ONSEN・ガストロノミーツーリズムコラム 雲の上の避暑地と海辺の湯治場(長崎県雲仙温泉・小浜温泉)

2021年11月5日(金)配信♯旬刊旅行新聞♯雲仙♯ONSENガストロノミーツーリズム

雲仙・小浜の魅力を一枚に

 日本初の国立公園にある山の雲仙温泉は、元来「温泉」と書いて「うんぜん」と読まれていた歴史を持つ地域です。

 そのお湯は、硫黄を含んだ強い酸性泉で、殺菌効果や美肌効果があります。本来硫黄泉は透明ですが、雲仙地獄からの自然湧出を引湯するので、硫黄を含んだ鉱泥と伴に流れてくるため、白く濁って見えます。施設や日によって温泉の透明度が異なり、色や香りなどの違いを感じるのも楽しみ方の1つです。

 新しくできた「極楽公園」で雲仙地獄を眺め、地元のこだわりの食材を使った「雲仙ジオバーガー」を食べるのが私のオススメです。

 かつて、湯治場として利用されていた海辺の小浜温泉は、源泉の温度が105度と高く、豊富な湯量を掛け合わせた熱量は日本一とも言われています。それにちなんだ長~い足湯「ほっとふっと105」では、蒸し釜で、たまごや野菜などを蒸して食べられます。

 11月開催の海と山のONSENガストロノミーでは、2つの温泉地が有する山から海まで変化に富んだ景観や泉質の異なる温泉、豊富な食、人々の営みなど、多様で独自性の高い地域資源を十分にご堪能いただけるイベントにしたいと考えています。併せて開催される第1回ナショナルパーク・サミットでは、国立公園をはじめとした自然資源を活用した持続可能な地域活性化について学び合いたいです。


【雲仙市観光物産課 宮原祐二氏】

LINKED CITYの全容に迫る④ リゾベーションを新たな働き方に提唱

2021年11月5日(金) 配信

(右から)柏尾氏、岡村氏、川村氏

 国際観光施設協会(鈴木裕会長)の旅館観光地分科会(川村晃一郎分科会長)は今年3月、観光型スマートシティ「LINKED CITY」構築に向け研究会を発足した。地域資源とAI、IoTデジタルオープンプラットフォームによる事業インキュベーションで雇用を創出。都市と地域、地域と地域をつなげることで分散型社会の構築を実現させることが狙い。

 今回は地域が抱える課題解決や地域創生につなげるために、地元の人や自治体とともに取り組む地域資源の掘り起こしの活動に迫る。

 柏尾:私が育った北海道帯広市は、中心市街地の空洞化現象とモータリゼーション(車社会化)による問題を抱えています。昔は帯広駅周辺が働く場所や住民も集中する中心市街地でしたが、自動車の普及で住民が拡散し、中心市街地の空洞化が深刻になっています。

 そこで人生の折り返しとも言える40代を迎えたのを機に、空洞化に苦しむ地元の中心市街地再生に取り込み始めました。

 地元の仲間と十勝地方の魅力を発信する映画制作から始まり、「HOTEL NUPKA(ホテルヌプカ)」を開業。ホテルに訪れるゲスト向けにクラフトビールも作りました。そこから、ホテル自体の立ち上げからの構想である「街全体をホテルに」のコンセプトを具体的なカタチにするプロジェクトとして、夜の街を馬車で巡る「馬車BAR」を始めました。

夜の帯広の街を巡るツアー「馬車BAR」

 結果、これらの取り組みは昨年10月、地域総合整備財団(ふるさと財団)の「ふるさと企業大賞(総務大臣賞)」を受賞したことで、地元内外にも認知されつつある状況にまで至りました。

 岡村:私は京都府京都市の五条通で、働く環境の総合商社と銘打った会社を経営・運営しています。人の価値・個性を引き出して、そのような多様な人を混じり合わせて新たな価値を生み出させるお手伝いをする会社です。企業や組織、社会、イベントを始め、地域に人が集まり共創が生まれる拠点を作り、関係人口を増やして地域創生につなげるため、地域の資産と掛け合わせた価値創造に取り込んでいます。

 現在は丹後地域の京都府・与謝野町で、料亭だった場所を共創が生まれる拠点づくりの場にするためのプロジェクトを展開しています。丹後に人を集めるため、ものづくり系や体験型のツアー・研修の場として活用できるように、リノベーションを進めています。課題解決やイノベーション、創発を生み出すような場を目指しています。

