4月1日から社名を「宿研」(やどけん)に 宿泊予約経営研究所

2021年4月2日(金) 配信

宿研の新ロゴ

 宿泊予約経営研究所(矢津達彦社長、神奈川県横浜市)は4月1日(木)に社名を「宿研」(やどけん)に変更した。

 宿研は、宿泊施設専門のWeb集客パートナーとして、2004年9月に設立。「日本中の宿屋を元気にする」を経営理念に掲げ、Web集客ツールの運用サポートや、コンサルティング、ブランド構築などを行い、累積契約実績は4700軒を超える。今後は事業をさらに発展させ、「経営パートナー」として宿泊施設を支援していく。

5月1日号から新連載「精神性の高い旅」スタート プロローグ~精神性の高い旅へのいざない 失ったからこそ見えてくるもの 島川崇氏

2021年4月2日(金) 配信

島川崇氏(左)と石井亜由美氏(旬刊旅行新聞2021年3月11日号掲載) 5月1日号から島川氏と石井氏が交互に精神性の高い旅を紹介していく

 ~ただ見たいものがあるんだ~

 この言葉は、生涯をかけて曼荼羅と仏画に挑んだ孤高の画家小倉尚人が、妻から絵を描く理由を問われたときの答えである。この言葉で小倉が言いたかったことは、見たこともない珍しいものを見たがっているということではない。見えない真理を見たい、その想いに小倉は突き動かされていた。

 
 小倉は、金剛界曼荼羅9作品を描きあげたタイミングでこの言葉を発した。一般的には曼荼羅画といえば諸尊の身像の集合をイメージするが、小倉の曼荼羅画は、それとは異なり抽象的である。宇宙の深淵を見るような不思議な印象だ。死へ向かっているようで、それでいて生へのエネルギーがほとばしっているような、今までにはない気持ちを内面から湧き立たせてくれる画である。

 
 小倉は、名利を一切求めず、生涯画を描くことで仏道を求めた。その求道者としての小倉の眼を通して、私たち凡人は、仏の道とはこのような心持ちなのかと想像を膨らませることができる。

 
 ここで、最近の観光を取り巻く環境を考えてみると、「フォトジェニック」「インスタ映え」といった言葉に象徴されるように、目に見えるものの美しさ、煌びやかさ、印象深さばかりが注目されている。

 
 その一方で、旅に精神性を求める人も存在する。最近では、御朱印帳を片手に寺社巡りをする人々も多く見かけるようになり、パワースポットと紹介された場所は活況を呈している。ただ、このパワースポットとは何かを知るために、雑誌Hanakoの寺社特集の直近4冊でパワースポットとして紹介されていたところを列挙していくと、樹木24%、石・岩19%、仏像・動物の像14%、本殿・本堂・門等の建造物も14%と、すべて「モノ」であり、見えないものがパワースポットとして紹介されている項目はなかった。精神性を求めているように見えて、現実はすべて目の前にあり、見える印象的なものを求めて旅をしているに過ぎない。

 
 西行は伊勢神宮を訪れたときに、「何事のおわしますかは知らねどもかたじけなさに涙こぼるる」と詠んだ。目の前の社殿そのものではなく、見えないものを感じたわけである。出口王仁三郎は「耳で見て目で聞き鼻でものくうて口で嗅がねば神は判らず」と表現した。出口の表現には感性を研ぎ澄ますヒントがある。耳で見てみよう、そして、目で聞いてみよう。そうすると、現代社会において私たちは視覚にいかに左右されているかということがわかるはずだ。

 
 それは音に関しても同じだ。旅に出て、敢えて眼を閉じてみよう。旅の途中同行者とぺちゃくちゃおしゃべりするのではなく、しいんとした静寂に身を置いてみよう。そうすることで、今まで見過ごしていた小さな気配を感じ、それが思いがけない出会いにつながって、自分はひとりぼっちではないということを実感できるのだ。

 
 コロナ禍で私たちは多くのものを失った。でも、失ったものそのものやその代わりとなるものを得ようとするのではなく、失ったからこそ見えてくるものを感じる旅をしてみませんか。

 
 そのような「精神性の高い旅」を石井亜由美さんと私でそれぞれの感覚を頼りに1人旅し、それを隔月で連載したいと思います。ご期待ください。

【島川 崇】

 

