自然に囲まれて源泉かけ流しの温泉を堪能 多摩境天然温泉 森乃彩オープン 

2020年10月1日(木) 配信

温泉を満喫できる露天風呂

 よみうりランド(溝口烈社長、東京都稲城市)は10月1日(木)、源泉かけ流し天然温泉の日帰り温浴施設「多摩境天然温泉 森乃彩(もりのいろどり)」(東京都町田市)を開業する。

 「天然温泉 いこいの湯 多摩境店」を、よみうりランドが京王電鉄(紅村康社長、東京都多摩市)から借り受け、運営を担う楽久屋とリニューアルした温浴施設。東京都内にいながら、温泉宿のような風情のある建物で、自然に囲まれて源泉掛け流しの温泉を堪能できるのが魅力だ。

 温泉を満喫できる露天風呂は、源泉掛け流しの「あつ湯」と「ぬる湯」など4種類を用意。地下1700㍍から湧き出る温泉は、昔海の底に沈んでいた関東平野の海藻を含んだ「黒湯」であることが特徴だ。保温、保湿の美肌効果や皮膚疾患などの効能があるという。

 一方屋内風呂には、「炭酸泉」や週替わりで色や香りが変わる「替り湯」など5種類の風呂のほか、「ドライ」と「よもぎ塩」2種類のサウナも設けている。

 館内3カ所に設けている「無料休憩所」も同社のこだわりのポイント。あたたかい床の上に柔らかなクッションが置かれている「ぽかぽかの間」、36台のリクライニングシートと3,000冊の漫画が並ぶ「らくらくの間」、カフェ気分が味わえるゆったりしたソファがある「ゆったりラウンジ」で、ゆったりとしたくつろぎ時間を提供する。

ぽかぽかの間

 また、定食やそばなど豊富なメニューが並ぶ食事処「旬菜亭」では、釧路名物スパカツや名古屋風鉄板ナポリタンなどのご当地グルメも用意。テラス席では岩手県遠野市と同じバケツを使ったジンギスカンも楽しめる。

バケツジンギスカン

新しい旅の提案 京急 三浦半島まるごときっぷ売り出す 

2020年10月1日(木) 配信

ポスター

 京浜急行電鉄(原田一之社長、神奈川県横浜市)は10月1日(木)、「三浦半島まるごときっぷ」を売り出した。それぞれのエリアで特色が異なる魅力いっぱいの三浦半島を、「2日間たっぷり満喫できるように」と、京急からの新しい旅の提案だ。

 2日間有効の電車・バス乗車券と、食事券(約70店舗)、施設利用か土産券(約50店舗)の3枚をセットがセットになっている。電車、バス乗車券は,発売駅から金沢文庫駅までの往復乗車券と金沢文庫駅以南の路線が2日間フリーで乗車可能。「食事券」と「施設利用か土産券」は、「みさきまぐろきっぷ」、「よこすか満喫きっぷ」、「葉山女子旅きっぷ」の加盟店舗で使用できる。

三浦半島の景色(イメージ)

 逗子・葉山、横須賀、三浦・三崎のエリア以外に、京急バスで江ノ島・鎌倉・大船エリアにも出掛けることが可能で、フリーエリア内の約30店舗で優待特典を受けることができるため、複数のエリアを横断的に旅行できる。

 併せて、現在発売している「三浦半島1DAY・2DAYきっぷ」を、発売額はそのままに、江ノ島・鎌倉・大船エリアまで京急バスフリー区間を拡大するとともに、優待特典施設を新規で追加する。

 さらに同社は11月30 日(月)まで、「マイクロツーリズムで再発見!!遠くに行かなくてもいいじゃん三浦半島!キャンペーン」を実展開する。

 「三浦半島まるごときっぷ」を利用し、対象の宿泊施設に宿泊、アンケートに回答した人先着500人に京急オリジナルタンブラーをプレゼントする。「三浦半島1DAY・2DAYきっぷ」利用者は、フリーエリア内5駅の有人改札窓口できっぷを呈示することで、先着で京急オリジナルパッケージ除菌ウェットティッシュが貰える。

地域の魅力を体験「城崎温泉ステキ体験旅行博」 10月23日から開催

2020年10月1日(木) 配信

「城崎温泉ステキ体験旅行博」パンフレット

 兵庫県・城崎温泉のまちづくり会社、湯のまち城崎はこのほど、10月23日(金)から開催するローカル体験プログラム「城崎温泉ステキ体験旅行博」の受付を始めた。カニの食べ比べやヘッドマッサージ体験、出石奥山・金山跡ツアーなどさまざまなプログラムを用意する。

