クラツー、自宅からハイヤーで グループ貸切の国内ツアー

2022年1月24日(月) 配信

貸切ハイヤーで優雅な旅を演出(写真はイメージ)

 クラブツーリズム(酒井博社長、東京都新宿区)はこのほど、自宅から専用ハイヤーで出発する国内ツアーを売り出した。コロナ禍におけるマイクロツーリズムのニーズと合致し、安心して参加できる新しい旅のスタイルとして、シニア層を中心に人気を集めている。

 コロナ禍で生まれたハイヤー貸切ツアーは、グループごとにハイヤーを貸切り、専任のドライバーが出発から帰りまで案内する。夫婦や家族、友達同士など少人数でのプライベート旅行を楽しめ、重い荷物も気にせずに出発でき、旅先での土産も自宅まで運べる。旅の出発地点が自宅のため、ツアーの集合場所までの電車の混雑などの心配がない点もメリットとなっている。

 ツアーの一例として、首都圏発の「星のや東京」(東京都・大手町)に宿泊する1泊2日のコースは、1日目に皇居や東京丸ノ内駅舎、2日目に東京タワーや国立競技場などの車窓観光が盛り込まれている。旅行代金は8万9000~10万9000円。このほか、富士山を望む箱根屈指の景観が楽しめる、神奈川県・蛸川温泉の国登録有形文化財「龍宮殿本館」で過ごす日帰りコースなども用意している。

上智大学とJALが連携協定結ぶ 人材育成で持続可能な地域活性化を

2022年1月24日(月) 配信

協定書を取り交わす曄道佳明上智大学学長(左)と赤坂社長

上智大学などを運営する上智学院(佐久間勤理事長、東京都千代田区)と
日本航空(JAL、赤坂祐二社長、東京都品川区)は1月21日(金)、教養豊かな人材の育成や未来の豊かな社会創りを目指し、連携協定を結んだ。

 上智大学とJALは「サステナブルな社会の実現」という共通の理念を持つ。JALのSDGs達成に向けた実践例などを、上智大学のサステナビリティ教育・次代を担う人材育成に活用する。上智大学の持つ研究知見とJALの持つ地域ネットワークなど相互の強みを生かした持続可能な地域活性化に取り組み、未来の豊かな社会創りに貢献していきたい考え。

 今後は、JAL社員によるSDGsなどをテーマにした講義や環境保全と観光促進による持続可能な地域活性化をテーマとした共同研究の実施などを行う。また、上智大学へのJAL社員出向による人事交流も予定する。

「観光ルネサンスの現場から~時代を先駆ける観光地づくり~(204)」 産業観光を教育に( 東京・一橋講堂)

2022年1月23日(日) 配信

第16回教育旅行シンポジウム(一橋講堂)

 昨年末、東京都千代田区の一橋講堂で日本修学旅行協会主催の「教育旅行シンポジウム」が開催された。テーマは「教育旅行と産業観光」。近年の教育旅行は誠に多様化しているが、産業観光を教育旅行の中にどう位置付けるか、またSDGsの視点をどのように盛り込むのかといった点が主議題であった。

 会場には教育関係者、教育旅行関連企業、各地の産業観光を担う現場担当者らが駆け付けてくれた。私自身は、産業観光を仕掛けてきた側であり、今日の産業観光の意味と意義といった観点から議論に参加させていただいた。今回は、その教育的効果という視点からの検証でもある。

 さて、観光が国の光を観るものだとすれば、近代は産業の時代、国の光はまさに産業ということになる。その産業が視察や観光の対象になったのは、19世紀半ば、1851年にロンドンで開催された万博であろう。世界に先駆けて産業革命を実現した英国、鐵とガラスで覆われたパビリオンは、それ自体が当時の先端材料であり、その光を世界に喧伝した。その150年後、愛知県で開催された「愛・地球博」は、日本が世界に誇る環境技術や産業がテーマであった。この愛・地球博の誘致を契機に、日本の産業観光が、このエリアでスタートしたのも何かの縁であろう。環境という今日のSDGsにつながる重要な契機にもなった博覧会であった。

 このころを境に、産業が「観光」行為として認識され始めた。食品や繊維などの身近な産業を中心に、大型バスで現場に訪れる、産業観光の大衆化が進んだ。しかし、その持続性を考えれば、産業観光それ自体が事業的な自立(収益を得る)ことが大切であり、企業は自ら「ご覧いただく工場=ファクトリーパーク」に投資する機会が増えた。さらに個々の企業の枠を超えて地域ぐるみの取り組み(第4世代)として地域ブランディングの動きが加速しているのが近年の大きな特色である。

