東京からの近さ軸にインバウンド誘致 埼玉県が東京都内で県の観光魅力を発信するミーティング開く

2023年9月20日(水) 配信

大野元裕県知事

 埼玉県は9月19日(火)、東京都内で県の観光の魅力を発信する「インバウンドキックオフミーティング」を開いた。

 同県は今年度をアフターコロナ元年と位置付け、インバウンド向けの観光施策を一新し、東京からの近さを軸にインバウンド誘致を進めている。

 大野元裕県知事は、「東京から少し足を延ばせば素晴らしいモノが数多くある。これが埼玉県の特性」と語り、都内観光事業社約90人に東京に滞在するインバウンド旅行者の送客を呼び掛けた。

 コネクトワールドワイド・ジャパンの佐佐木享子氏は「インバウンド旅行者は平均2週間以上日本に滞在し、来日後日帰りスポットを探すケースが多い」としたうえで、「観光案内所やホテルのコンシェルジュの新鮮な情報が大切」と強調した。

 さらに、「四季折々の魅力あふれる日帰りスポットへのアクセスの良く、ハートをつかむような日帰りスポットや、東京では味わえない四季折々の自然や祭りが充実している」と語り、「都内から近く電車から降りてすぐ楽しめる観光地が多いことも魅力のひとつ。埼玉県の今後のインバウンドビジネスのポテンシャルは高い」と力を込めた。

約160人が集まった

 会の最後には、観光施設や観光協会ら県内観光事業社70人も、都内観光事業者へ情報発信を行った。

韓国旅行者が選ぶ旅先、東京が1位に 大阪・福岡も上位5位(ブッキング・ドットコム)

2023年9月20日(水) 配信

ブッキング・ドットコム、検索ランキング(ブッキング・ドットコム調べ)

 ブッキング・ドットコムはこのほど、韓国において2023年の大型連休となる秋夕(チュソク)期間(9月28~30日)を検索対象期間とし、旅行先として最も注目されている世界の都市をランキングで発表した。このなかで、東京が1位を獲得し、3位が大阪、4位が福岡と、上位5位以内に日本の3都市がランクインした。

 調査は23年7月1日(土)~8月15日(火)に、同社のサイト内で宿泊検索された回数をもとにランキングとしてまとめた。

 今回のランキングは次の通り。

 1位東京(日本)、2位パリ(フランス)、3位大阪(日本)、4位福岡(日本)、5位ローマ(イタリア)、6位バンコク(タイ)、7位ダナン(ベトナム)、8位台北(台湾)、9位ロンドン(イギリス)10位ニューヨーク(米国)──となった。

 同社の北アジア地区統括リージョナル・ディレクターの竹村章美氏は、「国別の訪日外国人は韓国が最も多い。22年10月11日以降に、日本の入国制限が解除されたことや、記録的な円安が大きく影響していると考えられる」としたうえで、「日本人旅行者の今年の夏休み期間の海外旅行先の検索ランキングでは、韓国・ソウルが1位と、日本人の韓国人気が高いことが分かる。今後も韓国と日本における旅行者の行き来はより活発になるのでは」と分析した。

「沿線まるごとホテル」国交大臣賞に 地域課題を顧客価値へ転換 第7回ジャパン・ツーリズム・アワード

2023年9月20日(水) 配信 

沿線まるごとホテルのイメージ

 日本観光振興協会(日観振)と日本旅行業協会(JATA)、日本政府観光局(JNTO)は9月20日(水)、第7回ジャパン・ツーリズム・アワードの各賞を発表した。最優秀賞にあたる国土交通大臣賞には、「沿線まるごと」の「過疎高齢地域での『沿線まるごとホテル』プロジェクト」が受賞した。募集では、応募件数が140件(国内・訪日領域119件、海外領域21件)寄せられた。表彰式は10月26日(木)、「ツーリズムEXPOジャパン2023大阪・関西」に合わせて開催する。

 今回寄せられた募集には、ユニバーサルツーリズムやエコツーリズムなど、SDGsの推進に関わる社会性の高い取り組みや、ポストコロナを見据えた観光DXを活用した取り組みなど、新しい旅のカタチを象徴する内容が数多くあった。

