成田ーサイパン線 スカイマーク年内開設へ

2019年9月20日(金) 配信

サイパンに直行便で3時間30分で到着する

 スカイマークはこのほど、年内を目途に成田―サイパン線、成田―名古屋(中部)線を新規開設すると発表した。

 成田―サイパン線は、日本から約3時間30分でサイパンに到着する唯一の直行便となる。また、同社にとっても初めての国際定期便で、毎日運航する構えだ。

 一方、成田―名古屋(中部)線は、週2便の運航を予定している。

「女将のこえ225」山口 紋加さん、花鐘亭はなや(北海道登別温泉)

2019年9月20日(金) 配信

花鐘亭はなや 山口紋加さん

変わらない私

 新千歳空港からバスで約1時間。登別で最初のバス停を降りれば、ほんの1分で「花鐘亭はなや」に到着だ。ちょっとした心遣いが至るところに感じられ、ほっとする。

 道でスタッフが出迎えてくれたり、小上がりの畳には遊ぶ雀が刺しゅうされ、とても可愛らしい。ラウンジでは夜10時まで各種フリードリンクを用意。浴場の前にタオルが置かれ、忘れても客室まで戻らずに済む。部屋食と食事処が選べ、滞在時間は14時~翌11時と長い。昼食も取れる。

 これらは、浴場の小ささや立地がメインエリアから離れているなどの弱みを好転させるアイデアでもある。

 山口紋加さんは、父と先代が知り合いだった縁で、5年前にフロントとして入社。インバウンド客も多いことから、オーストラリアの大学を出た語学力が生かせると考えた。

 間もなく、はなやは日本人の個人投資家に友好的に譲渡され、後継者の打診を受ける。

 そして、とりわけこの数カ月は、人生でも忘れがたい日々ではなかろうか。実は、取材から遡ること10日前、母の富智子さんが亡くなられたという。そんな渦中でも、頼まれたことを嫌と言わなかった母の意を汲み、予定通りに取材を受けてくれた。「人のことを考える」。母から引き継がれた思いに、いたく感じ入った。

 その少し前、7月1日には代表取締役に就任している。2児のシングルマザーでもある紋加さん。近くで支えてくれた母の愛はどれほど大きかったろう。

 入社5年で紋加さんの環境は大きく変わり、自身もスタッフと共にはなやを変えてきた。それはサービスに留まらず、「考え方」の変革である。

 女将主導ではなくスタッフ主導を理想とし、「これはあなたが調べてくれる?」などと緩やかに仲間づくりをする。女性管理職を育てるのが紋加さんの夢の1つだ。また、人事考課を取り入れたり、ボーナス時には全員に個別の手紙を贈る。SNSの発信や返信もまめに行い、集客につなげている。

 しかし、「変わらない私」も紋加さんの中にある。「スタッフだったときも、去年の地震のときも、見返りを求めず責任を持ってやってきました。代表取締役になっても自分が偉いとは思いませんし、とくに気持ちは変わらないんです。母もどこかで、変わらない私を見ていてくれるんじゃないかな」。

 「なんかほっとするんだよね」。そう言ってもらえる宿を「みんなとつくっていきたい」。そんな紋加さんを、姿ある人もない人も、変わらず応援していくに違いない。

 (ジャーナリスト 瀬戸川 礼子)

▽住所:北海道登別市登別温泉町134▽電話:0143-84-2521▽客室数:21室(全75人収容)、1人利用可▽創業:1968(昭和43)年▽料金:1泊2食付き15,950円~(税・入湯税込)、▽泉質:硫黄泉▽源泉100%かけ流し温泉。日帰り入浴あり。グループ会社に「虎杖浜温泉ホテル」、「てしお温泉夕映」がある。昼食はすきやき丼など。

