JATA、国際交流の再開に向け「まず短期出張と準ビジネストラックから」 ハワイ帰国後の隔離期間にも言及

2020年11月27日(金) 配信

説明する池畑理事・事務局長

 日本旅行業協会(JATA)は11月26日(木)、東京・霞ケ関の本部で定例会見を開き、「国際交流の再開」と「Go Toトラベルの継続延長」、「雇用調整助成金の特例措置延長」の3つを軸に、それぞれの関係団体に働き掛けの調整を行っていることを明らかにした。

 池畑孝治理事・事務局長は、国際交流再開について「2つの攻め方を考えている」と述べ、既にビジネストラックを開始している、韓国、シンガポール、ベトナムの3カ国を対象に、短期出張や、準ビジネストラックから始めたい考えを示した。また、米国ハワイ州から帰国後の観光客に課せられている自主隔離期間にも言及し、自主隔離期間(14日間)の短縮も検討している。

 韓国とは、既に計画を進めている。ビジネストラックを利用して来日し、東京ビッグサイト(東京都江東区)で行われるTEJ東京商談会/トラベルフェスタ(来年1月7~9日)で、日本の旅行会社と商談を行う。後日、日本側がビジネストラックを活用し、韓国を訪問する。

 池畑理事・事務局長は「準ビジネストラックにつなげていきたい。インとアウトの双方向で進めていく」と述べた。

 米国ハワイ州については現在、新型コロナウイルス感染症の陰性証明など一定の基準を満たした日本人観光客に対し、入国後の自主隔離が免除されている。だが、「そこから先が問題」と話し、帰国後14日間の自主隔離が渡航意欲に影響を与えることを懸念した。

 そのうえで、「PCR検査や、アプリを通じた健康チェックなどを活用し、隔離期間を14日間から7日間、5日間と徐々に短くしていければ」と話し、期間短縮に向けた取り組みを進めている。

 また、TEJ東京商談会の出展状況については、「目標を達成している。国際交流も現実味を帯びてきていることから、その期待も大きい」と述べ、最大420コマを活用する見通しも伝えた。

12月から「こたつ船」運航 初日に「ひとがた流し」行事を実施 山形県・最上峡芭蕉ライン観光

2020年11月26日(木)配信

冬の最上川舟下り

 最上川舟下りを運営する最上峡芭蕉ライン観光(鈴木富士雄社長、山形県戸沢村)は、今年も12月1日(火)から「こたつ船」の運航を開始する。初日は、今年1年の厄払いと新型コロナウイルス感染症の終息を祈願して、乗船客にも協力を仰ぎ「ひとがた流し」を実施する。

 「ひとがた流し」とは、紙製の人形に人身の穢れや災いなどを移して祓え(はらえ)をし、川や海に流す行事をいう。乗船客に「ひとがた流し」(通常は200円で販売)を配布し、舟下りの船内で船頭の掛け声とともに無病息災を祈願しながら、一斉に放流する。

大東ブルーの海で釣りを楽しむ 異国情緒あふれる遺構も 沖縄県・北大東島

2020年11月26日(木) 配信

古代遺跡を思わせる燐鉱石貯蔵庫跡

 「ツーリズムEXPOジャパン 旅の祭典in沖縄」は開催期間中、沖縄県内の自治体・観光事業者らと1~3日間の日程で、旅行会社やメディアを対象としたFAMツアーを行った。

 北大東島の「うふあがり島観光推進プロジェクトチーム」は10月31日(土)~11月1日(日)にツアーを実施し、サイクリングで巡る国指定史跡「燐鉱山遺跡」や夕日鑑賞、開発中の体験メニューの“釣り”を組み込み、島の魅力をPRした。【入江 千恵子】

那覇と北大東島を結ぶプロペラ機

 那覇空港からプロペラ機で約1時間。沖縄本島の東約360㌔にある北大東島は、別名「うふあがり島」と呼ばれ、“はるか東にある島”を意味する。周囲は13・52㌔、人口560人ほどの島で、東京・八丈島の移民によって約120年前に開拓された。

空から見た北大東島

 島の北西部には、燐鉱石貯蔵庫跡が残り、欧州の古代遺跡を思わせる異国情緒あふれる景色が広がる。一方で、大東ブルーの海を眺めながらの釣り体験など、離島らしい自然が満喫できる。

