日本ブランドの担い手へ、おもてなし大賞創設―経済産業省

 経済産業省は12年度に「おもてなし大賞(仮称)」を創設し、優れたサービスや先進的な取り組みを行っている企業や地域を「おもてなし大賞」として表彰する。

 「おもてなし」は、日本の新たなサービス・ブランドとして海外へ売り込むことができる重要な価値であり、「日本ブランドの担い手」としてインバウンド観光の需要喚起に加え、地域に存在するサービス産業の活性化を目指していく。

 12月6日には、同省で「『おもてなし』による産業の活性化に関する研究会」の第1回会合が開かれ、産業の高付加価値化に向けたおもてなしなどについて意見交換した。

 委員は次の各氏。

 【座長】力石寛夫(トーマスアンドチカライシ代表取締役)【委員】新井民夫(東京大学大学院工学系研究科教授)▽牛窪恵(インフィニティ代表取締役)▽鈴木一義(国立科学博物館理工学部科学技術史グループ長)▽セーラ・マリ・カミングス(桝一市村酒造場取締役)▽田中実(CS・ホスピタリティ実践研究所代表)▽内藤耕(産業技術総合研究所サービス工学研究センター副センター長)▽増田剛(旅行新聞新社・「旬刊旅行新聞」編集長)▽政所利子(玄代表取締役)▽モンテ・カセム(立命館副総長・国際担当)▽山上徹(同志社女子大学現代社会学部特任教授、日本ホスピタリティ・マネジメント学会会長)

三陸鉄道のアイデア仕掛け人、日本国際観光学会で赤沼課長が講演

赤沼喜典課長
赤沼喜典課長

 日本国際観光学会(会長=松園俊志・東洋大学国際地域学部国際観光学科教授)は日本旅行業協会(JATA)と協力して11月28日、東洋大学白山第二キャンパスでツーリズム・インダストリー産学協同セミナー「三陸鉄道の果敢なチャレンジ! 観光で復興を信じて」を開いた。

 今回は、こたつ列車や赤字せんべいなど斬新なアイデアを連発することで、過疎地にありながら全国区にファンを広げた三陸鉄道のアイデア仕掛人である、赤沼喜典課長が登壇し、数多くのアイデアを実現させた思いや、東日本大震災によって被災した体験、今後の復旧への道筋などを熱く語った。

 三陸鉄道は岩手県の三陸海岸を縦貫する、全国初の第三セクター方式の鉄道会社。赤沼課長は、アイデア仕掛人として、海女ガイドや、漁師ガイド、カモメの餌付け、寄席列車、ワイン列車、そして1933(昭和8)年の津波を紙芝居で伝える「海の語り部」など、ありとあらゆる企画を列車に盛り込み、「三陸鉄道を一つの観光地」として全国的に話題を集め、集客にも貢献した。

 しかし、今年発生した東日本大震災で現在、北リアス線は宮古―小本間間と陸中野田―久慈間で臨時ダイヤで運転、南リアス線は全線で運転を見合わせている。第3次補正で108億円の予算がつき、12年4月20日ごろに久慈―田野畑間が復旧、13年には盛―吉浜間、そして14年4月の全線復旧を目指している。

 日本国際観光学会は、3・11後も被災した線路後のウォーキングツアーなどを実施している赤沼課長が全行程を同行しながら、被災した陸前高田市の奇跡の一本松や大船渡市、三陸鉄道荒川橋梁、釜石市、田老地区、浄土ヶ浜、鍬ヶ崎地区、宮古市内などを視察する「被災地支援三陸フロントライン観光」を企画した。日程は12年1月8、9日の2日間。宿泊は山形県・花巻温泉。詳しいツアーの問い合わせ・申込みは日本国際観光学会「ツーリズム・フォーラム」事務局 電話:03(3556)8223。

観光客数の回復を、観光地関係予算に意見書

佐藤好億地熱対策特別委員長

 全国観光地所在町村協議会(会長=吉田秀光・鳥取県三朝町町長)は12月1日、東京都千代田区の全国町村会館で総会を開き、2012年度の観光地対策関係政府予算に対する意見について確認した。今回は、東日本大震災や台風などの災害からの復旧・復興についての項目を盛り込み、観光客数回復への施策を求めた。