コラムニスト紹介

ジャーナリスト 瀬戸川 礼子 氏
ジャーナリスト・中小企業診断士。多様な業種の取材を通じ、「幸せのコツ」は同じと確信。働きがい、リーダーシップ、感動経営を軸に取材、講演、コンサルを行なう。著書『女将さんのこころ』、『いい会社のよきリーダーが大切にしている7つのこと」等。

【特集No.534】道の駅「川場田園プラザ」 農業プラス観光で“地方創生”

2019年9月20日(金) 配信

 道の駅「川場田園プラザ」(永井彰一社長)は武尊山の麓に広がる群馬県・川場村に位置する。人口約3500人の小さな農村に、東京など県外ナンバーの車が列を作る川場田園プラザには、年間200万人近くの人が訪れ、“地方創生の成功モデル”として進化を続ける。永井氏は2007年に社長に就任すると、まず全スタッフの意識改革を断行した。さらに「経営者が売りたいものではなく、お客様が欲しい商品」を顧客目線で開発することで強い支持を得ている。永井社長に多くの顧客を惹きつける理由を聞いた。
【増田 剛】

 道の駅「川場田園プラザ」(通称:田プラ)は、地場産品の6次産業化など、自然豊かな農村地の活性化に取り組んでいる。川場村の「農業プラス観光」という村づくりの中核的な事業を展開する拠点の役割を担っている。

 地元の新鮮野菜や果物が買える「ファーマーズマーケット」をはじめ、レストラン、パン工房、ビール工房、カフェや日帰り温泉などを備える。老若男女が「一日中遊べて楽しめるタウンサイト」として、今や年間200万人近くが訪れる。

 14年には国土交通省が選定する「全国モデル『道の駅』」(6駅)に認定された。全国各地、海外からも視察団が押し寄せ、〝地方創生の成功モデル〟として注目を集める。

11年で来園者は3倍に拡大

 川場村の第三セクターとしてオープンした田プラは、07年に赤字に転落。そこで白羽の矢が立ったのが、地元で生まれ育った、永井酒造4代目社長の永井氏だった。

 田プラの社長に就任した当時、「第3セクターの最大の弱点である官民双方の短所の固まりでした。『いらっしゃいませ』や『ありがとうございます』のあいさつもできないし、コスト意識もまったくない状態」と振り返る。そこから永井社長の戦いが始まる。

 「引き受けたからには、社長のオレが自分で方針を決める」と村に白紙委任状を要求し、行政が経営に関与しない線引きをした。全スタッフとも面談し、「利益が出なければ賞与はないし、給料も下げる。やめてもらってもいい」と説明した。だが、誰一人やめなかった。「厳しいことを言うが、利益が出れば真っ先にあなたたちにお返しします」と約束した。

 永井社長が最初に取り組んだのは、全スタッフの意識改革。加えて、マーケティングの視点を養うことと、商品とサービスの一体化――だ。

 その後の田プラの躍進は目覚しい。17年度の来園者は180万人と、永井社長が就任した06年度の62万人から11年間で3倍に拡大した。18年度の直営(飲食7店舗、物販2店舗)の売上高は14億5千万円と前年度比16%の伸びを示している。

現場主義を徹底

 全スタッフに、あいさつや清掃を徹底し、コスト意識の浸透にも努めている。「一流のおもてなしとは、どのような接客をしているのかを体感してもらう」と、東京ディズニーランド(TDL)にスタッフを連れて行ったこともある。アトラクションには一切乗らず、終日キャストたちの動きを視察させた。

 永井社長は、徹底した“現場主義”者である。

 「すべて現場に答えがある」と、来園者の声を取り入れる。さらに、お客が何を食べ、何を残すかごみ箱もしっかりとチェックしている。週末や繁忙期には自ら飲食店のフライパンを握り、調理をしている。「役員にも忙しいときは、事務所にいないで現場に出るように言います」。

