原作「サザエさん」の世界観を楽しむ 7月11日、長谷川町子記念館オープン

2020年7月9日(木) 配信

長谷川町子記念館外観

 長谷川町子美術館(東京都世田谷区)は7月11日(土)、長谷川町子生誕100年を記念して、「長谷川町子記念館」をオープンする。美術館の分館として収蔵作品を約1万点そろえ、日本初の女性漫画家である長谷川町子の作品の世界観や、同氏が生きた時代の雰囲気を楽しめるようなレイアウトとなっている。

展示内容

 1階の常設展示室は同氏の代表作である「サザエさん」、「エプロンおばさん」、「いじわるばあさん」の世界観を、データと書籍の両方で感じることができる。展示室右に配置された和室は、「サザエさん」原作漫画に登場する居間を再現した。四季によって室内の小物を変更し、季節感を感じてもらう。

 2階の展示室は、「町子の生涯」を紹介する常設展示と、年に4回企画される企画展示がある。現在の企画展は「長谷川町子の漫画創作秘話」を開催し、創作活動の裏側や込められた思いを、同氏ゆかりの品とともに紹介していく。期間は7月11日(土)~9月27日(日)まで。

 ロビーに併設されたショップでは、全75種類のカラーポストカードや、トートバッグなどのグッズを販売している。豆皿、お茶椀、アルミ弁当箱など、「サザエさん」の時代に使われたアイテムをイメージしたものもそろえる。

 カフェでは珈琲、紅茶、ほうじ茶、パパイアサイダーなどのドリンクを注文できる。飲食スペースに配置された同氏の作品を、お茶をしながら読んで楽しめる。

左:再現された「サザエさん」の居間、右:カフェスペース

記念館について

 開館にあたって川口淳二館長は、「長谷川町子が生きた時代は昭和であるが、同氏がテーマとして書き続けたのは『家庭と家族』。平成、令和の時代であっても、『サザエさん』や『長谷川町子』に触れていただき、家族の輪が広がれば」と来館するファンに対し、期待を語った。

 開業日は7月11日(土)。開館時間は午前10~午後5時半(受付締切午後4時半)。

 入館料は一般900円、65歳以上800円、大学生・高校生500円、中学生・小学生400円。美術館と記念館両方に入場できる。

JATA、業界初のオンライン商談会開催へ 海外セラーと5000の商談を予定

2020年7月9日(木) 配信

海外旅行推進部の薦田詳司副部長

 日本旅行業協会(JATA、坂巻伸昭会長)は7月31日と8月6、7、31日、9月1、2日の6日間、日本バイヤーと海外セラーを対象とした業界初のオンライン商談会「JATA オンライン・トラベル・マート」を開く。

 アウトバウンドの再開に備え、日本の旅行会社などバイヤーと、現地サプライヤーとの商談や情報交換の機会創出が目的。個別商談会は、双方各500人ずつ合計1000人の参加を想定し、5日間で最少5000の商談を予定している。

 JATAは7月9日(木)に開いた定例会見で、海外旅行推進部の薦田詳司副部長は開催の趣旨について、「オンライン商談会は、日本の旅行業界で初の試み。業界全体が少しでも前を向けるような機会にしていきたい」と語った。

 オンライン形式の商談会ついて、「インターネット環境さえあれば、地方の旅行会社も海外のサプライヤーとビデオを通じて商談会ができるのが大きな利点」と全国各地からの参加を呼び掛けた。

 商談会は、①フォーラム②オンラインセミナー③オンライン商談会――のプログラムで構成する。フォーラムは7月31日に行われ、JTBの山北栄二郎社長と、KNT-CTホールディングスの米田昭正社長、日本旅行の堀坂明弘社長の3者が、日本の現状や考えを海外サプライヤーに向け、英語で世界に発信する。

 また、日本からの渡航者数上位国・地域の観光局、観光協会、旅行会社4社(阪急交通社、HIS、ジャルパック、ANAセールス)、世界旅行ツーリズム協会(WTTC)のゲバラ会長、JATA坂巻会長からのビデオメッセージも英語で配信する。

 日本と各国・地域の時差を鑑み、1日で午前・午後・夕方の3回の動画配信を行う。1回につき3000人、1日9000人分の枠を設け、日本の旅行会社も視聴できる。

 オンラインセミナーは、在日観光局によるプレゼンを実施。5日間で50セミナーを予定している。視聴数の目標は毎回1000人、5日間で5000人の視聴を目指す。セミナーとオンライン商談会の日程は、8月6、7、31日、9月1、2日の5日間で、並行して実施する。