コラムニスト紹介 

島川 崇 氏

神奈川大学国際日本学部・教授 島川 崇 氏

1970年愛媛県松山市生まれ。国際基督教大学卒。日本航空株式会社、財団法人松下政経塾、ロンドンメトロポリタン大学院MBA(Tourism & Hospitality)修了。韓国観光公社ソウル本社日本部客員研究員、株式会社日本総合研究所、東北福祉大学総合マネジメント学部、東洋大学国際観光学部国際観光学科長・教授を経て、神奈川大学国際日本学部教授。日本国際観光学会会長。教員の傍ら、PHP総合研究所リサーチフェロー、藤沢市観光アドバイザー等を歴任。東京工業大学大学院情報理工学研究科博士後期課程満期退学。

JTB、日本で海外旅行を疑似体験 「JTBこころトリップ」発売

2021年4月2日(金) 配信

「JTBこころトリップ」ロゴマーク

 JTB(山北栄二郎社長)は3月26日(金)、海外旅行疑似体験の国内旅行プラン「JTBこころトリップ」を売り出した。「リアルとバーチャルで海外を体験する」をコンセプトに、海外渡航が制限される環境下でも「こころ」で海外とつながり、日本にいながら海外旅行を体験できる。

 ツアーの一例として、「アジアンジェット」をテーマにした遊覧飛行プランを展開する。5月はシンガポール、6月は台湾にちなんだ名物料理のオリジナル機内食を提供するとともに、機内ではイベントや現地の動画も紹介する。

 また、5月26日(水)に実施するツアーは、スーパームーンが皆既月食になるのに合わせ、空から鑑賞する遊覧フライトに加え、米国・ケネディスペースセンターの映像を交えた宇宙にまつわるトークショーなども盛り込む。

 このほかにも、国内ハイキングの名所にスイスアルプスに精通した写真家と登山ガイドが同行する1泊2日のツアーや、現地と中継をつなぎ、魅力や文化を体感しながら料理を味わうなど、さまざまなプランを用意している。

 同社では、これらのツアーを通じて、海外渡航再開後に旅先の候補に加えてもらうとともに、年齢や体力面で海外旅行を諦めているお客に新たな旅のカタチとして提案していく。

弘前れんが倉庫美術館 春夏プログラム「りんご宇宙」  4月10日(土)から開催

2021年4月2日(金)配信

参考図版

 青森県弘前市の弘前れんが倉庫美術館で、2021年4月10日(土)~8月29日(日)まで、春夏プログラム「りんご宇宙 ―Apple Cycle / Cosmic Seed」が開かれる。

 展覧会では、イギリスを代表するアーティスト、ケリス・ウィン・エヴァンス氏が弘前で出会ったリンゴからインスピレーションを得て制作した巨大な光の彫刻作品を基点に、8人の現代アーティストの作品を展示。りんごという私たちにとって身近な存在から宇宙規模に展開される、多様なイマジネーションのかたちを紹介する。会期中、毎週日曜日の午前11時~正午に、同館の学芸スタッフによるギャラリーツアーも行われる。

 観覧料は一般1300円(税込)、大学生・専門学校生は1000円(同)、高校生以下は無料。

【関西支社を訪問】今年は共に周年 チューリップとアルペンルートPR

2021年4月2日(金) 配信

宣伝隊一行

 今年で70回目を迎える「となみチューリップフェア」と全線開業50周年の「立山黒部アルペンルート」の宣伝隊が3月16日、本紙関西支社を訪れた。来社したのは、プリンセスチューリップの土田萌乃香さんと砺波市観光協会の開田健嗣係長、立山黒部貫光西日本営業所の二本松信吾所長、砺波市商工観光課の春山嘉伸主事の4人。

 砺波チューリップ公園を主会場に4月22日から5月5日まで開かれる「2021となみチューリップフェア」は、国内最大級となる300品種、300万本のチューリップが咲き誇る花の祭典。

 70回目の今年は、園内に新しいチューリップタワーが登場するほか、5月1日には、「はじめしゃちょー」のトークショーが行われるなど、各種記念イベントも開かれる。従来からある旧タワーは、フェア終了後に解体されるため、今回のみ、新旧タワーが並び立つ姿を見ることができる。