 経営戦略会議では、永井社長が指示指摘した年間約1千項目の進捗状況を部署ごとにすべてリスト化し、精査する。トップが現場の状況を知り尽くしているため、スタッフは緊張しながら会議に臨む。

 現場主義だからこそ、できる改善も多い。

 そば店では薬味を入れる小皿500枚を洗う負担を軽減するために、ネギを刻んだものを各テーブルに置き、お客様に取り分けてもらうようにした。「ネギもしっかりと綺麗に切ることで、お客様からの不満の声はありません」(永井社長)。…

【全文は、本紙1767号または9月27日(金)以降日経テレコン21でお読みいただけます。】

オトモ、アニツー公式の訪日客向け聖地巡礼ツアー 専属ガイドで案内

2019年9月19日(木) 配信 

特設ページより

 外国人旅行者向けプライベートツアーを行うotomo(オトモ)は9月19日、アニメツーリズム協会と、公式の訪日客向け聖地巡礼ツアーを共同開発すると発表した。第一弾として人気アニメ「氷菓」など3作品を10月から展開する。アニメの舞台となった聖地を専属ガイドが案内し、多様化する訪日客のニーズに対応。聖地巡礼を通じた地域観光の振興をはかる。公式プランは順次拡大する見通し。

第一弾の3作品。作品ラインナップは順次拡大

 日本が世界に誇るアニメ。旺盛な訪日客が日本で求める体験は多様化しており、聖地巡礼も人気を集めている。一方、急増する旅行者と地域住民とのトラブルも散見され、一部地域では観光公害ともなっている。

 オトモは協会と地元自治体をはじめとする地域と協力しツアーを作り上げる。この取り組みを通じて聖地巡礼の受入態勢を整えていく考え。「海外のアニメファンに楽しんでもらうとともに、持続可能な観光を目指す」(オトモ)とした。

 10月から予約受付を始める3作品は、①「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」(聖地:神奈川県藤沢市)②「氷菓」(岐阜県高山市)③「涼宮ハルヒの憂鬱」(兵庫県西宮市)――となる。

 ツアーではアニメの聖地はもちろん、地域にあるほかの観光スポットにも案内する。特典として、ツアーで「聖地」を訪れた際、限定グッズを受け取ることができる。

NTTドコモ、5G通信をスタート 高精細・通信速度向上へ

2019年9月19日(木) 配信

9月18日に開かれた発表会で5Gについて説明する吉澤和弘社長

 NTTドコモ(吉澤和弘社長、東京都中央区)はラグビーワールドカップが開幕する9月20日(金)から、次世代通信方式「5G」のプレサービスをスタートする。W杯が開催される全国8会場とライブビューイング会場1カ所では、高精細な映像で審判とピッチ、観客席からの視点など、見たい視点に切り替えられる〝5Gならでは〟の体験が可能になる。

 映像に合わせて、選手の情報も提供する。映されている選手をタップすると、試合中の移動距離や走っている際のスピードを表示する。吉澤社長は「(ラグビーW杯開幕の)9月20日(金)は実質的な5Gのスタート」と位置付けている。

 5Gは観光にも応用する。位置情報と連動したサービスで観光地に近づいたとき、高精細な360度の映像や、車窓からの景色を名称と合わせて映し出す。

 今年5月には九州旅客鉄道(JR九州)と実証実験を行った。観光列車「いさぶろう・しんぺい号」の乗客を対象にし、同列車が「SL展示館」(熊本県人吉市)や「幸せの鐘」(宮崎県えびの市)に近づいた際、360度映像で乗客に立ち寄りを促した。5Gのスタート後は、より高精細になり実物に近い映像を流す。 

 法人向けサービスの具体的な活用方法は、3千社のパートナー企業と協同で取り組む。同社は「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」を観光業や製造業などと締結している。観光業界からはANAホールディングスが参画し、9月18日(水)に東京都内で開いた体験会に出展。ロボットを活用した、高齢者見守りサービスを披露した。