 これに宿泊の機能は設けませんが、地域の宿泊施設とタイアップするなど、新たな共創が生まれることが想定できます。

地域共創イベント「京都流議定書」(会場:ATARIYA)

 柏尾:地域の中で色々なことを実現しても、地域内での人の移動にとどまるのであれば生まれる変化に限界があります。外から人が来ないところに盛り上がりは生まれません。そこで、私はホテル内に宿泊ゲストと地元の人に開かれたカフェやイベントスペースを設けました。ここでの交流から生まれる盛り上がりがホテル集客の起点になり、宿泊につながるようになりました。

 冒頭に話した馬車BARも同様で、宿泊につながる入口となっています。ところがこの馬車BAR事業は、元もとイベントで来てくれた地元のお客様からの提案でした。街に開かれた人の集まる施設にすることで、地元の人からの提案が生まれるのです。

 岡村: 人が集まってくるような街づくりの場にするには、我われ中小企業の経営と同じように、コンセプトを尖らせることが重要と考えます。

 柏尾:とくに今後は、人の活動空間・能力に対しテクノロジーを活用して拡張し、地域資源を付加価値の高いカタチに表現することがカギになってくると見ています。そのうえで、「地域の外、世界とまちをつなぐ」という動線のつなぎ方で新しい地域の可能性が生まれていくと思います。

 こうした考え方と「ワーケーション」は深くつながっていると思っています。ただし、ワーケーションが働く場所を移動するだけで、価値創造を変化させないのであればあまり意味がないと思います。私は「リゾート」「ワーケーション」に「イノベーション」を合わせた造語「リゾベーション」を、地方滞在の新たな働き方として提唱しています。ただの滞在ではなく、地域の人と積極的に交流して、新たな価値を生み出してほしいと考えています。

 岡村:確かに今人気が高いワーケーションは、バケーション要素が強い。そうなるとバケーション要素の強い地域のワーケーションしか残らなくなります。丹後地域の場合、西陣織の下請け産地として京都に残り続ける限り、繊維の技術資産も残り続けます。丹後の技術や繊維、産物などの結び付きをワーケーションで訪れた人の会社の資産や仕事に結び付くようなものが良いでしょう。

 川村:ビジネスとつなげていくというのは、ある意味この資本主義社会で一番分かりやすい。ビジネスとして資産になるのであれば、会社はワーケーションの場として活用するでしょう。

 岡村:また、地域にとって何をやっているのかより、誰がやっているかが大事です。行政に関してもサポートしてくれるところに人が集まります。面白いことをする人たちをサポートする体制が、官民で上手くとれることが一番で、そこがポイントだと思います。

 川村:あとはそれをどう仕組み化していくか、ちゃんとビジネスの座組みの中に持っていくかが、今後の大きな課題になっていくと思います。

読売旅行、ID共通化を開始 読売新聞グループ事業の一環で

2021年11月5日(金)配信

読売IDだけでニュース閲覧や旅行予約が可能に

 読売旅行(坂元隆社長)は11月1日(月)から、読売新聞デジタルサービス用「読売ID」とのID共通化を始めた。読売新聞グループ本社(山口寿一社長)が推進するグループ会社とのID共通化事業の一環で、読売旅行はその第1陣となる。

 共通化により、両社が提供していたニュース閲覧や旅行予約など、幅広いサービスをより便利に利用できるようにした。今後、読売IDでログインできるグループ会社の会員サイトを増やしていき、利用範囲をさらに広がっていく予定だ。

 読売旅行は読売IDの顧客基盤に蓄積されたデータを活用し、各ユーザーの属性や趣味嗜好に合った、新しいデジタルマーケティングの展開をはかっていく。ギフト券や電子マネー、現金などに交換できる読売新聞グループのポイントサービス「よみぽ」も活用する。

 さらに11月30日(火)まで、同社ホームページから読売旅行IDと読売IDを共通化した人を対象に、抽選で2000人に500よみぽをプレゼントするキャンペーンを実施している。期間中にIDを共通化したうえで、読売新聞のポイント・プレゼントサイト「よみぽランド」から旅行商品を予約すると、貯まるポイントも通常の2倍になるキャンペーンも実施している。