 「『沿線まるごとホテル』プロジェクト」では、駅と周辺の地域コンテンツを面にして地域全体を1つのホテルと見立て、空き家はホテルの客室に、無人駅はホテルのフロントにするなど、地域課題を顧客価値へと転換して魅力につなげている点が高く評価された。他の過疎地域の鉄道路線維持の1つの方策としても期待が寄せられている。

 観光庁長官賞には、国内・訪日領域2団体と、海外領域で1団体が選出された。このうち、コラレアルチザンジャパンは「『観光客と職人の新たな付き合い方』による伝統工芸の再興」として、職人を生かした多角的な観光まちづくりのモデルを作り、空き家の解消や伝統工芸の担い手獲得への期待など、多様な経済社会効果を出したことが受賞につながった。

 各賞の受賞者は次の通り。

【国土交通大臣賞】

団体名:沿線まるごと(国内・訪日領域)〈学生が選ぶジャパン・ツーリズム・アワード同時受賞〉
取組名:過疎高齢地域での「沿線まるごとホテル」プロジェクト

【観光庁長官賞】

団体名:かまいしDMC(国内・訪日領域)
取組名:震災復興とゼロからの持続可能な観光地域づくりの実践~まち全体を屋根のない博物館に~

団体名:コラレアルチザンジャパン(国内・訪日領域)
取組名:『観光客と職人の新たな付き合い方』による伝統工芸の再興

団体名:トラベリエンス(海外領域)
取組名:世界中の旅行者と正解中のツアーガイドをマッチングする観光ツアーマーケットプレイス「GoWithGuide.com」

【実行委員長賞】

団体名:インド・タミル・ナードゥ州政府観光省(海外領域)
取組名:マナール湾エコツーリズム

【持続可能な観光省(UNWTO)】

団体名:南丹市美山観光まちづくり協会(国内・訪日領域)
取組名:来訪者と地域住民が共に守り育てる持続可能な観光

団体名:ベルトラ(国内・訪日領域)
取組名:「世界一サンゴと人にやさしい村で学ぶSDGs」大人の修学旅行in恩納村

【審査委員特別賞】

団体名:北海道宝島旅行社(国内・訪日領域)
取組名:北海道内各地域の持続性に寄与する、富裕層インバウンド観光客向け高付加価値オーダーメイドツアーサービス

団体名:(個人)松久信幸(国内・訪日領域)
取組名:全5大陸60店舗以上のNOBU・Matsuhisaホテル・レストランを通じた日本文化の海外発信

団体名:MOMIJI(国内・訪日領域)
取組名:ジビエを通して命を学ぶ、「大槌ジビエツーリズム」~官民協働で取組む大槌ジビエソーシャルプロジェクトより~

団体名:ナビタイムジャパン(国内・訪日領域)
取組名:広域周遊観光促進を支援するソリューション「NAVITIME Travel Platform」

団体名:byFood.com(国内・訪日領域)
取組名:ガストロノミーツーリズムを通じて日本の伝統継承を

団体名:日本酒蔵ツーリズム推進協議会(国内・訪日領域)
取組名:酒蔵ツーリズムの取り組み

団体名:田辺市熊野ツーリズムビューロー(国内・訪日領域)
取組名:「Responsible,Respectful,Realizable」新たな価値創造で聖地熊野を持続可能な観光地へ

団体名:ANANEO(海外領域)
取組名:バーチャルトラベルプラットフォーム「ANA GranWhale」

団体名:スペイン政府観光局(海外領域)
取組名:ユニバーサルツーリズム

団体名:JTB仕入れ商品事業部団体部(海外領域)
取組名:マラマ・ハワイ

ベトジェットが日本就航5周年 「アジアの”エミレーツ”へ」路線拡大に意欲 

2023年9月20日(水) 配信

ジェイ・L・リンゲスワラ副社長

 ベトナムのLCC(格安航空会社)、ベトジェットは9月19日(火)に東京都内で、日本就航5周年を記念して会見を開いた。ジェイ・L・リンゲスワラ副社長が来日し、「アジアの“エミレーツ”を目指したい」と今後も日本含めアジア太平洋地域で意欲的に路線を拡大していくことを表明した。現在は16の国・地域に就航しており、アジアからオーストラリアまで路線網を拡げている。