 登録料は、日本の旅行会社などバイヤーは無料、サプライヤーは1登録1万円となる。登録は7月8日に開始し、7月22日締切となる。

「オートキャンプ白書2020」発行、日本オートキャンプ協会

2020年7月9日(木)配信

「オートキャンプ白書2020」表紙

 日本オートキャンプ協会(明瀬一裕会長)は7月13日(月)、国内のキャンプの状況を分析した「オートキャンプ白書2020―好調続くオートキャンプ―」を発行する。2019年のオートキャンプ状況を、キャンパー、キャンプ場、用品、クルマと4分野に分けて調査・分析したもの。A4判113ページ。価格7900円(税込み)。

 本著では、19年のキャンパーとキャンピング活動の実態と、オートキャンプ場管理と運営の実態調査をまとめている。同協会によると、19年は夏と秋に大型台風が上陸するなど天候に恵まれなかったが、それでも秋・冬キャンプの伸びから全体として好調さを見せたという。今回は「特別レポート」として、新型コロナウイルス感染拡大の影響に伴い、キャンプ業界がどのような対応をしてきたかもまとめる。

 購入方法は同協会ホームページから。

東旅協、小池都知事に陳情書提出 旅行割引制度など求める

2020年7月8日(水) 配信

松本明子観光部長(左)と村山吉三郎会長

 東京都旅行業協会(村山吉三郎会長)は7月2日(木)、会員への支援などを求める陳情書を、小池百合子東京都知事宛に提出した。他県では旅行会社への支援が広がるなか、東京都にも旅行商品の割引制度の創設などを求めた。

 村山会長は「会員各社の経営はGo Toキャンペーンを活用しても、厳しい状況だ。他県と同じく支援してほしい」と訴えた。

 陳情書は、村山会長から東京都産業労働局の松本明子観光部長に手渡された。

 内容には①経営資金の給付②旅行商品の割引制度の創設③ソーシャルディスタンスを考慮した座席配置など、新型コロナ感染症防止策を講じた際に生じる旅行代金値上げに対する補助④経営環境の整備と宣伝広告費の助成⑤全国の知事に対しての東京都と各道府県間における移動制限の緩和と不安払拭⑥事態収束が見通せる状況になった際の海外プロモーションなどイン・アウト向けの情報発信――を盛り込んだ。

 松本観光部長は「Go Toキャンペーンの実施状況を鑑みて、前向きに検討する」と話した。

赤羽国交大臣、二階自民党幹事長を訪問 北海道・ウポポイへの誘客の協力を求める

2020年7月8日(水) 配信

赤羽大臣(左から2番目)、二階幹事長(右から2番目)

 赤羽一嘉国土交通大臣は7月8日(水)、自民党の二階俊博幹事長(観光立国調査会最高顧問)を訪れ、ウポポイ(民族共生象徴空間)への誘客の協力を求めた。同施設は7月12日(日)に、2度の延期を経て、北海道・白老町にオープンする。

 赤羽大臣は、今回の開業にあたり、目標来場者数100万人と明かしたうえで、「自民党の皆様の人脈をお借りしてぜひお越しいただきたい」と要請した。また、新型コロナウイルス感染症の影響で減っている修学旅行や社会科見学需要も、同施設を行先にしてもらうことで「需要回復の一助になれば」と語った。

 二階氏はこれに対し、「コロナ禍やこの度の九州豪雨など暗いニュースが続くので、明るいニュースを提供したい。ぜひ協力させていただく」と前向きな意向を示した。

 赤羽大臣は、8月に予定されているGo Toトラベルについて触れ、「皆さんに活用していただき、多くの人に足を運んでいただけるような仕掛けづくりをしている」と語った。

 その後、赤羽大臣は公明党の太田昭宏衆議院議員(観光立国推進本部顧問)を訪問し、議員会館で意見交換を行うとともに、協力を要請した。

 太田氏は、「来場者数100万人というのは観光における大きな柱になる。アイヌ文化の周知を目指すとともに、施設名の通り『共生』を目指していってもらいたい」と期待をあらわにした。

 記者の質問に対して赤羽大臣は、「コロナ禍や自然災害の復旧・復興を進めるとともに、国民が抱く観光復興への期待にもしっかり応えていきたい」と述べた。県が行う「ふっこう割」は7月いっぱい、それにつなげるかたちで、国が実施する「Go Toトラベル」を8月以降に仕掛けるという動きにする予定と語った。