 教育機会としての産業観光への取り組みとしてとくに印象に残るのは、2019年に開催した日本遺産「播但貫く、銀の馬車道・鉱石の道」高校生フォーラムと石垣島の中学生シンポジウムである。

日本遺産「播但貫く、銀の馬車道・鉱石の道」高校生フォーラム

 前者は沿線6つの高等学校と、生野銀山ゆかりの新居浜南高校ユネスコ部(愛媛県)の学生たちによるフォーラムであった。高校生が地域の課題にどう取り組むかをテーマに熱心な討議が行われた。後者は教育委員会主催で石垣島全島の中学生381人が、観光産業と環境について討議した。

 こうした機会を可能とするのは、学生たちの地道な地域学習を支える教育委員会や学校、熱心な先生方の指導、そして地域の協力である。これらの事業は、学生たちが次代の地域産業をどう担うのか、新たな産業創造・産業教育の場でもある。ここに産業観光のもう一つの大きな意義があろう。

(日本観光振興協会総合研究所顧問 丁野 朗)

「津田令子のにっぽん風土記(81)」温暖な館山でリゾート気分満喫~千葉県館山市編~

2022年1月22日(土) 配信

菜の花が沿道を彩るフラワーライン
館山市観光協会 観光まちづくりセンター室長 木村 義雄さん

 「都心からわずか80分でお越しいただける海と山の両方のリゾートを満喫できるのが館山ではないでしょうか」と、館山市観光協会観光まちづくりセンター室長の木村義雄さんはおっしゃる。

 
 東京都心ではまだまだ寒いこの時期、温暖な館山は既に春の花が咲き始め、花めぐりや甘くて大粒のイチゴ狩りを楽しめる。「のんびりゆったり海と里山」というキャッチココピーがしっくりくる館山市は何度訪ねても新たな魅力に出会える人気のリゾート地だ。

 
 館山城をバックに観梅を楽しめる城山公園は1月中旬に咲き始め2月10日前後に見ごろを迎える。「梅を眺めながらの散策にちょうどいいんですよ。私の朝の日課になっています」と木村さん。「花といえば、伊戸から相の浜までの6㌔の沿道を彩るフラワーラインの菜の花は見事です。都会から訪ねて来られた方は、皆さん喜ばれます」と話す。

 
 それらの名所を効率よく巡れると評判なのが「花海街道サイクリング」と銘打つ電動サイクルだ。台数を50台まで増やし館山サイクリングステーション(館山駅1階にある)で貸し出しを行っている。「5㌔、10㌔と走る方が多いですね。paypayでもお支払いいただけます」。

 
 食は、「やはり館山炙り海鮮丼でしょう」。ネーミングも魅力的なこのどんぶりの由来は、房総半島の最南端に位置する館山市では1年を通して豊富な魚介類が水揚げされる「水産のまち」でもあることを「食」で訴求しようと開発されたもの。地場産食材に徹底的にこだわった新しい「OMOTENASHIご当地グルメ」だ。必ず旬の地場産魚介類を8種類入れる、料金は1800円とするなど、幾つものルールがある。特製の3段どんぶりを使い、上から順に「炙り海鮮」(一の膳)、「刺身」(二の膳)、「彩り花ちらし」(三の膳)となっていて見た目はゴージャス、味も最高とファンは多い。

 

 2月に内容バージョンアップ・料金改定予定だ。ほかにもこの時期ならではの相の浜のうつぼ丼や干物など館山の旬の味も楽しめる。

 
 「昨年、旧館山ファミリーパークの跡地にオープンしたRECAMP館山は平砂浦海岸の目の前にある南国ムードあふれるキャンプ場が新たな観光スポットになるのでは」と木村さん。平砂浦海岸はサーフィンのポイントとしても有名でサンセットがとても美しいビーチだ。椰子の木やトロピカルフルーツなど南国ムードあふれる地で寒い冬を乗りきる旅も、ぜひお勧めしたい。

 

津田 令子 氏

 社団法人日本観光協会旅番組室長を経てフリーの旅行ジャーナリストに。全国約3000カ所を旅する経験から、旅の楽しさを伝えるトラベルキャスターとしてテレビ・ラジオなどに出演する。観光大使や市町村などのアドバイザー、カルチャースクールの講師も務める。NPO法人ふるさとオンリーワンのまち理事長。著書多数。