 日本では2018年11月、関西国際空港―ハノイ線の新規就航を皮切りに、23年7月に羽田空港からホーチミンへ直行便を就航するなど、現在は7路線の定期路線を運航している。また、ベトナムから新潟や福島、和歌山、鹿児島など日本の地方空港へチャーター便も運航。グループ会社のタイ・ベトジェットは22年7月に福岡―バンコク線、23年2月に関空―チェンマイ線を開設し、着実に路線を増やしている。

 ベトナムを経由して、アジアの主要国際都市へ乗り継ぐこともでき、手荷物は最終目的地まで預けられるほか、国際線乗り継ぎが5時間以上24時間以内の旅客にバウチャーをプレゼントするサービスなどもある。料金クラスは4段階用意し、預入荷物や機内食など必要なニーズに合わせて選べる。

 リンゲスワラ副社長は「コロナで需要は鈍化したが、日本の7路線が復活して嬉しい。訪日、アウトバウンドも復活し、19年の水準に近付いている。冬あたりに勢いを取り戻すだろう」とした。

 今後の日本での需要見込みについては「日本に限らず、需要を活性化したい。我われは需要を奪う段階ではなく、新たな需要を作り出す段階にある。ネットワークを駆使し、パイを拡大していく」と意欲を見せた。

 また、日本市場は独特の市場環境であると分析。「伝統的な旅行会社になじみがあり、とくに海外旅行では安心感を求めて多くの人が相談するだろう」とし、販売経路は直販から大手旅行会社、OTA(オンライン旅行会社)まで幅広く用意する。「外資系はオンラインのみに限定し、失速しているところもある。日本ではむしろ販路は多様化させた方がいい」と語った。

 コロナ後は多くの航空会社が路線の拡大を躊躇しているが、ベトジェットはこれをチャンスと逆手に取り、路線の拡大を行っている。「コロナがなければ高すぎて手が出なかった」とコロナで値段が下がった機を捉えて、計画にはなかった機材を調達。「待っていることは得策ではない。流動的リスクを意図的に取り、戦略は走りながら調整している」と明かした。

京都バス、日本緑茶発祥の地で茶摘み体験 現役唯一の窯見学ツアー販売

2023年9月20日(水) 配信 

正寿院のハート型の猪目窓
 京都バス(吉本直樹社長、京都府京都市)は9月11日(月)、お茶の京都DMO(脇博一代表、京都府宇治市)の協賛で、日本緑茶発祥の地という湯屋谷地域(京都府・宇治田原町)での茶の実摘み体験や、宇治市の炭山地域の現役唯一の京焼登り窯を見学する「お茶の京都プレミアムバスツアーもうひとつの京都 見学・体験編」の販売を始めた。開催日は2023年10月7日(土)と21日(土)。
 
 同ツアーは、正寿院(同・宇治田原町)に立ち寄り、風鈴絵付けやハート型の猪目窓や天井画を見学する。湯屋谷地域では地元の郷土料理「うなぎの茶漬け」と「茶汁」を堪能し、茶畑で茶の実摘みを行う。
 
 宇治市の炭山地域では京焼登り窯のほか、炭山陶芸村で陶器の味わいを出すための道具や職人の技を目の前で見学する。料金は大人1人1万2000円(税込)。京都駅八条口を午前9時30分に出発し、午後4時30分に到着する。
 
 

平日旅行の促進に向けPR動画を公開 日本観光振興協会

2023年9月20日(水) 配信

動画で平日旅行のメリットを紹介

 日本観光振興協会(山西健一郎会長)はこのほど、平日旅行を促進するための
PR動画を制作し、同協会ホームページと YouTube チャンネルで公開した。コロナ禍を経て、国内旅行需要も回復の兆しが見えている一方、人手不足やオーバーツーリズムなど課題も挙がるなか、需要の分散化や平準化が必要なことから、平日旅行のメリットを訴求する。

 日観振は平日需要の底上げや平日の休暇取得制度の改善などに向け、企業や経営者に理解を促す。平日旅行は混雑を避け、時間を有効活用できるなど旅行者のメリットのほか、需要の分散化により交通機関をはじめ受入側の地域、施設などの負担軽減につながる利点もある。こうしたことから、今回の動画を通して平日旅行の機運醸成をはかっていきたい考え。