 吉田会長は東日本大震災などに触れ、「インバウンドは政府、国会のトップが外国に対して日本の安全を発信しないと回復の兆しは見えない」と主張。「大変厳しい状況のなかだが、全国の観光地所在町村一丸となって観光客の復帰に向けて全力をあげて努力することを皆さんと確認したい」と力を込めた。

 また、観光庁の溝畑宏長官が登壇し、最近の観光行政の取り組みについて語った。そのなかで溝畑長官は「観光は掘り起こしの作業でマネージメントだ。皆さんはその経営者で、日本の観光を変えていくのは皆さんの働き。今後の日本の観光に多いに期待している」と呼び掛けた。

 「2012年度観光地対策関係政府予算及び施策に関する意見」の内容は、従来からの意見に加え、国土交通省や総務省、厚生労働省、文部科学省などの関係省庁に対し、減少した観光客数の回復に向けた施策を要望。具体的に(1)国内観光の活性化をはかるため、国内各地での観光キャンペーンを積極的に展開すること(2)訪日旅行客の誘客をはかるため、海外で先導的なプロモーションに取り組むこと(3)訪日外国人旅行者の安心感につながる、正確でわかりやすい情報を発信すること(4)出入国管理・査証発行体制整備など、着実な取り組みを進めること――などを明記した。

 まとまった意見書は総会後、正副会長と役員で室井邦彦国土交通大臣政務官や竹歳誠内閣官房副長官、溝畑宏観光庁長官、宮島大典民主党副幹事長ら政府・国会関係者に持参し、実行運動を行った。また、会員には地元選出の国会議員や関係省庁へ適宜実行運動するよう促した。

第37回「100選」決まる、新たに8施設入選―本紙1月11日号で発表

100選選考審査委員会

 旅行新聞新社・100選選考審査委員会は12月1日、東京都港区の浜松町東京會舘で「第37回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の選考審査委員会を開き、総合100選と審査委員特別賞「日本の小宿」10施設を決定した=写真。「第32回プロが選ぶ観光・食事、土産物施設100選」「第21回プロが選ぶ優良観光バス30選」などを加えた主なランキングは本紙2012年1月11日号の紙面で発表する。

 今回の総合100選では、新たに8施設が入選。表彰・発表式は1月20日、東京都新宿区の京王プラザホテルで開かれる。

 「第37回プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」は、全国1万7050の旅行会社(支店や営業所含む)対象に専用ハガキによる投票を募り、集計した投票結果を後援団体の日本旅行業協会(JATA)、全国旅行業協会(ANTA)の関係者、旅行作家、旅行雑誌編集者で構成される選考審査委員会で審査し、決定する。主催は旅行新聞新社で、毎年実施。今年も10月1―31日まで投票を受け付けた。

 なお、今年は東北6県のアンテナショップに協力いただいたご当地グルメなどの「東北物産プレゼント」を、投票者のなかから抽選でプレゼント。当選者の発表は商品の発送(11月中旬発送済み)をもってかえさせていただきます。

 たくさんのご投票ありがとうございました。

地熱発電問題を議論、初の県温泉協会連絡会議開く

<地熱は本当にクリーンエネルギーか?>

初の県温泉協会連絡会開く

 日本温泉協会(廣川允彦会長)は11月30日、東京都市ヶ谷のアルカディア市ヶ谷で、県温泉協会連絡会議を開いた。地熱発電問題への協会としての対応など、各県の温泉協会が横の連携を強め、情報を共有することが目的で初の試みとなる。

 廣川会長は冒頭、「全国に3170の温泉地があり、2万7800の源泉があるなかで、都道府県に温泉協会がある県は14県。このうち11県に集まっていただいた」とあいさつ。「近年、再生可能なエネルギーの導入という国の方針のなかで、地熱発電が脚光を浴びている。また、福島県の原発事故によって追い風が吹いている。しかし、地熱発電の周辺では、温泉源の影響の事例が多数報告されている。短期の観測では影響がなくても、長期的には影響があると考えるのが普通だと思っている。日本温泉協会は温泉資源保護の立場から、既存の温泉地周辺での無秩序な地熱開発に反対してきた。関係団体と協力しながら、温泉資源保護のために運動をさらに進めていきたい」と語った。