 1日目の行程は、北大東村民族資料館で島の歴史や生活文化を学んだあと、電動自転車で集落や国指定史跡の燐鉱山貯蔵庫跡、西港公園から夕日鑑賞する約6㌔のサイクリング。

 同島の燐鉱は、アルミの原料となるアルミナ鉄の含有量が多く、かつて「燐鉱の島」と呼ばれたほど燐鉱事業が盛んだった。1928(昭和3)年の最盛期には、台湾からの出稼ぎ者などで人口が約2700人まで増加し、にぎわったという。

燐鉱石採掘事業の跡地

 大正から昭和にかけて盛んに行われていた採掘事業は、50(昭和25)年に閉山。以降はサトウキビを基幹産業とする島に転換する。

 西港近くに現在も残る燐鉱石貯蔵庫跡には、当時使用されていた運搬用トロッコのトンネルなどが手の届く距離で見ることができる。石積みの建造物は、海やサトウキビ畑とはひと味違った景色で、まるで海外にいるようだ。

運搬用のトロッコのトンネル跡

 この場所から自転車で数分の高台にある西港公園は、夕日鑑賞に最適な場所。壮大な太平洋が一望でき、水平線に沈む夕日を見ることもできる。芝生の公園では、島の人がバーベキューをする場所としても知られ、今後の観光素材としても検討されているという。

初心者でも気軽に挑戦 釣果は2時間で10匹超

 2日目は、西港で釣り体験をした。当初の予定はボート釣りだったが、台風による高波の影響で岸壁からの磯釣りに変更になった。釣り方もイチから丁寧に教えてくれるので、初心者でも安心だ。

大東ブルーの海を前に釣り体験 レクチャーもある

 サビキ釣りとエサ釣りに挑戦。最初の1匹目は、竿を投げてからわずか10分ほどで、色鮮やかなスズメダイが釣れた。その後もビタロー(ハマダイ)やミーバイ(スジアラ)など、約2時間で10匹を超える釣果に驚いた。その場でさばいてくれた刺身は、最高の贅沢だった。

1番最初に釣れたスズメダイ

 西港周辺の海は水深約10㍍だが、釣竿を垂らすと魚が集まってくるのが見えるほど透明度が高い。どこまでも続く真っ青な海は、魚が釣れなくでもいつまでも眺めていたいほどの美しさだ。

大東寿司に焼酎も グルメも楽しめる

 八丈島の文化が融合する北大東島は、八丈島の「島寿司」と同様の郷土料理「大東寿司」が味わえる。新鮮なマグロやサワラを漬けにし、ツヤのある見た目と甘めの味付け、シャリを覆う大きめのネタが特徴で、宿泊施設や飲食店などで堪能できる。

 また、島産のジャガイモ「ニシユタカ」を使った焼酎も島の特産品だ。同島ではサトウキビ収穫後の畑でジャガイモが作られ、県内外に出荷されている。だが、毎年10㌧ほどのジャガイモが規格外で取り残されてしまうことから、有効活用を目的に開発されたのがきっかけだという。

 今回のツアーを案内してくれたフロンティアプラネットの當間リエ子氏は「規格外のジャガイモ2㌧で約4800本の焼酎が作れる」と話す。15年に販売を開始し、売上の一部は同島の農業振興に使用されている。

宿泊施設20部屋増設へ 完成は来年3月予定

ハマユウ荘うふあがり島

 島内には2軒の宿泊施設がある。そのうちの1つ、「ハマユウ荘うふあがり島」はツインが中心で、レストランも併設している。全室にシャワー・トイレ、ベランダを備え、敷地内の展望台からは満天の星を眺めることもできる。

新棟は来年3月完成予定

 現在、別棟にシングル20部屋を建設中で、来年3月に完成予定だ。親川茂治社長は「工事関係者だけでなく、1人旅の方や観光のお客様も受け入れやすくなる」と期待を寄せる。

 同島の観光は、自転車やバイクで周る以外に、15~16人の団体に対応のマイクロバスもある。集落の散策では、神社めぐりや地元商店での買い物など、島の生活を垣間見ることもできる。

 當間氏は、観光客の特徴について「旅行経験が豊富な人も多い。国内や海外を旅してきたが、北大東島だけ来たことがなかったと話す人もいる」という。観光について「サイクリングや釣り、遺構、バーベキューなど、密回避の観光素材もたくさんある。これから島旅を始めようという人ももちろん、ぜひお越しください」とメッセージを送った。