 同サービスは、カメラ搭載のロボットを遠隔操作することで、高齢者のようすを確認できる。

 5G開始後は宿泊施設向けにも、サービスを始める。宿泊先を検討している人が、宿の見たいところまでロボットを遠隔操作でき、マイクを用いて宿の従業員に質問できる。宿側も従来のOTA(オンライン旅行会社)で掲載する画像より、検討している個人に合わせた情報を高精細な映像で、発信可能にする。

 なお、同通信方式の一般向けのスタートは来春を予定しているが、通信・端末料金は調整中だ。また、発売済端末から5Gへの接続可否も未定となっている。

 

NTTドコモ 5G | 5Gを体験する
https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/5g/experiences/
【docomo 5G】5Gを実際に体験できるイベントの紹介。未来はあなたのすぐそばに。

ラグビーワールドカップ2019™で5G体験!|ドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/special_contents/rwc2019/venue/
5Gによる新たなスポーツ観戦を!ラグビーワールドカップ2019™の「試合会場」、開催都市にある「ファンゾーン」など全国16か所でドコモの5Gによる新しいスポーツ観戦体験ができます。

インバウンド旅行者向けコンパクトホテル「浮世庵 青戸」、10月オープン 

2019年9月19日(木) 配信

浮世庵 青戸

 日本建築の設計・建築を行なうオアシス巧房は10月1日(火)、インバウンド旅行者向けの戸建宿泊施設「浮世庵 青戸」(東京都葛飾区)をオープンする。

 「浮世庵 青戸」は、木造2階建、45平方㍍のコンパクトホテル。コンパクトホテルとは、戸建住宅を旅館・ホテルに転用し営業許可を取得した戸建型宿泊施設のことで、同施設は最大9人まで宿泊が可能。内装は和をイメージし、日本の伝統的な美の象徴「浮世絵」をモチーフしたクロスでインテリアに溶け込むように壁面を仕上げた。

 また室内には、冷蔵庫とIHキッチンがあり、長期滞在にも便利なように食器、調理器具なども一式用意した。

浮世庵 青戸 概要

所在地:東京都葛飾区青戸5-4-1

開業:10月1日

建物規模:木造2階建

収容人数:最大9人

「るるぶ特別編集 文教大学vol.7」 オープンキャンパスで配布

2019年9月19日(木)配信

「るるぶ特別編集 文教大学vol.7」表紙

 文教大学(東京都豊島区)はこのほど、大学の施設や周辺の飲食店などを紹介する大学紹介誌「るるぶ特別編集 文教大学vol.7」を発行した。同冊子はJTBパブリッシングと学生が共同制作したもので、今年で7年連続発行。7、8月に続き、2019年9月22日(日)、29日(日)のオープンキャンパスで来場者に配布する。

現役学生のリアルな視点で大学と周辺の魅力を紹介

 「るるぶ特別編集 文教大学」は、受験生に向けてより身近な目線で大学や周辺環境の魅力を伝えるため、JTBパブリッシングの企画・編集に基づき、現役学生が取材と制作を担当する大学紹介誌。22日は越谷校舎、29日は湘南校舎のオープンキャンパスで来場者に同冊子を配布するほか、文教大学ホームページ上では誌面のPDFデータ(https://www.bunkyo.ac.jp/img_top/rurubu_vol7.pdf)を公開している。

 文教大学周辺の観光や飲食店の紹介ページでは、学生がJTBパブリッシングの編集講義で誌面制作のノウハウを学び、「見る人に何を伝えたいのか」を明確にしながら特集テーマを企画した。各校舎のページでは、教室などの学習環境や学食のメニュー、サークルなどの情報を幅広く掲載し、リアルな学生生活を紹介する内容になっている。