21年秋の叙勲・褒章 渡邉和裕氏(山水荘)が旭日小綬章

2021年11月4日(木) 配信

山水荘社長の渡邉和裕氏

 政府は11月3日(水)付で、2021年度秋の叙勲および褒章受章者を発表した。本紙関連では、旭日小綬章に山水荘社長の渡邉和裕氏が、旭日双光章に筑波山江戸屋会長の吉岡昭文氏と、海栄館会長の渡邉幸一氏らが受章した。

筑波山江戸屋会長の吉岡昭文氏

 本紙関連の受章者は次の各氏。

海栄館会長の渡邉幸一氏

 【勲章】旭日小綬章 渡邉和裕(山水荘社長)日本旅館協会相談役、元福島県生活衛生同業組合連合会会長 観光事業振興功労・生活衛生功労・産業振興功労

 旭日双光章 吉岡昭文(筑波山江戸屋会長)元茨城県ホテル旅館生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労▽渡邉幸一(海栄館会長)愛知県ホテル・旅館生活衛生同業組合理事長、全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会副会長 生活衛生功労

 【褒章】黄綬褒章 鎌田昭男(東京ドームホテル顧問名誉総料理長)業務精励功労▽武田利史(琴平グランドホテル紅梅亭調理長)業務精励功労▽羽田満(仙台国際ホテル中国料理調理部長)業務精励功労▽宮田勇(ホテルニューオータニ東京日本料理料理長)業務精励功労

 藍綬褒章 西上佳孝(旅亭松屋本館社長)熊本県旅館ホテル生活衛生同業組合理事長 生活衛生功労

近ツー、アバターで接客対応 オンライン旅行相談始める

2021年11月4日(木)配信

「旅のアバターコンシェルジュ」サイトイメージ

 近畿日本ツーリスト(髙浦雅彦社長、東京都新宿区)は11月1日(月)、アバターによるオンライン接客サービス「旅のアバターコンシェルジュ」の提供を始めた。店頭で提供している対面による旅行の相談や予約のサービスを、利用者が自身のパソコンやスマートフォンを通して受けられる。

 同サービスは事前予約制で、旅行先や旅行商品、旅全般に関わる専門知識を持った同社スタッフが「アバター」を介して接客案内を行うもの。同社店舗に設置されたテレビ電話窓口を通して提供している「旅のコンシェルジュ」と異なり、店舗に行かずに旅行の相談ができる。これにより、多様化するお客のニーズや相談に、より的確に対応できるようにする。

 旅に関する情報取得と行動決定がデジタルデバイスに集約化されている昨今を踏まえて実現。同社が今まで培ってきた接客スキルを生かし、ヒューマンタッチなオンライン接客による一気通貫の顧客サポートを目指す。

 今回の同サービスはその第1段階であり、2022年春には旅マエ・旅ナカ・旅アトを通した旅のサポートサービスの提供を予定している。

 今後の展開として、アバターを趣味嗜好にあったスペシャリストアバターや、KNTメンバーズクラブ会員のみが会えるアバターなど順次増やしていく予定だ。

第2回定例会議、経営強化策の勉強会開く 全旅連女性経営者の会

2021年11月4日(木) 配信

全旅連女性経営者の会・小林佳子会長

 全旅連女性経営者の会(小林佳子会長・御宿 はなわらび)は10月26日(火)、2021・22年度第2回定例会議をオンラインで開催した。また、同日に行われた勉強会では、SOMPOリスクマネジメント(桜井淳一社長)と中小企業基盤整備機構(豊永厚志理事長)が、災害や感染症のリスクに備える経営強化策と、事業継続力強化計画認定のすすめをテーマに、コロナ禍中の旅館の課題について講演した。

 冒頭あいさつで小林会長は、今年度の新規会員を4人迎えたことを報告し、「まだ会員がいない県は10県。ぜひ入会していただき、共に会を盛り上げていきたい」と述べた。

BCPを活用した経営強化策

 SOMPOリスクマネジメントの篠目貴大氏(リスクマネジメント事業本部執行役員)が行った講演では、「災害や感染症のリスクに備えるBCPとは何か? BCPを活用した経営強化策」をテーマに話した。