 動画は「平日なら思いのまま」編と「タイムパフォーマー登紀子」編の2本立て。平日旅行と土日旅行の違いを比較の構図により、分かりやすく表現している。

極上の茶と文化 五感で楽しむイベント 宇治市

2023年9月20日(水) 配信

3種類のプランを用意

 宇治市観光協会(京都府宇治市)は10月18日(水)~21日(土)まで、世界遺産「平等院」をはじめとする、地元の有形・無形の文化を、国内でも有数の高級茶として知られる「宇治茶」とともに五感で楽しむ体験イベント「KYOTO PREMIUM EXPERIENCES」を実施する。

 体験イベントは3種類を用意。「プレミアムプラン」は、平等院にて最上級の文化体験と共に、最高品質のお茶と京都・宇治の食のマリアージュを楽しむプレミアムティーダイニングを提供する。

 通常は非公開となっている「養林庵書院」や国宝「鳳凰堂」の内部を、住職の解説付きで参拝。多数の国宝を収蔵・展示する「ミュージアム鳳翔館」も住職の解説付きで見学する。さらに、雅楽の生演奏とともに、ライトアップされた鳳凰堂を庭園から拝観する。

 その後、特別に用意された茶懐石を堪能し、最後は厳選された高級茶葉を使用した抹茶を野点で味わう。定員は各日20人。料金は1人8万円(税込)。

 「ラグジュアリープラン」は、雅楽の生演奏とともに、ライトアップされた鳳凰堂を庭園から拝観する。「ミュージアム鳳翔館」の見学も可能だ。定員は各日合計760人(各日2部制)。料金は1人3000円。

 また、各日40人限定で、上記内容に加え、平等院への優先入場や、中村藤本店平等院店での最高級呈茶体験がセットになったプランもある。料金は同6000円。

 「ティーマスタープラン」は黄檗山萬福寺で10月21日のみ実施。同寺を拝観し、通常非公開の重要文化財エリアにて、茶商による呈茶体験を楽しむ。定員は88人。料金は1人3000円。

 さらに、40人限定で、呈茶体験に加え、萬福寺の精進料理「普茶料理」を味わうプランもある。料金は1人1万2000円。

 いずれのプランも、英語対応可能なスタッフを配置しており、外国人観光客も参加可能だ。

【特集No.643】㈱全旅 創立50年迎え  会員に寄り添う第2創業期へ

2023年9月20日(水) 配信

 株式会社全旅(中間幹夫社長)は2023年4月、創業50周年を迎えた。バブル崩壊や東日本大震災、新型コロナウイルスの拡大など、さまざまな困難を乗り越えてきた旅行会社に感謝しながら、中間社長は次の50年を「第2の創業期」として位置づける。具体的には、同社を利用する会員の声により寄り添いながら、デジタル化や、地方創生、訪日観光客の受入強化など支援し、会員のさらなる発展に貢献していく姿勢を示す。

【聞き手=本紙社長・石井 貞德、構成=木下 裕斗】

 ――㈱全旅の歴史を教えてください。

 1973年4月、全国旅行業協会(ANTA)の事務受託会社として設立しました。76年にはANTAが、当社の主力事業全旅クーポン会の前身となる全旅協クーポン会を設立。当社が事務局を担いました。

 全旅クーポンは、旅行事業者が旅行客のために手配する、各施設への利用料金を包括して後払いが可能なため、精算業務の負担を軽減できます。

 旅行会社は予約と同時に精算を行うので、受入施設は旅行会社からの未入金や振り込みの遅れへの対応を省けるだけでなく、安心感を与えることも大きなメリットをとなっています。

 全旅クーポンは2023年6月末現在、約3千社の送客会員に利用いただいています。このうち、ANTA会員は約2750社、日本旅行業協会(JATA)の会員は150社ほど。一方、受入施設は約1万1000軒に加盟していただいています。

 さらに、当社ではキャッシュレス決済のシステムを提供しているペイメント事業のほか、会員が造成した着地型旅行商品や、地域の特産品をWebで一般消費者向けに販売する「GOORBY(ゴービー)」の運営、ホームページを制作するIT事業、ホールセラー商品を会員が販売できるように、手配する旅行事業なども展開しています。

