JNTOが大阪でシンポジウム デービッド・アトキンソン氏が基調講演

2018年2月28日(水) 開催

日本政府観光局(JNTO)は2月28日(水)、大阪市中央公会堂でシンポジウムを開く(写真は1月に東京で行われたJNTO主催のセミナーのようす)

日本政府観光局(JNTO、松山良一理事長)は2月28日(水)、訪日外国人旅行者の受け入れに関するシンポジウムを大阪で開く。参加費は無料。デービッド・アトキンソン氏が基調講演を行う。

 「訪日インバウンド新潮流~持続可能な観光を目指して~」と題し、事例発表やパネルディスカッションを行う。岡嘉紀氏(WAKUWAKUやまのうち社長)や、石黒侑介氏(北海道大学観光学高等研究センター准教授)らが登壇。最新の知見や課題をもとに、地域・人材育成の観点を取り込んだ対応策を考える。

 パネルディスカッションでは、観光業の持続可能性をめぐって討論する。福田純一氏(国連世界観光機関駐日事務所副代表)と、アダム・フルフォード氏(フルファードエンタープライズ代表)、小西威史氏(雑誌ソトコト副編集長)、藤澤政志(JNTO、インバウンド戦略部調査役)が参加する。

 定員は500人(先着順)。大阪市中央公会堂にて開催。申し込みは下記ホームページより。

「そうだ 京都、行こう。」、春の舞台は山科・勧修寺

2018年2月22日(木)配信

いい春を残してくださってありがとうございます(CMナレーションより)

「そうだ 京都、行こう。」25年目の春の舞台は、勧修寺――。東海旅客鉄道(JR東海)は2月24日(土)から、首都圏と東海地方でTVCMの放送を始める。今回は、京都の中心部を離れた桜鑑賞の名所を選定した。

 勧修寺は山科にある門跡寺院で、知る人ぞ知る桜の名所。中心部の混雑を避け、ゆっくりと京都の桜を愛でてもらうため、京都駅からバスで約30分で行くことができる場所として、選定された。同寺では、初の境内貸切ライトアップと書院襖絵の特別公開が行われる。近畿日本ツーリストやJTB、ジェイアール東海ツアーズなどが現在売り出している旅行プランに組み込まれているもので、仁和寺や醍醐寺、高台寺、東寺でも同様のプランを設定。ゆったりと京都の桜を鑑賞する贅沢な時間を提供する。また「そうだ 京都、行こう。」ホームページ上では、65カ所の京都の桜の名所の開花情報を毎日更新している。

 また蔦屋書店とタイアップし、「桜咲く。まだ知らない京都へ。」をテーマに、蔦屋書店コンシェルジュがとっておきの京都を紹介するイベントを代官山蔦屋書店など5店舗で開催。代官山蔦屋書店のAnjinではオリジナルメニューとして、桜の紅茶を使用した自家製シロップと薫り高い丸山珈琲のエスプレッソを合わせた「桜ラテ」と京都「伊藤柳櫻園茶舗」の抹茶を使用した生地に桜のムースと甘酒のジュレを乗せた三層で、”京都に咲く桜”を表現した「桜と抹茶のタルト」を提供する。

春の京都セットは1500円(税込)。単品での注文も可能

 2月21日に東京都内で行われた「そうだ 京都、行こう。」2018春プロモーションでは、新CMのお披露目やJR東海営業本部観光開発グループの本田啓之グループリーダーによるプロモーションの説明が行われた。その後、CM音楽を編曲したコトリンゴさんとお笑い芸人の麒麟(川島明さん・田村裕さん)が登壇。京都の思い出や編曲秘話などを披露した。

穴場での桜鑑賞をお楽しみくださいとPR
タルトを試食するゲスト。川島さんは口の中に広がる春の訪れに驚く

日本航空(JAL)の大西賢会長が登壇 防災ツーリズム関連商品を説明(インバウンドマーケットEXPO2018)

2018年2月21日(水) 配信

日本航空の大西賢会長が、インバウンドマーケットEXPO2018でセミナーを行った。テーマはインバウンドによる地域活性化。6月から売り出す「防災ツーリズム」関連商品を中心に説明した