 BCP(ビジネス・コンティニュイティー・プラン)は、「何かあっても事業を継続させるための仕組み」のこと。とくに、①人②もの+サービス③お金④情報⑤インフラ──が重要となる。

 篠目氏は、旅館・ホテルは観光資源の恩恵を受けながらも、立地や環境は自然災害のリスクと隣り合わせだと指摘した。

 ハザードマップなどを活用して災害リスクの確認と認識を行い、「経営資源への影響を考えることが求められる」とし、近年頻発する自然災害などに備えるために、「どのようなリスクがあるかを把握してほしい」と力を込めた。

 また、初動対応や事前対策をあらかじめ決めておくことで、有事の際スムーズに対応できる。このため、「平時の推進体制を整えておくことが必要」(篠目氏)。

 こうしたBCPを活用した経営強化策は、売上貢献や教育、業務効率化などにも役立てられるマネジメントツールにもなる。

 篠目氏は、「BCPはお客様や従業員、すべての関係者を守るために欠かせない取り組み。はじめの一歩として、中小企業庁の事業継続力強化計画に取り組んでみてほしい」とまとめた。

「事業継続力経過計画」のメリットとサポート

 この講演内容を踏まえたうえで、中小企業基盤整備機構関東本部の企業支援部アドバイザー村田成巳氏は、「事業継続力強化計画認定時のメリットとサポート体制について」をテーマに講演を行った。

 BCPが包括する要素の中に、事業継続力強化計画が含まれる。特徴として、従来のBCPよりも簡単であり、防災と減災に焦点を当てていることで取り組みやすいというメリットがある。

 強化計画は「個社型」と「連携型」の2種類があり、村田氏は連携型を推奨した。

 この理由として、単独企業では対応できないリスクに対応できることや、複数の企業が集まり、災害時の相互協力体制を計画することで「共助」のカタチが成立する。

 地域の旅館などがまとまって連携することで、類似する対策を集約し実行できるので、物資や場所などの確保が簡単になる。集団になることで、外部業者や自治体・行政、業界などへの発信力と交渉力が強化される。また、同時に被災しなかった会社と契約を結んでいれば、被災していても代替生産が可能となる。

 村田氏は、これらのメリットにより、「将来的に事前対策のコストを抑えることができ、地域経済も安定させることができる」とアピールした。

 中小機構関東本部では、連携体の組成から連携計画策定の支援を行い、必要に応じて無料アドバイスを行うなど、サポート体制が充実している。

JTB、23年ラグビーW杯 大会公式観戦券付きツアー販売へ

2021年11月4日(木) 配信

写真提供:RWC2023

 JTBは11月1日(月)、2023年開催の「ラグビーワールドカップ2023フランス大会(RWC2023)」公式旅行会社である、STH Japanとサブエージェント契約を結び、大会公式観戦券付きツアーを企画・販売すると発表した。

 ラグビー日本代表のオフィシャルサポーターであるJTBが、同大会の公式観戦券付きツアーを売り出す。RWC2023の開催期間は、23年9月8日(金)~10月28日(土)。

 そのほか、RWC2023公式観戦券付きツアーを始めとした各種商品の最新情報を、JTBスポーツのメルマガで配信を予定している。

旅のUDアドバイザー開講1周年記念 「私の旅のユニバーサルデザイン」③  旅行業界に必要な資格の1つに――ブルーム・アンド・グロウ トラベルコンサルタント 髙浪 嘉奈子氏

2021年11月4日(木) 配信

ブルーム・アンド・グロウ トラベルコンサルタント  髙浪 嘉奈子氏

 私の母は、25年近く車イスユーザーです。今から14年前に海外個人旅行で、車イスの母と一緒にラスベガスに行きました。機内でもインシュリン投与が必要だったため、書類などの準備は正直大変でした。

 
 それでも、現地空港・ホテル・ショッピングモールでの移動のストレスもなく、何より旅先で障害がある人に対しても健常者と変わらずに接してくれたことに、母だけでなく、同行した当時未就学の娘を含む家族も、とても喜んでいました。

 
 学生時代に観光学を学び、某航空会社のグランドスタッフとしての勤務経験もあったので実現できたのだとは思いますが、この経験はまさに、ユニバーサルツーリズムへの対応が、事情により旅行に制約を感じている人だけでなく、同行者や家族の利便性の向上、満足感につながることを確信したものでした。