 城崎温泉は奈良時代に開湯してから今年で1300年を迎え、町や旅館の案内をするために城崎温泉旅館協同組合の「お宿案内処」を改修し、JR城崎温泉駅前に「城崎温泉観光センター」を設置した。観光センターでは、参加型のローカル体験プログラムを常時体験・開催できる「城崎温泉ステキ旅」を始めた。

深睡眠へと導くヘッドマッサージ体験

 「城崎温泉ステキ体験旅行博」は、期間限定でプログラムを集中的に企画し、温泉街の新しい魅力をアピールする。地元女性を中心とした実行委員会が、城崎温泉周辺の兵庫県北部・但馬地方の地域資源や魅力を生かしたプログラム実施者を募集し、30のプログラム(期間限定19プログラム、常時開催11プログラム)が集まった。期間中、プログラム毎に少なくとも2回以上の開催を予定している。

 プログラムの予約は、城崎温泉観光センターのカウンターかWebサイト「城崎温泉ステキ旅」内の予約ページで受け付けている。

「ものづくりのまち」燕三条の食器でコース料理 「銀座 極-KIWAMI-」

2020年10月1日(木) 配信

燕三条の食器でコース料理を味わえる

 バリューマネジメントと燕三条地場産業振興センターは10月18日(日)まで、GINZA SIXの13階にあるカウンター12席のみのレストラン「銀座 極-KIWAMI-」で新潟県燕市と三条市が隣接する地域である燕三条の魅力を発信するイベント「燕三条・食と匠との出会い」を開いている。

燕三条を中心とした新潟県の食材を使用

 燕三条を中心とした新潟県の食材をふんだんに使った特別なコース料理を、イベントのために燕三条の職人が作った高品質な食器で味わえる。価格は2万円。品数の少ない1万5千円コースも用意している。

 燕三条は、伝統工芸から近代技術まで盛んな「ものづくりのまち」として知られている。毎年開催しているイベント「燕三条 工場の祭典」が人気を集めていたが、今年は新型コロナウイルスの影響で中止となった。そんななかでも都心に向けて食材と食器を通して燕三条の魅力を発信し、コロナ収束後の誘客につなげる。

 イベントにオンラインで出席した國定勇人三条市長は、「ものづくりのまちである燕三条の製品をそろえました。最高の食器と食材による燕三条の世界観を五感で体感してほしい」とPRした。

KNT、「コロナお守りパック」を付保 国内旅行商品パーソナリップで

2020年10月1日(木) 配信

パーソナリップの全方面商品に付保

 近畿日本ツーリスト各社は10月1日(木)出発分から、国内企画旅行商品メイトの「パーソナリップ」シリーズ全方面商品に、「コロナお守りパック」を付保した。新型コロナウイルス感染症の発病に関する補償や、旅行中の電話医療相談など、お客のサポートと安心の旅を提供する。

 主な内容は、一定期間内に新型コロナウイルス感染症を発病した際の保険金支払いや、救急科専門医または看護師による24時間体制の医療相談、医療機関の案内などがある。対象は2021年3月31日帰着分まで。

 「パーソナリップ」は、交通や宿泊を自由に組み合わせできるフリープラン型商品で、年間約30万人(2019年)が利用している。

イケバス、池袋にバス停を新設 交通手段の利便性高める

2020年10月1日(木)配信

イケバスの外観(2019年11月1日の出発式のようす)

 WILLER(ウィラー、村瀨茂高社長)は9月26日(土)、東京・豊島区で運行するまちなか交流バス「IKEBUS(イケバス)」のバス停を新設し、運行ルートをリニューアルした。運行エリアと、池袋駅を東西に結ぶ交通手段としての機能を拡充し、さらなる移動の利便性を高めた。

 イケバスは、国際アート・カルチャー都市である豊島区を循環するために、2019年11月から運行している電気バス。街のシンボルとして、池袋駅を中心に公園や商業施設など、池袋の主要スポットをつないでいる。

 A・Bルートに、「サンシャインシティプリンスホテル」と、東池袋の造幣局跡地に同日オープンした新公園「IKE・SUNPARK」のバス停を新設。Bルートのみ「東通り」のバス停も新設されている。

 池袋駅を起点に東側を周遊するAルートは、IKE・SUNPARKに乗り入れるルートに変更した。南池袋公園やHareza池袋などの池袋の主要スポットに加え、サンシャインシティプリンスホテル前からも乗降でき、ホテルの利用客も気軽に利用できる。

 Bルートは、運行当初5カ所だったバス停を、8月1日に8カ所、9月26日から10カ所に増設。池袋駅西口からホテルメトロポリタンと東通りを通り、豊島区役所、サンシャインシティ、Hareza池袋を回る。池袋大橋から西口へ大きく周遊するルートとなることで、池袋駅を挟んだ東西の移動がスムーズになった。