 ――旅行業界は多発する自然災害などに加え、コロナ禍で大きな影響を受けています。

 旅行業界はコロナ禍で、絶望の淵に追い込まれました。これまでも、リーマン・ショックや東日本大震災などの影響を大きく受けてきました。

 しかし、会員の皆様はその都度立ち上がって、会社を維持してきました。私自身、鹿児島県で経営する旅行会社の事業継続に苦労した身としても、大変敬服しています。

 ㈱全旅が50年間、事業を継続できたのは、会員の皆様のお陰だと思っています。

 コーポレートロゴには「支え合いともに未来へ」と併記しています。我われが会員を支え、会員から当社のサービスの利用によって支えてもらう「支え合いの精神」で未来へ挑んでいき、互いに成長することを目指し、事業を展開してきました。

 さらに、会員の悩みや意見を聞き、事業展開や事業内容に反映させることを徹底してきました。

 私が㈱全旅社長に就任した15年ごろは、会員から「社長を出せ」など、ひどいクレームを頻繁に受けるような会社でした。今では、そのような苦情は極端に少ない状況を保っています。社員も会員の支援に邁進している成果でもあります。

 こうした結果、22年度の全旅クーポンの売上高は、……

【全文は、本紙1913号または9月27日(水)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

最上峡社長・鈴木氏が県産業賞 山形県産業の発展に貢献

2023年9月20日(水) 配信

鈴木富士雄氏

 山形県の産業界と行政の代表者らでつくる同県産業賞委員会(委員長=吉村美栄子知事)は9月1日、今年度の「山形県産業賞」を最上峡芭蕉ライン観光(戸沢村)社長の鈴木富士雄氏ら、2個人2団体に贈ることを決めた。贈呈式は11月11日、山形市内で行われる。

 同賞は、県内で産業の発展に貢献し、顕著な功績を挙げた個人・団体を、年に1度顕彰するもの。1972(昭和47)年度に創設され、これまで108人、69団体に贈られている。

 鈴木氏は最上峡芭蕉ライン観光および最上川交通の社長として、最上地区の観光物産業界、交通業界の中核的な役割を担い、全県の観光物産や、交通業界の振興に貢献した。山形DC(2014年開催)やインバウンド誘致における尽力、「プロが選ぶ水上観光船30選」(旅行新聞新社主催)で過去6回開催中、4回1位に選ばれるなどの快挙が認められた。

 鈴木氏は「(受賞は)舟下りスタッフの現場力のたまもの。今後も高付加価値商品の提案などを通じて、山形県の観光を盛り上げていきたい」という。

東急×西鉄ホテルズ 定額宿泊サービスで提携 オフピーク送客に強み

2023年9月20日(水) 配信

ツギツギの川元一峰代表(左)と西鉄ホテルズの加藤正幸副社長

 東急(堀江正博社長、東京都渋谷区)と西鉄ホテルズ(豊福辰也社長、福岡県福岡市)は9月7日、定額料金で宿泊施設を利用できるサービスに関する業務提携を福岡市内のホテルで発表した。

 東急が運営する、定額制回遊型宿泊サービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」は、会員登録した個人、法人向けに北海道から沖縄までのホテル・旅館など、期間内自由に宿泊できるプランを販売しており、西鉄ホテルズの18施設が加わり、宿泊対象施設が全国127に拡大した。

定額料金で宿泊できる西鉄グランドホテルの客室

 ツギツギは、東急の社内ベンチャー事業として、2021年4月から実証実験を開始し、今年5月から正式事業化した。会員数は現在3万人で、年2万人ペースで拡大し、27年度に10万人を目指す。宿泊施設数も1千施設に拡大予定だ。

 新型コロナウイルスの影響などで、ライフスタイルは多様化し、観光を兼ねたリモートワークやホテルステイ、複数拠点での生活など、日常の延長としての宿泊需要は拡大している。

 一方、宿泊業界では低価格化による稼働優先から、客室の平均販売単価の引き上げや、1室当たりの収益向上など課題を抱える。

 同社では、「オフピーク送客」を最大の強みに、日から木の平日宿泊割合を高め、予約リードタイムを短かくして、直前期送客を打ち出す。

 個人向け宿泊プランは、30日間で2泊(2万3980円)、5泊(5万5800円)など4種類を販売。同伴者1人無料やAIコンシェルジュ対応、ピーチ航空券の回数無制限の割引クーポン付与など特典もつく。

 西鉄ホテルズの加藤正幸副社長は「ビジネス利用の取り込みと、オフピーク送客で補完したい」と期待を述べた。

【有島 誠】