 
 現在、私が勤務する芦屋のブルーム・アンド・グロウは旅行会社ですが、受付カウンターやパンフレットがありません。メール、電話、本店サロンにて、じっくり時間をかけて“世界に1つしかないオーダーメイドの旅”を、お客様と一緒に作り上げることを大切にしている会社です。

 
 トラベルコンサルタントであるスタッフには、業務知識とコミュニケーションスキルが求められます。旅行の目的・趣味嗜好など失礼のないよう、お客様のご希望をしっかりとお聞きします。

 
 例えば一昨年、奥様が第3子を妊娠中で小さなお子様連れのご家族様のシンガポール旅行をプランニングさせていただいた際には、専用車の手配をお勧めしました。妊婦さん特有ですが、移動により普段以上にお腹が張る場合があること、子連れだとどうしても多くなる荷物を一時的に置いておけること、「お子様がぐずった時にも助かりますよ」とアドバイスしました。

 
 近い将来アフターコロナでは、今まで以上に旅行をすることへの意識の変化が生まれると言われています。安心・安全な旅行が全世界のスタンダードになり、プライバシーやソーシャルディスタンスへの意識が高まり、よりパーソナライズされたものが好まれるでしょう。

 
 旅のユニバーサルデザインにおいて、お客様によっては、趣のある純和風旅館であっても和洋室(ベッド)が利用しやすかったり、大浴場の手摺りの有無が重要だったり、個々のニーズや必要とされる配慮がそれぞれ異なるため、お客様ご自身が判断できる材料を提供することがとても大切です。

 
 それぞれのお客様に合ったご旅行を一緒に考えることができるコンサルティング型は、ユニバーサルデザインに打ってつけのスタイルだと信じています。そして、旅のユニバーサルデザインアドバイザーが、これからの旅行業界に必要な資格の1つとなることを、切に願っています。 

〈観光最前線〉西九州新幹線開業1年前をPR

2021年11月3日(水) 配信

「近いけん(県)長崎県」をアピール

 長崎県は、2022年秋を予定する西九州新幹線(武雄温泉―長崎間)の開業1年前を記念して10月30日から約1カ月間、JR大阪駅を中心とした関西・中国地域で、交通広告やラッピング電車の運行など、さまざまなプロモーションを実施している。

 期間中は、長崎県内の沿線各駅名や教会、フルーツバス停などの印象的な風景、カステラ、ちゃんぽんといった食材を描いたイラストを、関西・中国・福岡地域の主要駅のデジタルサイネージや、車内吊り広告などで展開。大阪環状線では、キャンペーンのキービジュアルやロゴを配したラッピング車両も運行する。

 11月14日には、あべのハルカスを会場に、星野リゾート代表の星野佳路氏らによる「長崎観光の未来」をテーマにしたトークショーも開く。

【塩野 俊誉】

11月20日出発 タンゴエクスプローラー乗車体験日帰りツアーを発売

2021年11月2日(火) 配信

 ローソンエンタテインメント(ローソントラベル)は2021年11月20日(土)、京都府内で日帰りツアー「タンゴエクスプローラー特別区間乗車体験と西舞鶴運転所見学+丹後あかまつ号乗車の旅」を企画した。現在、参加者を募集している。
 
 ツアーの目玉は、2011年に定期運行を終了したタンゴ・エクスプローラーへの特別乗車だ。区間は京都丹後鉄道の西舞鶴運転所から西舞鶴駅ホーム(ホームでのドア開閉なし)までの往復。所要時間は約10~15分の予定。このほか鉄道車両デザインの第一人者水戸岡鋭治氏丹後が手掛けた、走るカフェテリア「丹後あかまつ号」の乗車や西舞鶴運転所での打音検査の見学、オリジナル掛け紙付のお弁当なども楽しめる。

 タンゴ・エクスプローラーは1990年、JR宮津線を第三セクターの北近畿タンゴ鉄道(KTR、現京都丹後鉄道)が引き継いだ際に、看板車両として新造された気動車だ。先端部は流線形で、座席上には天窓も備えたユニークなハイデッカー車だ。

 最少催行人員は20人。プランは西舞鶴発着(午前10時集合、午後3時解散)など、発着場所により4プランから選べる。参加料金は普通席1万3800円(税込)、全面かぶりつき席(1列目)1万7300円(同)など。