5月27、28日渋谷でハワイエキスポ開催 50ブースが出展

2023年5月19日(金) 配信

ハワイの最新情報を発信

 ハワイ州観光局日本支局(ミツエ・ヴァーレイ局長、東京都渋谷区)は5月27日(土)、28日(日)に渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区)で「HAWAI’I EXPO2023(ハワイエキスポ2023)」を開く。ホテルや航空会社・旅行会社、飲食などハワイ関連企業53社が50ブースを出展する。

 旅行会社関連企業のブースでは最新の情報が入手できる。物販や飲食関連企業のブースでは、アパレルやハワイ産加工食品、アート作品、雑貨、スキンケア商品など選りすぐりの商品を販売する予定だ。また、VR体験や抽選会、オリジナルグッズが当たるゲームやキャンペーンなどが楽しめる。

 イベントの事前登録はハワイ州観光局の公式LINEで行っている。当日は入口のQRコードを読み込むと入場できる。なお、難しい場合は当日カウンターで申込用紙に必要事項を記入すれば入場可能だ。

商工中金、日本旅館協会と連携 宿泊事業者の業績回復後押しへ

2023年5月18日(木) 配信

集客力向上へセミナーなどを実施する

 商工組合中央金庫(商工中金、関根正裕社長、東京都中央区)はこのほど、日本旅館協会と連携し、宿泊事業者の経営サポート強化に向けた体制を構築した。コロナ禍の影響を受けた宿泊事業者に業績回復と成長を後押しし、価値向上をはかり、地域活性化にも貢献する。

 同社は全国の支店ネットワークなどを活用し、集客力向上や損益管理の強化などさまざまな経営課題の解決に向けた気付きを得る勉強会を皮切りに、個別事情に応じた支援を実施する。また、全国各地の旅館協同組合と連携した面的な支援も行う。

 「宿泊事業者は地域経済に必要不可欠。日本旅館協会との連携で、価値向上に努め地域活性化にも貢献したい」(同社)という。

国内旅行消費額、コロナ前水準上回る 相互交流・海外人材呼び込みにも注力(観光庁長官会見)

2023年5月18日(木) 配信

観光庁の和田浩一長官は5月17日(水)、会見を開いた

 観光庁の和田浩一長官は5月17日(水)に開いた会見で、2023年1~3月の日本人の国内旅行消費額は4兆2331億円となり、19年比で0・5%増と初めてコロナ前の水準を上回ったことを報告した。国内・訪日旅行が回復基調に乗るなか、新たな観光立国推進基本計画の内容を基に、持続可能なカタチで観光立国の復活をはかっていく。海外旅行の推進についても日本旅行業協会などと連携し、官民一体で機運醸成に努める方針だ。

 5月8日(月)、新型コロナ感染症の分類が引き下げとなり、これに伴って和田長官は就任してからの約2年間を振り返り、「国内外の観光需要がストップした事態に陥り、SARSや9・11を超える、これまで経験したことのない危機だったといえる。観光産業に携わる事業者へ事業を維持していただくための方策を実行し、ポストコロナに向けてどうしていくのかを考え続けた2年間だった」と話した。

 観光庁は2025年に向け、持続可能な観光・消費額の拡大・地方誘客促進の3つの戦略を総合的かつ強力に推進していく方針だ。

 

日韓相互交流の推進 デジタルノマド集客も

 斉藤鉄夫国土交通相は4月14日(金)、韓国の朴普均(パク・ボギュン)文化体育観光部長官と会談を行った。会談では、①相互交流人口を早期に19年のレベルまで回復させることを目指す②両国で地方の魅力について情報発信を強化し、交流を促進する③アクティビティや文化体験など、地域の魅力や青少年交流について情報発信し、地方訪問と未来世代の交流を促進する──などの方向性を共有した。

 観光庁では、観光の役割は双方向の交流を通じて相互理解を深めていくこととの認識を示し、「観光は日韓関係のさらなる発展に重要な役割を果たすと考えている。相互交流の一層の拡大に努めていきたい」(和田長官)と話した。

 また、政府は対日直接投資推進会議において、人材・資金を取り込むアクションプランの検討を進めている。このなかで、海外人材の呼び込みとして、国内外を旅しながらリモートで働く「デジタルノマド」が日本国内で長期滞在できるように、9省庁が連携して在留資格や税制面、保険の扱いなどを多面的に検討している。