 越谷校舎は「越谷ふらっとワールドグルメ」「キャンパス周辺プレイスポット」、湘南校舎は「今すぐ行きたい!朝昼夜ごはん」「週末行きたいおでかけスポット」として掲載されている。これらは学生が普段使っているラーメン店やカフェ、買い物スポットなどを選出し、その後の取材や原稿の執筆も担当した。

さまざまな恰好に仮装した信楽焼のたぬきを約60体設置 琵琶湖汽船、信楽町の観光をPR

2019年9月19日(木)配信

船内の信楽たぬき

 琵琶湖汽船は11 月24 日(日)まで、信楽町観光協会とのコラボレーションイベント「ミシガンに信楽たぬきがやってきた!」を行っている。ミシガン船内や乗船口にさまざまな恰好に仮装した信楽焼のたぬきを約60体設置し、信楽町の観光PR。今年は、9 月30 日(月)からスタートする連続テレビ小説「スカーレット」の舞台が“信楽”であることから、実施期間を昨年より1カ月延長した。

 10月31日までのミシガン・ハロウィン期間中は、ハロウィン仮装の信楽たぬきを設置するほか、船内でマントやハットなどのハロウィン仮装グッズを無料で貸し出す。さらに10月26(土)、27(日)には、仮装して乗船した小学生以下の子供に「ミシガン×ぽんぽこちゃん オリジナル缶バッジ」をプレゼントする。

 ハロウィン期間終了後の11 月からは、信楽たぬきの仮装をハロウィン衣装からスカーレットカラー(緋色)を取り入れた衣装へお色直しして、乗船客を出迎える。

ミシガン

また、「ミシガンに信楽たぬきがやってきた!」期間中を通して、仮装たぬきの人気投票コンテストやAR(拡張現実)フォトフレームのプレゼントも実施。第2・第4 土曜日には、信楽町の観光マスコット「ぽんぽこちゃん」が大津港でミシガン出港のお見送りを行う

ミシガンクルーズ×信楽町観光協会 秋のコラボ企画 「ミシガンに信楽たぬきがやってきた!」 概要

実施期間:~2019 年11 月24 日(日)

主な企画内容

「仮装たぬき」人気投票コンテスト

内容:イベント期間中、エントリーされた仮装たぬきの中からお気に入りの一体を「MY ベストたぬき」として投票。1 位に輝いた仮装たぬきを選んだ人の中から抽選で「信楽焼たぬきの置き物」を5人にプレゼントする。

期間限定「AR フォトフレーム」をプレゼント

イベント期間中、ミシガン船内に設置された所定のポスターを撮影するとオリジナルAR フォトフレームがダウンロードできる。

※スマートフォン限定。撮影方法は、ミシガン船内で確認。スマートフォンの機種により対応しない場合がある。

信楽町 マスコットキャラクター「ぽんぽこちゃん」登場

登場日:期間中の第2・第4 土曜日

場 所:大津港(構内)

時間帯:ミシガン80 の各便出港前

グループ施設 お買い物特典

イベント期間中、同社グループの土産物店で2千円(税込)以上の商品を購入すると、「ミシガン×ぽんぽこちゃん」オリジナルクリアファイをプレゼント。

対象:ミシガン乗船客

※ミシガン乗船券(乗船期間:9/14~11/24)を会計時にレジで呈示。オリジナルクリアファイルの数には限りがあり、無くなり次第終了。

同社グループ土産物店:
・「湖の駅」浜大津店(浜大津アーカス内)
・「湖の駅」滋賀竜王店(三井アウトレットパーク滋賀竜王内)
・「Shiga no Hana」(びわ湖大津館内)
・「おいしやうれしや」(道の駅琵琶湖大橋米プラザ内)

向島で「花街を楽しむ会」開く 向島界隈を勝手に応援する協議会

2019年9月19日(木) 配信

花街を楽しむ会に参加した山本幸三氏

 「向島界隈を勝手に応援する協議会」(西村繁会長)は9月1日、東京六花街の一つ「向島」で、「花街を楽しむ会」を開いた。

 
 西村会長は花街を楽しむ会について、「訪日外国人観光客や、国内旅行を楽しむ日本人観光客など多くの人々に花街を知ってもらい、お座敷での芸事を通じて日本文化に触れていただく交流の場」と話す。
 