日本航空(JAL)の大西賢会長は2月21日(水)、インバウンドマーケットEXPO2018で行われたセミナーに登壇。「インバウンドによる地域活性化と日本航空の取り組み」と題し、6月から売り出す「防災ツーリズム」関連商品を中心に説明した。

 「防災ツーリズム」関連の旅行商品は、6月ごろに売り出される予定。JTBなど旅行会社数社と提携した取り組みになる。参加者は東北6県を周遊しながら、防災に関する知見を深めることが可能だ。主なターゲットは、インドネシアとフィリピン、台湾、タイの4カ国・地域。日本への関心とリピート率、災害に対する意識の高さをもとに選択した。長期滞在させる工夫など、富裕層の取り込みにも力を入れる方針だ。

 「東北6県の皆様の声を集約した結果、東北ならではの新しい発想が必要との結論に至り、防災ツーリズムが生まれた。震災のメカニズムを理解・学習することで、災害時の被害軽減を目指していきたい。被災地での滞在時間を増やすなど、東北6県の各エリアでプログラムを組むことで、ローカルエリアでの消費額増加も果たしていく」(大西会長)。

力強い語り口が印象的だった大西会長

 6県への誘客を実現するために、「光る観光素材」と「ターゲティング」「人材」の3点にフォーカスした今回の取り組み。被災地だからこそ得ることのできた防災に関する知見=「光る観光素材」を軸に、日本や防災に関連の深い上記4カ国・地域の観光客を「ターゲット」に据えた。「人材」面では、東北大学災害科学国際研究所や、現地宿泊施設(南三陸ホテル観洋)との連携強化に注力。地域に根付いた旅行商品に仕上げた。

 売り出す予定の「防災ツーリズム」関連商品では、長期滞在を実現するために、6県の各エリアを周遊するプログラムを用意している。その理由について大西会長は、「旅行消費の単価をアップするためには、長期滞在する旅行者を増やす必要がある」と強調。米国と比べ、日本は1日当たりの旅行消費額が多いにもかかわらず、1人当たりの消費額では米国に差をつけられていることに触れ、滞在日数の増加によって課題を解決するべきとの見解を示した。

 なお、「インバウンドマーケットEXPO2018」(事務局= 日本能率協会 産業振興センター内)は2月23日(金)まで開催している。詳細は下記公式ホームページから確認できる。

鳴門海峡のうずしおが見ごろに 3月17日から小学生以下無料招待

2018年2月21日(水) 配信

春の大潮を体験しょう

世界的にも稀有な自然現象「鳴門海峡のうずしお」が、年間を通じて最も迫力を増す時期「春の大潮」を迎える。これにあわせ、兵庫県淡路島にある福良(ふくら)港発着のうずしおクルーズを運営するジョイポート南淡路は3月17日(土)~4月8日(日)までの期間、全国の小学生以下の子供を無料招待する。

 鳴門海峡のうず潮は、潮流時速20㌔、渦の大きさが30㍍に達することから、「世界一のうず潮」と言われている。現在兵庫県と徳島県が合同で「兵庫・徳島「鳴門の渦潮」世界遺産登録推進協議会」を発足させ、世界自然遺産登録を推進しているほか、民間団体「うず潮を世界遺産にする淡路島民の会」が海岸の清掃活動やマラソン大会での啓蒙活動などを行っている。

レゴランドジャパンで特別な体験を

2018年2月21日(水) 配信 

新プログラム発表(画像はイメージ)

 LEGOLAND Japanは4月1日(日)から「ゴールデン・ブリック・エクスペリエンス」を始める。

 入園料に追加料金を支払うと、通常では体験できないアトラクションや食事などを楽しめる予約制の新プログラムとなる。通常は入ることのできない、VIPルームでの出迎えや、自分だけのオリジナルのミニランド住人“ミニランダー”をつくり、ミニランド内に設置して記念撮影ができる。このほか、人気アトラクション「サブマリン・アドベンチャー」や「ミニランド」をスタッフのツアーで案内。魚の生態や普段知ることはできない「LEGOLAND® Japan」の豆知識を知ることができる。ランチタイムには、同プログラムだけのスペシャルメニューを提供する。