 デジタルノマドの呼び込みは、インバウンド消費額の増加にも寄与するものであり、地域経済の活性化にも資するとして、和田長官は、「国内ワーケーションの推進に加えて、関係省庁と連携し、必要な対応を行っていく」考えを示した。

 

観光庁が日旅に指導 受託事業の総点検指示

 日本旅行がこのほど、全国旅行支援事業の愛知県版「いいじゃん、あいち旅キャンペーン事務局」の運営業務において、人件費を約530万円水増し請求していた。これを受けて、観光庁は、日本旅行に対して事実関係、他の受託業務において同様の事案がないかの調査、原因究明と再発防止策の検討を指示した。

 また、5月2日(火)に近畿日本ツーリストによるワクチン委託料の過大請求が発覚した問題とあわせ、日本旅行業協会(JATA)へ協会の全会員に対し受託業務の総点検を行うことや、総点検の結果も踏まえて、コンプライアンスのさらなる徹底に必要な方策の検討を指示した。

 和田長官は、「旅行業界を代表する立場の企業がこうした事案に関与することは、業界全体の信用低下にもつながり、大変遺憾」と述べた。

 総点検については、「全国旅行支援だけではなく様々な事業を受託していると認識している。一定の時間は掛かると見ているが、可能な限り速やかに実施していただきたい」とした。

ジャパンショッピングフェスティバル2023を開始 JSTOが外客へ観光再始動アピール

2023年5月18日(木) 配信

観光庁や経済産業省など来賓も多く招きオープニングセレモニーを実施

 ジャパンショッピングツーリズム協会(JSTO、田川博己会長、東京都港区)は5月8日(月)、東京・羽田空港で観光再始動プロジェクト「Japan Shopping Festival2023(JSF2023)」のオープニングセレモニーを行った。新型コロナウイルスの感染症分類が5類へ移行した当日は、訪日外国人客への歓迎の意を込めて日本製品の詰め合わせ福袋「ウェルカムバック」を配布した。

 JSFは商業施設や小売店などが一体で取り組む訪日外国人を対象にしたショッピングイベントで、今年で10年目を迎える。今年度は本格的なインバウンドの回復に向けて、全国の100万店にJSFロゴを提供するなど、7つの取り組みを行う。また、今年のJSFは観光庁の観光再始動事業にも採択されており、通年で日本の買い物の魅力を国内外に発信し、訪日客の買物消費喚起を目指す。

 5月18日(木)に開いた月例会で、新津研一事務局長はPJに触れ「訪日外国人観光客への水際対策は昨年10月から緩和されていたが、5類移行を機に世界に改めて日本の観光再始動をお知らせした」と報告。7つの取り組みについても順次発信を強化していくとした。

 具体的には、JSFロゴ掲載店を対象に日本往復航空券・買物返金など大型キャンペーンへの参加を募集し、諸外国を上回るPRを目指す。また、3大都市で全国の銘品を集めて免税販売するショーケースの開催や、在日・訪日中国人消費者が商品や体験を評価するクチコミプラットフォームの提供などを行う。

長野県旅ホ組合青年部、新部会長に小林篤史氏 「温故知新」テーマに3つの基本方針掲げる

2023年5月18日(木) 配信

約100人が集まった

 長野県旅館ホテル組合会青年部会(宇佐美誠会長、43会員)は5月17日(水)、アルピコプラザホテル(長野県松本市)で、2023年度定時総会を開いた。任期満了に伴う役員改選で、小林篤史氏(ホテルニューステーション、松本市)が新部会長に就任した。会員のほか、来賓、協定商社など約100人が集まった。

 小林新部会長は「温故知新」をテーマに据え、「原点回帰」と「伝える政策活動」、「全旅連青年部との連携強化」を基本方針に掲げた。

 

小林篤史新部会長

 このうち原点回帰については、コロナ禍を経てオンラインでの打ち合わせが増えるなか、顔を合わせる場が減ったことに触れ、「もう一度青年部らしく熱く語り合い、大きな事業を成し遂げたい」と語った。

 また、同部会には修学旅行を専門に受け入れる宿やビジネスホテルなど多様な形態の宿が入会している。これらの宿では全国旅行支援や高付加価値化事業などの補助金の恩恵を受けることが難しい状況を説明し、「皆様の声を届ける陳情活動を長野県から展開したい」と話した。