ハウステンボス、カウントダウンのイベント実施へ コロナの早期収束願い花火打ち上げる

2020年11月26日(木) 配信

カウントダウンイベントのイメージ。先着1万5000人にオリジナルマスクもプレゼントする

 ハウステンボス(坂口克彦社長、長崎県佐世保市)は12月31日(木)、「ハウステンボス みんなのカウントダウン ~感謝・応援・祈り~」を行う。

 今年は「感謝・応援・祈り」をテーマにした。コロナ禍の最前線で奮闘している人への感謝と花火大会の中止により影響を受けた花火師への応援のほか、一刻も早いコロナ禍の終息を祈り、約8000発の花火を打ち上げる。このほか、カウントダウングッズとして先着1万5000人にオリジナルマスクもプレゼントする。

 新型コロナウイルス対策として、座席の間隔を空けて用意するほか、座席エリアごとの時間差退場の実施、場内各所でも観覧できるよう、高く上がる花火を増加する。また、今後も状況に応じて防疫対策の見直し、改善をはかる。

 なお、新型コロナウイルス感染拡大の状況により、開催内容を一部変更または中止する可能性がある。

シーライン東京 「シナモロールのちょっと早いクリスマスクルーズパーティー」実施へ

2020年11月26日(木) 配信

キービジュアル

 シンフォニークルーズを運営するシーライン東京(東京都港区)は11月28日(土)と29日(日)、「シナモロールのちょっと早いクリスマスクルーズパーティー」を行う。

 サンリオキャラクター大賞第1位を獲得の人気キャラクターシナモロールとのコラボレーション企画で、コロナ禍で外出を控えている人も楽しめるよう、シナモンショーのオンライン配信も併せて実施する。

 シナモンとシンフォニーのシェフが考案したフレンチのコース料理を楽しめる今回のクルーズ。毎回「可愛くて食べられない」との声が多数上がる料理は、サンタシナモンのテリーヌやシナモンのマシュマロで料理をアレンジしている。

 ペーパーマットやコースターなどの紙アイテムは持ち帰りができるほか、参加者全員にノベルティもプレゼントする。また同企画限定、シンフォニーでしか手に入らない新バージョンのぬいぐるみやグッズも販売される。

 同クルーズ内で上演されるシナモンショーのライブ配信に参加する人には、オンラインクルーズのURLに加え、船内限定の新作ぬいぐるみ、乗船しないと手に入れることのできないコースター・ペーパーマットを事前に届ける。

地元の食材が楽しめる「プレミアムビュッフェフェア」開催 休暇村伊良湖

2020年11月26日(木) 配信

「プレミアムビュッフェフェア」を12月1日から開催

 休暇村伊良湖(小池賢吾支配人、愛知県田原市)は12月1日(火)~来年2月28日(日)まで、地元の異色野菜「エアルーム」のトマトなど豪華な食材を使った「プレミアムビュッフェフェア」を開催する。

エアルームのトマト

 エアルーム(heirloom)は直訳すると先祖伝来の家宝・財産という意味。エアルームのトマトは、原種に近く、先祖代々受け継がれるなかで固定化された個性的な種で、一般的なトマトとは形、色、味が大きく異なる。普通のトマトの倍近い手間がかかることから流通しにくく、日本ではまだ馴染みが薄いが、アメリカでは高級野菜として人気を集めている。

 「プレミアムビュッフェフェア」は、青いうちに収穫したエアルームのトマトを使った「フライドグリーントマト」、アンコウにタラ、タカアシガニ、あつみポークなど、多くの具材から好きなものを選んでオリジナル鍋を作る鍋ビュッフェ、地元の鮮魚の握り寿司など、この期間だけの特別メニューが楽しめる。

オンラインで意見交わす 衆議院委員会としては初 国土交通委員会

2020年11月26日(木) 配信

オンライン意見交換のようす

 衆議院国土交通委員会(赤間二郎委員長)は11月25日(水)、国土交通行政に関する実情調査の視察の一環で、地方公共交通事業者や観光関係者との意見交換を行った。衆議院の委員会としてオンラインで意見交換を行うのは今回が初めて。

 オンライン意見交換は、国土交通省防災センターで行われた。

 参加したのは、山形県バス協会の伊藤一郎会長、城崎温泉旅館協同組合(兵庫県)の芹澤正志理事長、高松琴平電気鉄道(香川県)の川上純一専務、カヌチャベイリゾート(沖縄県)の白石武博社長の4人。