プログラム概要

実施期間:4月1日(日)~※休園日を除く ※予約受付開始:3月1日(木)

予約方法:LEGOLAND® Japan オフィシャルホームページ

対象:1日2組限定(1組当たり2人以上10人以下)

価格:大人/子供 1万5千円(別途入園料がかかる)

プログラム内容:

・VIPルームでの出迎えと記念写真撮影(撮影した写真のプレゼント)

・スタッフと一緒に、多数の種類のレゴ®ブロックを使ってオリジナル作品を作成(7歳以上対象)

・ゴールデン・ブリック・エクスペリエンスだけのスペシャルメニューを提供

・スタッフの「サブマリン・アドベンチャー」と「ミニランド」の特別ツアー

・スキップパスを使用したアトラクション体験(対象アトラクションは未定のため随時HPを確認)

「華麗(カレー)なる佐野クリケットフェスティバル」を開催

2018年2月21日(水) 配信

木村さん(中央)がクリケットの魅力を紹介!

栃木県佐野市は、クリケットのスポーツとしての価値を尊重し、市民に愛されるスポーツに育て、国内外との交流をはかることをで佐野市の活性化を推進する「クリケットタウン佐野」創造プロジェクトを進めている。取り組みの第1弾となる「華麗(カレー)なる佐野クリケットフェスティバル」の概要が2月19日(月)に発表された。

 当日はプロ野球からクリケットに挑戦することを発表した木村昇吾さんと、佐野ブランドキャラクターのさのまるをゲストに迎え、イベント概要やクリケットの紹介、イベントを機に開発された「佐野らーめん・カレー版」の発表、試食を行った。

「佐野らーめん・カレー版」を発表

佐野市クリケットでまちおこし 、3月イベント開催

 「佐野市クリケットタウン始動」発表では、佐野市の岡部正英市長が「クリケットタウン佐野」創造プロジェクトの概要を説明した。クリケットを用いたまちおこしプロジェクトについて、「クリケットは日本国内では認知度が低く、競技人口も少ないが、イギリスや南アジア諸国では愛好されており、それら地域とさまざまな分野で連携の可能性がある。今後、佐野市の発展のために、この可能性を生かしていきたい」と説明。続いて、佐野市観光スポーツ部スポーツ立市推進課の関口吉丸課長が「華麗(カレー)なる佐野クリケットフェスティバル」のイベントについて、「クリケットとカレーを通してクリケットタウン佐野の魅力を多くの方々伝えていきたい」とコメントした。

 その後は、日本クリケット協会の宮地直樹事務局長よりクリケットの紹介があった。「2026年にアジア大会が愛知で開催されるなどクリケットが盛り上がってきているタイミングで、佐野市が『クリケットタウン佐野』創造プロジェクトを始めるというのは、クリケット協会としても絶妙なタイミングだと考えている」と佐野市へ期待をよせた。

クリケット挑戦の元プロ野球選手、木村昇吾さんが競技の魅力を紹介!

 ゲストとして登場した木村昇吾さんは、クリケットの魅力について「野球とは似て非なる部分が多く、野球ではファールになるようなことが実は得点になったり、ワンバウンドしたボールを打つところだったりと違った魅力があります。また、イギリスやインド、オーストラリアのトップリーグでは、10億円や30億円稼いでいる選手もいるので、お金の面でも魅力的かな、と思います(笑)」とコメントした。

 また、佐野市のクリケットタウンとしての取り組みについては、「佐野市がクリケットのまちとして認知されることもそうですが、僕は海外で活躍できるよう頑張っていきたいので、こういった活動をもっともっとしていただき、クリケットの魅力が広がるとプレイヤーとしても嬉しいです」とエールを送った。

「華麗(カレー)なる佐野クリケットフェスティバル」概要

日 時:2018年3月17日(土)、3月18日(日) 午前10:00~午後3:00

場 所:佐野市運動公園陸上競技場
    ※荒天時は佐野市運動公園 市民体育館にて開催

アクセス:東北自動車道「佐野藤岡IC」から11.8㌔(25分)