熊本県「人吉球磨のひなまつり」 2月3日(木)~3月6日(日)まで開催へ 

2022年1月22日(土) 配信

2月3日から3月6日まで開催

 熊本県・人吉球磨地域の10市町村の民間組織で構成する「人吉球磨ひなまつり実行委員会」(有村政代会長)は2月3日(木)~3月6日(日)まで、「人吉球磨のひなまつり」を開催する。

 同ひなまつりは、人吉温泉女将の会「さくら会」(有村政代会長)が始めた。年を重ねるごとに近隣市町村の参加も増え、10市町村がそれぞれにひなまつりを彩るまでに成長した。

 2020年の豪雨災害や新型コロナの感染拡大により中止した年もあったが、今年で24回目を迎える。「元気を取り戻しつつある人吉球磨の元気なメッセージを伝えたい」(有村会長)と意気込む。

 各市町村の会場では、手作りのひな飾りやひな人形の展示に加え、限定サービスやイベントも企画。豪雨災害で被災した人吉温泉の各旅館ではランチ「おひな御膳」や、宿泊パック「ひなの宿」を用意する。

 2月3日午後2時から、オープニングイベントとして人吉温泉の旅館「清流山水花 あゆの里」で、「さくら会」の女将や関係者も参加して、鏡割りと開会宣言を行う。

完全個室フィットネス&サウナ開業 金メダリスト見延氏監修(マジェスティ)

2022年1月21日(金) 配信

(左から)見延選手、星野代表、イメージキャラクター・林紗久羅さん

 アミューズメント事業やフィットネスクラブなどを運営するNEXUSグループ(星野敏代表、群馬県高崎市)は2月1日(火)、国内で初となる会員制・完全個室型のフィットネス&サウナ「マジェスティ」(東京都・御成門)を開業する。東京オリンピック・パラリンピックのフェンシング競技で、団体金メダルを獲得した見延和靖選手が施設監修を務めた。

 同社は、東京オリ・パラによる需要を見込み、2017年にホテル事業に参入した。しかし、新型コロナなどの影響によりインバウンド需要の見通しが立たないことから、ホテルの営業を21年8月末で終了し、建物を全面改装した。

トレーニングを実演する見延選手

 6~12階までのフロアは、AI(人工知能)を搭載した最新トレーニングマシンを完備した全43室のフィットネス専用個室。2~4階は、ロウリュウサウナルームを21室設置。すべてのサウナルームには水風呂が設置してある。5階は女性専用フロアとなっており、フィットネスマシンのほか、セルフエステ機器やミストサウナなどを備えている。

 1階のクラブラウンジでは、スムージーやプロテインなどのドリンクや、高たんぱくでヘルシーな料理を楽しめる。

月会費は3万円。入会時に入会金3万円、事務手数料5000円となる。また、トレーニングルームなど1室利用ごとにルームチャージ代が発生する。すべて税抜き価格。

 また、会員1人につき1人まで同伴ができることから、会員となったパーソナルトレーナーが生徒と来店し、個人的なジムとして利用することもできる。

左から、バイオサーキットルーム、ロウリュウサウナルーム、女性専用フロア

アソビュー、今冬行きたい場所と温泉地調査 1位は「ゆっくりできる場所」と「箱根」

2022年1月22日(金) 配信

「行きたい温泉地」のランキング。理由は「訪れたことがなく興味があった」が最多だった
 レジャー施設のチケットをインターネットで販売するアソビュー(山野智久社長、東京都渋谷区)はこのほど、今冬に行きたい場所と温泉地をテーマに全国調査を行った。場所の1位は「ゆっくりできるスポット」(33・2%)で、温泉地は神奈川県の箱根(20・1%)だった。
 
 場所の2位以降は「景色がきれいなところ」(27・9%)、「冬にしかできない体験ができるロケーション」(23・4%)、「エキサイティングに楽しめる場所」(4・5%)の順となった。
 
 温泉地は栃木県・鬼怒川(18・8%)、群馬県・草津(14・2%)、兵庫県・城崎(7・7%)、大分県・由布院(7・5%)、佐賀県・嬉野(7・3%)と続く。
 
 温泉地を選んだ理由としては、「訪れたことがなく興味があった」 (31・3%)や「以前行ったことがあって、良かった」(28・2%)、「近い」(14・8%)、「テレビやネットで見て気になっていた」(13・0%)、「少し足を伸ばしてみたいから」(7・4%)、「一緒に行く相手が行きたそうだから」(2・9%)などの回答が挙がった。
 