 ほかにも、21万本のチューリップで描く巨大地上絵や、「雪の大谷」をイメージした高さ4㍍のチューリップ回廊「花の大谷」など、見どころは豊富だ。

 50周年を迎えた「立山アルペンルート」では、4月15日から6月22日まで、「完全再現! 雪の大谷メモリアルウォーク」を実施する。

 例年、約500㍍にわたり道路を2車線とも除雪し、雪の壁の間を歩く「雪の大谷ウォーク」を実施しているが、今年は、そのうち約50㍍の区間において、バスが通過する1車線のみを除雪した「開業当初の雪の大谷」を再現。当時のように、間近に迫りくる雪の壁を、バスの車窓から楽しむことができる。歩行者専用通路からは、雪の大谷からバスが現れる当時のようすも見られる。

 土田さんは「この春は歴史と伝統ある両イベントへ、ぜひお越しください」とアピールした。

〈観光最前線〉古賀稔彦と「柔道部物語」

2021年4月2日(金) 配信

週刊ヤングマガジン1991年7月29日「柔道部物語」最終回掲載号表紙

 1992年バルセロナ五輪の柔道男子71㌔級金メダリスト、柔道家の古賀稔彦さんが3月24日に53歳で逝去した。

 古賀さんで思い出すエピソードがある。漫画家の小林まことさんが、1985年から91年に連載した「柔道部物語」という作品がある。当初は読み切りの予定だったが、描き切れずに連載となり「1年ぐらいやったら終わらせるつもりだった」と本音を語る。

 「そんな時に、当時日体大1年生だった古賀さんから一通の手紙が届いた。『部員全員で読んでいます。柔道のためにもこれからも頑張って下さい』。あの手紙がなければ、間違いなく『柔道部物語』という漫画は終わらせていた」と告白する。長期連載の陰に古賀さんの柔道への想いがあったことを明かした。小林さんは現在「女子柔道部物語」を連載中だ。

【古沢 克昌】

スーパーホテルクリーン、自動噴霧の除菌装置を開発・販売へ

2021年4月1日(木)配信

3月31日に実施したデモンストレーションのようす

 スーパーホテルのグループ会社であるスーパーホテルクリーン(安藤周二社長、東京都中央区)は3月29日、霧状の除菌剤を衣服に向けて自動噴霧する除菌装置を法人向けに売り出した。産業用ノズルの国内トップメーカー、いけうち(大阪府大阪市)との共同開発。不特定多数の人が集まる商業施設やホテル、駅や空港などの交通関連施設、大型イベント会場ほか各種施設に売り出す。

 装置名は「ウイルスガードユニット キリキリン」で、高さ133センチの縦型の親機と子機を向かい合わせてゲートのように置くタイプ。施設入り口の室内両脇に設置し、人が通るとセンサーが反応し、親機と子機それぞれ5カ所に取り付けた計10個のノズルから衣服に向けて除菌剤を噴霧する。除菌剤は、粒子サイズの霧状で噴霧するため服が濡れにくい仕様で、噴霧と同時に作業中の音声案内も再生される。

 頭や顔に除菌剤がかかる不快感をなくすため、首下から足元の衣服に向けて約3秒間噴霧する。衣服や足元に付いたウイルスへの対策が可能で、チリや花粉などは水分に触れて地面に落ち、舞い飛ばなくするとした。

 除菌剤はイオン水やオゾン水など、現在コロナウイルス対策として流通している5種類を用意し、用途に合わせて選べる。装置下部にあるタンクの容量は20リットルで、1回の充填で最大約1600回の噴霧が可能だ。

 また、親機にIoTデバイスを標準装備。Wi―Fiに接続したスマートフォンやパソコンから、累計噴霧時間、除菌剤の残量などの動作状況を遠隔から確認できる。

 販売価格は、親機・子機セットで税込220万円、除菌剤は20リットル分で同1760円から。保守メンテナンスサービス(有償)あり。販売のほか、5年契約のリースにも応じる。なお、同装置の需要を見込み、初年度の販売目標は1000台を目指すとしている。

メディア向け実演会、安藤社長が個別に説明

 スーパーホテルクリーンは3月31日、東京都中央区の「スーパーホテルPremier東京駅八重洲中央口」で、同装置のメディア向けデモンストレーションを行った。施設入り口に同装置を設置し、実際の稼働状況を見せながら、個別に詳細説明やインタビューに応じた。

 安藤社長は「現在商業施設や老人ホームなどからの問い合わせがあり、購入を検討いただいている」と紹介。レンタルに関する要望も受けていると述べ、イベント会場に数日間設置したい法人向けのプランに検討の余地があると語った。