主 催:佐野市

共 催:日本クリケット協会

内 容:クリケットエキシビジョンマッチ/クリケット体験ゲーム/南アジア&佐野市カレーフェス/南アジア舞踊パフォーマンス

入場料:無料

問い合わせ:華麗なる佐野クリケットフェスティバル事務局 (担当:JTB関東両毛支店・中田)
   TEL:0284‐70‐0118(平日午前9:30-午後5:30/土・日・祝日休業)

華麗なる佐野クリケットフェスティバル
http://www.city.sano.lg.jp/cricket/
2018年3月17日(土)・18日(日)に栃木県佐野市で行われるクリケットとカレーのお祭り。南アジアの美味しいカレーや佐野市の新ご当地グルメを食べながらクリケットを観戦、体験。クリケットタウン佐野の魅力を存分に味わえます

□クリケットタウン佐野創造プロジェクト概要

「佐野から世界へ、世界からSANOへ!」。クリケットを柱とした地方創生への挑戦

 本プロジェクトは、2017年度「国の地方創生推進交付金事業」に採択されスタートしたもので、国内ではマイナーであるが、世界的にはメジャースポーツとされる「クリケット」を活用したスポーツによる地方創生を目的としたもの。

 将来は、国内はもちろん、クリケットの盛んな南アジア諸国やオセアニアなどからのインバウンド誘客を図り、佐野市が「クリケットのまち」として国内外から認知されることを目指す。また、波及効果により地域経済を活性化し、財政支援がなくても、市民が楽しみながら自立していける「稼げる」まちづくりを実現する。

 そのために「地域価値創造マネージャー」として民間人材の登用を計画し、昨年末から募集し285人の応募があった。現在、2次選考まで終了し、3次選考として3月3日(土)・4日(日)の2日間、佐野市内で最終選考会を実施し、マネージャー1人が決定する予定。

 また現在、旧県立高校跡地を活用し、日本初で唯一となる男子国際規格に準じたクリケット場の整備を進めている。工事自体は3月末の完成を目標に進んでおり、その後、芝生の養生期間を経て、実際の運用開始は夏以降を予定している。

国際クリケット場の整備

マイルを楽天スーパーポイントへ交換 ユナイテッド航空

2018年2月21日(水) 配信

ユナイテッド航空で貯まったマイルを、楽天スーパーポイントに交換できるようになった(写真はイメージ)

ユナイテッド航空のマイレージを、楽天スーパーポイントに交換できるようになった。海外のエアラインとしては初の試みで、1千マイル(ユナイテッド航空マイレージプラス)ごとに、400ポイント(楽天スーパーポイント)に替えられる。

 雑貨から旅行、保険商品まで、さまざまな買い物に楽天スーパーポイントを使えることは、楽天エコシステム(経済圏)の持つ大きなメリットの1つ。楽天スーパーポイントへの交換により、ユナイテッド航空のマイレージプログラム参加者は、貯まったマイルをホテルや旅館の宿泊にも当てられるようになった。

 ユナイテッド航空は、楽天エコシステム(経済圏)でのマイル(ポイント)使用を実現することで、国内利用者の増加を期待できる。

 なお、年間で交換できるマイルは最大で10万(4万楽天スーパーポイント)となっている。

中国で人気のキャラクター起用し、訪日中国人の消費増加へ

2018年2月21日(水) 配信

昨年から名古屋などでイベント実施

オリジナルキャラクターの開発やキャラクターグッズの企画製作などを行うミニチュアファクトリーはこのほど、中国国内で 80 以上のキャラクターIP を持つ北京十二棟文化伝播有限公司 (BLOCK12、本社:中国北京市)と業務提携。中国生まれの人気キャラクター「長草(ながくさ)くん」のグッズ販売や各種イベントを本格的に展開する。

  「長草くん」は、中国で女子大生を中心とする 20~30 代の 女性に人気のキャラクター。「夢から生まれた妖精」という設定で、中国版 LINE と言われる「WeChat」でのスタンプ累計ダウンロード数は 2017 年 12 月時点で 7 億回を突破している。同社は今後、イベントなどを通じ日本全国で「長草くん」の認知度を高めるとともに、 国内観光地・商業施設への訪日中国人の集客向上などインバウンド消費の増加にも活用する。 