 それぞれが、今年初めから感染拡大した新型コロナウイルスによる観光、経営面での影響と現状を報告した。

 事業者から国への要望として最も多かったものが、「Go Toトラベル事業の延長」と「雇用維持を目的とする支援」だった。

 伊藤会長は要望の中で「地方では路線バスが県民の貴重な足となる。貸切バスだけではなく路線バスへの支援もお願いしたい」と力を込めた。

 白石社長は、新型コロナ感染者の早期発見のためPCRセンターの設置ほか、新型コロナ接触関連アプリ「COCOA」の取得推進を強く求めた。

「ダイヤモンド桜島」の眺望期が到来 一番の見頃「ザ・ダイヤモンド桜島」は12月15日

2020年11月26日(木) 配信

右肩上がり”の桜島山頂に夕日が輝く“ダイヤモンド桜島

 鹿児島県霧島市はこのほど、「ダイヤモンド桜島」の眺望期が到来したことを発表した。

 11月下旬から1月中旬にかけて、沈む太陽が「桜島」の山頂に重なり、ダイヤモンドのように輝く「ダイヤモンド桜島」。一番の見頃は、夕日が稜線の“中心”に沈む「ザ・ダイヤモンド桜島」だ。桜島の絶景スポットである「中茶屋公園」ではこの「ザ・ダイヤモンド桜島」が、12月15日(火)の午後4時56分~午後5時ごろに見ることができるという。(天候により見えない場合がある)

 鹿児島のシンボル「桜島」の稜線は、霧島市から見ると“右肩上がり”なのが特徴で、観光客に人気。特に、太陽の光が“ダイヤモンド”のように輝くこの時期は、縁起が良く、運気アップや必勝・商売繁盛祈願にオススメということもあり、約4分間の幻想的な天体ショーを見ようと、2年前から多くの人が県内外から訪れ、SNS(交流サイト)でも話題になっている。

 しかし、同現象は天候や噴煙の風向きなどの条件が合致した時にだけ見ることのできる光景で、昨年きれいなダイヤモンドが現れたのは、眺望期間39日間のうち10日(霧島市観光PR課調べ)ほどだったという。

JAL、寄付でマイルがたまる ふるさと納税サイトをオープン

2020年11月26日(木)配信

「JALふるさと納税」ポータルサイトのトップ

 日本航空(JAL、赤坂祐二社長)とグループ会社のJALUX(篠原昌司社長)は11月25日(水)、「JALふるさと納税」ポータルサイトを開設した。同サイトから寄付することで、JALマイレージバンク(JMB)のマイルがためられる。

 開設時の参加自治体は20自治体。クレジットカードによる寄付ができ、寄付額100円につきJMBマイルを1マイル付与する。加えて、JALカード決済の場合は200円につきショッピングマイル1マイルを付与。ショッピングマイル・プレミアムに加入している場合は、100円につき1マイルの付与となる。

 返礼品は、旬の果物や新鮮な海鮮、肉類などの食品に加え、こだわりの伝統工芸品などを予定している。

 開設を記念して12月31日(木)までの期間、「寄附して当てよう!JALふるさと納税」キャンペーンを実施している。同サイトから2万円以上を寄附した人の中から抽選で、カタログギフトか航空券をプレゼントする。

HIS、海外商品扱う通販始める 69カ国の現地人材が情報収集と仕入行う

2020年11月26日(木) 配信

サイトで使用するロゴマーク。第1弾はハワイやオーストラリアなどの商品を扱う

 エイチ・アイ・エス(HIS、澤田秀雄会長兼社長)は11月24日(火)に、新規ビジネスとして通販サイト「From the WORLD」を開いた。69カ国の現地拠点にいる地元人材による情報収集と商品の仕入で実現した。国の文化や人々の想いに触れてもらい、理解を深めることで購入や旅行を促し、その国の文化継承と相互理解につなげる。

 同サイトは、HISの社員が厳選した場所のほか、日々の生活の中でも長く使える商品を載せ、生産現場や伝統的な技術、後継者問題などさまざまなことを伝えられるようにする。国に行かなくとも、国の文化を理解し、共感してもらうことで商品を購入してもらう考えだ。

 第1弾は、バリ島における伝統工芸の後継者問題を改善するために開いたオーナーが創ったアクセサリーガムランボール。ニュージーランドの商品として、乾燥や肌荒れを防ぎ肌を整えるというマヌカハニーデイクリームなども売り出す。

 このほか、ハワイからは、水筒に鮮やかなカラーを施した商品を展開するブランド「ハイドロフラスク」の限定商品を用意した。また、オーストラリアからは、自然と有機農産物をテーマに選んだ商品を販売する。

 第2弾はタイを予定。今後は、海外のさまざまな国と地域の商品を載せる。