 「日本の花街文化の存続、振興」に理解の深い、衆議院議員の山本幸三氏も当日、応援に駆けつけた。
 
 参加者らは国立劇場で開催された「大江戸寄席と花街のおどり その九」を観劇。年に1度、六花街の芸妓衆や幇間たちが一同に会する同イベントでは、艶やかな舞や達者な芸が披露された。
 
 その後、向島の料亭「千代田」で、芸者衆の芸やお座敷遊びを体験した。
 
 日本の風情を感じる和室で味わう会席料理や、三味線、唄の地方(ジカタ)の演奏、太鼓、小鼓、笛などの囃子、美しい芸妓の艶やかな舞を堪能した。
 
 芸者衆と一緒に「お座敷遊び」や、「ゲーム」と呼ばれる参加型の遊びも体験。その代表格「金比羅船々」や、「トラトラ」も楽しんだ。
 
 山本氏は「今、花街は存亡の機に直面している」との認識を示す。企業における接待文化の余裕が無くなり、花街に対する偏見なども要因の一つとして考えられる。
 
 「日本古来の伝統芸能が廃れてしまうと、味も艶もない無味乾燥な世の中になってしまう。何とか花街文化を残していかなくてはならない」と危機感を募らせる。
 東京五輪を目前に、今後もインバウンドが飛躍的に拡大していくことが予想される。
 
 山本氏は「外国人観光客にも日本の花街文化の奥深さを理解してもらうことは、『一石二鳥の効果がある』と期待している。国内外へ強力に発信していきたい」と意気込みを語った。

 

8月の訪日韓国人、ほぼ半減 訪日客全体は11カ月ぶり減に 観光庁

2019年9月19日(木) 配信

9月18日に開かれた会見で話す田端長官

 観光庁の田端浩長官は9月18日に会見を開き、2019年8月の訪日韓国人旅行者数は前年同月比48・0%減の30万8700人だったと発表した。日韓の関係悪化の影響が色濃く出た。これまで団体客の旅行控えはあったが、訪日韓国人の85%を占めるFIT(個人旅行)にまで影響は波及。結果、ほぼ半数にまで落ち込んだ。訪日外国人旅行者数全体をみても同2・2%減の252万100人で、北海道胆振東部地震があった18年9月以来、11カ月ぶりにマイナスとなった。

 韓国市場は多数の訪日団体旅行のキャンセルが発生し、新規予約も減少した。日韓航空路線のさらなる運休や減便が予定され、直近でも、9月第1週の韓国キャリアの運航便数は前年同期と比べ15%減少しているという。訪日韓国人の減少傾向は今後も続くことが予想される。

 田端長官は韓国市場について「韓国からのアウトバウンドは昨年7月以降、鈍化傾向にある。そのなかでもデスティネーションとしてベトナムが近年好調に伸びており、日本と競合している。またウォン安円高などのマイナス要因がある」と分析した。

 一方、大きな減少となったが、田端長官は「(航空会社などから)座席予約数やキャンセル数などを前もって聞いており、ある程度想定はしていた」と振り返った。

 今後は、日本政府観光局(JNTO)がホームページやSNS(交流サイト)を使った情報発信をし、FITに直接訴求していくことが必要だとした。

 このほか、主要5カ国(韓国、中国、台湾、香港、米国)をみると、韓国は同48・0%減の30万8700人、中国は同16・3%増の100万600人、台湾は同6・5%増の42万300人、香港は同4・0%減の19万300人、米国は同14・3%増の11万7800人だった。これら主要5カ国で8月の訪日外国人旅行者数全体の約8割を占めた。