 続いて環境省講演「地熱発電の導入促進に向けた国の動き」では、11月24日にまとめた「温泉資源保護に関するガイドライン(地熱発電関係)」の素案が報告された。

 ガイドラインでは、地熱開発と温泉事業が共存・共栄するためには、協議会などを設置することで、地熱開発に伴う温泉や噴気への影響に関する検証結果や、地熱発電の現状報告、将来計画などを説明・報告し合いながら、関係者間の合意形成をはかっていくことが重要としている。

 環境省の大庭一夫自然環境局自然環境整備担当参事官は「環境省は再生可能エネルギーの一環として地熱開発を進めなければならないという立場であるが、無秩序な開発はいけないと感じている」と話した。これを受けて山形県温泉協会の堀是治会長は「環境省は温泉保護を第一に考えてほしい」と要望した。

 熊本県温泉協会の松﨑郁洋会長は、温泉掘削の許可は都道府県知事に求めなければならないが、「知事に答申する審議会を通さないで地熱開発を進められると、手も足も出ない」と訴えた。

 これに対して環境省は「ガイドラインでは、審議会を通さなければならない」という見解を示した。

佐藤好億地熱対策特別委員長
佐藤好億地熱対策特別委員長

 地熱対策特別委員長を務める福島県温泉協会の佐藤好億会長は、「日本温泉協会は無秩序な地熱開発には一定のガイドラインが必要という立場をとってきた。無秩序とは人間環境に悪影響を及ぼすこと。地熱発電には蒸気として大量のCO2や硫化水素、ヒ素、水銀などを大気に放出する。また、吸い取った大量の熱水はヒ素などを含むため、一般河川に放流することができない。このため、還元井を作って地下水に戻さなければならない。これがやがて地下水に影響しないなんてありえない」と語り、「地熱は本当にクリーンエネルギーなのか?」と疑問を呈した。

 さらに、「開発サイドにしか情報がない」現状を指摘し、第三者的な、客観性が担保された情報提供に加え、環境のモニタリングの徹底などを求めた。

 岐阜県温泉協会の滝多賀男会長は「ほかに産業のない町で地熱開発によって温泉が出なくなってしまえば、その地域はみじめになる。そのあたりもしっかりと考えなければならない」と述べた。

 森行成副会長は「地元の自治体が『地域経済主義』によって地熱発電を誘致した場合、我われ末端の温泉事業者は反対することができなくなる。地元の合意が絶対必要」と語った。

 各温泉協会からは、地元の自治体に温泉の専門家がいないことへの危惧の声も多かった。

固定資産税減税へ、2015年の評価替えから

観議連メンバーや地方自治体、旅館団体代表が集まった

 観光振興議員連盟(川内博史会長)は12月7日に総会を開き、旅館3団体が長年に渡り要望していたホテル・旅館の建物に係る固定資産評価(固定資産税)の見直しについて、2012年度税制改正要望の2次査定で最高ランクのA評価を受けたことを報告。実態調査の結果を踏まえ、早ければ2015年度評価替えの際に実施されることとなる。また、原発事故による観光業の風評被害についても議論。旅館3団体は連名で、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針による福島・茨城・栃木・群馬の4県に加え、北海道・青森・岩手・秋田・宮城・山形・新潟・千葉・埼玉・山梨・東京・神奈川・長野の13都道県を賠償対象に追加するよう要望した。観議連では賠償対象が拡大できるよう全力で取り組んでいくことを確認した。

【伊集院 悟】

川内博史会長
川内博史会長

<原発賠償に13都道県追加を>

 全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会(佐藤信幸会長)、日本観光旅館連盟(近兼孝休会長)、国際観光旅館連盟(佐藤義正会長)の3団体は、宿泊業は建物自体が商品である装置産業で、建物の改装・改築の頻度も多く膨大な経費を要することや、固定資産税が再建築費を算出根拠とし建築から何年経過してもその評価額が下がることなく税負担が不当に重いと、長年に渡り固定資産税の見直しについて要望してきた。