じゃらん、旅の便利アイテムランキング発表 スマホ関連のアイテムが1位に

2020年10月1日(木) 配信

旅のアイテムに関するアンケートを実施した

 リクルートライフスタイル(淺野健社長)が企画・編集する旅行情報誌「じゃらん」は9月30日(水)、旅のアイテムに関するアンケート結果を発表した。便利アイテムランキングでは、スマートフォンに関連する品目が1位に選ばれた。アイテムを選ぶ際に重視するキーワードは、「コンパクト」「軽量」であることも分かった。

 調査は9月1日(火)~9月3日(木)までの3日間、47都道府県の20~50代男女を対象に、インターネットで実施した。有効回答数は1087人。

じゃらん「旅のアイテムランキング」

 旅の便利アイテムランキング(複数回答)では、「モバイルバッテリー・充電器」が1位に選ばれた。旅行先での調べものに加え、事前購入したチケットの表示や、キャッシュレス決済の導入でスマートフォンの使用頻度が高まり、バッテリー不足を回避するために欠かせないとみられる。

 荷物を効率よくまとめるための「ビニール袋・ジッパーバッグ」(2位)、「エコバッグ」(4位)、「圧縮袋」(7位)の3品目もトップ10入りした。

 また、3位に「消毒液・除菌シート」が、6位には「マスク」の感染症対策アイテムもランクインした。

 「旅のアイテム選びで重視することは何か」(複数回答)の質問に対し、1位は「コンパクト」、2位は「軽量」と回答する人がいずれも7割を超えた。荷物が多くなりがちになることを踏まえ、少しでも小さくて軽いものを選ぶ傾向があるようだ。3位以降は「使い勝手の良さ」「手ごろな価格」「耐久性」と続いた。

 旅の達人であり、各地域の「じゃらん」編集長が愛用するアイテムも紹介。「関東・東北じゃらん」の西尚子編集長は、S字フックを取り上げ、シャワーカーテンやコスメポーチに掛けたりと、「使い方は無限大」だと語る。

 「関西・中国・四国じゃらん」「九州じゃらん」の長田佳子編集長は、「アロマスティックルームスプレー」(イソップ イストロス)を挙げる。旅先のお風呂で使用することで、蒸気とともに香りが広がり、癒し効果が期待できるという。

 

離島観光・交流促進事業「島あっちぃ」 ロゴデザイン機を運航、琉球エア

2020年10月1日(木) 配信

島あっちぃロゴデザイン機

 琉球エアコミューター(RAC、金城清典社長、沖縄県那覇市)はこのほど、沖縄県が実施する県民の離島観光や交流を促進する事業「島あっちぃ」のロゴマークをデザインした機体の運航を開始した。沖縄県とRAC、日本トランスオーシャン航空(JTA)、日本航空(JAL)との包括連携協定に基づくもので、事業のPRが目的。ロゴデザイン機の運航は今年で3年目となる。

 同事業は県民を対象にしたモニターツアーを実施し、離島の歴史や文化、自然に触れてもらう。参加者の意見を、多様化するニーズに応える体験プログラムの開発や受け入れ体制の充実などに生かして、離島の観光産業の振興をはかる。

 今年度は2200人の参加を予定する。離島に旅行する機会が少ないといわれる県民に離島住民との触れ合いで魅力を感じ、発信してもらう狙いもある。

 なお、各モニターツアーは「島あっちぃ」公式サイトで募集している。

城西国際大の添乗実務研修 学生に観光の未来を聞く

2020年10月1日(木) 配信

1807号(10月1日発行)1面

 城西国際大学観光学部(千葉県鴨川市)は9月中旬の3日間、授業の一環で、「旅程管理主任者」資格取得のための講座を実施した。履修した学生49人は座学研修の翌日、日帰りバスツアーを想定した添乗実務研修に参加。キャンパスのある千葉県南部を出発し、成田国際空港がある北西部まで県内を縦断した。研修に同行し、実際に業務を経験する学生の姿を取材するとともに、観光学部に入学したきっかけや、ウィズコロナ時代を見据えた観光業界の未来について話を聞いた。 【入江 千恵子】

実践で学ぶ添乗員のいろは

 企画旅行(募集型・受注型)に同行する主任添乗員は、「旅程管理主任者」資格が必要となる。取得には、旅行業法や約款などを学ぶ旅程管理研修を修了し、所定の添乗実務を経験することが条件となる。

 添乗実務は、旅程管理研修の前後1年以内に1回以上または3年以内に2回以上、ツアーに補助添乗員として同行することや、登録機関が認定する研修ツアーに参加することなどが旅行業法で定められている。