太田議員(左から3番目)、赤羽大臣(右から3番目)

観光庁、スノーリゾート促進事業 支援対象地域18件を選定

2020年7月8日(水)配信

 観光庁は7月3日(金)、今年度から新たに実施している「国際競争力の高いスノーリゾート形成促進事業」の支援対象地域18件を発表した=上表。2030年訪日外国人旅行消費額15兆円などの目標の実現に向けて、スノーリゾートへのインバウンド需要をタイムリーかつ的確に取り込むもの。

 同事業では、国際競争力の高いスノーリゾートを形成する地域を公募。地域におけるアフタースキー・グリーンシーズンのコンテンツ造成や受入環境の整備、2次交通の確保、情報発信、スキー場インフラの整備などの取り組みを支援する。

 公募は今年4月10日~6月1日にかけて行い、有識者などによる審査を踏まえ、支援対象地域として選定された。

JTB、ニューノーマル時代の課題解決へ 安全性に配慮した法人向けギフト旅行商品売り出す 

2020年7月8日(水) 配信

 JTB(山北栄二郎社長)は7月1日(水)から、法人向けのギフト旅行商品「ありがとう New Style Travel for You」を売り出した。ニューノーマル時代の課題解決に向け、企業が取引先や従業員に感謝の気持ちを伝える新たな手段のひとつとして開発した。受け取り側に、安全性に配慮した宿泊施設の中から選べる国内旅行商品を提供する。

 商品はいずれも個人旅行形態で、感染防止対策を講じている宿泊施設を選定。風呂は露天風呂など特色ある風呂が備わっている客室、または館内の貸切風呂が利用できるなど、密をできるだけ避けたオリジナルの宿泊プランとなっている。

 料金は3万円、5万円、7万円、10万円の4種類があるほか、別途料金でオリジナルのカタログを作成することも可能。西日本エリア(中国・四国、近畿、中部)の約90施設のプランから選ぶことができる。今後は、お客の要望を踏まえながらエリアの拡充をはかる。

 同社では顧客企業へのヒアリングで、コロナ禍で休みなく働く従業員への感謝を伝えたいメッセージや、取引先との関係強化、福利厚生や報奨を目的とする旅行を延期・中止した代替案を模索していることが分かった。これらのことから、ニューノマル時代の効果的な販売促進策が必要と判断し、開発にいたった。

現在、西日本エリアの約90施設から選べる

「ありがとう New Style Travel for You」概要

【商品コンセプト】

1.団体ではなく、 個人で「旅」するスタイル。

2.有効期限は最大1年間(※注)。 受け取り側が好きなタイミングで行きたい場所(宿泊施設)に旅行ができる。

3.ご旅行に対する不安を取り除いた(密を避けた)、 オリジナルの宿泊プランを設定。

4.企業・団体の伝えたい感謝や想いが従業員や家族に届くよう、 「オリジナルカタログ」や「システムで社長メッセージを表示するカスタマイズ」の制作が可能。

【商品の特徴】 

写真はイメージ

 
1.新型コロナウイルス対応ガイドラインに基づく感染防止対策を実施している宿泊施設を選定。衛生面の配慮や消毒の徹底など、 宿泊事業者が所属する業界団体のガイドラインを順守している宿泊施設を選定し、安心して宿泊できる。

2.客室や個室での食事が可能。プライベートな空間で、 家族や友人と一緒に、 安全な距離と空間を保ちながら、 食事がとれる。個室でない場合も感染防止対策の整った食事場所を用意する。

3.客室内風呂(露天風呂や檜風呂など)、貸切風呂が利用可能 。利用者への不安に配慮し、大浴場に行かなくても風呂が楽しめるよう、備え付けの特色あるお風呂のある客室、または館内の貸切風呂が利用できる施設を用意している。

4.有効期限は最大1年間。 出発日を自由に選択可能 。有効期限は最大で1年間(※注)となり、自身の予定や社会環境をみながらご旅行できる、個々の価値観を尊重した商品です。(※注:ギフト受領後利用者本人登録期間6カ月+本人登録後6カ月先の宿泊日まで有効)