 21~22年度に、全旅連青年部で副部長を務めた経験や築いた人脈を生かす考えも示し、「全国には先進的な事業を行う青年部が多くある。見識や人とのつながりを共有したい」と語った。

 宇佐美直前部会長は「コロナ禍で思うように活動できなかった。小林新体制では最初からエンジン全開で活動してほしい」と期待を込めた。部員には「引き続き、協力してほしい。私も全力でサポートする」と呼び掛けた。

宇佐美誠部会長

 来賓の全旅連青年部の石川陽己副部長は「宿泊業界には多くの課題があり、解決できる力が欠かせない」とし、毎月1回常任理事会で勉強会を実施することを説明。「全旅連青年部への出向者だけなく、各県支部など全部員を対象とした。積極的に参加してほしい」と呼び掛けた。

石川陽己副部長

 総会では23年度の卒業会員として、7人に感謝状を贈った。また6人が新たに入会した。

 小林部長は「若返りをはかり一人ひとりが主体者になれば、必要だと思う会員も増える。また、会員数の増加にも努めたい」と語った。

 その後、協定商社の紹介や懇親会が開かれた。

エクスペディア、期間限定「Peach特別セール」6月16日まで

2023年5月18日(木) 配信

セール期間は5月17日(水)~6月16日(金)まで

 エクスペディアは5月17日(水)から期間限定で、LCC(格安航空会社)のPeachを利用した国内外の旅行を対象に、航空券とホテルを同時に予約するパッケージ予約が特別価格で販売される「Peach特別セール」を始めた。

 沖縄や札幌など定番の旅行先のほか、新石垣、奄美、九州、台湾などを含む約30路線が対象。セール期間は5月17日(水)午後4:00~6月16日(金)午後3:59まで。7月14日(金)までの宿泊を対象とする。

 一例として2泊3日+Peach航空券の場合、4つ星ホテル「ノボテル沖縄那覇」は1万円台から、同じく4つ星ホテルの「クロスホテル札幌」「ソラリア西鉄ホテル福岡」「ホテルモントレグラスミア大阪」「東京ベイ潮見プリンスホテル」は2万円台から。

 なお、これら旅行代金は5月9日時点のPeach航空券+ホテル予約時のサンプル価格。1室2人利用時の1人当たりの料金、成田発(東京へのフライトは関西国際空港発)で燃油・諸税込み。このほか詳細はキャンペーンサイトから。

池袋駅と豊島園駅の間をメインに運行 フルラッピング電車 「スタジオツアー東京エクスプレス」の出発式 

2023年5月18日(木) 配信 

小池百合子東京都知事(右から2人目)らが出席

 西武鉄道は5月16日(火)、フルラッピング電車 「スタジオツアー東京エクスプレス」の出発式を行った。

スタジオツアー東京 エクスプレス・外観( Wizarding World’ and all related names, characters and indicia are trademarks of and © Warner Bros. Entertainment Inc. Wizarding World publishing rights © J.K. Rowling.)

 「スタジオツアー東京 エクスプレス」は、映画「ハリー・ポッター」に登場する「禁じられた森」を背景に、主要キャスト「ハリー」「ハーマイオニー」「ロン」の3人を大胆にあしらったフルラッピング電車。20000系車両3編成にこのデザインを施し、池袋駅と豊島園駅の間をメインに運行する。これに先駆け同社は4月下旬、池袋駅と豊島園駅の主なリニューアル工事を終え共用を開始した。

 池袋、豊島園両駅のリニューアルは、6月16日(金)に開業する「ワーナー ブラザース スタジオツアー東京 メイキング・オブ・ハリー・ポッター」に向けて行われた。コンセプトは、「This Way to a Wonderful World of Fantasy~ファンタジーの世界へつづく道」。

キングス・クロス駅と同じ時計

 池袋駅はイギリス・ロンドンの「キングス・クロス駅」をイメージ。1番ホームでは、リニューアルを記念してワーナーブラザース社から寄贈された「キングス・クロス駅と同じ時計」を公開。同時計は「スタジオツアー東京」に設置されているものと同じデザインだが、常に反時計回りに針を回転させることで魔法の世界観を演出している。