 11年度税制改正要望では、2次査定で次年度以降の検討課題とするG判定となり、閣議決定された税制改正大綱でも検討事項に留まる結果となった。

 一転、12年度税制改正要望では、1次査定で「要望内容の見直しを適切にできれば認められる」というB判定に留まったが、2次査定では「要望を認める」とのA判定を受け、固定資産税の見直しについてほぼ決まった。

旅館3団体の会長
旅館3団体の会長

 川内会長はA判定の報告に際し「旅館団体からの要望が自民党政権下では長年無視されてきたが、観議連のメンバー全員の尽力でようやく成し遂げることができ、大変感謝している」と連盟のメンバーを称え、集まった旅館3団体に対し「皆さんの力で一緒に観光業界を盛り上げていきましょう」と語りかけた。

 旅館団体を代表し、全旅連の佐藤会長は「全旅連創立以来、長年取り組んできた要望が、観議連ができた2年目で叶い、大変感謝している」と謝意を述べた。

 また、観光庁の溝畑宏長官は「12月9日の税制改正要望で正式に発表できると思う。これは皆さんが長年にわたり体を張って尽力してきた結果。15年度評価替えで実施できるよう観光庁でもできる限りのバックアップをしていきたい」と力を込めた。

 今後は、12月9日の税制改正大綱の正式発表を経て、15年度評価替えでの実施を目指す。

 同じく総会では、原発事故による観光業の風評被害についても議論。原子力損害賠償紛争審査会が8月5日に出した中間指針では、観光業の風評被害賠償が福島・茨城・栃木・群馬の4県に限定された。総会で旅館3団体は連名で、(1)4県に加え、北海道・青森・岩手・秋田・宮城・山形・新潟・千葉・埼玉・山梨・東京・神奈川・長野の13都道県の追加(2)3月11日以降の外国人観光客の予約控えも賠償対象へ追加(3)5月末までとされた賠償請求期間の延長の3点を要望。

 国観連の佐藤会長は「原発事故以降、福島県より北に首都圏の人は全然来ないのに、賠償の対象にならないのはおかしい」と訴えた。また、現状を把握するため、北海道・宮城県・山形県・千葉県・山梨県・東京都の代表者が、各県の観光業の被害状況をデータをもとに細かく説明。「賠償対象の4県と被害状況は変わらないことをデータが示しているのに、賠償対象とならないのはおかしい」という声が噴出した。

総会後、対策室に粘り強く意見する川内会長
総会後、対策室に粘り強く意見する川内会長

 川内会長は「8月5日の中間指針ではデータが出そろわないため定性的に判断をしたと思うが、10月に正式な政府統計も出て、各県のデータも出ているので、賠償対象の見直しは当然。データにもとづいて定量的に判断する、本来あるべき賠償の姿にするべきだ」と力を込めた。

 総会に出席した文部科学省の原子力損害賠償対策室室長は噴出した意見に対し「風評被害が及んでいるのは4県だけという記述は中間指針にはない。あとは因果関係をどう立証していくかではないか」と弁明。川内会長は「4県以外にも風評被害があることは認めているのだから、しっかりと対応してほしい。観議連で強く働きかけていきたい」と決意を述べた。

No.298 料亭小宿 旅館ふかざわ - 人生に変化が起こる宿

料亭小宿 旅館ふかざわ
人生に変化が起こる宿

「経営者ロングインタビュー『宿を語る!』」第2弾は、神奈川県・湯河原温泉の「料亭小宿 旅館ふかざわ」女将の深澤里奈子さん。祖母が創業した団体客中心の宿から、「お客様と宿のスタッフが人と人の関係として向かい合える宿にしたい」と、客室数10室の個人客向けの宿を経営している。常に客室稼働率90%以上をキープし、東日本大震災後の8月には早くも客室稼働率100%を達成。ミシュランガイド東京・横浜・湘南2012にも掲載された人気宿の秘訣を聞いた。

【増田 剛】

<人と人の関係で
向かい合える宿に>

 旅館ふかざわは祖母が旅館をはじめてから、来年で60周年を迎えます。

 山梨から湯河原にお嫁に来た祖母。その義理の母は、人が寄り集まるのがものすごく好きで、戦後のお金も食べ物もない時代なのに、借金をしてでもお客に振る舞う人でした。「自分たちも食べていけないのに……」と思うなかで、祖母がふと思いついたのが「どうせ人が集まるのだったらこれが商売になったら義理の母も喜ぶし、家族も食べていける」と旅館を始めたそうです。今は旅館には出てきませんが、86歳になります。孫娘である私がこの宿を譲り受けたのは、12年前、26歳のときです。……