5.マイカーでの移動なら安心 。家族や知り合いだけの空間で、マイカーで移動可能な距離、マイカーで行きたくなる旅行先を選定している。

【料金(企業・団体に発生する料金)】
 
 3万円、5万円、7万円、10万円の4プラン(2人1室利用/平休日1泊2食付き※一部条件の異なる施設がある)
 
※各プラン約20施設から、 希望にあった旅館・ホテルを選べる。
 
※各プラン料金に加え、 システム使用料として1000円(1組毎)が必要となる。
 
※企業・団体様の要望に応じた、 オリジナルカタログの作成も別途料金にて対応可能。
 
※1冊から取り扱い可能。
  
※料金は、 すべて税別となる。

JR旅ホ連、JR各社と一体で誘客へ 20年度は書面で総会開く

2020年7月8日(水) 配信

今年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、書面総会となった

 JRグループ協定旅館ホテル連盟(渡邉宗男会長、1973会員)の2020年度総会は、新型コロナウイルス拡大防止のため、書面で行った。

 今年度の主な事業は、JR各社が取り組む地域活性化に全面的に協力・連携をする。とくに、新型コロナウイルスからの回復を狙うディスティネーションキャンペーン(DC)は、JR各社と一体となり誘客をはかる。

 DCは4月1日(水)~6月30日(火)まで群馬県で行った。10月1日(木)~12月31日(木)はせとうち広島エリア、21年1月1日(金)~3月20日(土)には京都市を予定している。

 20年度の本部定額会費8千円の免除も決定した。対象は、同年度旅館券契約更新施設と新規旅館券契約施設。

 役員の一部改選も行い、東海地域本部の副会長を改選には有巣秀司氏(本陣平野屋社長)が就任した。このほか、JR側は東日本旅客鉄道の髙橋弘行氏と、九州旅客鉄道の上符友則氏が、それぞれ副会長に就任した。

 なお、1995年に始めた利用客の満足度と宿泊施設のサービスレベル向上を目的にしたアンケートは、今年で終了する。回収件数が98年のピーク時から、約4分の1に減少したため。

勝浦ウォーターアイランド、7月10日(金)オープン 夏満喫イベントも開催

2020年7月8日(火) 配信 

勝浦ウォーターアイランド

 ホテル三日月グループ(小髙芳宗代表、千葉県勝浦市)は7月10日(金)、勝浦中央海水浴場と内浦海水浴場に、ウォーターアイランドを開業する。

 勝浦中央海水浴場に開かれる「勝浦ウォーターアイランドOn the sea(洋上)」は、約25種類のアトラクションがある。海上に設営された6メートルスライダーや、ジャンプ台、バランスブリッジなどのアスレチックを楽しめる。

 勝浦、鴨川ともにオープンする「On the beach」は、小さな子供も親子で遊ぶことができるように、多彩なプールを砂浜に設営する。

 同グループは防疫体制「三日月STANDARD」を作成し、新型コロナウイルス感染拡大防止に努める。アスレチック入口では、サーモグラフィーで体温を確認し、問題がなければ専用リストバンドを配布して利用を許可する対応を取っている。

 今夏は、勝浦中央海水浴場で、3000本の竹灯籠を灯す「竹灯籠のゆうべ」を企画する。同グループのホテル客室で鑑賞したり、竹灯籠に灯を燈したりできるなど、体験型のイベントだ。

宿の感染症対策を可視化 ヒューマニックがWEBサイト開設

2020年7月8日(水)配信

さんみるトップページ

 リゾートバイト情報サイト「リゾバ.com」を運営するヒューマニック(清水良社長、東京都新宿区)は7月1日(水)、宿泊施設の感染症防止策を旅行者視点で紹介するホームページ「さんみる」を公開した。

 コンテンツでは、ウィズコロナ時代の旅行検討で求められる、宿泊施設の3密回避や衛生管理対策を、フロントや食事など5つの視点で紹介している。具体的な感染症対策情報として、3密回避の対策や衛生管理の取り組みを写真や動画、テキストで発信。施設情報や支配人・女将からのメッセージも掲載する。

 サイト名の「さんみる」とは、1)見てみる2)調べてみる3)行ってみる――という、3つの「みる」を組み合わせた造語だ。

 各施設の取り組みを「見てみる」ことで、旅行に出掛けたいという心理を後押したあとは、「観光スポットや道順など、旅行準備に欠かせない『調べてみる』、さらに旅行や温泉へ『行ってみる』へとつなげたい」(ヒューマニック新規開発課・坂本善則さん)という。