 城西国際大学観光学部では毎年9月、国内旅行に添乗できる「国内旅程管理主任者」の資格を取得する講座「ツアーコンダクター実務」を開講。旅程管理研修2日間と添乗実務1日の合計3日間の日程で実施している。

車内の感染症対策も 行程は千葉県内限定

 今年度は、1―4年生の学生49人(留学生4人含む)が受講した。座学研修の翌日に行われた添乗実務研修では、感染症対策の一環として、バス座席を1人で2席使用。大型バス2台を手配した。出入口にはアルコール消毒液を設置するなど、予防策を講じた。

 コースは、安房鴨川駅を出発し、道の駅保田小学校、成田山新勝寺、成田空港、酒々井プレミアム・アウトレット、市原サービスエリアで下車、安房鴨川駅に戻る行程とした。

 企画した指導教官の山本剛助教は「新型コロナウイルス感染拡大を鑑み、昨年までの東京・神奈川方面から千葉県内のコースに作り直した。マイクロツーリズムの実践にもなった」と話す。

【全文は、本紙1807号または10月7日(水)以降、日経テレコン21でお読みいただけます。】

〈旬刊旅行新聞10月1日号コラム〉大崎上島を再訪 「親切でやさしく一生懸命に」の宿

2020年10月1日(木) 配信

大崎上島のホテル清風館から眺めた瀬戸内海の美しい風景

 3男が広島商船高等専門学校という学校で5年半の間、学んでいた。広島県の大崎上島という、竹原港から山陽商船のフェリーで約30分の離島で、航海士を目指して寮生活をしていた。

 
 新型コロナウイルスの影響もあって、船上での訓練などのスケジュールが大幅に変更となり心配していたが、この秋ようやく卒業することになった。

 
 卒業式の日は、真っ青に晴れ渡った。瀬戸内海独特の静かな海と、心地よい海風に吹かれながら、フィナーレに真っ白な航海服を着た卒業生たちが白い制帽を大空に投げたシーンに、私の心は震えた。

 
 まだ中学生だった息子を連れて、秋の学校説明会や真冬の受験、桜が咲き乱れる春の入学式など、何度も大崎上島を訪れた日々を思い出してしまった。

 

 
 卒業式の前日には、大崎上島にある「きのえ温泉ホテル清風館」に宿泊した。

 
 同館の角南正之社長は、今年1月に東京で開いた「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」の表彰式にもご出席いただいた。息子の卒業式とともに、ホテル清風館に宿泊することが楽しみであった。

 
 ホテル清風館の料理は、鯛やアワビ、サザエなど豊富な地元の素材をさりげなく使い、なおかつ、味付けなどの調理はしっかりとしている。器もこだわっている。

 
 多島美を誇る瀬戸内を一望できる露天風呂も、気に入っている。日が暮れかかった海に大小さまざまな船が行き交う。潮風を感じながら、そのような風景をただぼんやりと眺める時間がいい。

 
 今回、久しぶりに訪れたが、数年前よりも宿全体の雰囲気が明るくなっていた印象を受けた。フロントや食事会場で接するスタッフが伸び伸びとして、笑顔が絶えない。訪れた人も清々しい気持ちになる。

 
 角南社長は「自分たちは田舎の旅館で素人」と謙遜する。「だからこそ、『親切でやさしく一生懸命に』を経営理念に掲げています」とおっしゃる。まさにその理念が浸透しているようだ。

 

 
 宿のロビーに「バー」ができていたことにも驚いた。

 
 私はバーのある旅館が好きだ。ホテル清風館のバー「サファイア」には、バーテンダーの田村知行さんが笑顔で迎えてくれる。田村さんは東京の帝国ホテルに41年間在籍し、数々の著名人や文化人を相手に腕を磨いてきた。

 
 今回は地元・大崎上島のライムを使った特性のジン・トニックと、瀬戸内海のブルーをイメージしたオリジナルのカクテルを作っていただいた。

 
 田村さんは大崎上島に魅了され、退職後に移住した。そのことを知った角南社長は宿にバーカウンターを作り、田村さんを迎え入れた。今では、このバー「サファイア」が宿の1つの個性として、浴衣姿の宿泊客に楽しいひとときを提供している。

 

 
 大崎上島は、観光地としては決して知名度が高いわけではない。しかし、背伸びをせずに、自然や人と向かい合う姿勢をいつも感じる。「本当の力量」が高い島だと感じる。

 
 最近、宿泊特化型のビジネスホテルに宿泊する機会が多かったが、素朴さを否定せず、「親切でやさしく一生懸命に」を目指すホテル清風館に、「旅館で過ごす時間と空間」の心地よさを改めて教えていただいた気がした。

(編集長・増田 剛)