 一方豊島園駅は、ホグワーツ魔法魔術学校へとつづく「ホグズミード駅」をイメージしたデザインとし、「としまえん」で使用していた「魔法列車」や「電話BOX オブジェ 」をリメイク して公開している。

 関係者は、「お出かけの際は、リニューアルした池袋駅構内を散策し、 『スタジオツアー東京 エクスプレス』 に乗車のうえ、 豊島園駅 へ降り立ち、『スタジオツアー東京』までのアクセスをぜひお楽しみください」とPRする。

浴衣でも楽しめる 東海汽船 7月7日から「東京湾納涼船」を運航 

2023年5月18日(木) 配信 

イメージビジュアル

 東海汽船(東京都港区)は7月7日(金)~9月18日(月)の74日間、夏の風物詩「東京湾納涼船」を運航する。

 大型客船「さるびあ丸」で東京湾をクルージングしながら、ナビゲーターによる美しい夜景の解説や東京諸島の食材を使用したバラエティ豊かなフード、音楽イベントなどが楽しめるイベント。東京湾納涼船は、ゆかたスポットとしても人気を集めており、2022年夏は乗船客の4割がゆかた姿で楽しんだことから、ゆかたレンタル(着付け込)プランと持ち込んだ浴衣の着付けプランも展開する。

東京湾を周遊

 船は午後7時15分に竹芝客船ターミナルを出航し東京湾を周遊、午後9時に竹芝客船ターミナルに帰着する。

 乗船料は 大人1500円、小学生500 円で、ゆかた姿で乗船の大人は男女ともに1000円(すべて乗船料と消費税込み)。浴衣姿での割引は、金・土・祝日は適用されない。

 また7月7日~14日は特別オープニング割引として、Webから予約をした人限定で、乗船券を大人1000円、ゆかた姿の大人は500円に割り引き。同期間中のみ、金、土、祝日も浴衣姿での割り引きも適用される。

 加えて、乗船券と飲み放題、料理、席がセットになったお得な指定席プランも販売する。席はレストラン、洋室、和室プランの3タイプから選べる。

 

 

〈旬刊旅行新聞5月11・21日合併号コラム〉――色々捨てた 旅は得ることも捨てることもできる

2023年5月18日(木) 配信

 ゴールデンウイーク中は色々なものを捨てた。まずは、いつの間にか増えていく本を段ボール箱に詰めて、ブックオフに持ち込んだ。そのあとも、子供たちが集めていたマンガ本が山ほどあり、何回かに分けてブックオフに売りに行った。さらに、毎年着ることもなく箪笥に仕舞われていた洋服も、まずまずの値が付いた。

 

 勢いづいた私は、長年ベランダに積んでいたスノータイヤ4本をコロコロと転がし、近くの中古タイヤ買取店に売りに行った。しかしそのタイヤは2011年製だったらしく、処分代として、逆に1本550円で計2200円を取られてしまった。

 

 しかし、トータルでは金額的にプラスになり、心もすっきりしたので、よいGWだったと思っている。

 

 

 連休中は、例年通りどこにも行かなかった。その後、唯一出掛けた場所が、相模原市の麻溝公園の特設会場で開催していた大陶器市である。

 

 新聞に大陶器市の広告が載っていたので、小雨がぱらつくなか、ハンドルを握ってワイパーをゆっくり動かし、全国各地の陶器を見に出向いた。

 

 湯呑茶碗かコーヒーカップで気に入ったものがあれば、買おうと思っていた。美濃や織部、有田、九谷、波佐見、志野、笠間焼など、全国各地の焼き物を一度に見る機会は滅多になかったので、会場を2周ほどして楽しんだ。

 

 

 焼き物との出会いは運命だ。直観で「これ欲しい」と思った瞬間、そこから目も足も動けなくなる。そういう器に出会う体験はワクワクするが、大抵自分の想像をはるかに上回る高値の場合が多く、恐ろしさもある。

 

 今回は、そのような器との出会いがなかったため、ホッとしている。どんな器が欲しかったかと言えば、例えば画家がアトリエで長年使っているコーヒーカップのような、縁が欠けているがどこか愛嬌があって、無造作に扱っても壊れない、運の強そうなものがいいなと思う。あまりに繊細で格調高い器はそもそも自分には不釣り合いだし、割れたときの精神的な喪失感に堪えられそうにない。

 