 さらに、「行く温泉を決めるとき、どんなところを気にするか」の問いには、「温泉街の雰囲気」(32・1%)が最多。2位は「アクセスや立地」(26・6%)で、3位は「周辺の観光地や遊び」(16・8%)だった。
 

ジーリー、物産購入できるオンラインツアー開く コロナ禍でも地方創生を

2022年1月21日(金) 配信

2月12日(土)に高知県、3月5日(土)に北海道でオンラインツアーを実施

 台湾人向けの日本情報サイト「樂吃購(ラーチーゴー)! 日本」を運営するジーリーメディアグループは台湾人の需要と日本の地域が売りたいもののギャップを埋めるため、台湾人社員が地方に赴き、行政と魅力を発掘し、消費を喚起する「オンラインツアー×物産EC」プロジェクトを展開している。2月12日(土)には高知県で、3月5日(土)に北海道で、物産も購入できるオンラインツアーを開催する。

 コロナ禍で渡航が制限されるなかでも、地方創生をはかり、コロナ終息後の訪日需要喚起につなげる。

 訪日客が減少するなか、台湾の日本からの輸入額が2021年に過去最高の560億米㌦を超えたことから、同社は「訪日ロスが輸出市場に転換された」と分析している。

 一方で、「日本製品なら買ってくれるというわけではなく、市場ニーズに合わせた商品の選定や磨き上げ、デジタルを融合した販売方法を取り入れなければ消費につながりにくい」としている。

はとバス共栄会 3年ぶりに新年賀詞交歓会開く

2022年1月21日(金) 配信

はとバス共栄会の前田伸会長

 はとバス共栄会(会長=前田伸・TOKYO TOWER社長)は1月12日(水)、同社のクルーズ船「シンフォニー・モデルナ」号で、3年ぶりの新年賀詞交歓会を開いた。

 前田会長は、「塩見社長が就任して初めて開催となり、久しぶりに会員の皆様とお会いでき、嬉しく思っている」と新年のあいさつを述べた。「新型コロナの影響を最も受けている業界だが、はとバスグループをはじめ、会員が日夜頑張っている。今年は、とら年で強運の年。春先から回復すると確信し、付加価値のある商品づくりをしていきたい」と強調した。

はとバスの塩見清仁社長

 はとバスの塩見清仁社長は、集まった会員に謝辞を述べ、「コロナ禍の2年間、苦難の日々を過ごしてきた」と振り返った。「バスは人々から敬遠されているが、科学的エビデンスに基づいて政策を実行していただきたい。春に向けて明けない夜はない。前を向いていきましょう」と語った。

 役員紹介や、「第20回優秀バスガイド」(旅行新聞新社主催)に選出された同社バスガイドの大曲明日香さんが紹介された。

塩見社長(右)とバスガイドの大曲明日香さん

 鏡開きが行われ、乾杯には松倉由幸共栄会副会長が行った。懇親会はコロナの影響で、商品別の関連施設が各フロアに分かれ、シンフォニー自慢の料理を味わった。

 お楽しみ抽選会には、グループ会社から、はとバス賞はじめ、銀座キャピタルホテル賞、シーライン東京賞、はとバスエージェンシー賞など33本が提供され、池田正己共栄会副会長が閉会の辞を述べた。

ASEAN+3観光大臣会合、渡辺副大臣が参加 観光復興へ共同声明採択

2022年1月21日(金) 配信

左・渡辺副大臣、右・オンライン会合のようす(観光庁HPから)

 国土交通省の渡辺猛之副大臣は1月19日(水)、ASEAN+3観光大臣会合に出席した。カンボジア・シアヌークビルとオンラインでのハイブリッドで開催された同会合では、新型コロナの影響下において、各国がこれまで実施した観光施策に関する情報・意見交換を行った。これにより、観光復興に向けて今後も協力していくことを確認し、共同声明を採択した。

 参加国はASEAN10カ国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)と日本、中国、韓国の計13カ国。

 渡辺副大臣からは、今後の国際交流の再開に向け、持続可能な観光に関する取り組みや、無料Wi―Fiなどのインバウンド受入環境整備を進めていく旨を話した。

 また、日本アセアンセンターによる人材育成支援をはじめとした、日本のASEAN各国との交流拡大に向けた取り組みを紹介し、各国から謝意が述べられた。