地域に稼ぐ力を! JTB×古河市 はなももアロマ商品開発へ

2018年2月21日(水) 配信

はなもも・・古河城主が育てさせたのが古河のモモの始まりといわれる。

JTBグループのJTB関東と茨城県古河(こが)市は、古河市の花でもある「はなもも」を活用したアロマ商品開発事業を行う。

 桜やバラ、ひまわりなど以前から親しまれている花とともに、近年ではラベンダー、ネモフィラ、はなももなどにも多くの観光客が観賞に訪れるようになり、「花」に対する観光資源としての価値は高まっている。一方、花の命は短いことから、期間限定の観光資源という課題もある。今回は「はなもも」を期間限定の観光資源から持続的な地域資源に変えることが出来れば、地方創生につながるとの思いから事業化に取り組む。

期待される効果

・開花時期に限らず、1年を通じて「はなもも」を楽しんでもらう機会を創出
・市の花を活用した特産品開発による古河市の認知向上
・視覚のみならず嗅覚による古河市のPR
・間接的経済効果(花見)から直接的経済効果(商品化)へ稼ぐ力をつける

「低温真空抽出法」を採用

 水やその他の溶媒を使わず低温真空状態で芳香成分を抽出する、最新かつ効率の高い抽出法を採用する。庫内を減圧して真空状態にすることで沸点が下がり、35度前後の低温で液体成分を抽出。低温抽出は植物原料が持つ効果効能を高く保持でき、従来の抽出法では叶わなかった水や熱に弱い成分も抽出可能に。水などを加えない100%由来の優れた液体成分は、精油とも芳香蒸留水とも明らかに異なることから「次世代アロマ」と呼ばれている。
 10 ㌔の植物原料から約8㌔の液体成分が抽出できることから、量産可能な商品開発の検討も可能になる。
 本事業は、第1回地方創生EXPO(2月21日(水)~23日(金)、会場:幕張メッセ)のJTBブースでも紹介する。

全国すべての新幹線でWi-Fiを、19年度中にほぼ完了へ

2018年2月21日(水) 配信 

鉄道のインバウンド政策を大きく加速。サービスの充実化はかる

 

 全国すべての新幹線で2018年度中に、無料Wi-Fiサービスが始まることが2月20日(火)、分かった。19年中にほぼ完了する見通し。政府が同日に開いた観光戦略実行推進タスクフォースで、国土交通省鉄道局から報告があった。訪日外国人旅行者のFIT(個人旅行)化などで、地方部へ重要な足となる鉄道分野の受入整備は課題だった。遅れていた鉄道のインバウンド政策を、大きく加速させていく。

 背景にはインバウンドの急増と対応の遅れがある。訪客向け企画乗車券は12年度の69・7万枚から、16年度は477・8万枚と急増。ただ観光庁の調査で、インバウンドが無料Wi-Fi環境を「利用したかったが利用できなかった場所」は、鉄道が27・1%で最多となった。

 これらに対し国交省は「鉄道事業者との意見交換・情報共有を進め、インバウンド政策を強力に推進する」との方針を示した。

 無料Wi-Fiサービスの取り組みは進む。JR東日本の東北新幹線など(約1千輌)は発表していた今夏スタートから、18年5月からに前倒しした。JR東海の東海道・山陽新幹線(約2100輌)は今夏に始まる。JR西日本、九州、北海道も18年度内に開始。新幹線の108カ所すべての駅でも18年度中にサービスを提供する見通し。さらに海外からの予約を18年度中にすべての新幹線と、全国のJR特急でできるようにする。

 インバウンドに人気のジャパン・レールパスでは、国内販売箇所を大幅に増やす。今年3月に16駅・空港から55駅・空港に拡大。ただ、同パスの「一部新幹線は利用不可」「海外からネットで購入できない」などについては、有識者から改善を求める声があった。

 インバウンドの利用を促し、その利益を還元して国内外の利用者へサービス向上をはかる。国交省では 今後、JRなどの予約ページ共通化と、このための検討を進めていく。インターネット予約環境の充実や、キャッシュレス化も推進。国内外の利用者の増加や満足度向上に向け、より利用者目線に立ったサービス提供を目指す方向だ。