深澤里奈子女将

 

※ 詳細は本紙1445号または日経テレコン21でお読みいただけます。

訪れる“風化”との戦い ― 被災地観光が力に(12/11・21付)

  2011年という年を振り返ると、3月11日に発生した東日本大震災のことが真っ先に浮かんでくる。数多くの観光関係者も被災された。震災直後から数日間は、新聞発行ができないのではないかと思う日もあった。

 3・11以降、生存者を瓦礫の中から救出するニュースや、大津波に浚われ、壊滅的な状況で泣き崩れる住民の映像をテレビ画面で見ながら、旅行の記事を書くのが辛かったことを覚えている。それは、お笑い芸人や音楽家、お相撲さんであっても同じような思いをしたのだと思う。横綱・白鵬関が「被災されて苦しんでいる人がたくさんいるのに、自分は土俵の上で相撲を取っていていいのだろうかと何度も自問した」というようなことを話しているのを見た。直接的に被災者に役立つ仕事をしている人以外は、多かれ少なかれこのようなジレンマを感じたのではないだろうか。

 しかし、被災者に飲料水やおにぎり、毛布などが届いた後には、傷つき、塞ぎ込んだ心を癒してもらいたいと、スポーツ選手や歌手らが被災地を訪れ、子供たちと触れ合ったり、お年寄りに言葉を掛けたりして被災者を励ます映像を目にするようになった。観光業界でも、震災から間もない時期に温泉を運び「温泉に入れたことで心までリラックスできた」と多くの被災者に喜ばれたという話も耳にした。客室を被災者に提供した旅館も数多くあった。それぞれの存在や仕事が時期こそ違えど、わずかではあっても、被災者に必要とされているんだと感じたのではないだろうか。私も震災から2カ月が経過した5月に被災地を訪れた。そのときにボランティアの若者が住宅地の瓦礫撤去に汗を流していた姿が眼から離れない。海辺の学校では、1階部分が津波で流されてしまい、人っ子一人いない校舎に言葉もなく佇んでしまったことも忘れることができない。被災者の表情、被災地の匂い、異様な静寂も。私は被災地を訪れたが、被災者に何か役に立つことができたわけではなかった。汗にまみれ、埃まみれのボランティアの若者と擦れ違ったとき、私は「申し訳なさ」を感じ、正直うしろめたかった。だが、それでも私は被災地に行って良かったと思う。これから訪れる“風化”という戦いに、あのとき眼に焼き付けた被災地観光がきっと役に立つと、私は信じている。

(編集長・ 増田 剛)

クリスマスプラン ホテル伊豆急

 「伊豆エリア最大級の露天風呂」が楽しめるホテル伊豆急ではクリスマスプランを販売している。「二人で過ごすクリスマス」は、海の見える和室及び洋室を確保する。期間は12月17日から12月25日まで。

 客室の窓からは紺碧の海と白い砂浜を一望する。オーシャンビューのお部屋で2人だけのクリスマスをゆっくり過ごせるのが特徴だ。 また特典として、「ミニツリー」のギフト付きもうれしいサービスだ。料金は、大人1人10,500円、12月23・24日は13,500円となる。

 さらに、「【5大特典付き】二人で過ごすクリスマス」プランも登場。実施期間と部屋設定は同じだ。料金は、大人お1人13,500円、12月23・24日は15,500円になる。

★特典① ご夕食に、鮑の踊り焼と金目鯛の煮付け(2人に1尾)付き!
★特典② お部屋にクリスマスケーキと紅茶のセット付き♪
★特典③ 女性の方には、パリ老舗ブティック「デタイユ・ラ・メゾン」のヘア&ボディケアセットが贈られる!
★特典④ ホテルよりクリスマスのプチギフト付き!
★特典⑤ 貸切風呂を割引価格で利用できる!(50分 通常2100円のところ→1500円)

問い合わせ=0558-22-8111。