小鳥の声が聞こえ都会の中にいるのを忘れてしまう静かな場所・目白庭園がお気に入りの場所です」と語る。

 

 目白庭園は豊島区の都市化、国際化が進むなかで自然に接し、伝統文化を育む場として1990年11月に開設された。庭の中心に大きな池を配し周囲に園路をめぐらせた伝統的な池泉回遊式の日本庭園で限られた空間の中にさまざまな自然の景観を凝縮している。池の周りを歩きながらその風景を楽しめるため、新緑や紅葉の時期には多くの観光客が押し寄せる。「木造瓦葺き平屋建ての数寄屋建築の赤鳥庵や六角浮き見堂が配されていて色々な角度から庭園の魅力を満喫できるんですよ」と話す。「都会の喧騒から離れ、ゆったりとした時間が流れる目白庭園にぜひお立ち寄りくださいね」。

 

 旅することの魅力については「新しいことを知る、新しい環境に身を置くことが好きなので、その土地にじっくりと1人で滞在して、プチ地元民になって地元の市場で買い物したりと、数日暮らすのが一番好きなんです」。最近では、「日常をリセットできる日帰りのぶらり旅を楽しみながら気に入った風景に出会うと、クレヨンを出してスケッチを楽しんでいます。私にとっては至福の時です」と笑う。

 

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

「観光人文学への遡航(23)」 利他性のジレンマ 福祉から宗教へ①神道

2022年5月21日(土) 配信

 福祉関係者の方々とお話をすると、お客様に裏切られるという感覚がないことに気づく。なぜホスピタリティ業界の従事者が至れていないその境地に福祉関係者は至れるのか。

 

 それは、相互信頼関係でよく出てくるキーワードである「利他性」という言葉ではなかろうか。福祉施設での対応はもちろん他者のためにサービスしているのだが、福祉施設の対応と「利他性」という概念には結びつかない。それは、「利」をどちらに分配するかという発想が福祉にはないからではなかろうか。

 

 利他性がいわれるときに必ずセットになるのが、他人のためにやった行為は必ず自分にも返ってくる。だから人のために尽くしましょうなんてことになる。でも、それって結局自分のためにやっていることになる。自分の利のために、戦略的に「誰かのために」をやっているに過ぎない。

 

 その意味で、相互信頼関係も、まだ相手を「対象」として自分とは一線を画して見ている。一方、対象ではない、相手はすなわち自分であり、すなわち、お客様と自分とは「一体」であるという考え方こそ、福祉施設において実践されている考え方ではなかろうか。

 

 この考え方は、福祉だけでなく、宗教を紐解いたときにも触れることができる。

 

 神道では、神社をお参りするのは、本来は願い事を叶えてもらうためにお参りするのではなく、本来人間にはないはずの醜い心、人を疑う気持ち、うらやんだり嫉妬したりする気持ち、それらを異心(ことごころ)と呼ぶが、異心が自分の中に出てきたと気付いたときに、人間の根本に立ち戻って、その都度祓(はら)うために神社にお参りするのである。祓ってもらうことで、自分の中にある本来のあるべき柱を取り戻す。そのあるべき柱とは、天孫降臨として理想郷である天上界からこの地上も同じように理想郷にするという志と使命感を持って降りてきた私たちの祖先の神々は、神与の「清らかな心」に軸足を置いて我欲我見の異心を祓いながら国づくりをしてきた。

 

 国づくりで最もハードルが高いのは、なによりも自我の制御であり、私たちの祖先はその重要性を認識し、日々天つ神の「清らかな心」と一体となることで、自らを律してきた。天皇陛下も三種の神器を持つことで、天上界から降臨してきたその当時の神々の想いと一体となり、常に国民とともにあり、国民の平和と安寧を祈るという意識を持ち続けることから、私たち国民も天皇陛下とともにあり、そして、ひいては天つ神とともにあるという意識を持つことにつながる。

 

 すなわち、「祓え」とは、天上界から降臨してきた神々と現代を生きる私たちが一体であり、私たちの本質もまた神性のものという確信から行われるのであり、この信仰こそが神道の根本なのである。

 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

訪日モニターツアー始まる 出発地は米豪など4カ国(観光庁長官会見)

2022年5月20日(金) 配信

観光庁の和田浩一長官は5月18日(水)、会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は5月18日(水)に開いた会見で、観光目的の訪日客受入再開に向け、5月中に訪日観光実証事業を行うことを報告した。日本の旅行会社による行動管理を伴う少人数のパッケージツアー形式で、添乗員が同行する形態が対象。和田長官は、「昨年実施を見合わせたモニターツアーだが、訪日観光としては実に2年ぶりの実施。データを有意義に活用し、水際対策緩和後に備えたい」と期待を語った。

 訪日観光実証事業では、観光庁と日本旅行業協会(JATA、髙橋広行会長)が連携しモニターツアーを実施する。開始は5月23日(月)以降、終了は遅くとも6月初旬を予定。

 出発地は、新型コロナ感染症の変異株に対する非指定で、訪日重点市場である米国、豪州、タイ、シンガポール。ツアーには出発地4か国の旅行業者などが参加する。実施規模は1回当たり4人以下、合計で10~15のツアーを実施する予定。総参加人数は50人程度としている。

 観光庁では、「受入地域の理解や安心感の醸成がはかれるように、実証事業における検証や、旅行会社と宿泊会社などが留意すべき点をまとめたガイドラインの策定を行う」考え。

 和田長官は、「本来21年中の予定で準備を進めていたが、オミクロン株の流行により見合わせていた。今回の実施は大きな一歩だと思っている。モニターツアーを有意義に活用し、本丸である訪日観光の準備を整えたい」との意向を示した。