 その日は、昨秋、長崎を旅したときに買った波佐見焼の器と同じものが安くあったので、1つだけ購入した。それと、先端の細い柘植の箸を買った。既に焼き魚の身をつまんで、お酒をちびちび飲むときに使っており、とても気に入っている。

 

 いらないものを捨てる習慣が身についてくると、本当に大切なものが明確になる。私にも大切なものが幾つかあり、いつも愛情と手を掛けている。他人が大事なものを大切にしている光景を眺めるのも楽しい。

 

 

 GWにどこにも行かなかったせいか、今ごろになって旅をしたくてたまらなくなったが、コロナ禍が明けて仕事が忙しくなり、そう簡単にも行けない。

 

 旅行は、何かを得て帰るイメージが強い。かけがえのない経験であったり、旅先での出会いという縁であったりする。単純にお土産を買って帰ることも含まれる。出発時の旅行鞄の中身以上に、たくさんの手土産を詰め込んで帰宅するケースが多々ある。

 

 だが、考えてみると、旅先で多くのものを捨てていたことに気づく。ゴミや恥は捨ててはいけないが、ストレスや忘れたい過去も捨てられる。そして名前や身分も旅の間は捨てることができるのだ。

(編集長・増田 剛)

 

浅間酒造 150周年でリブランディング 観光センター6月末に一新

2023年5月18日(木) 配信

瓢箪を継承した浅間酒造の新たなロゴマーク&タイプ(グラフィックデザイン:服部一成氏)

 1872年創業の浅間酒造(櫻井武社長、群馬県・長野原町)は、150周年を機にSTUDIO SKETCH(関根将吾代表、東京都杉並区)をクリエイティブパートナーに迎え、1年間にわたるリブランディングプロジェクトに取り組んできた。

 先代から続く瓢箪のロゴマークを継承し磨き上げ、新たな浅間酒造の旗印として掲げると共に、150年その先を描いた理想の未来へ向かうため、事業構想と組織体制の改革や、新商品の開発とラインナップの見直しに取り組んでいる。

 その一環として、酒蔵直売の浅間酒造観光センター1階フロアの一部改装と取扱商品の開発や選定が、6月末日のオープン(予定)へ向けて進行中だ。

 プロジェクトの中で生み出された概念〝浅間山麓の恵みを旅と暮らしへ”届けるための新規事業として、「山麓マーケット」の拠点となる売場づくりの実現を目指している。

山麓マーケットの拠点となる売場の完成イメージ
山麓マーケットのロゴマーク&タイプ(グラフィックデザイン:服部一成氏)

 これを機に制作した浅間酒造のブランドコンセプト「暮らしに浅間山麓の風を」を軸に、直販と外販双方の酒類と酒類以外の商品全体のラインナップを見直した結果、これまで日本酒の代表銘柄を担ってきた「秘幻」各種を「浅間の伝統」シリーズとして一本化し、新シリーズとなる「山麓の風」そして「酒と湯けむり」を立ち上げることになった。

 今後は新作の銘柄を含む日本酒の3本柱と共に、日本国内はもとより世界中の暮らしへ浅間山麓ならではの恵みを届けるため、各種事業を展開していく。

 リブランディングプロジェクトの背景と目的について、櫻井武社長は「日本酒が各家庭で当たり前にあった時代から非日常の存在となり、日本酒業界が変革期を迎えている最中、我が社は創業150周年という大きな節目をコロナ禍で迎えた。再び、日本酒が皆様から選ばれる存在となり、日常のひとときへと届けられるようになるためには、浅間酒造はどんな役割を担っていくべきか。多くの方にお力添えいただきながら、我が社ならではの強みや魅力の再確認と、目指す未来の在り方を描き、今回のプロジェクトに至った」と話す。

 これからの150年に向けて「浅間酒造の浅間の由来である浅間山。群馬県と長野県を跨ぐ雄大な浅間山麓の魅力を掘り起こし、1人でも多くの方にこの土地の恵みを届けることが、浅間酒造がこれから取り組む大きなテーマのひとつ」と櫻井社長は語る。

 浅間酒造観光センターの工事期間は2023年4月から6月末日まで。観光センター1階の売場一画を改装し、工事期間中も一部売場を縮小して営業している。オープン予定日は23年6月末日。新作の店頭販売開始も同じく6月末を予定している。

【古沢 克昌】