Loco Partners、第2弾の無料宿泊CP実施 「金門坑。」の宿泊が2人1組に当たる

2021年4月1日(木) 配信

CPのイメージ。寒暖の差が激しい地域だからこそ味わえる四季の食材が味わえるという

 ホテル・旅館の宿泊予約サービス「Relux(リラックス)」を運営するLoco Partners(村上文彦社長、東京都港区)は4月1日(木)から、2人1組に無料宿泊が当たるキャンペーン「Go with Relux」の第2弾の応募を受け付けている。
  
 今回はテーマを、「『当たり前』に感謝を贈る時間」とした。「金門坑。」(大分県由布市)で、大切な人に感謝を伝える機会として、自然を感じながらプライベート空間を味わえる宿泊体験を提供する。

 同社は、5、6月は母の日や父の日などが設定され、長い外出自粛期間を経て、誰かと当たり前に過ごしていた時間が、尊いものだと気付かされた機会が多かったことを鑑みた。これを踏まえ、お世話になっている人や大切な人に日ごろの労いや感謝を伝える機会を提供する。
 
 「金門坑。」は湯布院盆地にあり、離れ客室を複数保有する宿泊施設。離れの客室には、源泉掛け流しの半露天風呂も付く。誰にも邪魔されることなく、ゆったりとした時間を過ごすことができるという。このほか、寒暖の差が激しい地域だからこそ味わえる四季の食材や、素材にこだわった調度品を使っている。
 
 CPで利用できる離れの客室は「鉄(くろがね)」または「紺(こん)」のどちらか1室。夕食と朝食のほか、シャンパンハーフボトル1本が付く。応募期間は4月18日(日)まで。当選連絡は4月20日(火)〜30日(金)までに行う。宿泊期限は6月30日(水)までとなる。

NAA、成田空港の立入禁止エリア巡るツアー販売 いちご狩りとオリジナルグッズの土産も用意

2021年4月1日(木) 配信

ツアーで巡るランプセントラルタワーと滑走路。料金は大人1人1万8000千円

 成田国際空港(NAA、田村明比古社長)と同社グループ会社のグリーンポート・エージェンシー(荒川武社長、千葉県成田市)は3月22日(月)、同空港の立入禁止エリアをバスで巡る「成田空港スペシャルバスツアー」の一般販売を始めた。

 同ツアーは、関係者以外は立入禁止のエリアで、駐機中の飛行機や離着陸する飛行機を間近で見物するほか、ランプセントラルタワーでは空港全体を上から見ることができる。見学終了後は、JAL Agriportが手掛ける「DINING PORT 御料鶴・
STRAWBERRY PORT ICHIGONOMI 」で、ランチといちご狩りを行う。お土産には成田空港のオリジナルグッズを用意する。

 実施予定日は4月11日(日)、17日(土)、5月12日(水)、18日(火)。時間はいずれも午前9時~午後2時。料金は大人と小学生以上は1人1万8000円、3歳~未就学児は1人1万6400円となる。募集人数は各回24人、最少催行人数は15人。

 感染防止対策として、バスの乗車人数を定員の半分とし、ほかの利用客との相席にはしない。37・5度以上の体温の人と感染が疑われる症状の人は、参加を断り、代金は返金する。

全国の観光地からのメッセージを動画で公開 日観振

2021年4月1日(木) 配信

いつか”キット”会いたい!旅はグーだ!プロジェクト

 日本観光振興協会は3月31日(水)から、ネスレ日本の協力で日本全国の観光地を支援する活動「いつか“キット”会いたい!旅はグーだ!プロジェクト」を開始した。各地のメッセージ動画を日観振のサイトで公開している。

 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛や消費低迷により、観光産業のみならず、各地域の多様な産業に大きな影響が出ている。日観振は日本全国の観光地域を支援する活動を展開していくことや、コロナ禍の中でもそれぞれの地域経済に「広く」「深く」根ざしている「観光産業」を支援していくことが重要な役割だと考える。 

 自由に旅を楽しむことが厳しい状況が続くが、「旅」の魅力を思い起こしてもらい、コロナが収束した際には再び観光に訪れてもらうことを待ちながら日々感染拡大対策に取り組む各地域の“熱い想い”を伝える動画を制作。広く公開し、「『with コロナ時代、感染防止対策を行っているので、お会いできる日を待っています』というメッセージを発信する」(日観振)とコメントする。

 今回は、全国版1編と地域版8編の動画を制作。今後、順次各地の動画を公開する予定だ。