 また、日本政府観光局(JNTO)は4月28日(木)、世界22市場で訪日旅行意向に関する独自調査を行い、調査結果を発表した。JNTOが22市場横並びで大規模市場調査を行ったのは初となる。

 調査によると、アジア市場と欧米豪市場ではリピーター率の傾向に大きな違いがあり、リピーター率の多いアジア市場で地方訪問に興味のある人は7割を超えていることが分かった。

 また、旅行関心度において無認知、認知、興味関心、比較検討、予約購入──の5段階のステップに分類し、各国の状況がどのポジションに位置しているのかを把握した。

 この調査結果を踏まえ、観光庁では「調査結果とモニターツアーの結果も踏まえたうえで、国別・年代別のきめ細やかなプロモーションを行い、訪日旅行の推進につなげていきたい」考え。

 

6月以降の県民割 要望により延長検討

 観光庁は、地域観光事業支援を活用した県民割事業では、4月1日(金)から支援の対象の範囲を地域ブロックまで拡大している。各地域からは期間延長の要望が届いていると報告した。

 これにより、5月20日(金)に支援期間を5月31日(火)宿泊分から、6月30日(木)宿泊分(7月1日チェックアウト分)まで延長することを決めた。

 5月18日(水)現在、38道県が地域ブロックで県民割を拡大実施している。

NAA、クラフトビールを開発 地域一体となった発展へ

2022年5月20日(金) 配信

気軽に旅気分を感じ、楽しい旅の記憶を思い起こしてもらおうと開発された成田空港エール

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)と同社グループ会社グリーンポート・エージェンシー(GPA 、濱田達也社長、千葉県成田市)は5月20日(金)から、成田空港オリジナルクラフトビール「成田空港エール」を売り出した。県内の事業者銚子ビール犬吠醸造所(佐久間快枝社長、同銚子市)と開発することで、地域と空港の一体となった発展につなげる。

 同ビールは成田空港開港記念日の5月20日にちなみ、520本の数量限定で発売する。気軽に旅気分を感じ、楽しい旅の記憶を思い起こしてもらおうと、成田空港からの「出発」と「華やかさ」をイメージした味わいとした。さらに、空港でチェックインする際にスーツケースなどの荷物に付けられるバゲージタグをモチーフとした。

  販売場所は第1ターミナル「FaSoLa Cafe coffee&Beer 第5サテライト」 や
第3ターミナル「Fa-So-La KAGURA」、航空科学博物館内の4階レストラン「バルーン」、オリベートNARITAなど。

 同社は今回の発売で得られた消費者の意見を踏まえ、商品を磨き上げを、夏ごろからの本格販売や空港周辺地域産品とのペアリング販売などを行う。

指宿シーサイドホテル 有村純弘会長が死去

2022年5月19日(木) 配信

有村純弘氏

 有村純弘氏(ありむら・すみひろ=指宿シーサイドホテル会長)5月13日午後11時53分、かねてから病気療養中のところ死去。84歳。

 通夜は15日、告別式は16日に鹿児島県鹿児島市内の吉田葬祭新世館で行われた。

 喪主は妻の青子(はるこ)女将。

みやぎおかみ会「日帰り入浴150人招待」 宮城県制150年企画で

2022年5月19日(木) 配信

日帰り入浴招待をPRするみやぎおかみ会のメンバー

 みやぎおかみ会(会長=阿部憲子・南三陸ホテル観洋女将)は、会員35施設の日帰り入浴に150人を招待する企画の応募を、6月30日(木)まで実施している。宮城県制150周年を記念した企画。

 阿部会長は「新型コロナに今年3月の地震と観光は多大な影響を受けたが、150年は特別な機会でもあり、東北新幹線も運行を再開した。コロナ禍でも明るい話題を提供し、温泉に来てもらうことで地域活性につなげたい」と話す。

 日帰り入浴希望の人ははがき(1枚で1人)、または所定の申込用紙に郵便番号、住所、氏名、年齢、電話番号を記入のうえ、みやぎおかみ会事務局内の特別企画受付(〒984-0051 宮城県仙台市若林区新寺2-1-1-901)に6月30日までに郵送する。参加旅館のフロントでも受け付ける。

 なお、当選者の発表は通知を持って知らせる。

 当選者の招待期間は8月1日~12月25日(施設により利用できない日もある)。

 詳しくはhttps://www.facebook.com/miyagi.okamikai/まで。

otomo、オリエンタルランド・イノベーションズが出資へ

2022年5月19日(木)配信

今後オリエンタルランドグループからの出向者を受け入れる予定

 プライベートツアーサービスを運営するotomo(平塚雄輝CEO、東京都文京区)はこのほど、オリエンタルランド・イノベーションズ(豊福力也社長、千葉県浦安市)から資金調達を行った。今後、ガイドツアープラットフォームの強化と観光人材の育成によるデジタルとリアルを組み合わせた観光DXを加速させ、アフターコロナに向けた旅行者の体験向上や、国内各地域の観光振興への寄与を目指す。

 otomoは、少人数の旅行者に対してガイドが専属で案内するプライベートツアーサービスを運営。全国23都道府県で1000人以上のガイドが登録し、350種類以上のツアーをそろえ、インバウンドを中心とした多くの海外個人旅行(FIT)に利用されている。

 今回の資金調達に伴い、東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドをはじめとしたオリエンタルランドグループとの連携を推進。今後、オリエンタルランドグループからの出向者を受け入れる予定で、当社サービスの販売強化や国内各地域における観光人材の育成、新規事業の共同開発などに協働して取り組むとした。